クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥59445.9億 | ¥68764.6億 | −13.6% |
| 営業利益 | ¥366.9億 | ¥1232.8億 | −70.2% |
| 経常利益 | ¥549.9億 | ¥1658.1億 | −66.8% |
| 純利益 | ¥486.7億 | ¥1261.8億 | −61.4% |
| ROE | 2.7% | 7.3% | - |
Executive Summary
2026年3月期第3四半期累計は、燃料油・資源事業の採算悪化を主因に大幅な減収減益となった。売上高は5兆9,445.9億円(前年比-13.6%)、営業利益は366.9億円(同-70.2%)、経常利益は549.9億円(同-66.8%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は525.8億円(同-58.7%)となった。営業利益率は0.6%で前年同期比約1.2pt縮小し、売上減少率を上回る大幅な営業減益は負の営業レバレッジの表れである。
業績変動要因
【売上高】売上高は前年比13.6%減の5兆9,445.9億円。セグメント別では燃料油が4,992.1億円(構成比83.9%、前年比13.5%減)と最大構成比を占め、資源は1,499.7億円(同25.1%減)、高機能材は3,906.4億円(同2.1%減)、基礎化学品は3,622.3億円(同22.7%減)、電力・再エネは744.9億円(同24.7%減)となった。燃料油の原油価格・製品市況・在庫評価が連結売上高を大きく左右する構造である。
【損益】営業利益は366.9億円と前年比70.2%減。燃料油の営業利益は713.2億円から127.8億円へ82.1%減少し、マージンは約1.23%から0.26%へ縮小した。資源も527.0億円から226.5億円へ57.0%減少。一方、高機能材は290.0億円(前年比+29.7%)と増益し、利益率は7.4%へ改善しており、当期最大の営業利益貢献事業となった。基礎化学品は121.2億円の営業赤字で赤字幅が拡大。経常利益は営業外収支183.0億円の黒字(受取利息141.4億円、為替差益83.2億円)に支えられ549.9億円。特別損益は差引92.7億円の利益で、豪州ボガブライ石炭鉱山の追加取得に伴う負ののれん発生益78.8億円を含む。結論として、減収減益である。
セグメント別分析
燃料油は売上高4,992.1億円(構成比83.9%、前年比-13.5%)、営業利益127.8億円(同-82.1%)と大幅減益し、連結利益への影響が最も大きい。資源は売上高1,499.7億円(同-25.1%)、営業利益226.5億円(同-57.0%)で、利益率は26.3%から15.1%へ大きく低下した。高機能材は売上高3,906.4億円(同-2.1%)ながら営業利益290.0億円(同+29.7%)と増益し、利益率7.4%は全セグメント中最高水準。基礎化学品は営業損失121.2億円で前年の52.1億円損失から赤字が拡大、電力・再エネは営業損失8.8億円と前年の64.4億円損失から改善した。高機能材の増益は燃料油・資源の減益規模を補うには至っておらず、ポートフォリオ全体としては市況感応度の高い燃料油・資源への依存が引き続き利益変動の主因である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は0.6%で前年同期の約1.8%から縮小し、売上総利益率も7.3%にとどまる。ROEは2.7%であり、低い営業マージンが資本効率を抑制している。【キャッシュ品質】営業外収益353.4億円は営業利益366.9億円に対し96.3%相当であり、受取利息・為替差益への依存度が高い。包括利益878.8億円は純利益486.7億円を大きく上回り、為替換算調整額369.5億円が押し上げ要因となった。【投資効率】特別利益210.2億円には負ののれん発生益78.8億円が含まれ、当期利益に非経常要因が一定程度寄与している。【財務健全性】自己資本比率は34.1%で前年の36.0%から低下。総資産は5兆2,579.7億円に拡大する一方、現金及び預金は2,399.0億円にとどまり、短期性資金への依存度が相対的に高い財務構造となっている。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の開示は限定的だが、貸借対照表の推移からは資金動向の一端がうかがえる。現金及び預金は2,399.0億円で前年の1,657.6億円から741.4億円増加した一方、短期借入金は6,921.2億円、コマーシャルペーパーは3,056.7億円と、短期性資金調達への依存が拡大している。棚卸資産は1兆3,111.0億円と前年から増加し、総資産の24.9%を占める水準にあり、運転資本の膨張が資金繰りに影響し得る。有形固定資産は1兆509.9億円から拡大しており、投資活動の継続がうかがえる一方、営業利益の縮小と借入依存の高まりが併存する局面である。
収益の質
当期利益の質については、非経常要因への依存がやや高い点に留意が必要である。特別利益210.2億円のうち、豪州ボガブライ石炭鉱山の権益追加取得に伴う負ののれん発生益78.8億円が含まれ、これは純利益486.7億円の約16.2%に相当する。営業外収益353.4億円は為替差益83.2億円と受取利息141.4億円が中心であり、営業利益366.9億円に匹敵する規模で経常利益を下支えしている。本業である営業利益が前年比70.2%減と大きく落ち込む一方、経常利益・純利益の減少率(-66.8%、-61.4%)がこれを下回るのは、営業外・特別損益による補完が働いたためであり、収益の質としては本業回復の持続性を注視する必要がある。
