- 売上高: 106.69億円
- 営業利益: 1.22億円
- 当期純利益: 1.28億円
- 1株当たり当期純利益: 1.47円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 106.69億円 | 101.36億円 | +5.3% |
| 売上原価 | 88.73億円 | 83.47億円 | +6.3% |
| 売上総利益 | 17.95億円 | 17.89億円 | +0.3% |
| 販管費 | 16.72億円 | 17.13億円 | -2.4% |
| 営業利益 | 1.22億円 | 76百万円 | +60.5% |
| 営業外収益 | 1.64億円 | 1.84億円 | -10.9% |
| 営業外費用 | 44百万円 | 32百万円 | +37.5% |
| 経常利益 | 2.42億円 | 2.27億円 | +6.6% |
| 税引前利益 | 2.40億円 | 2.96億円 | -18.9% |
| 法人税等 | 1.12億円 | 79百万円 | +41.8% |
| 当期純利益 | 1.28億円 | 2.16億円 | -40.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 50百万円 | 1.65億円 | -69.7% |
| 包括利益 | -9百万円 | 2.80億円 | -103.2% |
| 支払利息 | 39百万円 | 28百万円 | +39.3% |
| 1株当たり当期純利益 | 1.47円 | 5.34円 | -72.5% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 123.36億円 | 121.39億円 | +1.97億円 |
| 現金預金 | 29.52億円 | 27.23億円 | +2.29億円 |
| 売掛金 | 41.56億円 | 39.39億円 | +2.17億円 |
| 棚卸資産 | 19.96億円 | 20.22億円 | -26百万円 |
| 固定資産 | 197.98億円 | 198.71億円 | -73百万円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 0.5% |
| 粗利益率 | 16.8% |
| 流動比率 | 105.0% |
| 当座比率 | 88.0% |
| 負債資本倍率 | 1.21倍 |
| インタレストカバレッジ | 3.13倍 |
| 実効税率 | 46.7% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.3% |
| 営業利益前年同期比 | +61.1% |
| 経常利益前年同期比 | +6.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -69.7% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 34.06百万株 |
| 自己株式数 | 23千株 |
| 期中平均株式数 | 34.04百万株 |
| 1株当たり純資産 | 427.74円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 200.00億円 |
| 営業利益予想 | 2.00億円 |
| 経常利益予想 | 3.50億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 2.94円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の神東塗料は、売上拡大にもかかわらず利益水準が低く、非中核(営業外)収益への依存が高い期となりました。売上高は106.69億円で前年同期比+5.3%と増収、粗利は17.95億円、粗利率は16.8%と横ばい圏です。販管費は16.72億円で粗利をほぼ吸収し、営業利益は1.22億円にとどまり営業利益率は約1.1%です。営業利益は+61.1%の増益ですが、絶対額は小さく、収益性の改善は限定的です。営業外収益1.64億円−営業外費用0.44億円で営業外損益は+1.20億円と営業利益を大きく上回り、経常利益は2.42億円(利益率約2.3%)まで押し上げられました。税引前2.40億円に対し法人税等1.12億円を計上し、実効税率は約46.7%と高止まりです。結果として当期純利益は0.50億円(前年同期比-69.7%)と大幅減益で、純利益率は約0.5%にとどまりました。包括利益は-0.09億円とマイナスで、保有有価証券の評価差額等のOCI悪化が示唆されます。貸借対照表は総資産321.35億円、自己資本(株主資本)135.10億円で、負債資本倍率は1.21倍、流動比率は105%、当座比率88%と流動性はやや脆弱です。短期借入金が50.86億円、長期借入金0.40億円と短期偏重で、満期ミスマッチの管理が課題です。インタレストカバレッジは3.13倍と十分とは言えず、金利上昇・信用スプレッド拡大局面への耐性は限定的です。デュポン分析ではROEは0.3%(純利益率0.5%×総資産回転率0.332×財務レバレッジ2.21)と極めて低く、収益性の弱さが主因です。ROICは0.4%と資本コストを大幅に下回る水準で、資本効率の改善が最優先課題です。キャッシュフロー情報が未開示のため利益の質(営業CF対純利益)の検証ができず、評価に不確実性が残ります。営業外収入比率が328%と高く、本業の稼ぐ力に依存しない利益構造は振れの大きいリスクとなります。今後は価格転嫁の徹底、製品ミックス改善、固定費コントロールによる営業利益率の引き上げと、短期借入の圧縮・資本効率改善が重要です。
