- 売上高: 9.82億円
- 営業利益: 1.61億円
- 当期純利益: 2.14億円
- 1株当たり当期純利益: 12.66円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 9.82億円 | 7.62億円 | +28.9% |
| 売上原価 | 2.70億円 | - | - |
| 売上総利益 | 4.92億円 | - | - |
| 販管費 | 1.30億円 | - | - |
| 営業利益 | 1.61億円 | 3.62億円 | -55.5% |
| 営業外収益 | 6百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 66百万円 | - | - |
| 経常利益 | 1.67億円 | 3.01億円 | -44.5% |
| 税引前利益 | 3.02億円 | - | - |
| 法人税等 | 88百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 2.14億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 82百万円 | 2.14億円 | -61.7% |
| 包括利益 | 72百万円 | 2.15億円 | -66.5% |
| 支払利息 | 1百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 12.66円 | 34.60円 | -63.4% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 11.96円 | 31.21円 | -61.7% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 46.52億円 | 45.64億円 | +88百万円 |
| 現金預金 | 36.29億円 | 38.27億円 | -1.97億円 |
| 売掛金 | 8.35億円 | 5.63億円 | +2.72億円 |
| 固定資産 | 20.61億円 | 15.20億円 | +5.40億円 |
| 有形固定資産 | 75百万円 | 34百万円 | +42百万円 |
|
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 8.4% |
| 粗利益率 | 50.1% |
| 流動比率 | 402.0% |
| 当座比率 | 402.0% |
| 負債資本倍率 | 0.25倍 |
| インタレストカバレッジ | 160.68倍 |
| 実効税率 | 29.0% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +28.9% |
| 営業利益前年同期比 | -55.5% |
| 経常利益前年同期比 | -44.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -61.5% |
| 包括利益前年同期比 | -66.3% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 6.54百万株 |
| 自己株式数 | 287株 |
| 期中平均株式数 | 6.53百万株 |
| 1株当たり純資産 | 818.32円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| セグメント | 売上高 |
|---|
| CoCreationProductSales | 1.08億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 50.51億円 |
| 営業利益予想 | 15.51億円 |
| 経常利益予想 | 15.69億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 15.18億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 229.03円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q1の株式会社Arentは、売上高が前年同期比+28.9%と力強く伸長した一方で、利益面は大幅減益となり、収益性が急速に悪化した四半期でした。売上高は9.82億円と拡大しましたが、営業利益は1.61億円(前年同期比-55.5%)に減少し、営業利益率は約16.4%と推定され、前年の約47.5%から約3,110bpの大幅なマージン縮小が生じた計算です。純利益は0.82億円(-61.5%)で、純利益率は8.3%と想定され、前年の約28.0%から約1,970bp低下しました。粗利益率は50.1%と高水準を維持している一方、販管費やその他コストの増加、ならびに営業外費用の増加がマージンを圧迫した模様です。営業外収益・費用の内訳には整合性の取りづらい点があり(計数間に乖離が見られる)、実態把握には注記・補足資料の確認が必要です。経常利益は1.67億円と開示されていますが、営業外収支の構成からの単純推計と乖離があるため、特別損益や評価損益、為替影響等の寄与があった可能性があります。税引前利益は3.02億円と経常利益を上回っており、当該四半期には特別利益の発生が示唆されます。法人税等は0.88億円(実効税率29.0%)で妥当ですが、最終利益が0.82億円まで低下していることから、非支配株主への帰属やその他下段での調整影響が大きかった可能性があります。期末の財政状態は良好で、総資産67.12億円、現金等36.29億円、流動比率402%、負債資本倍率0.25倍と健全性が高いです。ROEはデュポン分解ベースで1.5%(四半期ベース)と低く、総資産回転率0.146倍、財務レバレッジ1.25倍に対し、純利益率の低下が主要因です。ROICは5.9%と開示ベンチマーク(7–8%)を下回っており、資本効率の改善余地が残ります。キャッシュフロー情報(営業CF、投資CF、フリーCF、配当)は未記載で、利益の質(営業CF対純利益)や配当の持続可能性を定量評価できない点は重要な制約です。売上は高成長である一方、コスト増や一時損益の影響で利益のボラティリティが高まっている可能性があり、収益構造の安定化が課題です。中期的には、高い粗利構造と潤沢な手元流動性を活かし、販管費の伸び抑制と営業外損益の安定化が進めば、ROIC・ROEの改善が期待できます。逆に、成長投資や人件費の先行増が継続し、営業レバレッジが効かない場合は、利益率の回復が遅れるリスクがあります。EPSは12.66円で、平均株式数に対して当期純利益と整合的です。1株当たり純資産は約818円と厚く、下方耐性のあるバランスシートです。総じて、成長は堅調だが、利益率とキャッシュ創出の可視性が目下の重要確認点であり、注記の精査と次四半期での収益性回復トレンドの確認が鍵です。
