クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥264.2億 | ¥242.5億 | +8.9% |
| 営業利益 | ¥24.5億 | ¥15.6億 | +56.6% |
| 経常利益 | ¥24.6億 | ¥15.8億 | +55.5% |
| 純利益 | ¥17.3億 | ¥10.8億 | +61.1% |
| ROE(年換算) | 15.2% | 10.2% | - |
Executive Summary
2026年度第3四半期累計は、増収に加え粗利率改善が寄与し増収増益となった。売上高は264.2億円(前年比+8.9%)、営業利益は24.5億円(同+56.6%)、経常利益は24.6億円(同+55.5%)、純利益は17.3億円(同+61.1%)となった。売上総利益は40.3億円と粗利率15.2%(前年12.6%)に改善し、販管費の伸び+6.1%が売上成長を下回ったことで営業レバレッジが働いた。税引前利益には投資有価証券売却益0.9億円が含まれるが、増益の主因は本業の採算改善である。
業績変動要因
【売上高】売上高は264.2億円で前年比+8.9%。セグメント別ではEnterprise81.8億円、PublicRelated79.7億円、Innovation59.2億円、BroadAreaSolutions43.5億円で、PublicRelatedとEnterpriseが売上の約6割を占める中核事業となっている。
【損益】営業利益は24.5億円(同+56.6%)、経常利益24.6億円(同+55.5%)、純利益17.3億円(同+61.1%)。粗利率は15.2%へ約2.6pt改善し、売上総利益の伸び+32.0%が売上成長を上回った。販管費は15.8億円(同+6.1%)と売上成長を下回るペースにとどまり、営業利益率は9.3%(前年6.4%)に拡大した。営業外損益は小幅で経常利益は営業利益とほぼ同水準だが、税引前利益には投資有価証券売却益0.9億円(一時的要因)が含まれる。増収増益であり、増益幅は増収幅を大きく上回る。
セグメント別分析
セグメント利益率はPublicRelated16.4%、Enterprise15.3%、Innovation14.4%、BroadAreaSolutions13.9%と、いずれも二桁台で大きな差はない。売上規模ではEnterprise81.8億円が最大だが、利益率ではPublicRelatedが最も高く、官公庁関連事業の採算が相対的に良好である。全社費用調整額は△14.9億円で、報告セグメント利益合計から控除されている。
主要財務指標
【収益性】営業利益率9.3%(前年6.4%)、純利益率6.6%(前年4.4%)、粗利率15.2%(前年12.6%)といずれも改善したが、粗利率は業界内でIT品質目安とされる20%を下回る水準にある。【キャッシュ品質】売掛金は66.8億円で総資産の29.3%を占め、DSOは69日と回収サイトはやや長めで、売上成長局面での運転資本管理が論点となる。棚卸資産は0.6億円と僅少で在庫滞留リスクは限定的である。【投資効率】年換算ROEは15.2%、年換算ROAは約10.6%であり、総資産回転率約1.54回と財務レバレッジ1.50倍による構成である。EPSは114.86円(前年71.19円、同+61.3%)。【財務健全性】自己資本比率66.8%、流動比率226.4%、有利子負債10.5億円に対し現金預金72.7億円と、財務基盤は保守的で健全性は高い。
キャッシュフロー分析
CF計算書データは開示されていないため、BSの変動から資金動向を分析する。現金及び預金は72.7億円で前年同期65.1億円から増加し、資金余力は拡大している。利益剰余金は90.0億円(前年80.0億円)と増益分が内部留保として積み上がった一方、自己株式は9.4億円(前年3.4億円)へ6.0億円増加しており、自己株式取得を通じた資本還元が現金の使途の一部となったとみられる。投資有価証券も40.1億円へ11.3億円増加しており、余剰資金の一部は有価証券投資に向けられている。売掛金は66.8億円とほぼ横ばいで、DSO69日の水準を踏まえると、増収に見合う現金回収の速度が今後の資金創出力を左右する。
収益の質
今期の増益は主に営業段階の採算改善によるものであり、収益の質は総じて高いと評価できる。営業外収支は営業外収益0.4億円、営業外費用0.3億円と小幅で、経常利益は営業利益とほぼ同水準にとどまり、営業外の一時的な押し上げ効果は限定的である。一方、税引前利益には投資有価証券売却益0.9億円(特別利益)が計上されており、これは非経常的な項目である。この特別利益を除いても営業利益の増加額8.9億円は大きく、増益の主因は特別損益ではなく本業収益の拡大にある。もっとも、粗利率15.2%は一般的なITサービス業の品質目安である20%を下回り、DSO69日も回収遅延の観点で留意点となるため、アクルーアル(発生主義に基づく利益)の現金化速度については引き続き注視が必要である。
業績予想・ガイダンス
