- 売上高: 236.05億円
- 営業利益: 30.39億円
- 当期純利益: 18.02億円
- 1株当たり当期純利益: 192.14円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 236.05億円 | 221.77億円 | +6.4% |
| 売上原価 | 113.31億円 | - | - |
| 売上総利益 | 108.45億円 | - | - |
| 販管費 | 81.65億円 | - | - |
| 営業利益 | 30.39億円 | 26.80億円 | +13.4% |
| 営業外収益 | 80百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 1.51億円 | - | - |
| 経常利益 | 30.08億円 | 26.09億円 | +15.3% |
| 税引前利益 | 25.88億円 | - | - |
| 法人税等 | 7.86億円 | - | - |
| 当期純利益 | 18.02億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 19.42億円 | 16.96億円 | +14.5% |
| 包括利益 | 26.37億円 | 19.49億円 | +35.3% |
| 支払利息 | 1.34億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 192.14円 | 164.79円 | +16.6% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 214.99億円 | 206.69億円 | +8.30億円 |
| 現金預金 | 59.16億円 | 48.49億円 | +10.67億円 |
| 売掛金 | 72.64億円 | 74.70億円 | -2.06億円 |
| 棚卸資産 | 31.15億円 | 27.61億円 | +3.54億円 |
| 固定資産 | 144.71億円 | 139.94億円 | +4.77億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 1,725.05円 |
| 純利益率 | 8.2% |
| 粗利益率 | 45.9% |
| 流動比率 | 150.7% |
| 当座比率 | 128.8% |
| 負債資本倍率 | 0.95倍 |
| インタレストカバレッジ | 22.68倍 |
| 実効税率 | 30.4% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +6.4% |
| 営業利益前年同期比 | +13.4% |
| 経常利益前年同期比 | +15.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +14.5% |
| 包括利益前年同期比 | +35.3% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 11.07百万株 |
| 自己株式数 | 985千株 |
| 期中平均株式数 | 10.11百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,833.38円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 55.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 308.20億円 |
| 営業利益予想 | 33.20億円 |
| 経常利益予想 | 32.10億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 20.90億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 205.18円 |
| 1株当たり配当金予想 | 30.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2025年度Q3のOATアグリオは、売上・利益ともに増加し、営業利益率が改善する堅調な決算でした。売上高は236.05億円で前年同期比+6.4%、営業利益は30.39億円で+13.4%、経常利益は30.08億円で+15.3%、当期純利益は19.42億円で+14.5%と2桁増益を達成しています。粗利益率は45.9%(108.45億円/236.05億円)で、販管費率は34.6%(81.65億円/236.05億円)となり、営業利益率は12.9%(30.39億円/236.05億円)です。前年同期の営業利益を逆算すると約26.79億円(=30.39/1.134)で、売上は約221.8億円(=236.05/1.064)と推計され、営業利益率は約12.1%から12.9%へ約+80bp改善したと見られます。純利益率は8.2%(19.42億円/236.05億円)で、支払利息1.34億円、実効税率30.4%の水準は、財務費用・税負担が収益性を大きく毀損していないことを示します。営業外収支は純額で-0.71億円(収益0.80−費用1.51)と小幅なマイナスですが、経常段階の伸長(+15.3%)から見て本業の強さが収益を牽引しています。バランスシートは総資産359.71億円、純資産184.93億円、負債174.77億円で、負債資本倍率0.95倍、流動比率150.7%、当座比率128.8%と、レバレッジは適度で流動性は健全です。短期借入金85.37億円と流動負債が厚い一方、現金預金59.16億円・売掛金72.64億円・棚卸31.15億円などの流動資産で概ねカバーされています。インタレストカバレッジは22.68倍と強固で、金利上昇耐性も相応に高い水準です。ROEは10.5%(純利益率8.2%×総資産回転率0.656×財務レバレッジ1.95倍)と資本コストを上回るとみられる良好な水準です。もっとも、キャッシュフローの開示が未記載であるため、営業CF対純利益やFCFの水準は確認できず、利益の現金裏付けに関する確証は限定的です。配当は金額開示がないものの、配当性向は31.4%と保守的で持続可能性は高いと評価できます。Q3時点での業績進捗は順調で、通期に向けても収益性改善の持続が示唆されますが、短期借入金の厚みと運転資本の季節性には注意が必要です。業種特性として原材料価格や為替、需給・天候による出荷タイミングの影響が利益率の変動要因になり得ます。のれん53.33億円・無形固定資産85.60億円と無形資産の比率が高く、減損リスクのモニタリングも必要です。データ面ではキャッシュフロー、減価償却、R&Dなどの未記載が多く、CF品質や投資負担の精緻評価には限界がある点を前提に見る必要があります。総じて、収益性と資本効率は改善傾向で財務安全性も良好、ただしCF未開示と短期負債の厚みが主なチェックポイントです。
