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44992026 第1四半期スタンダードJGAAP

Speee(4499) 2026年度第1四半期決算

2026年度第1四半期の売上高は38.8億円(前年同期比+0.1%)、営業損失は2.5億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社Speee

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥38.8億¥38.7億+0.1%
営業利益−¥2.5億−¥0.0億−6025.0%
経常利益−¥2.5億¥0.1億−90.4%
純利益−¥3.2億−¥0.8億−281.4%
ROE(年換算)−18.4%−4.6%-

Executive Summary

売上高はほぼ横ばいだったが、収益性が大きく悪化し赤字が拡大した点が本決算の最重要ポイントである。売上高は38.8億円(前年比+0.1%)とほぼ変わらない一方、営業利益は-2.5億円(前年-0.0億円)、経常利益は-2.5億円(YoY-90.4%)、純利益は-3.2億円(前年-0.8億円)と損失が拡大した。粗利益率の低下と販管費の増加が重なり、営業利益率は前年からおよそ6.2pt悪化した。

業績変動要因

【売上高】連結売上高は38.8億円で前年同期比+0.1%とほぼ横ばい。レガシー産業DXが26.5億円(構成比68.4%、前年比+2.1%)と増収した一方、DXコンサルティングは12.3億円(構成比31.6%、前年比-4.0%)と減収し、両者が相殺し合う形となった。金融DXは外部売上を計上していない。

【損益】売上総利益は28.9億円、粗利率74.5%は前年の79.4%から4.9pt低下した。販管費は31.3億円(前年比+1.8%)と増収率を上回るペースで増加し、販管費率は79.5%から80.8%へ上昇した。この結果、営業損益は-2.5億円と赤字転落し、経常損益も-2.5億円の赤字となった。純損益は-3.2億円で、税引前損失に対し法人税等0.7億円が発生したことが損失拡大に寄与した。セグメント別では、DXコンサルティングの利益率が39.2%から32.1%へ7.1pt低下し、金融DXの損失が2.7億円から4.1億円へ拡大したことが主因。結論として、売上ほぼ横ばいのもとで損益が悪化する減収なき減益、実質的には増収減益の構図である。

セグメント別分析

レガシー産業DXは売上高26.5億円(前年比+2.1%)、セグメント利益2.9億円(利益率11.1%、前年12.7%)と増収ながら利益率は低下した。DXコンサルティングは売上高12.3億円(前年比-4.0%)、セグメント利益3.9億円(利益率32.1%、前年39.2%)と最大の利益貢献セグメントだが減収減益。金融DXは外部売上を計上せず、セグメント損失は4.1億円(前年2.7億円)へ拡大し、連結損益悪化の中心要因となっている。全社費用(調整額)は5.3億円で前年比6.5%減少したものの、金融DX損失の拡大を補うには至らなかった。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-6.3%(前年-0.1%)、純利益率は-8.3%と、いずれも前年から大きく悪化した。ROE(年換算)は-18.4%で、純利益の赤字がその主因となっている。【キャッシュ品質】現金及び預金は87.1億円で総資産の62.9%を占め、売掛金は29.3億円と前年の30.8億円から減少している。【投資効率】総資産回転率は1.12倍程度で、資産効率のみでは損失を吸収できていない。【財務健全性】自己資本比率は50.3%(前年49.2%)で維持されており、流動比率は約316%と短期の支払能力は厚い。一方、長期借入金28.6億円を含む借入金残高は約41.0億円で、営業損失が続く局面では利払い負担への注意が必要である。

キャッシュフロー分析

CF計算書の詳細開示はないものの、貸借対照表の推移から資金動向を読み取ることができる。現金及び預金は87.1億円で前年の94.0億円から6.9億円減少しており、純損失の計上や借入金の返済が主な要因とみられる。長期借入金は前年の31.3億円(1年内返済分含む)から減少しており、財務活動としての返済が進行している。流動資産121.6億円は流動負債38.4億円を大きく上回り、運転資本は83.2億円と厚みを維持している。営業損失が継続する中でも、現金残高の水準からは当面の資金繰りに大きな懸念は見られない。

