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51422026 第3四半期プライムJGAAP

アキレス(5142) 2026年度第3四半期決算 増収3%

2026年度第3四半期の売上高は604.5億円(前年同期比+3.4%)、営業利益は24.2億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

素材・化学/化学


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥604.5億¥584.5億+3.4%
営業利益¥24.2億¥0.6億+4298.2%
経常利益¥31.6億¥5.3億+493.6%
純利益¥16.6億¥26.3億−36.8%
ROE(年換算)5.5%8.9%-

Executive Summary

売上高の増収と原価改善による営業利益の急回復が今期の特徴だが、特別損失計上により純利益は前年同期を下回った。売上高は604.5億円(前年比+3.4%)、営業利益は24.2億円(前年0.6億円から大幅回復)、経常利益は31.6億円(同+493.6%)となった一方、純利益は16.6億円(同-36.8%)にとどまった。増益の主因は粗利率改善(21.8%、前年21.0%程度から改善)と販管費の抑制、減益の主因は防災事業に係る減損損失9.1億円を含む特別損失9.6億円の計上である。

業績変動要因

【売上高】売上高は604.5億円で前年比+3.4%増収。セグメント別では第一事業部(旧区分の中核)が374.2億円(構成比61.9%)で増収を牽引し、第二事業部は170.4億円でほぼ横ばい、シューズBUは66.8億円で前年比-11.1%と減収が続いた。成長は第一事業部への依存度が高い構造である。

【損益】営業利益は24.2億円(営業利益率4.0%、前年0.1%から大幅改善)、経常利益は31.6億円(同+493.6%)と、粗利率改善と販管費抑制により本業の収益性は回復した。しかし純利益は16.6億円(前年比-36.8%)で、前年の固定資産売却益23.1億円という一時的利益の反転に加え、当期は防災事業(第二事業部)の減損損失9.1億円を含む特別損失9.6億円を計上したことが影響した。結論として、本業は改善したが特別損失の影響で純利益は減少する増収減益となった。

セグメント別分析

第一事業部は売上高374.2億円(構成比61.9%)、営業利益26.0億円、利益率6.9%(前年2.8%から改善)で全社利益の中核を担う。第二事業部は売上高170.4億円、営業利益17.0億円、利益率10.0%と3セグメント中最高の収益性を維持したが、傘下の防災事業で当初計画からの遅延が生じ、9.1億円の減損損失を認識した。シューズBUは売上高66.8億円(前年比-11.1%)、営業損失1.6億円と赤字が継続するが、前年の同5.8億円から損失は縮小している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は4.0%、純利益率は2.8%で、前年同期の営業利益率0.1%からは大幅に改善したが、なお5%未満の水準にある。粗利率は21.8%で原価改善が利益回復の主因となっている。【キャッシュ品質】特別損失9.6億円は純利益16.6億円の約58%に相当し、当期の利益には防災事業減損という一時的要因の影響が大きい。包括利益は9.9億円で純利益16.6億円を下回り、為替換算調整額のマイナス9.7億円が主因である。【投資効率】ROEは年換算5.5%、自己資本比率は49.8%(前年49.5%)である。【財務健全性】流動資産474.1億円に対し流動負債290.5億円と流動性は確保されており、長期借入金45.0億円に対し現金及び預金74.5億円が上回る。利益剰余金は150.4億円と前年から増加し、内部留保による資本基盤の拡充がみられる。

キャッシュフロー分析

CF計算書の詳細データは開示されていないが、BS推移からは資金動向を読み取れる。現金及び預金は74.5億円で前年の77.2億円からわずかに減少している。売掛金及び電子記録債権の増加(合計で前年比大幅増)により運転資本の拘束が進んでいる可能性があり、棚卸資産は97.6億円と前年88.7億円から増加している。一方、有形固定資産は187.6億円と前年202.4億円から減少しており、防災事業の減損損失計上が資産規模の縮小に影響したとみられる。長期借入金は45.0億円で前年から横ばいであり、有利子負債の積極的な圧縮や拡大の動きは限定的である。