• ROE分解(DuPont):ROE 0.3% ≈ 純利益率0.5% × 総資産回転率0.332 × 財務レバレッジ2.21。
• 変化の主因:純利益率の低さ(実効税率高止まりと営業外依存)と総資産回転率の低さがボトルネック。営業外収益が経常段階を底上げする一方、最終利益は税負担等で伸び悩み。
• ビジネス上の背景:粗利率16.8%と薄利のうえ販管費が粗利を圧迫し、営業利益率が約1.1%に留まる構造。本業での価格転嫁・ミックス改善の遅れや固定費硬直性が示唆されます。
• 持続性評価:営業外収益への依存(営業外収入比率328%)は持続性に乏しく、資本市場・金利・投資有価証券評価の変動に左右されやすい。一方で構造的な固定費削減や値上げ・高付加価値化が進めば営業段階の改善は持続可能。
• 懸念されるトレンド:販管費の伸びが粗利成長を吸収しており、営業レバレッジが効かない状況。実効税率46.7%と高く、最終利益の伸びを抑制。包括損失計上で自己資本の外部要因による変動も確認。
• 売上成長は+5.3%と堅調だが、粗利率が16.8%で伸び悩み、販管費が粗利を吸収し営業利益率は約1.1%に留まる。
• 経常利益は営業外益(+1.20億円)の寄与で2.42億円まで確保したが、税負担増で純利益は0.50億円に低下。
• 利益の質は営業外依存と高税率により脆弱。包括利益マイナスは保有資産評価の逆風を示唆。
• 見通し:価格改定の浸透、高付加価値品シフト、原材料市況の落ち着きが進めば粗利率改善余地あり。ただし需要サイクル(建築・自動車・産業機械向け)と原材料(樹脂・溶剤)価格、為替の変動が見通しリスク。
• KPI:営業利益率>3%、インタレストカバレッジ>5倍、ROIC>5%への回復が中期的な目安。
• 流動比率105%、当座比率88%:短期の支払余力は限定的で、当座比率<100%は注意シグナル。
• 短期借入金50.86億円、長期借入金0.40億円:満期ミスマッチのリスクが高く、借換依存度が大きい。
• 負債資本倍率1.21倍:レバレッジは中程度だが、金利上昇局面では利払い負担が収益を圧迫し得る。
• インタレストカバレッジ3.13倍:ベンチマーク(>5倍)未達で、金利やスプレッドの上振れに脆弱。
• オフバランスは開示情報から特定不可(リース・保証等の未記載あり得る)。
• 営業CF未開示のため、営業CF/純利益や運転資本の現金化状況を検証できず、利益の質評価に不確実性が残る。
• FCF、配当・設備投資のカバレッジも不明で、資金繰りの定量評価は不可。
• 参考所見:売掛金41.56億円、棚卸資産19.96億円、買掛金41.31億円と運転資本はタイト。短期借入偏重の資金調達は、運転資本の季節性・増加に敏感。
• 監視ポイント:営業CFのプラス持続、在庫回転・売掛回収、短期借入の純増減、投資CFの規模・性質(維持投資か成長投資か)。
• 配当関連データ未開示のため、配当性向やFCFカバレッジは算定不可。
• 期中純利益0.50億円(EPS1.47円)と利益水準が低く、営業外依存・高税率・金利負担を踏まえると、増配余地は本業の稼ぐ力改善次第。
• 流動性指標が脆弱(当座比率88%)、短期借入偏重のため、保守的な配当政策が妥当とみられる。
• 監視ポイント:通期業績の上振れ、営業CFの安定、短期借入の圧縮、自己資本の充実(包括利益の回復)。
ビジネスリスク:
- 原材料価格(樹脂・溶剤)上昇による粗利率圧迫
- 価格転嫁・製品ミックス改善の遅れによる低収益構造固定化
- 需要サイクル(建築、自動車、産業機械)の減速
- 競争激化による値引き圧力と稼働率低下
財務リスク:
- 短期借入偏重による満期ミスマッチ・借換リスク
- インタレストカバレッジ3.13倍と金利上昇への脆弱性
- 営業外収益依存(営業外収入比率328%)による利益の変動拡大
- 実効税率高止まり(46.7%)による最終利益圧迫
- 包括損失(-0.09億円)を通じた自己資本の評価変動
主な懸念事項:
- ROIC0.4%と資本コスト大幅未達(資本効率の構造的課題)
- 当座比率88%と流動性の脆弱性
- 本業の稼ぐ力が弱く、非中核収益への過度依存
- キャッシュフロー未開示による利益の質評価の不確実性
重要ポイント:
- 増収ながら営業利益率約1.1%と低収益、営業外益が経常段階を支える構図
- 純利益0.50億円・純利益率0.5%、実効税率46.7%で最終利益が伸びず
- ROE0.3%、ROIC0.4%と資本効率が極めて低い
- 流動性タイト(当座比率88%)、短期借入偏重で金利・借換リスクあり
- 包括利益マイナスで評価損の逆風が示唆
- CF未開示により配当持続性・FCF評価は保留
注視すべき指標:
- 営業利益率(目安: >3%)と粗利率の改善
- 営業CFと在庫・売掛回転の改善
- インタレストカバレッジ(>5倍)と短期借入残高の推移
- 実効税率の正常化(<35%)
- ROIC(>5%)とROE(>5%)への回復トレンド
- 包括利益(OCI)の改善と自己資本の安定
セクター内ポジション:
国内化学(塗料)セクター内では、収益性・資本効率ともに下位レンジ。短期資金調達への依存と営業外益への依存度が高く、防御力は同業平均を下回る。
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