収益の質

今期の損失は特別損益によるものではなく、営業段階からの経常的な収益力低下に起因する点で質的な注意を要する。営業外収益は0.0億円、営業外費用は0.1億円(うち支払利息0.1億円)と規模は小さく、営業損益から経常損益への影響は限定的である。したがって経常損失2.5億円はほぼ営業損失をそのまま反映したものであり、一時的要因による下振れではなく、粗利率低下と販管費増加という構造的な要因が主因といえる。税引前損失2.5億円に対し法人税等0.7億円が発生しており、繰延税金資産の取り崩し等の影響で純損失が税引前損失を上回る形となっている点は、実効税率の観点でモニタリングが必要である。包括利益は-3.2億円で純利益とほぼ一致しており、その他の包括利益項目による乖離は見られない。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高170.0億円(前年比+3.4%)、営業損失17.0億円、純損失20.8億円である。Q1売上高38.8億円の通期進捗率は22.8%で、単純な25%基準をやや下回るが、大きな乖離ではない。一方、Q1営業損失2.5億円は通期予想損失17.0億円の14.4%にとどまり、進捗としては軽い。これは会社計画が下期にかけてより大きな損失または投資負担を織り込んでいることを示唆しており、今後の四半期における金融DXの損失動向と全社費用の推移が計画達成の鍵となる。業績予想の修正は今回開示されていない。

株主還元

当期・通期ともに1株当たり配当予想は0円であり、配当性向は実質0%である。純損失が継続する局面において、内部留保と手元流動性を優先する資本配分方針と整合的である。自社株買いの実施は確認されず、株主還元は現時点で行われていない。

リスク要因

  1. 金融DX事業の損失拡大: セグメント損失は前年の2.7億円から4.1億円へ+49.3%拡大しており、外部売上計上のない同事業の収益化遅延が連結赤字の長期化リスクとなっている。

  2. 主力セグメントの採算悪化: 最大の利益貢献元であるDXコンサルティングは売上高が-4.0%、利益率が32.1%(前年39.2%)へ7.1pt低下しており、高採算案件の減少が続く場合、連結利益の下支え役が弱まるリスクがある。

  3. 利払い負担と資本効率の低下: 営業損失により支払利息を営業利益でカバーできない状態にあり、利益剰余金も前年の14.5億円から11.3億円へ減少している。赤字が継続すれば自己資本の緩やかな毀損につながる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−6.3%12.1% (6.7%–26.0%)−18.4pt
純利益率−8.3%9.9% (3.9%–17.0%)−18.2pt

業種中央値と比較して収益性は大きく下回っており、業界内でも下位に位置する水準となっている。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)0.1%11.9% (3.6%–25.6%)−11.8pt

売上成長率も業種中央値を大きく下回っており、トップライン成長の面でも業界平均に見劣りする状況にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高がほぼ横ばいの中で、粗利率低下と販管費増加が重なり営業利益率が前年から約6.2pt悪化した点は、費用構造面での構造的な変化として注目される。

  2. 最大の利益貢献セグメントであるDXコンサルティングの減収・利益率低下と、金融DXの損失拡大が同時進行しており、事業ポートフォリオ間の収益バランスの変化が今後の焦点となる。

  3. 通期計画は売上進捗率22.8%に対し損失進捗率14.4%にとどまっており、下期にかけての費用・投資動向が計画達成の分かれ目となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)125円
base(基準)150円
bull(強気)180円
算出前提
1株純資産(BPS)607円
調整後予想EPS−181.1円
株主資本コスト r10.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.000(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)

感応度: 株主資本コスト±1%で 147円〜154円、ω±0.1で 143円〜156円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。