収益の質

当期の利益構造は経常的な収益性改善と一時的要因の反転が同時に進行している点が特徴である。営業利益・経常利益の伸びは粗利率改善と販管費抑制という経常的な要因に支えられており、営業外収益では為替差益4.5億円と受取配当金1.4億円が経常利益を押し上げた。一方、特別損益では前年に固定資産売却益23.1億円という一時的利益があったのに対し、当期は防災事業に係る減損損失9.1億円を含む特別損失9.6億円が発生し、純利益の前年比減少の主因となっている。この特別損失は純利益16.6億円の約58%に相当する規模であり、当期の純利益はキャッシュを伴わない資産評価見直しの影響を強く受けている。包括利益9.9億円が純利益16.6億円を下回るのは、為替換算調整額のマイナス9.7億円によるもので、海外資産・事業に関する評価変動が純利益とは別に財務状態に影響を与えている。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗は総じて順調である。売上高の進捗率は74.6%(604.5億円/810.0億円)で、四半期進捗の目安である75%と概ね整合的である。一方、営業利益は通期予想23.0億円に対して既に105.2%まで進捗し、経常利益も25.5億円に対して123.9%まで進捗している。純利益も通期予想14.5億円に対して114.8%まで進捗しており、第3四半期時点で主要利益項目はいずれも会社予想を上回っている。この背景には、通期予想が第4四半期の収益性低下や追加コストを保守的に織り込んでいる可能性があり、第4四半期の動向および予想修正の有無が今後の確認点となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円であり、通期の年間配当予想は1株当たり30円である。期中平均株式数13,666,813株を基準とすると年間配当総額は約4.1億円となり、通期純利益予想14.5億円に対する配当性向は約28.3%と算出される。自己株式は13.3億円で前年から概ね横ばいであり、当期における自己株式取得を通じた追加的な株主還元の動きは限定的である。

リスク要因

  1. 防災事業の減損・収益計画遅延リスク: 第二事業部傘下の防災事業で当初事業計画からの収益達成が遅延し、9.1億円の減損損失を計上した。事業計画の再達成が遅れれば、追加的な収益性低下や資産評価の見直しにつながる可能性がある。

  2. シューズBUの構造的な収益性リスク: シューズBUは売上高が前年比-11.1%と減収が続き、営業損失1.6億円が残存している。損失は前年の5.8億円から縮小しているが、需要回復や固定費吸収の遅れが続けば全社利益への下押し要因となる。

  3. 売上債権増加と回収サイトのリスク: 電子記録債権を含む売上債権が前年から増加しており、運転資本の拘束が進んでいる。回収サイトの長期化が続く場合、景気変動時の回収リスクが高まる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.0%8.6% (4.3%–12.7%)−4.6pt
純利益率2.8%6.4% (2.8%–10.3%)−3.7pt

営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を下回り、収益性は業種内で低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.4%3.3% (-2.1%–8.9%)+0.1pt

売上高成長率は業種中央値とほぼ同水準であり、成長性の観点では業種内で標準的な位置づけにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は前年の約0.1%から4.0%へ約390bp改善したが、業種中央値8.6%との比較ではなお低位にあり、粗利改善と販管費抑制の持続性が本業の収益力を左右する。

  2. 第一事業部が全セグメント利益の6割超を占める一方、シューズBUの減収赤字と第二事業部・防災事業の減損は事業ポートフォリオ上の課題として残る。

  3. 主要利益項目(営業利益・経常利益・純利益)は第3四半期時点で通期予想をいずれも上回って進捗しており、第4四半期の収益動向および業績予想の修正有無が今後の確認点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,436円
base(基準)2,469円
bull(強気)2,483円
算出前提
1株純資産(BPS)2,931円
調整後予想EPS116.7円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向28.3%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER0.84倍 / 21.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,401円〜2,540円、ω±0.1で 2,454円〜2,479円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(115%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。