| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥294.2億 | ¥269.0億 | +9.4% |
| 営業利益 | ¥26.2億 | ¥21.7億 | +20.7% |
| 経常利益 | ¥26.6億 | ¥22.0億 | +20.8% |
| 純利益 | ¥18.0億 | ¥15.0億 | -24.7% |
| ROE | 12.0% | 10.3% | - |
2026年6月期は増収増益に加え営業利益率が上昇し、収益性の質的改善を伴う好決算となった。売上高は294.2億円(前年比+9.4%)、営業利益は26.2億円(同+20.7%)、経常利益は26.6億円(同+20.8%)、純利益は18.0億円(同+20.7%)で、いずれも増益率が増収率を上回った。粗利率改善(21.7%、前年比+0.8pt)を主因に販管費率がほぼ横ばい(12.8%)にとどまったことで、営業レバレッジが効いた形である。
【売上高】売上高294.2億円は前年比+9.4%増収。単一セグメント(システム開発等)で、外部顧客売上の90%超が国内向けと開示されており、国内IT需要の底堅さが成長を支えた。前期は主要顧客SCSKへの売上高が開示されていたが、当期は特定顧客への依存度が売上高の10%未満に低下しており、顧客基盤の分散が進んでいる可能性がある。
【損益】粗利率は21.7%で前年20.9%から+0.8pt改善し、販管費率は12.8%(前年12.8%)とほぼ横ばいを維持した。この結果、営業利益率は8.9%と前年8.1%から+0.8pt上昇し、営業利益は26.2億円(+20.7%)となった。経常利益は26.6億円(+20.8%)で営業利益とほぼ同水準の伸びを示し、営業外損益の影響は軽微である。特別損失0.5億円(固定資産除却損等)は一時的要因として税引前利益を圧縮したが、税引前利益26.1億円に実効税率30.9%を適用した結果、純利益は18.0億円(+20.7%)となった。増収増益であり、増収率を上回る増益率は収益性改善の裏付けとなる。
【収益性】営業利益率8.9%(前年8.1%から+0.8pt)、純利益率6.1%(前年5.6%から改善)で、粗利率改善と販管費率の維持を背景にマージンが拡大した。【キャッシュ品質】営業CFは純利益の1.14倍(20.5億円/18.0億円)で量的な裏付けは確保されているが、OCF/EBITDA比率は約73.6%にとどまり、期末の売上債権・契約資産の増加(合計2.5億円の資金拘束)が現金化タイミングをやや後ろ倒しにした。【投資効率】ROEは12.0%で、自己資本比率77.3%という厚い自己資本構成の中での水準である。設備投資0.9億円は減価償却1.6億円の56%にとどまり、大型設備投資に依らない人的資本主体の成長モデルが確認できる。【財務健全性】自己資本比率77.3%、有利子負債は短期借入金4.7億円・長期借入金0.1億円と僅少で、現金及び預金88.2億円が有利子負債を大きく上回るネットキャッシュ状態にある。
営業CFは20.5億円で前年比+14.9%増加し、純利益18.0億円を上回る水準を確保した。運転資本変動前の営業CF小計は28.1億円で、売上債権・契約資産の増加(-2.5億円)と法人税等の支払(-8.1億円)が営業CFを押し下げる方向に作用した一方、仕入債務の増加(+0.6億円)が下支えとなった。投資CFは-2.1億円で、設備投資0.9億円が主な支出である。財務CFは-17.0億円で、配当金支払(約10.2億円)と自己株式取得5.0億円が主因である。フリーCFは18.4億円となり、株主還元(配当・自己株式取得の合計約15.2億円)を上回る水準を確保しており、還元原資としてのキャッシュ創出力に問題は見られない。
経常利益26.6億円は営業利益26.2億円とほぼ同水準の伸び率(+20.8% vs +20.7%)で推移しており、営業外損益(受取配当金0.2億円等が中心)の影響は限定的で、収益の中心は本業の営業利益にある。特別損失0.5億円(固定資産除却損等)は一時的要因であり、経常的な収益力を示す経常利益との乖離は小幅にとどまる。包括利益は18.3億円で純利益18.0億円とほぼ一致しており、有価証券評価差額金や為替換算調整額といったその他の包括利益項目の影響は軽微である。営業CF(20.5億円)が純利益(18.0億円)を上回っている点はアクルーアル(会計発生高)の観点から収益の質が良好であることを示唆する一方、売上債権・契約資産の増加が運転資本を圧迫しており、今後の債権回収動向がキャッシュ化の速度を左右する点は留意点である。
来期(2027年6月期)の会社予想は、売上高310.0億円(+5.4%)、営業利益27.5億円(+5.0%)、経常利益27.8億円(+4.4%)である。当期の売上成長+9.4%・営業利益成長+20.7%と比較すると、来期計画は伸び率が鈍化しており、保守的な計画と位置づけられる。計画上の営業利益率は27.5/310.0で約8.9%となり、当期実績(8.9%)からほぼ横ばいの水準を見込んでいる。EPS予想は33.32円で当期実績31.96円から+4.3%の増加が見込まれている。
当期の年間配当は20円(普通配当18円、記念配当2円)で、配当性向は62.6%である。自己株式取得は5.0億円を実施しており、配当総額(約11.3億円)と自己株式取得額の合計は純利益比で約90%の総還元性向となる。フリーキャッシュフロー18.4億円に対する総還元額(約16.3億円)のカバレッジは1.13倍で、当期のキャッシュ創出力の範囲内で還元が行われている。来期の配当予想は21円で、当期実績から1円の増配計画が示されている。
稼働率・単価依存リスク: プロジェクト型のシステム開発事業は稼働率や案件単価の変動が採算に直結する。粗利率は当期21.7%(前年比+0.8pt)と改善したが、需要環境の変化により変動しうる項目である。
人件費上昇リスク: 給料及び手当は11.4億円(前年10.6億円)に増加しており、人材獲得・定着コストの上昇が続く場合、粗利率改善の持続性に影響する可能性がある。
投資抑制とキャッシュ転換の変動: 設備投資は減価償却の56%(0.9億円/1.6億円)にとどまり、OCF/EBITDA比率も約73.6%と目安水準を下回っている。売上債権・契約資産の増加による運転資本の拡大が一時的にキャッシュ転換を遅らせている。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.9% | 8.1% (3.7%–16.1%) | +0.8pt |
| 純利益率 | 6.1% | 5.9% (2.2%–11.8%) | +0.2pt |
営業利益率・純利益率ともに業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に良好な水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.4% | 10.1% (1.8%–20.2%) | -0.7pt |
売上高成長率は業種中央値をわずかに下回るが、IQRのレンジ内にあり、大きな見劣りではない。
※出所: 当社集計
増収率(+9.4%)を上回る増益率(+20.7%)は、粗利率改善と販管費率の維持による営業レバレッジの効果を示しており、単なる規模拡大ではなく収益構造の改善が観察される。
自己資本比率77.3%・有利子負債僅少という財務健全性の高さと、配当性向62.6%・総還元性向約90%という高水準の株主還元が併存しており、フリーCF18.4億円が還元原資を賄っている点は還元の持続性を評価するうえでの一つの目安となる。
OCF/EBITDA比率が約73.6%にとどまり、売上債権・契約資産の増加が運転資本を圧迫している点は、利益成長とキャッシュ化のタイミングにギャップが生じていることを示しており、今後の債権回収動向が注視点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 293円 |
| base(基準) | 300円 |
| bull(強気) | 309円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 269円 |
| 調整後予想EPS | 37.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 63.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.12倍 / 8.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 292円〜308円、ω±0.1で 299円〜301円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。