| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1159.6億 | ¥1008.0億 | +15.0% |
| 営業利益 | ¥108.8億 | ¥43.3億 | +151.1% |
| 経常利益 | ¥108.7億 | ¥38.7億 | +180.6% |
| 純利益 | ¥78.6億 | ¥18.4億 | +327.6% |
| ROE | 14.1% | 3.7% | - |
2026年3月期決算は、売上高1,159.6億円(前年比+151.6億円 +15.0%)、営業利益108.8億円(同+65.5億円 +151.1%)、経常利益108.7億円(同+70.0億円 +180.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益75.9億円(同+57.2億円 +243.6%)と大幅な増収増益を達成した。営業利益率は9.4%(前年4.3%から+5.1pt改善)、ROEは14.1%(前年5.2%から+8.9pt改善)と収益性が顕著に向上し、営業キャッシュフローは156.6億円(前年比+235.3%)、フリーキャッシュフローは46.5億円の黒字と資金創出力も強化された。
【売上高】 売上高は1,159.6億円(前年比+15.0%)と2桁成長を達成した。国内事業が949.6億円(+14.4%)で全体の81.9%を占め、地場大型案件の進捗と民需の回復が寄与した。海外事業は210.5億円(+17.8%)で18.1%を占め、ベトナム子会社Phan Vu Investment Corporationを中心に建設需要が拡大した。粗利率は19.5%(前年15.3%から+4.2pt改善)と大幅に改善し、売上総利益は226.2億円(+72.0億円 +46.7%)へ増加した。資材価格の落ち着きと工事採算管理の強化、案件ミックスの改善が粗利率向上の主因である。
【損益】 営業利益は108.8億円(前年比+151.1%)、営業利益率は9.4%(+5.1pt)へ大幅に拡大した。販管費は117.4億円(+6.4億円 +5.8%)にとどまり、売上成長率(+15.0%)を大きく下回る伸びで、正の営業レバレッジが発現した。販管費率は10.1%(前年11.0%から-0.9pt改善)と効率化が進んだ。営業外損益はほぼ中立(営業外収益7.9億円、同費用8.1億円)で、受取利息2.4億円と為替差益1.6億円が支払利息7.3億円と相殺した。経常利益は108.7億円(前年比+180.6%)、経常利益率は9.4%(前年3.8%から+5.6pt改善)となった。特別利益6.9億円(投資有価証券売却益6.6億円が主)と特別損失5.7億円(ミャンマー事業撤退関連4.95億円等)のネットは+1.2億円と限定的で、税引前利益は109.9億円(前年比+205.5%)へ拡大した。法人税等31.3億円(実効税率28.5%)を控除後、親会社株主に帰属する当期純利益は75.9億円(+243.6%)、純利益率は6.5%(前年1.8%から+4.7pt改善)となり、増収大幅増益を実現した。
国内事業は売上高949.6億円(前年比+14.4%)、営業利益94.6億円(+96.3%)、営業利益率10.0%(前年4.9%から+5.1pt改善)と大幅な増収増益となった。地場大型工事の進捗、民需の回復、工事採算の改善が利益率拡大の主因で、売上の81.9%、営業利益の86.9%を占める主力セグメントである。海外事業は売上高210.5億円(+17.8%)、営業利益14.2億円(+372.8%)、営業利益率6.7%(前年-0.5%から+7.2pt改善)と黒字化が進展した。ベトナムの建設需要拡大とコスト管理の強化が寄与し、ミャンマー事業撤退(2025年6月連結除外)の影響を吸収した。海外比率は売上18.1%、利益13.1%で、国内事業の圧倒的な収益貢献が継続している。
【収益性】営業利益率は9.4%(前年4.3%から+5.1pt改善)、純利益率は6.5%(前年1.8%から+4.7pt改善)と大幅に向上した。粗利率は19.5%(前年15.3%から+4.2pt改善)で資材価格安定と案件採算管理が奏功し、販管費率は10.1%(前年11.0%から-0.9pt改善)と効率化が進んだ。ROEは14.1%(前年5.2%から+8.9pt改善)と大幅に上昇し、ROAは7.4%(前年1.9%から+5.5pt改善)、ROIC相当値(営業利益÷投下資本)は17.5%相当と資本効率が向上した。【キャッシュ品質】営業キャッシュフローは156.6億円(前年比+235.3%)で純利益78.6億円の1.99倍、アクルーアル比率は-0.77と高い現金創出力を示した。