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44372026 第3四半期グロースJGAAP

gooddaysホールディングス(4437) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は81.8億円(前年同期比+30.7%)、営業利益は6.6億円(同+96.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥81.8億¥62.6億+30.7%
営業利益¥6.6億¥3.3億+96.6%
経常利益¥6.4億¥2.7億+134.5%
純利益¥4.4億¥1.6億+177.1%
ROE12.8%5.2%-

Executive Summary

2026年度第3四半期累計決算は、売上高81.8億円(前年同期比+19.2億円 +30.7%)、営業利益6.6億円(同+3.3億円 +96.6%)、経常利益6.4億円(同+3.7億円 +134.5%)、親会社株主に帰属する四半期純利益4.4億円(同+2.8億円 +177.1%)と、大幅増収増益を達成した。売上の高成長に伴い粗利絶対額が拡大(19.0億円、粗利率23.2%)し、営業利益率は8.0%と前年3.3億円営業利益時から収益性が改善している。

業績変動要因

【売上高】売上高は前年同期比+30.7%の81.8億円で、セグメント別では暮らし領域が53.0億円(前年34.0億円から+56.0%)と大幅増収を牽引した。goodroomソリューションビジネスが22.1億円(前年8.8億円から+150.3%)へ急拡大し、リノベーションビジネスも18.4億円(前年16.6億円から+11.0%)と堅調に推移した。IT領域は28.8億円(前年28.6億円から+0.7%)と微増で、ユーザーコネクトビジネスが18.7億円(前年18.2億円)、Redxビジネスが10.1億円(前年10.4億円)とほぼ横ばい圏で推移している。その他の収益には賃貸収入等12.1億円(前年8.1億円から+50.6%)が含まれており、暮らし領域の運営ビジネス拡大が寄与した。外部環境として、総資産が93.9億円(前年55.4億円から+69.5%)へ拡大しており、有形固定資産が29.9億円(前年11.4億円から+162.7%)へ大幅増加していることから、不動産関連投資の規模拡大が売上成長を支えたと推察される。

【損益】売上総利益は19.0億円(粗利率23.2%)で、前年の粗利絶対額から大幅増加した。販売費及び一般管理費は12.4億円(販管費率15.2%)で、売上成長率を下回るペースの増加に抑制されており、固定費負担の希薄化効果が働いた。営業利益は6.6億円(営業利益率8.0%)と前年3.3億円から倍増し、セグメント別ではIT領域が2.9億円(セグメント利益率9.9%)、暮らし領域が3.1億円(セグメント利益率5.8%)と、両セグメントが均衡して利益貢献している。営業外収益と費用の純額は約△0.2億円で、金利負担係数は0.979と金融費用の影響は軽微である。経常利益6.4億円に対し税引前利益も6.4億円とほぼ一致しており、特別損益の影響は認められない。法人税等が2.0億円計上され実効税率は約31.4%で、税負担後の四半期純利益は4.4億円(純利益率5.4%)となった。経常利益と純利益の乖離は約2.0億円(税負担)で、一時的要因は確認されず、純利益増加率+177.1%は経常増益効果がそのまま最終利益に反映された結果である。結論として、売上の高成長と粗利絶対額の拡大、販管費の効率化により増収増益基調が鮮明となった。

セグメント別分析

IT領域の売上高は28.8億円(前年比+0.7%)、セグメント利益は2.9億円(前年2.6億円から+13.4%)で、セグメント利益率は9.9%と高収益性を維持している。暮らし領域の売上高は53.0億円(前年比+56.0%)、セグメント利益は3.1億円(前年0.4億円から+7.7倍)で、セグメント利益率は5.8%と改善が顕著である。売上構成比では暮らし領域が64.8%(前年54.2%)へ上昇し、主力事業がITから暮らし領域へシフトしている。利益貢献度では両セグメントがほぼ均衡(IT 2.9億円、暮らし3.1億円)しており、暮らし領域の利益率改善が全社営業利益の拡大を牽引した。セグメント間利益率の差異は、IT領域9.9%に対し暮らし領域5.8%と約4.1pt差があり、暮らし領域はIT領域に比べて資産集約型・設備集約型の性格が強いことが示唆される。

主要財務指標

【収益性】ROE 12.8%(前年データ未提示、過去平均と比較して良好ゾーン)、営業利益率8.0%(前年約5.3%から改善、業種中央値8.2%とほぼ同水準)、純利益率5.4%(業種中央値6.0%を若干下回る)。総資産利益率(ROA)は4.7%で、業種中央値3.9%を上回る効率性を示している。【キャッシュ品質】現金及び預金17.9億円、短期負債に対する現金カバレッジは約2.2倍。売掛金31.3億円で売掛金回転日数(DSO)は約140日と長く、業種中央値61.3日を大幅に上回る水準であり、回収遅延の品質アラートが発生している。棚卸資産は0.02億円とほぼ存在せず、在庫回転は良好。【投資効率】総資産回転率0.87倍(業種中央値0.67倍を上回る)。有形固定資産が29.9億円へ大幅増加しており、固定資産に対する投下資本収益率(ROIC)のモニタリングが必要。【財務健全性】自己資本比率36.8%(業種中央値59.2%を大きく下回る)、流動比率118.6%(業種中央値215%を大幅に下回る)、負債資本倍率1.72倍(業種平均より高めの水準)。有利子負債は21.7億円で、ネットデット/EBITDA倍率は約1.5倍と適正範囲だが、インタレストカバレッジは38.1倍と金利負担は軽微である。

