| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥646.8億 | ¥587.6億 | +10.1% |
| 営業利益 | ¥66.0億 | ¥59.8億 | +10.4% |
| 経常利益 | ¥69.8億 | ¥62.9億 | +11.0% |
| 純利益 | ¥42.0億 | ¥33.1億 | +26.9% |
| ROE | 12.5% | 10.7% | - |
2026年3月期決算は、売上高646.8億円(前年比+59.2億円 +10.1%)、営業利益66.1億円(同+6.2億円 +10.4%)、経常利益69.8億円(同+6.9億円 +11.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益42.0億円(同+8.9億円 +26.9%)。ITサービス事業が安定成長を続ける中、デジタルソリューション事業が売上+99.1%・営業利益+388.1%の急拡大を遂げ、全社の増収増益を牽引した。営業利益率は10.2%で前年並み、純利益は投資有価証券売却益6.4億円等の特別利益寄与で前年比+26.9%と大幅増となった。
【売上高】売上高は646.8億円(+10.1%)と二桁増収。セグメント別では、ITサービス事業が553.6億円(+2.4%)と安定成長を続け、エンタープライズ240.1億円(+8.9%)が最大ドライバー。製造は139.3億円(-6.3%)と減収だったものの、デジタルソリューション事業が93.1億円(+99.1%)と倍増し全社成長を牽引した。契約資産は11.6億円(前年3.8億円)、仕掛品は18.0億円(同3.2億円)へ積み上がり、検収タイミングの偏りと案件進行ペースの加速を示唆する。地域別では国内売上が9割超を占め、海外展開は限定的。
【損益】売上原価は515.7億円で粗利率20.3%(前年20.0%)と0.3pt改善。販管費は65.0億円(+7.1億円)へ増加し、役員報酬24.4億円(同22.2億円)、のれん償却4.0億円(同3.4億円)、福利厚生費4.0億円(同3.6億円)等が拡大した。営業利益は66.1億円(+10.4%)で営業利益率10.2%を維持。営業外では受取利息1.8億円、受取配当金0.9億円、持分法投資利益0.6億円が寄与し、営業外収支は純額+3.7億円。経常利益は69.8億円(+11.0%)へ増加した。特別損益は投資有価証券売却益6.4億円等の特別利益7.3億円に対し、減損損失0.9億円等の特別損失1.7億円で純額+5.6億円のプラス寄与。税引前利益は75.4億円(+20.8%)、法人税等22.6億円(実効税率30.0%)を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は42.0億円(+26.9%)と大幅増益。結果として増収増益を達成した。
ITサービス事業は売上553.6億円(+2.4%)、営業利益80.4億円(+4.7%)、利益率14.5%。うちエンタープライズは売上240.1億円(+8.9%)、営業利益33.0億円(+31.9%)で利益率13.7%と大幅改善。金融は売上174.3億円(+1.5%)、営業利益22.1億円(-7.7%)で利益率12.7%へ低下。製造は売上139.3億円(-6.3%)、営業利益25.3億円(-9.0%)で利益率18.2%と高収益ながら減収減益。デジタルソリューション事業は売上93.1億円(+99.1%)、営業利益8.2億円(+388.1%)で利益率8.8%と急成長。全社費用22.5億円(前年18.6億円)を除く調整後合計では、デジタルソリューションの黒字化が全社利益率の改善に貢献しつつ、製造の減益が一部相殺した構図。
【収益性】営業利益率10.2%は前年並み、純利益率6.5%(前年5.6%)は0.9pt改善。ROE12.5%は当該データでの自己資本比率69.9%と合わせ、資本効率は良好域。粗利率20.3%は前年比+0.3pt改善。【キャッシュ品質】営業CF53.3億円は純利益42.0億円の1.27倍で現金化は良好。営業CF/売上高8.2%、アクルーアル比率-17.3%で収益の現金裏付けは確認される。【投資効率】総資産回転率1.35倍、設備投資/減価償却2.75倍で成長投資フェーズ。有形固定資産は19.6億円(前年10.1億円)へ+94%増加し、中期的な成長基盤強化を図る。【財務健全性】自己資本比率69.9%(前年71.1%)、Debt/Equity0.34倍、現金及び預金154.8億円で有利子負債11.6億円(長短計)を大幅超過。流動比率300%、インタレストカバレッジ約521倍と財務安全性は極めて高い。
営業CFは53.3億円(前年47.6億円)で+11.9%増加。税引前利益75.4億円から運転資本増減を経て、売上債権増加-3.2億円、仕入債務増加+4.1億円、法人税等支払-20.0億円等を反映した。棚卸資産は0.9億円の小幅増加だが、契約資産・仕掛品の積み上がりは検収タイミングの偏りを示唆し、DSOは約61日。投資CFは-13.2億円で、設備投資-8.5億円、子会社株式取得-4.5億円、無形固定資産取得-1.8億円が主要支出。投資有価証券売却による収入7.0億円がキャッシュインとして寄与した。財務CFは-40.0億円で、配当金支払-21.2億円、自己株式取得-15.0億円、長期借入金返済-4.6億円が主要因。フリーCFは40.1億円(営業CF+投資CF)で、配当・自己株式取得を十分賄う水準。現金及び預金は154.8億円(前年153.3億円)へ微増し、資金繰りは極めて良好である。
