- 売上高: 1,243.92億円
- 営業利益: 23.26億円
- 当期純利益: 1.42億円
- 1株当たり当期純利益: 3.61円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 1,243.92億円 | 1,199.87億円 | +3.7% |
| 売上原価 | 880.16億円 | 872.99億円 | +0.8% |
| 売上総利益 | 363.76億円 | 326.87億円 | +11.3% |
| 販管費 | 340.49億円 | 317.31億円 | +7.3% |
| 営業利益 | 23.26億円 | 9.56億円 | +143.3% |
| 営業外収益 | 4.88億円 | 4.68億円 | +4.3% |
| 営業外費用 | 25.08億円 | 26.82億円 | -6.5% |
| 経常利益 | 3.05億円 | -12.57億円 | +124.3% |
| 税引前利益 | -1.87億円 | -15.71億円 | +88.1% |
| 法人税等 | -3.29億円 | -7.49億円 | +56.1% |
| 当期純利益 | 1.42億円 | -8.21億円 | +117.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.05億円 | -8.21億円 | +125.0% |
| 包括利益 | 14.28億円 | -28.26億円 | +150.5% |
| 減価償却費 | 107.65億円 | 99.42億円 | +8.3% |
| 支払利息 | 3.43億円 | 2.38億円 | +44.1% |
| 1株当たり当期純利益 | 3.61円 | -14.47円 | +124.9% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 3.61円 | - | - |
| 1株当たり配当金 | 62.00円 | 62.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 1,180.62億円 | 1,191.43億円 | -10.81億円 |
| 現金預金 | 395.64億円 | 408.85億円 | -13.21億円 |
| 売掛金 | 478.78億円 | 466.19億円 | +12.59億円 |
| 棚卸資産 | 64.60億円 | 55.80億円 | +8.80億円 |
| 固定資産 | 1,558.96億円 | 1,603.67億円 | -44.71億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 62.25億円 | 66.68億円 | -4.43億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -58.24億円 | 106.66億円 | -164.90億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 2,374.29円 |
| 純利益率 | 0.2% |
| 粗利益率 | 29.2% |
| 流動比率 | 177.5% |
| 当座比率 | 167.8% |
| 負債資本倍率 | 1.03倍 |
| インタレストカバレッジ | 6.78倍 |
| EBITDAマージン | 10.5% |
| 実効税率 | 175.9% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +3.7% |
| 営業利益前年同期比 | +143.2% |
| 経常利益前年同期比 | +26.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +153.5% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 57.48百万株 |
| 自己株式数 | 656千株 |
| 期中平均株式数 | 56.82百万株 |
| 1株当たり純資産 | 2,378.06円 |
| EBITDA | 130.91億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 62.00円 |
| 期末配当 | 63.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| ClinicalLabTesting | 2.49億円 | -9.30億円 |
| InVitroDiagnostics | 19.90億円 | 48.25億円 |
| SterilizationAndRelatedServices | 90百万円 | 11.64億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 2,520.00億円 |