デュポン分解: ROE 10.5% = 純利益率 8.2% × 総資産回転率 0.656 × 財務レバレッジ 1.95倍。変化が最も大きい要素: 今期は営業利益の伸び(+13.4%)が売上成長(+6.4%)を上回っており、純利益率の改善がROEに最も寄与したと評価。ビジネス上の理由: 粗利率45.9%と高水準を維持しつつ、販管費率を抑制(営業レバレッジ発現)したことで営業利益率が約+80bp改善したと推計。営業外では支払利息1.34億円があるものの、インタレストカバレッジ22.68倍と影響は限定的。持続性評価: 原材料コストや為替、製品ミックス次第で変動しうるが、販管費規律による改善は一定の持続性あり。一方、季節性の強いビジネスのため四半期ごとの利益率ブレは許容範囲。懸念トレンド: データ不足で販管費の中身(人件費・販促費)や減価償却の動向が不明。今期は売上成長率(+6.4%)<販管費成長率か否かは判断不可だが、販管費の絶対額は大きく(81.65億円、売上比34.6%)、広告・物流費インフレが続けばマージン圧迫リスク。
売上は+6.4%増で、主要製品の価格・数量、海外展開の寄与が想定されるが詳細内訳は未記載。営業利益は+13.4%増とオペレーティングレバレッジが効いており、値上げ浸透やミックス改善の可能性。営業外は純マイナスながら規模は小さく、基礎的成長は本業主導。利益の質は、粗利率の維持・改善と販管費規律が鍵だが、CF未記載のため現金創出の裏付け評価は保留。見通しは、為替・原材料価格・農薬需要(天候、作付面積)に左右される一方、当期のROE10.5%、ROIC9.3%は資本効率の良好さを示唆。通期に向けては在庫適正化と値上げの維持、物流費の抑制が持続的成長の前提。
流動比率150.7%、当座比率128.8%と短期流動性は健全。D/E(負債資本倍率)0.95倍でレバレッジは適度、警戒ライン(>2.0)には遠い。短期借入金85.37億円が流動負債142.68億円の大宗を占め、満期ミスマッチは現金59.16億円・売掛72.64億円・棚卸31.15億円等で概ね吸収可能だが、季節資金需要期にはリファイナンス・金利上昇の影響を受けやすい。固定負債32.09億円、長期借入金16.32億円と返済スケジュールは比較的平準化されていると見られる。無形資産(のれん53.33億円、無形固定資産85.60億円)が重く、自己資本防御力の観点から減損リスクをモニター。オフバランス債務の情報は未記載で判断不可。
営業CF、投資CF、フリーCFは未記載で定量検証は不可。営業CF/純利益のベンチマーク(>1.0倍)に照合できず、利益の現金裏付けは不確実。運転資本の状況は売掛金72.64億円、棚卸31.15億円、買掛金23.01億円から、売上成長に伴う運転資金需要は増勢と推測され、短期借入でブリッジしている可能性。運転資本操作(期末の売掛・棚卸積み増し/買掛圧縮)の兆候は、前期比較データがなく判定不能。設備投資額未記載のため、維持投資・成長投資の規模とFCFの持続性評価は保留。
配当金総額・年間配当は未記載だが、配当性向31.4%と保守的で、利益ベースの持続可能性は高い。FCFカバレッジはCF未開示で評価不可。インタレストカバレッジ22.68倍、D/E0.95倍という財務耐性は配当維持の後ろ盾。今後は投資(R&D・生産性向上投資)と配当のバランスを取りつつ、運転資本効率改善が配当余力拡大につながる可能性。
ビジネスリスク:
- 原材料価格および為替変動による粗利圧迫リスク
- 天候・病害虫発生・作付面積の変動による需要変動リスク
- 製品ミックス変化・値引き競争によるマージン低下
- 無形資産・のれんの減損リスク(需要鈍化や競争激化時)
- 規制変更(農薬登録・環境規制)による販売影響
財務リスク:
- 短期借入金の比率が高く、金利上昇・リファイナンスコスト上昇の影響
- 運転資本増加によるキャッシュフロー圧迫の可能性
- キャッシュフロー情報未記載による資金繰りの不確実性
- 為替評価差による営業外損益の変動
主な懸念事項:
- キャッシュフロー未開示で利益の現金裏付けが検証不能
- 無形資産比率が高く、景気後退時の減損が自己資本を毀損し得る
- 短期資金依存の高さによる満期ミスマッチ感応度
重要ポイント:
- 売上+6.4%、営業利益+13.4%で営業利益率は約+80bp改善と見られ、収益性が上向き
- ROE10.5%、ROIC9.3%と資本効率は良好
- 流動比率150.7%、当座比率128.8%、インタレストカバレッジ22.68倍で財務健全性は高い
- 短期借入金が厚く、運転資本の季節性と金利動向が重要な監視点
- CF未記載のため、利益の質・FCF持続性評価は保留
- 配当性向31.4%と株主還元は持続可能なレンジ
注視すべき指標:
- 営業CF/純利益比率(目安>1.0倍)
- 在庫回転日数・売掛回転日数の推移
- 原材料コストと販売単価(価格転嫁進捗)
- 金利負担(平均借入金利)と短期借入金依存度
- 無形資産の減損テスト結果
- 販管費率の推移(34.6%からの改善余地)
セクター内ポジション:
国内農薬・アグリサイエンス企業の中で、今期は営業レバレッジの効いた増益と適度なレバレッジ管理が目立つ一方、キャッシュフロー開示が乏しく、短期資金依存の相対的高さがリスク差別化要因。
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