ステップ1: ROEを純利益率×総資産回転率×財務レバレッジに分解すると、0.083×0.146×1.25=約1.5%となり、報告ROEと整合しています。ステップ2: 構成要素の中で最も大きく悪化したのは純利益率で、売上+28.9%に対し、純利益は-61.5%と逆行しました(純利益率は約28.0%→8.3%に低下)。ステップ3: 利益率悪化の主因は、販管費やその他コスト上昇による営業レバレッジの剥落、および営業外損益の悪化(営業外費用拡大や評価性損益・為替の影響が示唆)です。ステップ4: 高い粗利率(50.1%)は構造的強みですが、成長投資・人件費の先行計上や営業外要因は一時的要素も含み得る一方、販管費水準の定常化が遅れるとマージン回復は段階的になると評価します。ステップ5: 懸念点として、販管費の伸びが売上成長率を上回った可能性が高く(営業利益率が約3,110bp縮小)、営業レバレッジが負に作用しています。総資産回転率は0.146倍(四半期)で、前提として現金比率が高いことから回転率は抑制されやすく、資産効率の改善には手元資金の活用(投資または株主還元)や売上規模のさらなる拡大が求められます。
売上は+28.9%と高成長で、需要環境または提供価値の拡大が示唆されます。一方、営業利益は-55.5%、純利益は-61.5%と減益で、成長投資・人員拡充・外注費増・減価償却増などのコスト増が先行した可能性があります。粗利率は50.1%と高く、プロダクト/サービスの価格決定力や付加価値は維持されていると見受けられます。営業外損益や特別損益の振れが大きい可能性があり、経常→税前→純利益の過程でのブリッジに不整合が見られるため、内訳注記の確認が必要です。短期見通しでは、売上成長の継続が前提であれば、販管費の伸びの鈍化と規模の経済の発現により営業利益率の段階的回復余地があります。中期的には、ROICが5.9%とベンチマーク未達のため、案件選別や価格戦略、開発費の資本効率改善が課題です。非連続的な特別損益に依存せず、営業利益・フリーCFの積み上げによる質的成長が重要です。
流動比率402%、当座比率402%と極めて健全で、短期支払能力に懸念はありません。総資産67.12億円に対し純資産53.50億円で、負債資本倍率0.25倍と保守的な資本構成です。有利子負債は短期1.27億円・長期0.82億円と小さく、金利負担も軽微です。インタレストカバレッジは約160.7倍と極めて高く、金利上昇局面でも耐性があります。現金等36.29億円と潤沢で、運転資本34.95億円を十分に賄えます。満期ミスマッチリスクは、流動資産が流動負債を大きく上回るため低位です。オフバランス債務は未記載で把握不可のため、リースや保証債務の注記確認が必要です。D/E>2.0や流動比率<1.0に該当せず、明示的な警告事項はありません。
営業CF、投資CF、フリーCFの開示がないため、営業CF/純利益比率やFCF創出力を定量評価できません。営業CF/純利益<0.8であれば品質懸念と判断しますが、現時点は算出不可です。運転資本の詳細(売掛・前受・棚卸・未払)推移が不明で、四半期末の現金増減要因(回収進捗、先行投資、M&A対価等)の識別に制約があります。大口投資や無形資産計上の有無、のれん11.65億円・無形資産16.95億円の償却/減損影響はキャッシュフローの質判断に重要で、注記の確認が望まれます。現金水準は高く、短期の資金繰りリスクは限定的ですが、配当・設備投資・M&Aの同時実施に対するFCFカバレッジは不明です。
配当金情報(通期・四半期)とFCFが未記載のため、配当性向およびFCFカバレッジの持続可能性評価は現時点で不可能です。同社は成長投資局面とみられ、配当方針が利益成長と投資余力のバランスを重視する設計であれば、当面は内部留保を優先する選択肢も考えられます。安定配当を掲げる場合でも、営業CFの安定性と投資キャッシュ需要の見通しが鍵です。次回以降の開示(通期ガイダンス、資本配分方針、自己株式取得の有無)を注視してください。
ビジネスリスク:
- 販管費・人件費・外注費の先行増による営業レバレッジ悪化リスク
- プロジェクト進捗や納品時期の偏在による四半期利益のボラティリティ
- 無形資産・のれんの減損リスク(収益計画未達時)
- 価格競争や新規参入による粗利率圧迫
財務リスク:
- 営業外損益・特別損益の振れによる最終利益の不安定化
- キャッシュフロー開示不足によるFCFの可視性低下
- 金利上昇時の調達コスト増(現状影響は軽微)
- 非支配株主持分の影響拡大(連結範囲拡大時)
主な懸念事項:
- 売上は伸長しているが、営業・最終利益率の大幅縮小(約3,110bp/約1,970bp)
- 経常→税前→純利益のブリッジに見られる整合性の弱さ(特別損益・非支配株主帰属の可能性)
- ROIC 5.9%と資本効率が目標レンジ未達
- キャッシュフロー情報未開示により利益の質・配当余力評価が困難
重要ポイント:
- 売上成長は強いが、利益率悪化がROE/ROICを押し下げ
- 粗利率50%台は維持されており、販管費・営業外のマネジメント改善がレバレッジ
- 潤沢な手元資金と低レバレッジで財務耐性は高い
- 特別損益・非支配影響の透過性向上がバリュエーション安定に重要
注視すべき指標:
- 営業利益率とそのYoY/QoQ変化(目標:段階的回復)
- 営業外損益内訳(為替・投資評価・利息)と特別損益の発生頻度
- 受注残/ARR等の先行指標(売上の見通しの質)
- ROIC(>7–8%への改善)、運転資本回転
- 営業CF/純利益比率(>1.0)とFCFの継続性
セクター内ポジション:
財務健全性は同業内でも高い一方、短期の利益率ボラティリティと資本効率は中位ないし劣後。成長投資の成果が顕在化し営業レバレッジが改善すれば相対的ポジションは上昇余地。
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