- 売上高: 34.25億円
- 営業利益: 2.48億円
- 当期純利益: 58百万円
- 1株当たり当期純利益: 29.61円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 34.25億円 | 36.39億円 | -5.9% |
| 売上原価 | 28.53億円 | - | - |
| 売上総利益 | 7.87億円 | - | - |
| 販管費 | 6.52億円 | - | - |
| 営業利益 | 2.48億円 | 1.34億円 | +85.1% |
| 営業外収益 | 28百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 43百万円 | - | - |
| 経常利益 | 2.14億円 | 1.19億円 | +79.8% |
| 法人税等 | 39百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 58百万円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 37百万円 | 58百万円 | -36.2% |
| 包括利益 | 38百万円 | 18百万円 | +111.1% |
| 減価償却費 | 1.44億円 | - | - |
| 支払利息 | 27百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 29.61円 | 45.82円 | -35.4% |
| 1株当たり配当金 | 78.00円 | 78.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 64.58億円 | - | - |
| 現金預金 | 23.39億円 | - | - |
| 売掛金 | 14.97億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 6.42億円 | - | - |
| 固定資産 | 45.95億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 2.01億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -90百万円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 1.1% |
| 粗利益率 | 23.0% |
| 流動比率 | 134.2% |
| 当座比率 | 120.9% |
| 負債資本倍率 | 1.74倍 |
| インタレストカバレッジ | 9.16倍 |
| EBITDAマージン | 11.4% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -5.9% |
| 営業利益前年同期比 | +84.0% |
| 経常利益前年同期比 | +79.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -35.4% |
| 包括利益前年同期比 | +1.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 1.29百万株 |
| 自己株式数 | 19千株 |
| 期中平均株式数 | 1.27百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,161.36円 |
| EBITDA | 3.92億円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| MedicalEquipment | 10.85億円 | 47百万円 |
| PrecisionEquipment | 22.12億円 | 5.40億円 |
| SP | 34百万円 | -36百万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 74.60億円 |
| 営業利益予想 | 5.72億円 |
| 経常利益予想 | 4.88億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 2.83億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 223.26円 |
| 1株当たり配当金予想 | 82.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
不二ラテックス(51990)の2026年度第2四半期累計は、売上高3,425百万円(前年同期比-5.9%)と減収ながら、営業利益248百万円(同+84.0%)と大幅増益を確保し、営業利益率は7.2%へ大幅に改善しました。粗利率は23.0%と安定し、EBITDAは392百万円、EBITDAマージンは11.4%とコスト効率の改善が確認できます。一方で、経常利益は214百万円と営業段階から34百万円縮小し、支払利息27百万円等の金融費用やその他非営業損益が重石となりました。当期純利益は37百万円(同-35.4%)と低水準にとどまり、営業段階での大幅改善が最終利益に十分つながっていません。デュポン分析では、純利益率1.08%、総資産回転率0.331回、財務レバレッジ2.58倍の積でROEは0.92%にとどまり、最終利益率の低さがROEのボトルネックです。営業CFは201百万円で、営業CF/純利益5.42倍と利益の現金化は良好で、営業改善の質が高いことを示唆します。流動比率134.2%、当座比率120.9%と短期流動性は許容範囲にあり、運転資本は1,646百万円と厚みがあります。負債資本倍率(D/E)は1.74倍とやや高めですが、総資産10,356百万円に対し純資産4,007百万円があり、資本バッファーは一定程度確保されています。売上減に対して営業増益と営業CFの伸長が両立している点はポジティブですが、経常以下での利益圧迫や特別要因の影響が示唆され、最終利益の質と持続性は要検証です。配当は年間0円で、配当性向も0%であり、内部留保や財務安定を優先する局面と見受けられます。金利負担はインタレストカバレッジ9.2倍と耐性は十分で、支払能力に懸念は限定的です。売上面は外部需要軟化や価格施策の影響を受けた可能性があり、在庫の適正化と値上げ転嫁の継続がカギとなります。製品ミックス改善やコスト最適化の効果が営業段階で顕在化しており、下期はこの改善を最終利益へどこまで波及できるかがポイントです。投資CFや現金同等物、発行株式数などに不記載項目があり、資本政策・FCFの精緻な評価には制約が残ります。全体として、短期の収益性改善と良好なキャッシュ創出は評価できる一方、非営業・特別要因による最終利益の押し下げ、ならびに売上減少の持続性が主要なフォローアップ課題です。
