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49172026 第3四半期プライムJGAAP

マンダム(4917) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益116%増

2026年度第3四半期の売上高は591.9億円(前年同期比+3.6%)、営業利益は28.9億円(同+116.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

素材・化学/化学


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥591.9億¥571.3億+3.6%
営業利益¥28.9億¥13.4億+116.4%
経常利益¥36.8億¥21.5億+71.0%
純利益¥23.0億¥15.4億+48.6%
ROE(年換算)4.0%2.7%-

Executive Summary

増収に加え、原価率改善を主因とする大幅な採算改善が今回決算の最重要ポイントである。売上高は591.9億円(前年比+3.6%)、営業利益は28.9億円(同+116.4%)、経常利益は36.8億円(同+71.0%)、純利益(親会社株主帰属)は21.2億円(同+16.6%)となった。粗利率が46.7%へと約4.0pt改善したことが営業増益を牽引したが、販管費増加と特別損失5.5億円の計上により、増益率は営業段階から純利益段階にかけて縮小した。

業績変動要因

【売上高】売上高591.9億円は前年比+3.6%。地域別では日本310.3億円(+0.4%)、インドネシア115.6億円(+22.5%)、海外その他166.0億円(-1.2%)となり、インドネシアの高成長が全体を押し上げた一方、海外その他は減収となった。

【損益】売上原価率の低下により粗利率は46.7%(前年42.7%)へ改善し、営業利益は28.9億円(同+116.4%、営業利益率4.9%)となった。販管費は247.7億円で前年比+7.5%と売上成長を上回り、粗利改善効果の一部を相殺した。経常利益は受取利息・配当等の営業外収益8.5億円を加えて36.8億円(+71.0%)となったが、特別損失5.5億円(固定資産除却損等)の計上により税引前利益は31.3億円に圧縮され、純利益は21.2億円(+16.6%)にとどまった。増収増益だが、純利益の増益率は営業利益の増益率を大きく下回る。

セグメント別分析

セグメント利益は日本15.5億円(前年比+12.0%、利益率4.4%)、インドネシア2.9億円(前年同期は13.2億円の損失から黒字転換)、海外その他10.9億円(同-19.5%、利益率6.5%で3地域中最高)となった。インドネシアの赤字からの黒字転換が連結増益の大きな要因であり、海外その他は売上・利益ともに前年を下回っており、地域間で業績のばらつきが見られる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は4.9%で前年同期2.3%から約2.5pt改善したが、粗利率改善(+4.0pt)に対し販管費率も1.6pt上昇したため、改善幅は一部相殺された。純利益率は約3.6%である。【キャッシュ品質】営業CFは35.1億円で純利益の約1.65倍を確保し利益の現金裏付けは良好だが、前年同期比では-28.2%となり、棚卸資産の増加や仕入債務の減少により運転資本がキャッシュを吸収した。【投資効率】年換算ROEは4.0%、自己資本比率は80.2%と資本が厚く、有利子負債はごく僅かで実質無借金の状態にある。設備投資10.4億円は減価償却28.1億円の約4割にとどまる。【財務健全性】現金及び預金295.4億円、流動資産602.9億円に対し流動負債は133.1億円で、流動性は高い水準にある。

キャッシュフロー分析

営業CFは35.1億円で前年同期の48.9億円から28.2%減少し、営業利益の大幅増益とは逆方向に推移した。棚卸資産が7.3億円増加、仕入債務が4.8億円減少したことが運転資本面での資金吸収要因となった。投資CFは-21.7億円で、うち設備投資は10.4億円と減価償却費28.1億円を下回る水準にとどまる。財務CFは-11.0億円で、配当支払9.0億円を含む。営業CFと投資CFを合わせたフリーキャッシュフローは13.4億円のプラスを確保しており、投資と株主還元を営業CFの範囲内でカバーできている。

収益の質

経常利益36.8億円には受取利息3.5億円、受取配当金1.1億円等の営業外収益8.5億円が含まれ、これらは金融資産から得られる比較的安定した収益である。一方、税引前利益31.3億円は特別損失5.5億円(固定資産除却損等)により経常利益から圧縮されており、この特別損失は一時的要因として区別できる。営業CFは純利益の1.65倍あり、会計上の利益が過度な非現金アクルーアルに依存している兆候は限定的だが、棚卸資産の増加や仕入債務の減少といった運転資本の変動が、営業利益の伸びに対して営業CFの伸びを抑制した点には留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高786.0億円、営業利益27.0億円、経常利益36.0億円、親会社株主帰属純利益21.0億円である。Q3累計の進捗率は売上高75.3%、営業利益107.1%、経常利益102.2%、純利益101.0%となり、売上高は標準的な進捗(75%)に沿う一方、利益項目はいずれも通期計画を既に上回っている。この利益進捗の先行は、粗利率改善とインドネシア事業の採算改善を反映したものであり、会社予想が据え置かれている場合、Q4に販促費や一時的コストの発生が想定されている可能性がある。

株主還元

当第2四半期の1株当たり配当は0円であり、通期予想の1株当たり配当も0円としている。Q3累計の財務CFには現金配当支払9.0億円が計上されており、フリーキャッシュフロー13.4億円の範囲内でカバーされている。会社予想に基づく配当性向は現時点で0%となる。自社株買いに関する当期の実行状況は開示情報に含まれない。

リスク要因

  1. 棚卸資産の滞留リスク: 棚卸資産は136.2億円で、うち製品が136.2億円を占める。在庫水準の高さは、パーソナルケア製品特有の陳腐化や評価損リスクにつながり得る点として留意される。

  2. 地域別業績のばらつき: 海外その他は売上高が前年比-1.2%、セグメント利益が-19.5%となっており、インドネシアの改善とは対照的に連結成長の制約要因となっている。

  3. 販管費増加による利益率相殺リスク: 販管費は前年比+7.5%と売上成長率+3.6%を上回るペースで増加しており、粗利率改善効果の一部を相殺した。この傾向が続く場合、営業利益率改善の持続性に影響する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.9%8.6% (4.3%–12.7%)−3.7pt
純利益率3.9%6.4% (2.8%–10.3%)−2.5pt

自社の収益性は業種中央値を下回る水準にあり、営業・純利益率のいずれも業種内では相対的に低い位置づけにある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.6%3.3% (-2.1%–8.9%)+0.3pt

売上高成長率は業種中央値をわずかに上回り、成長性は業種内で概ね中位の位置づけにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 粗利率の約4.0pt改善を軸に営業利益は前年比+116.4%となったが、営業利益率4.9%は業種中央値8.6%を下回り、収益性改善は道半ばの水準にある。

  2. インドネシア事業は前年同期の損失から黒字転換し、連結増益の主要因となった一方、海外その他は減収減益となり、地域ポートフォリオ内の回復度合いに差がある。

  3. 通期営業利益予想に対する進捗率は107.1%と既に計画を超過しているが、営業CFは前年比-28.2%で棚卸資産増加等が運転資本を圧迫しており、利益改善とキャッシュ創出の連動性は今後の確認ポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,394円
base(基準)1,409円
bull(強気)1,415円
算出前提
1株純資産(BPS)1,711円
調整後予想EPS57.7円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向0.0%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER0.82倍 / 24.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,369円〜1,450円、ω±0.1で 1,398円〜1,415円。

注記:

  • のれん償却 6.5円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
  • 通期予想に対する純利益の進捗(101%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。