契約負債(前受金)は23.3億円(+159.0%)と大幅増加で受注環境の改善を反映し、運転資本の改善(売掛金減少+15.0億円、買掛金増加+6.0億円)が営業CFを押し上げた。インタレストカバレッジは14.9倍(EBIT108.8億円÷支払利息7.3億円)で利払い負担は軽微である。【投資効率】総資産回転率は1.10回(前年1.04回)へ改善し、売上増と運転資本回転の是正が寄与した。設備投資は56.9億円で減価償却33.9億円の1.68倍、成長投資モードにある。のれんは6.0億円(純資産比1.1%)と小規模で減損リスクは限定的、有形固定資産は275.1億円で固定資産回転率は4.22倍と稼働効率は高い。【財務健全性】自己資本比率は52.8%(前年47.0%から+5.8pt改善)、D/Eレシオは0.25倍(有利子負債138.8億円÷純資産558.0億円)と保守的な資本構成である。流動比率は156.9%、当座比率は139.9%で短期支払能力は良好、現金及び預金256.3億円が短期借入金105.7億円を大きく上回り(現金/短期負債比率2.43倍)、流動性は厚い。有利子負債比率は13.1%(有利子負債138.8億円÷総資産1,057.1億円)で財務安全性は高い水準にある。
営業キャッシュフローは156.6億円(前年比+235.3%)で純利益78.6億円の1.99倍、高品質なキャッシュ創出を実現した。営業CF小計(運転資本変動前)は181.2億円(+173.5%)で本業の資金創出力が強化され、運転資本の改善が大きく寄与した。売上債権の減少15.0億円(DSO改善効果)、仕入債務の増加6.0億円、契約負債(前受金)の増加14.4億円が営業CFを押し上げ、棚卸資産の増加-4.1億円は売上拡大に伴う適正水準内の増加である。法人税等の支払は19.1億円で前年18.5億円と同水準にとどまった。投資キャッシュフローは-110.2億円で、設備投資-57.0億円(成長投資)、投資有価証券の取得-5.4億円と売却益+9.6億円のネット、子会社株式取得-7.5億円等が主な内訳である。フリーキャッシュフローは46.5億円(営業CF156.6億円+投資CF-110.2億円)と黒字を維持し、現金創出力の強さを示した。財務キャッシュフローは-32.4億円で、長期借入金の返済-20.9億円、配当支払-17.7億円、リース返済-4.4億円が主な支出である。現金及び現金同等物は期末212.4億円(期首197.0億円から+15.5億円増加)へ増加し、流動性が一段と強化された。
収益の質は高い水準にある。経常利益108.7億円のうち営業利益が108.8億円と本業が利益の全てを牽引し、営業外損益はほぼ中立(営業外収益7.9億円、同費用8.1億円)である。一時的要因として、特別利益6.9億円(投資有価証券売却益6.6億円が主)と特別損失5.7億円(ミャンマー事業撤退関連4.95億円等)のネットは+1.2億円で、当期純利益75.9億円に対する寄与は約1.6%と限定的である。営業外収益の主な内訳は受取利息2.4億円、為替差益1.6億円、受取配当金1.1億円で、いずれも経常的な金融収益である。包括利益は83.9億円(純利益78.6億円+その他包括利益5.3億円)で、その他包括利益の内訳は有価証券評価差額金+6.2億円、為替換算調整勘定-0.8億円、退職給付調整額+0.1億円である。営業キャッシュフロー156.6億円が純利益78.6億円の1.99倍で、アクルーアル比率は-0.77((純利益78.6億円-営業CF156.6億円)÷総資産1,057.1億円)と低く、利益の現金化度が高い。売掛金の減少15.0億円、契約負債の増加14.4億円、買掛金の増加6.0億円が運転資本の改善を示し、収益認識の健全性を裏付ける。粗利率19.5%、営業利益率9.4%の改善は資材価格の落ち着きと工事採算管理の強化を背景とし、案件ミックスの改善を伴う構造的な収益改善と評価できる。
通期業績予想は売上高1,200.0億円(前年比+3.5%)、営業利益112.0億円(+2.9%)、経常利益112.0億円(+3.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益77.0億円(+1.4%)で、増収増益を継続する見通しである。営業利益率は9.3%(前年9.4%から-0.1pt)とほぼ横ばいで、今期の大幅改善を維持する計画である。売上高の進捗率は96.6%(実績1,159.6億円÷予想1,200.0億円)、営業利益の進捗率は97.1%(実績108.8億円÷予想112.0億円)と既に通期予想をほぼ達成しており、下期の上振れ余地は限定的である。会社予想は保守的な前提に基づき、資材価格や工事採算の不確実性を織り込んだ水準と推察される。EPS予想は202.16円(前年199.33円から+1.4%)で、配当予想は年間35円(中間24円、期末31円から変更)である。配当性向は17.3%(配当35円÷EPS202.16円)と前年27.6%から低下し、内部留保を厚くする方針が示唆される。