| 営業利益予想 | 80.00億円 |
| 経常利益予想 | 60.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 70.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 124.68円 |
| 1株当たり配当金予想 | 63.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のH.U.グループは、売上増とコストコントロールの進展で営業段階は改善した一方、営業外・特別損失の影響で最終利益は依然ぜい弱という評価です。売上高は1,243.92億円で前年同期比+3.7%と増収、営業利益は23.26億円で+143.2%と大幅増益でした。営業利益率は約1.87%と推計され、前年の約0.80%から約107bpの改善を示しました。経常利益は3.05億円(+26.5%)にとどまり、営業外費用25.08億円が重く、営業改善がフルには波及していません。税引前利益は-1.87億円と赤字に沈み、特別損失の発生が示唆されます(開示未記載ですが、営業利益23.26億円から経常3.05億円、税前-1.87億円への落ち込みから逆算)。一方、法人税等は-3.29億円(税効果の戻り)で、当期純利益は2.05億円(+153.5%)と黒字を維持しました。純利益率は約0.17%にとどまり、前年の約0.07%から約10bp改善したものの依然として薄利です。粗利益率は29.2%と、売上総利益の確保は安定している一方で、販管費340.49億円が引き続き利益を圧迫しています。営業外収益は4.88億円(受取利息2.25億円、受取配当0.35億円等)にとどまり、営業外費用(支払利息3.43億円等を含む)25.08億円を賄いきれていません。営業CFは62.25億円と強く、当期純利益2.05億円の約30倍に達しており、利益の現金化は非常に良好です。営業CFの強さは、減価償却費107.65億円の非現金費用や(未開示ながら)運転資本の回収寄与が背景とみられます。財務面では、流動比率177.5%、当座比率167.8%と流動性は良好で、負債資本倍率1.03倍、インタレストカバレッジ6.78倍、Debt/EBITDA 2.23倍と耐性は保たれています。資本効率はROE0.1%、ROIC0.9%と低水準で、資本の生産性改善が当面の最重要課題です。無形資産(無形固定資産430.34億円、のれん99.59億円)の厚みは将来の減損リスクにも留意を要します。配当情報は未開示ですが、計算上の配当性向は3,505%と示されており、足元の低利益水準に対し既定配当が相対的に重い可能性があります。今後は、販管費の更なる効率化、営業外費用・特別損失の正常化、資本効率(ROIC)の引き上げが持続的回復のキーとなります。
デュポン分解(ROE=純利益率×総資産回転率×財務レバレッジ)に基づくと、ROE約0.1%=0.2%×0.454×2.03です。三要素のうち、最も改善余地・感応度が大きいのは純利益率で、営業段階は1.87%まで回復している一方、営業外費用や特別損失で最終利益が希薄化しています。純利益率が低い主因は、(1) 販管費340.49億円による営業利益の圧迫、(2) 支払利息を含む営業外費用25.08億円の重さ、(3) 特別損失計上により税前が赤字化した点です。総資産回転率0.454は、臨床検査ビジネスの資産集約度(機器・システム・無形資産)の高さを反映し中位水準ですが、運転資本の回転改善により徐々に押し上げ余地があります。財務レバレッジ2.03倍は過度ではなく、ROE押上効果は限定的です。営業利益率は前年約0.80%→今期約1.87%へ約107bp改善し、売上+3.7%に対して営業利益+143.2%と正の営業レバレッジが効いています。非営業項目の負担により、純利益率は約0.07%→約0.17%へ約10bpの改善にとどまっています。ビジネス要因としては、検査需要のミックス正常化(新型コロナ関連の反動減)を補う受託検査・受託業務の底堅さ、価格施策・原価低減の進展が示唆されますが、販管費の高止まりが利益成長のボトルネックです。特別損失は一時的要因の可能性がある一方で、無形資産・のれん構成が厚く、減損認識の周期性を考えると再発可能性は排除できません。懸念点として、売上成長+3.7%に対し販管費総額は依然高水準で、継続的に売上成長率を上回る販管費伸長となる場合、営業レバレッジの逆回転リスクが生じます。