ROEは0.92%で、デュポン分解は純利益率1.08%×総資産回転率0.331回×財務レバレッジ2.58倍の構造。ボトルネックは純利益率の低さで、営業段階の改善(営業利益率7.2%)が経常・当期段階で希薄化。売上総利益率は23.0%と堅調で、原材料・加工費の管理や価格施策の効果が示唆されます。営業利益248百万円に対し減価償却費144百万円で、EBITDAマージン11.4%とコスト構造の改善が確認可能。営業利益から経常利益へのブリッジで34百万円の減額(支払利息27百万円等)があり、金融費用や為替等非営業要素が収益性を圧迫。当期純利益は37百万円と低位で、経常からの減額幅が大きく、税負担39百万円に加え特別損失等の非反復要因の関与が示唆されます。営業レバレッジは高く、売上-5.9%にもかかわらず営業利益+84.0%となっており、販管費の固定費的要素の削減、製品ミックス改善、値上げ転嫁などが寄与した可能性。結果として、上流(粗利)と中流(営業)での改善が確認される一方、下流(当期利益)での毀損がROEの抑制要因。
売上高は3,425百万円で前年同期比-5.9%と減収。需要環境の軟化、製品ミックス、価格調整、または為替影響が示唆されます。営業利益が+84.0%と大幅増益であることから、構造的なコスト是正が進展している可能性が高く、短期の利益成長の質は良好。もっとも、当期純利益は-35.4%と低下しており、非営業・特別要因の振れが強く、持続成長の観点では当期段階の安定性が課題。総資産回転率0.331回は効率面で改善余地が大きく、在庫回転や与信管理の強化が売上回復時の伸びしろ。先行きは、原材料価格の安定、為替、医療・衛生関連需要の動向、主力商品の価格競争環境がカギ。営業段階の改善が継続し、非営業損失や一過性費用が剥落すれば、当期利益の回復余地は大きい。短期的には横ばい~漸改善、売上のボトムアウトが確認できれば利益成長の持続性が高まるシナリオ。
総資産10,356百万円、純資産4,007百万円、負債合計6,988百万円。流動資産6,458百万円、流動負債4,812百万円で、流動比率134.2%、当座比率120.9%と短期流動性は良好。運転資本は1,646百万円で、運転資金のクッションは十分。負債資本倍率1.74倍とレバレッジはやや高めだが、金利負担は抑制的(支払利息27百万円、インタレストカバレッジ9.2倍)。純資産/総資産の関係から目安となる自己資本比率は約38.7%(4,007/10,356)と推定でき、耐久力は一定水準。資本構成は有利子負債の詳細不記載ながら、当座資産が厚く、短期の償還・支払い余力は確保されているとみられます。非営業損益の振れが自己資本の積み上げを鈍化させるリスクはあるものの、現状の財務安全性は総じて安定的。
営業CFは200百万円で、営業CF/純利益5.42倍と利益の現金化は強い。EBITDA392百万円に対する営業CFのコンバージョンは約51%で、運転資本の増減の影響が一定程度存在。投資CFは不記載で、提示のフリーキャッシュフローは0円となっており、実際の設備投資や無形投資の水準は把握困難。販管費や減価償却費の水準からみて、維持更新投資(メンテナンスCAPEX)が一定程度発生している可能性はあるため、実質的なFCF評価は保守的に見る必要。運転資本は1,646百万円と厚く、棚卸資産641百万円の適正在庫化が継続すれば、キャッシュ創出はさらに安定化の余地。総じて、営業段階のキャッシュ創出力は改善しており、利益の質は高いが、投資CFが不明なためFCFの持続性評価には制約。
年間配当0円、配当性向0.0%。営業CFは黒字で、財務CFは-90百万円と債務返済や自己株関連の可能性が示唆されるが詳細は不明。FCFカバレッジ0.00倍と表示されるものの、投資CF不記載であるため実質的な配当余力の定量評価は不可。現状は内部留保を優先し財務安定と事業再投資に資源を配分している局面と解釈可能。今後の配当の持続可能性・再開余地は、(1) 営業CFの安定継続、(2) 実際のCAPEX水準の把握とFCF黒字の確度、(3) 非営業・特別要因の縮小による当期利益の回復、の3点が前提。
ビジネスリスク:
- 原材料(天然ラテックス等)価格の変動と為替のダブルインパクト
- 医療・衛生関連製品の規制変更や品質規制強化によるコスト上昇
- 製品ミックス変化や価格競争激化による粗利率の低下リスク
- 需要減速(国内少子高齢化、海外需要の変動)による売上ボリューム圧力
- 新製品開発・認証の遅延、製造トラブルやリコール等のレピュテーションリスク
財務リスク:
- 非営業損益や特別損失の振れによる当期純利益の不安定化
- 負債資本倍率1.74倍に伴う金利上昇局面での利払い増加リスク
- 運転資本の変動(在庫積み上がり・回収遅延)による営業CFの振れ
- 投資CF不記載により将来の大口CAPEX発生時のFCF悪化リスクの把握困難
主な懸念事項:
- 営業段階の大幅改善が当期純利益に十分つながっていない点
- 経常から当期へのブリッジでの大幅減額(特別要因示唆)の継続性
- 売上のマイナス成長が一過性か構造的かの判別未了
重要ポイント:
- 減収下でも営業利益率7.2%・EBITDAマージン11.4%へ改善、コスト構造の是正が進展
- 営業CF/純利益5.42倍で利益の現金化は良好、キャッシュ創出の質は高い
- 当期純利益は37百万円と低位で、非営業・特別要因の影響が収益ボトムラインを圧迫
- 流動比率134%・当座比率121%で短期支払能力は安定、D/E1.74倍は注視水準
- 売上回復と非営業要因の縮小がROE改善の主要ドライバー
注視すべき指標:
- 営業利益率と粗利率(価格転嫁・ミックスの継続性)
- 非営業損益・特別損失の規模と内容(経常→当期のブリッジ)
- 在庫水準と回転日数(棚卸資産641百万円の動向)
- 営業CF/EBITDAおよび営業CF/売上高の推移
- CAPEX(投資CF)の実額とFCFのトレンド
- 為替および原材料価格の感応度(価格改定の進捗)
セクター内ポジション:
国内ラテックス・衛生関連の同業(例:オカモト、相模ゴム工業)と比較すると事業規模は中小型で、2026年度上期はコスト最適化により営業段階の収益性が相対的に改善。もっとも、当期純利益は一過性要因により見劣り、総合的なROEは低水準。流動性と負債耐性は同規模レンジ内で堅実な部類と評価。
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