年間配当は55円(中間24円+期末31円)で配当性向は27.6%(配当55円÷EPS199.33円)、DOEは3.8%相当(配当総額17.7億円÷期首純資産493.1億円)である。フリーキャッシュフロー46.5億円に対し配当総額17.1億円でFCFカバレッジは2.72倍と配当の持続可能性は高い。前年配当は年間22.5円で今回は+32.5円(+144.4%)の大幅増配を実施し、業績改善を株主還元に反映した。来期配当予想は年間35円(中間・期末未定)で、配当性向は17.3%と保守的な水準に抑え、内部留保の積み増しと成長投資への再配分を優先する方針である。自社株買いは実施されておらず、総還元は配当のみで構成される。配当性向27.6%は妥当水準で、FCFカバレッジと現金残高(256.3億円)を踏まえると配当の持続性は高く、中期的な増配余地も確保されている。
案件ミックス・採算変動リスク: 粗利率19.5%は改善したが業種水準(20%前後)との比較では依然低く、大型案件の採算悪化や資材価格の再上昇局面では粗利率が圧迫され、営業利益率の変動幅が拡大する可能性がある。国内事業が売上の81.9%を占め、官需・民需のミックス変動が利益率に直接影響する構造である。
運転資本・回収リスク: 売上債権回転日数(DSO)は93日(売掛金295.5億円÷(売上高1,159.6億円÷365日))と長期化しており、大型工事の検収・回収サイト長期化が資金繰りを圧迫する可能性がある。契約負債23.3億円の増加は受注好調を示すが、工事遅延時には前受金返還リスクも内在する。
短期負債集中・金利リスク: 短期借入金105.7億円が有利子負債の76.1%を占め、リファイナンス・満期ミスマッチリスクが存在する。現金256.3億円でカバーされているが、金利上昇局面では利払い負担が増加し、財務コストが利益を圧迫する可能性がある。インタレストカバレッジは14.9倍と健全だが、短期債務依存度の高さは景気減速局面での流動性リスク要因となる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 9.4% | 7.8% (4.6%–12.3%) | +1.6pt |
| 純利益率 | 6.8% | 5.2% (2.3%–8.2%) | +1.6pt |
営業利益率、純利益率ともに中央値を上回り、業種内で上位の収益性を確保している。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 15.0% | 3.7% (-0.4%–9.3%) | +11.3pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、国内・海外双方の需要拡大を背景に高成長を実現している。
※出所: 当社集計
本業主導の利益率改善と高い現金創出力: 営業利益率9.4%(+5.1pt)、ROE14.1%(+8.9pt)の大幅改善は資材価格安定と工事採算管理の強化を背景とし、営業キャッシュフロー156.6億円(純利益の1.99倍)、フリーキャッシュフロー46.5億円の黒字と高い現金変換率を維持している。アクルーアル比率-0.77と利益の質も高く、本業ドリブンの収益改善が持続的である。
保守的な財務構成と流動性の厚み: 自己資本比率52.8%、D/Eレシオ0.25倍、現金256.3億円が短期借入金105.7億円を大きく上回り(現金/短期負債2.43倍)、インタレストカバレッジ14.9倍と財務安全性は高い。短期借入金依存度76.1%は満期ミスマッチリスクを内在するが、手元流動性の厚さで緩和されており、景気減速局面でも財務余力は十分である。
成長投資の継続と配当政策の保守性: 設備投資56.9億円(減価償却の1.68倍)と成長投資を継続し、無形固定資産は+186.1%増でデジタル化投資が進展している。配当性向27.6%、FCFカバレッジ2.72倍と配当の持続可能性は高く、来期配当予想35円(配当性向17.3%)は内部留保の積み増しを優先する保守的な設定で、中期的な増配余地を確保している。売上債権回転日数93日の長期化と短期負債集中は要監視だが、現金創出力と流動性の厚さで耐性は高く、案件ミックス改善と海外事業の黒字化継続が中期的な成長ドライバーとなる。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。