- 売上高: 549.85億円
- 営業利益: 49.67億円
- 当期純利益: 28.25億円
- 1株当たり当期純利益: 108.79円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 549.85億円 | 510.96億円 | +7.6% |
| 売上原価 | 258.11億円 | - | - |
| 売上総利益 | 252.85億円 | - | - |
| 販管費 | 214.92億円 | - | - |
| 営業利益 | 49.67億円 | 37.93億円 | +31.0% |
| 営業外収益 | 3.65億円 | - | - |
| 営業外費用 | 79百万円 | - | - |
| 経常利益 | 51.79億円 | 40.79億円 | +27.0% |
| 法人税等 | 12.42億円 | - | - |
| 当期純利益 | 28.25億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 38.56億円 | 28.25億円 | +36.5% |
| 包括利益 | 59.30億円 | 25.58億円 | +131.8% |
| 減価償却費 | 14.18億円 | - | - |
| 支払利息 | 1百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 108.79円 | 79.71円 | +36.5% |
| 1株当たり配当金 | 40.00円 | 40.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 1,196.69億円 | - | - |
| 現金預金 | 451.54億円 | - | - |
| 売掛金 | 316.17億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 206.86億円 | - | - |
| 固定資産 | 404.52億円 | - | - |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 85.19億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -14.32億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 7.0% |
| 粗利益率 | 46.0% |
| 流動比率 | 480.6% |
| 当座比率 | 397.5% |
| 負債資本倍率 | 0.22倍 |
| インタレストカバレッジ | 4967.00倍 |
| EBITDAマージン | 11.6% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +7.6% |
| 営業利益前年同期比 | +31.0% |
| 経常利益前年同期比 | +27.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +36.5% |
| 包括利益前年同期比 | +1.3% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 36.39百万株 |
| 自己株式数 | 940千株 |
| 期中平均株式数 | 35.45百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,813.97円 |
| EBITDA | 63.85億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 40.00円 |
| 期末配当 | 40.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1,105.00億円 |
| 営業利益予想 | 70.00億円 |
| 経常利益予想 | 75.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 54.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 152.33円 |
| 1株当たり配当金予想 | 40.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
持田製薬の2026年度第2四半期(上期)連結業績は、売上高54,985百万円(前年比+7.6%)、営業利益4,967百万円(+31.0%)、当期純利益3,856百万円(+36.5%)と、トップラインの増収に対し利益が大きく伸びる良好な内容でした。営業利益率は9.0%(=4,967/54,985)で、前年の概算7.4%から約+1.6pp改善しており、営業レバレッジの発現が確認されます。粗利益率は46.0%と高位で、原価コントロールと製品ミックス改善の示唆があります。純利益率は7.01%で、税負担(法人税等1,242百万円)を考慮した実効税率は約24.0%(=1,242/5,179)と平常水準に近いです。デュポン分解では純利益率7.01%、総資産回転率0.332倍、財務レバレッジ1.23倍からROEは2.85%(上期ベース・算定値)となっています。上期実績を単純年換算すればROEはおおむね5~6%レンジ(単純倍化で約5.7%)が示唆されますが、通期偏重の季節性や薬価改定の期中影響を踏まえると年換算は参考値にとどまります。貸借対照表は総資産165,721百万円、負債合計29,426百万円、純資産135,206百万円で、実質的に自己資本優位の保守的な資本構成です(負債資本倍率0.22倍)。流動比率480.6%、当座比率397.5%、運転資本94,767百万円と流動性は非常に厚く、短期支払能力に懸念は見当たりません。営業キャッシュフローは8,519百万円で、上期純利益に対する営業CFカバレッジは2.21倍と利益の現金化が良好です。支払利息は1百万円と極小で、インタレストカバレッジは約4,967倍(営業利益/支払利息)と金利感応度は限定的です。投資CF、現金同等物、配当実績などは未開示項目が含まれるため、FCFや還元余力の定量評価は限定的です。一方、上期の利益成長率(営業+31%、純利+36.5%)は売上成長率(+7.6%)を大きく上回っており、販促費や一般管理費の効率化、粗利改善が収益性を押し上げた可能性が高いとみられます。棚卸資産は20,686百万円で、研究開発型の医薬品ビジネスとして適正水準の確認が必要ですが、在庫積み上がりによるキャッシュ拘束は現時点のCFデータでは目立ちません。薬価改定や後発品競争に伴う中期的なマージン圧力は引き続き主要リスクですが、現状の高い自己資本と低負債は耐性を高めています。配当は未開示情報が含まれるため判断保留としつつ、EPS108.79円と財務余力の観点からは還元余地も想定されます。総じて、上期は収益性改善と強固な財務基盤が際立つ決算であり、通期に向けたマージン維持・R&D投資バランス・在庫回転の推移が注目点です。なお、一部のゼロ表記は未開示項目を示唆するものであり、当分析は開示のある非ゼロデータと一般的な推計に基づいています。