通期会社計画に対する進捗率は、売上高79.5%(264.2億円/332.5億円)、営業利益92.0%(24.5億円/26.6億円)、純利益92.2%(17.3億円/18.8億円)である。第3四半期時点の標準的な進捗率75%と比べ、利益面で大きく上回っている。通期計画のインプライド営業利益率は約8.0%であり、Q3累計実績の9.3%を下回ることから、会社計画はQ4の利益率低下を織り込んでいる。当四半期に配当予想の修正が行われており、通期業績・配当計画の見直しが行われた点は着目される。
株主還元
中間配当は1株12.00円、通期予想配当は1株62.00円である。通期予想EPS125.40円に対する配当性向は約49.4%であり、一般的な持続可能性目安である60%未満の範囲にある。通期予想純利益18.8億円に対する予想配当総額は約9.4億円で、利益によりカバーされる水準である。加えて自己株式が前年同期比6.0億円増加しており、配当に自己株式取得を合わせた総還元は、配当性向のみでは捉えきれない規模となっている可能性がある。現金預金72.7億円、流動比率226.4%という財務基盤は、配当支払いに対する余力を支えている。
リスク要因
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粗利率水準リスク: 粗利率15.2%は前年から改善したものの、ITサービス業の一般的な品質目安である20%を下回る。人件費・外注費や案件採算の変動が今後の利益率を左右する。
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売掛金回収リスク: 売掛金は66.8億円で総資産の29.3%を占め、DSOは69日と目安とされる60日を上回る。検収・請求の遅延は運転資本と現金創出力に影響し得る。
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短期負債構成および資本配分リスク: 短期負債比率は約50.7%とやや高いが、現金預金は短期負債を上回り資金繰りへの影響は限定的である。一方、自己株式が6.0億円増加しており、配当と合わせた総還元が資本配分に与える影響は継続的な確認を要する。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 9.3% | 8.3% (3.6%–18.6%) | +1.0pt |
| 純利益率 | 6.6% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +0.4pt |
収益性は業種中央値をいずれも上回るが、上位IQR(18.6%)と比べると改善余地がある水準である。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.9% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | −1.5pt |
売上高成長率は業種中央値をやや下回り、成長性は業界内で中位程度に位置する。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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売上高+8.9%増に対し営業利益は+56.6%増となり、粗利率改善と販管費抑制による営業レバレッジが利益率拡大を主導した。粗利率の改善が案件ミックスによる持続的なものかは今後の決算で確認材料となる。
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通期計画に対するQ3累計進捗率は営業利益92.0%、純利益92.2%と高水準である一方、通期計画が示唆するQ4営業利益率は約3.1%とQ3累計実績を下回り、期末の採算動向が注目点となる。
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自己株式が前年同期比6.0億円増加し、配当性向は約49.4%(通期予想ベース)である。配当と自己株式取得を合わせた資本配分の全体像は、今後の還元方針を見る上での着眼点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,090円 |
| base(基準) | 1,135円 |
| bull(強気) | 1,149円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,029円 |
| 調整後予想EPS | 137.9円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 49.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.10倍 / 8.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,104円〜1,168円、ω±0.1で 1,133円〜1,139円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(92%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。