売上成長は+3.7%と小幅ながらプラスで、粗利率29.2%の維持から価格・ミックスと原価コントロールは概ね機能しています。営業利益は+143.2%と大幅改善で、固定費吸収の進展が確認できます。経常段階では営業外費用が重く、成長の果実が希薄化しているため、財務費用の削減(借入の見直し、ヘッジ)や持分収益・金融収益の拡大が課題です。税前での特別損失発生が利益のボラティリティを高めており、成長の持続性には一過性損失の剥落が前提となります。減価償却費107.65億円の大きさは将来の投資回収圧力を示す一方、キャッシュ創出力の下支えでもあり、選択と集中による高ROIC案件への再配分が望まれます。短期的見通しは、(1) コスト効率化の継続、(2) 非営業損益の正常化、(3) 特別損失の剥落により、純利益率の段階的改善余地あり。中期的には、無形資産の高比率を踏まえた減損管理と、運転資本の回転改善を通じてROIC>5%への回復が成長ストーリーの鍵です。データ制約として、セグメント別・製品別の売上・利益の内訳、特別損失の内容・規模、投資CFの詳細が未開示であるため、成長の質の評価には限界があります。
流動比率177.5%、当座比率167.8%と流動性は健全域で、流動負債665.01億円に対し現金預金395.64億円、売掛金478.78億円が厚く、満期ミスマッチのリスクは限定的です。負債資本倍率1.03倍、Debt/EBITDA 2.23倍、インタレストカバレッジ6.78倍と、支払能力は許容範囲にあります。短期借入金100.00億円、長期借入金191.61億円の構成で、借入の長短バランスは概ね中立ですが、短期借入のロールオーバーリスク管理は必要です。自己資本比率は未開示ながら、純資産1,351.29億円/総資産2,740.18億円から概算で約49%と見込まれ、資本クッションは厚い部類です(参考算定)。のれん99.59億円、無形固定資産430.34億円と無形比率が高く、減損発生時の自己資本毀損リスクには注意が必要です。オフバランス債務の開示はなく、リースや保証等の潜在債務は評価不能です。
営業CF62.25億円は純利益の約30.4倍で高品質。減価償却費107.65億円の非現金費用がキャッシュ創出を押し上げ、簡便FCF(営業CF−設備投資)は約+50.06億円。投資CFの内訳未開示のため完全なFCF評価は不可。運転資本の詳細は不明だが、売掛金・在庫の回収改善が示唆される。財務CF-58.24億円は配当・債務返済等による流出とみられる。
配当関連の定量開示は不足しており、配当金総額・四半期配当は未記載です。機械的に算出された配当性向3,504.8%は、当期の極めて低い純利益を分母とした結果であり、平時水準を反映しない可能性が高い点に注意が必要です。簡便FCF(営業CF−設備投資)約50億円がプラスであることから、キャッシュ面では一定の配当余力が示唆されますが、特別損失・税効果・非営業損益の影響が大きい期であるため、持続性の評価は保守的に見るべきです。財務CFが-58.24億円であることから、配当または債務返済のいずれか(または双方)のキャッシュアウトが発生していますが、内訳が未開示のためFCFカバレッジは算定不可です。総じて、安定配当方針の維持には、純利益の正常化とROICの回復が前提条件となります。
ビジネスリスク:
- 検査需要のミックス変動(感染症関連の反動減と通常検査の回復バランス)
- 診療報酬・薬価等の制度改定による価格下押し
- 販管費高止まりによる営業レバレッジの逆回転
- 無形資産・のれんの減損リスク(無形固定資産430.34億円、のれん99.59億円)
- 特別損失の再発による利益ボラティリティ
財務リスク:
- ROIC0.9%と資本効率の構造的低下
- 営業外費用(支払利息等)25.08億円の負担継続
- 短期借入金100億円のロールオーバーリスクと金利上昇感応度
- 有形・無形投資回収の長期化による減価償却負担とCF圧迫
主な懸念事項:
- 税前赤字(-1.87億円)と税効果益による純利益の下支え
- 営業外・特別損失の内容未開示による透明性低下
- 配当情報未開示により配当持続性の検証が不十分
- セグメント別収益性・ROICの不透明感
重要ポイント:
- 営業利益率は約107bp改善し、営業面の回復基調は確認
- 営業外・特別損失が最終利益のボトルネックで、純利益率は0.17%と薄い
- 営業CFは62.25億円と強く、簡便FCFは約50億円のプラス
- 資本効率(ROE0.1%、ROIC0.9%)は低く、改善余地が大きい
- 流動性・レバレッジは健全レンジだが、無形資産の厚さに伴う減損リスクに留意
注視すべき指標:
- 営業利益率(目安:>3%への引上げ)と販管費率のトレンド
- 非営業損益(支払利息、その他費用)の縮小度合い
- 特別損失の発生頻度と金額(剥落効果の有無)
- ROICの回復(目安:>5%、中期で>7%)
- 運転資本回転(売掛金回収・在庫回転)と営業CF持続性
- Debt/EBITDAとインタレストカバレッジの推移
- 有形・無形の減損兆候(のれん、無形固定資産)
セクター内ポジション:
国内臨床検査・受託検査業界内で、流動性と財務耐性は堅調だが、営業利益率と資本効率は同業上位水準に対して見劣りする可能性があり、非営業・特別要因の正常化とコスト効率の改善が相対的評価の鍵。
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