ROE分解(デュポン): 純利益率7.01% × 総資産回転率0.332回 × 財務レバレッジ1.23倍 ≒ ROE 2.85%(上期ベース)。上期年換算の参考値は約5.7%(季節性に留意)。利益率の質: 粗利益率46.0%と高位、営業利益率9.0%(前年概算7.4%)で約+1.6pp改善。営業利益成長+31%が売上成長+7.6%を大幅に上回り、販管費効率化や製品ミックス改善による営業レバレッジが示唆される。経常利益5,179百万円に対する法人税等1,242百万円から実効税率は約24.0%と正常域。支払利息1百万円、インタレストカバレッジ約4,967倍で金融費用の希薄化が純利益率を下支え。EBITDAは6,385百万円、EBITDAマージン11.6%で、減価償却費1,418百万円の負担も限定的。営業レバレッジ: 売上+7.6%に対し営業利益+31%のため、限界利益率の改善と固定費の伸び抑制が寄与。前年営業利益(推計)3,791百万円、前年売上(推計)51,101百万円より、営業レバレッジ係数は概ね4倍前後と推計。
売上成長: 上期売上は前年比+7.6%。医療用医薬品主体の前提では、新製品浸透・主力品の伸長・価格改定影響のネットが考えられるが、具体的内訳は未開示。利益の質: 営業利益+31%、純利益+36.5%と高成長で、マージン改善に起因。粗利率46.0%、営業利益率9.0%は過去の一般的中堅内資系製薬平均と比較して見劣りしない水準。見通し: 上期の勢いを単純年換算すれば通期増益が示唆される一方、下期の薬価改定影響、R&D支出の期末偏重、販促費の平準化によりマージン反転の可能性には留意。成長持続性は、主力品の需要弾力性、後発品競争、採算の良い領域の売上比率維持が鍵。KPIとして売上総利益率の維持、販管費率のコントロール、上期の営業レバレッジが下期も継続するかに注目。
流動性: 流動資産119,669百万円、流動負債24,902百万円で流動比率480.6%、当座比率397.5%。運転資本94,767百万円と潤沢。支払能力: 負債合計29,426百万円、純資産135,206百万円で負債資本倍率0.22倍。支払利息1百万円・インタレストカバレッジ約4,967倍から実質的に無借金に近い状態と推察。資本構成: 総資産165,721百万円に対して純資産が大半を占め、自己資本優位の保守的財務。耐久性の高いバランスシートは薬価下振れや研究開発の不確実性に対する緩衝材となる。
利益の質: 営業CF8,519百万円、純利益3,856百万円に対する営業CF/純利益=2.21倍と高く、利益の現金化は良好。FCF分析: 投資CFおよび設備投資の明示が未開示項目に含まれるため、厳密なフリーCFは算出不能(提示のFCF=0は未開示の指標)。一般に製薬はR&D支出が損益計上中心で投資CFの変動は限定的なことが多いが、設備投資や無形資産取得次第でFCFは振れる可能性。運転資本: 棚卸資産20,686百万円。上期の営業CFが純利益を大きく上回っていることから、運転資本の解放(売上債権・在庫の圧縮)または前受金の増加などが寄与した可能性。今後は在庫回転日数、売上債権回転日数、買入債務回転日数の推移確認が重要。
配当性向評価: 配当実績・配当性向は未開示項目が含まれており、現時点での定量評価は不可。EPSは108.79円で、利益創出力は確認できる。FCFカバレッジ: 投資CF未開示のためFCFベースの配当カバー比率は評価不能(提示の0.00倍は未開示由来の参考外)。配当方針見通し: 財務余力(純資産135,206百万円、低負債)と安定的な営業CFから、理論上の還元余地はある一方、研究開発投資や新製品上市に伴う販売投資の必要性を踏まえたバランス型方針を想定。正式な方針・通期見通しの更新を待つ必要がある。
ビジネスリスク:
- 薬価改定による売上・マージンの下押し
- 後発品・競合新薬との競争激化
- 研究開発の不確実性(開発中止・遅延・P3失敗)
- 製品ライフサイクル管理(特許切れ・上市後安全性)
- 供給網・原材料価格の変動
- 販売費用の増加による営業レバレッジ反転
- 規制・承認審査の遅延リスク
財務リスク:
- 在庫滞留・評価損リスク(棚卸資産20,686百万円)
- 為替変動による原材料調達・輸出入影響
- 年金債務や減損損失の潜在リスク(詳細未開示)
- FCFの不確実性(投資CF未開示のため評価限定)
主な懸念事項:
- 上期のマージン改善が下期も維持できるか
- 在庫回転や売上債権の期末水準(運転資本の継続健全性)
- 薬価改定・競争環境の通期影響
- R&D支出の増勢と利益率のバランス
- 配当・自己株式など株主還元方針の明確化
重要ポイント:
- 売上+7.6%に対し営業+31%、純利+36.5%で営業レバレッジが顕在化
- 営業利益率9.0%、粗利率46.0%と収益性が改善
- ROEは上期ベース2.85%(年換算で5~6%目安)、資本効率改善の余地あり
- 負債資本倍率0.22倍、流動比率480.6%と極めて健全な財務体質
- 営業CF/純利益2.21倍で利益の現金化が強い
- 投資CF・配当は未開示項目が含まれ、FCF・還元余力の評価は限定的
注視すべき指標:
- 営業利益率・粗利益率の持続性
- 販管費率とR&D比率(開示時)
- 在庫回転日数・売上債権回転日数
- 営業CF/純利益の継続性
- 薬価改定の影響度と価格・数量ミックス
- 主力品・新製品の売上トレンド(四半期推移)
- 通期ガイダンスと差異
セクター内ポジション:
国内中堅製薬の中で、財務健全性は上位、収益性は中位~やや上位へ改善傾向。成長は上期時点で同業平均を上回るが、通期の薬価・投資負担で収束する可能性があるため継続確認が必要。
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