経常的収益は営業利益66.1億円と営業外収支純額+3.7億円(受取利息1.8億円、受取配当金0.9億円、持分法投資利益0.6億円等)で構成され、経常利益69.8億円の88%が営業段階で創出された。営業外収益は売上高比0.8%で本業依存度は高く、営業外の質は健全。特別利益7.3億円(主に投資有価証券売却益6.4億円)は一時的要因で、翌期以降の持続性は営業段階に依存する。営業CF53.3億円は税引前利益75.4億円の0.71倍で、運転資本の変動が主要差異。契約資産・仕掛品の増加は検収未了分の積み上がりを示し、短期的なCF転換力はやや弱いものの、アクルーアル比率-17.3%で利益の現金裏付けは良好。包括利益61.8億円は純利益42.0億円に対し+47%高く、その他有価証券評価差額金8.5億円等が寄与した。
2027年3月期通期予想は売上高715.0億円(+10.5%)、営業利益80.0億円(+21.1%)、経常利益82.0億円(+17.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益42.9億円(+2.0%)。営業利益率は約11.2%へ改善見通しで、デジタルソリューション事業のスケール効果とITサービス事業の稼働率維持が前提。進捗率は売上90.5%、営業利益82.5%、経常利益85.1%、純利益97.9%で、売上・営業利益は上期偏重型、純利益は既に通期予想に近接しており、下期の営業増益が純利益を牽引する構図。EPS予想136.9円、配当予想35.0円で配当性向約25.6%と保守的。
年間配当は1株64円(中間29円、期末35円)で前年比+45円の大幅増配。配当性向は39.3%(配当総額16.3億円÷純利益42.0億円)で持続可能域。自己株式取得15.0億円を含む総還元は約31.3億円で、総還元性向は約74.5%。フリーCF40.1億円に対し総還元31.3億円でFCFカバレッジは1.28倍と良好。利益剰余金258.5億円、現金154.8億円と資本基盤は厚く、配当・自己株式取得の両立は十分可能である。
運転資本管理リスク: 契約資産11.6億円(前年3.8億円)、仕掛品18.0億円(同3.2億円)の急増により、検収遅延・プロジェクト採算悪化時のCF変動性が高まる。DSO約61日の長期化傾向が続けば、資金効率が悪化し営業CF/売上高8.2%の維持が困難となる可能性。
セグメント利益率格差リスク: 製造事業の利益率18.2%に対しデジタルソリューション8.8%と格差が大きく、デジタル事業の成長が全社マージンを希薄化する懸念。製造事業の減収継続と金融事業の利益低下が相まって、全社営業利益率10.2%の維持には稼働率改善とコスト吸収力が必須。
特別損益依存リスク: 投資有価証券売却益6.4億円が税引前利益の8.5%を占め、一過性要因に純利益が押し上げられた。来期予想の純利益成長率+2.0%に対し営業利益+21.1%と乖離があり、特別損益の剥落が純利益の下押し要因となる可能性。のれん27.3億円(純資産比8.2%)の減損リスクも継続監視が必要。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 10.2% | 8.1% (3.6%–16.0%) | +2.1pt |
| 純利益率 | 6.5% | 5.8% (1.2%–11.6%) | +0.7pt |
営業利益率・純利益率ともに業種中央値を上回り、IT・通信業界内では収益性上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.1% | 10.1% (1.7%–20.2%) | -0.0pt |
売上高成長率は業種中央値と同水準で、業界の成長トレンドに沿った拡大を実現している。
※出所: 当社集計
デジタルソリューション事業の急拡大と収益性改善余地: 売上+99.1%・営業利益+388.1%の高成長を遂げたデジタルソリューション事業は、利益率8.8%と全社平均を下回るもののスケール効果による改善余地が大きい。来期営業利益率11.2%への改善見通しは、同事業のマージン拡大と全社への波及を前提としており、受注・稼働率の持続が鍵となる。
運転資本管理の改善が次のCF創出力ドライバー: 契約資産・仕掛品の積み上がりと約61日のDSOは、検収タイミングの最適化とプロジェクトマネジメント強化により改善余地がある。営業CF/EBITDA約0.77倍の水準からの引き上げが実現すれば、FCF創出力はさらに高まり、株主還元余力が拡大する。
財務健全性と資本効率の両立による持続的成長基盤: 自己資本比率69.9%、現金154.8億円と保守的な財務構造を維持しつつ、ROE12.5%で資本効率も良好。設備投資+94%の積極化により中期成長基盤を強化しており、配当性向39.3%・総還元性向74.5%とバランスの取れた株主還元が持続可能である。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。