業績予想・ガイダンス
通期会社計画に対する第3四半期累計の進捗は、売上高が7兆9,500億円予想に対し74.8%とほぼ順調である一方、営業利益は680.0億円予想に対し54.0%にとどまり、例年目安の75%を大きく下回る。経常利益は850.0億円予想に対し64.7%、純利益は750.0億円予想に対し70.1%の進捗であり、営業外・特別損益による下支えが計画対比の遅れを一部緩和している。通期営業利益計画の達成には、第4四半期単独で313億円前後の営業利益が必要となり、燃料油・資源セグメントの採算回復が計画達成の鍵となる。
株主還元
第2四半期配当は1株18.00円で、通期配当予想は36.00円と期末も同額を前提とする。発行済株式数ベースの年間配当総額は約464億円となり、通期純利益予想750.0億円に対する配当性向は約61.9%と試算される。この水準は配当のみを基準とした持続可能性の目安をわずかに上回っており、通期配当の維持は第4四半期の利益計画達成への依存度が相対的に高い。自社株買いの実行に関するデータは開示されておらず、ここでの評価は配当性向に基づくものである。
リスク要因
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市況依存リスク: 燃料油セグメントは売上高前年比13.5%減、営業利益82.1%減となり、原油価格・製品スプレッド・在庫評価の変動が連結利益に直接波及する構造にある。
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資源事業の採算悪化: 資源セグメントは営業利益が前年比57.0%減、利益率は26.3%から15.1%へ低下しており、石炭価格や豪州における操業・輸送コストの変動に対する感応度が高い。
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短期資金依存と金利負担: 短期借入金6,921.2億円、コマーシャルペーパー3,056.7億円を含む短期性資金への依存があり、現金及び預金2,399.0億円との対比では流動性に一定の注意を要する。支払利息130.8億円に対し、税引前利益642.6億円は約4.9倍のカバーを確保している。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(manufacturing)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 0.6% | 8.6% (4.3%–12.7%) | −8.0pt |
| 純利益率 | 0.8% | 6.4% (2.8%–10.3%) | −5.6pt |
自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、製造業内でも低採算圏に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −13.6% | 3.3% (-2.1%–8.9%) | −16.9pt |
売上高成長率も業種中央値を大きく下回り、市況変動の影響を強く受けている状況が確認できる。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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営業利益率は0.6%へ縮小し、燃料油・資源セグメントの採算悪化が連結利益変動の主因となっている。高機能材は営業利益290.0億円(前年比+29.7%)と増益し、利益率7.4%で全セグメント最高水準を示しており、ポートフォリオ内での相対的な強みとして注目される。
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通期営業利益計画に対する進捗率は54.0%と例年目安を下回り、第4四半期における燃料油・資源の採算回復の有無が通期計画達成の分岐点となる。
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経常利益・純利益は営業外収益(為替差益83.2億円、受取利息141.4億円)および特別利益(負ののれん発生益78.8億円を含む210.2億円)に一定程度支えられており、本業利益と最終利益の乖離幅は収益構造の理解において注目点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,230円 |
| base(基準) | 1,240円 |
| bull(強気) | 1,262円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,463円 |
| 調整後予想EPS | 52.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 58.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×0.859(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.85倍 / 23.6倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,206円〜1,275円、ω±0.1で 1,232円〜1,244円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。