キャッシュフロー分析

四半期累計のキャッシュフロー計算書詳細は未開示のため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は17.9億円で前年同期比+4.5億円の増加となり、売上拡大に伴う資金積み上がりが確認できる。売掛金は31.3億円へ+15.0億円増加し、運転資本は8.4億円と前年から拡大しており、売上成長に対して運転資本が資金を吸収している。有形固定資産が前年11.4億円から29.9億円へ+18.5億円増と大幅投資が行われており、投資活動による資金流出が推定される。短期借入金が8.0億円(前年5.0億円から+3.0億円)、長期借入金が13.7億円と増加していることから、財務活動では設備投資資金の調達が実施されたと考えられる。フリーキャッシュフローの水準は未確認だが、現金残高の増加幅が限定的であることから、営業CFの一部が設備投資と運転資本増加に充当されている構図が浮かび上がる。短期負債に対する現金カバレッジは2.2倍で流動性は十分確保されている。

収益の質

経常利益6.4億円に対し営業利益6.6億円で、営業外純損益は約△0.2億円と軽微なマイナスである。営業外費用として支払利息等の金融費用が計上されているが、インタレストカバレッジ38.1倍と負担は限定的である。営業外収益の構成は開示されていないが、経常利益と営業利益の差異が小さいことから、本業外の収益貢献は限定的と推察される。四半期純利益4.4億円は経常利益6.4億円から約2.0億円減少しており、減少分は法人税等2.0億円によるもので、特別損益の影響は確認されない。営業CFと純利益の比較は未開示のため判断できないが、売掛金の急増(DSO約140日)から収益のキャッシュ転換には遅延が生じている可能性がある。一方、契約負債(前受金)が21.3億円と大規模に存在し、サブスクリプション型・前受収益型のビジネスモデルが一部に含まれていることが示唆され、収益認識基準に基づく履行義務との対応関係を精査する必要がある。総じて、営業利益ベースの経常収益性は高いが、キャッシュフローベースの収益の質は売掛金回収動向次第である。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高100.0億円、営業利益7.0億円、経常利益6.8億円、親会社株主に帰属する当期純利益4.5億円で据え置かれている。第3四半期累計の進捗率は、売上高81.8%、営業利益93.9%、経常利益94.1%、純利益98.0%となり、標準進捗率75%を大幅に上回るペースである。営業利益および純利益の進捗率が90%超に達しており、残り第4四半期単独では営業利益0.4億円、純利益0.1億円程度の計画となるが、これは季節性や費用計上の後ずれを想定している可能性がある。通期予想に対するYoY変化率は売上高+13.6%、営業利益+15.7%、経常利益+23.5%と、第3四半期累計実績の伸び率(+30.7%、+96.6%、+134.5%)と比較して保守的である。通期予想が据え置かれている点から、会社は第4四半期に一定の減益を織り込んでいる可能性が高く、進捗率が90%超であることを踏まえると通期予想の上方修正余地が存在する。ただし、セグメント注記に「前提条件」の記載はなく、今後の外部環境変化への柔軟性は不明である。

株主還元

年間配当は4.0円(期末一括配当)が予想されており、前年実績の配当データが未提示のため前年比較は不明である。四半期純利益4.4億円に対し、年間配当総額は約2,734万円(発行済株式数6,834千株×4.0円)となり、配当性向は約6.2%と極めて低水準である。総還元性向についても自社株買い実績の記載がないため、配当性向6.2%がそのまま総還元性向となる。配当性向が低いことから、利益の大部分は内部留保として成長投資や財務基盤強化に充当される方針と推察される。現預金17.9億円および営業利益の改善から、配当の支払能力は十分に確保されている。ただし、フリーキャッシュフローが未開示のため、配当がキャッシュベースで持続可能かの検証は限定的である。配当利回りや配当の持続性評価には、今後の営業CF開示とフリーCFの確認が不可欠である。

リスク要因

第一に、売掛金回収リスクが挙げられる。売掛金31.3億円は前年比+92.4%と急増し、DSO約140日と業種中央値61.3日を大幅に上回る長期化が確認される。収益がキャッシュに転換されない期間が長期化しており、取引先の信用リスクや履行遅延が顕在化した場合には流動性への影響が大きい。第二に、有形固定資産投資の回収リスクである。有形固定資産が29.9億円へ+162.7%と大幅増加しており、不動産等の資産集約型投資が進んでいる。投資対効果(ROIC)が想定に届かない場合、減損損失や資本効率低下のリスクがある。投資回収期間や稼働率、NOI利回り等の定量評価が今後必要である。第三に、財務レバレッジと流動性リスクである。自己資本比率36.8%は業種中央値59.2%を大きく下回り、流動比率118.6%も業種中央値215%に比して低水準である。短期借入金が8.0億円へ増加しており、短期的な返済需要と売掛金回収遅延が重なる場合には流動性圧迫のリスクがある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 当社はIT・通信業種に分類され、2025年Q3業種ベンチマーク(中央値、N=104社)との比較を行う。収益性では、営業利益率8.0%は業種中央値8.2%とほぼ同水準で、純利益率5.4%は業種中央値6.0%を若干下回る。ROE 12.8%は業種中央値8.3%を大幅に上回り、収益性は業種内で上位に位置する。効率性では、総資産回転率0.87倍は業種中央値0.67倍を上回り、資産効率は良好である。一方、売掛金回転日数約140日は業種中央値61.3日を2倍以上超過しており、運転資本効率は業種内で劣位にある。健全性では、自己資本比率36.8%は業種中央値59.2%を大幅に下回り、流動比率118.6%も業種中央値215%に対して低水準である。財務レバレッジ2.72倍は業種中央値1.66倍を大きく上回り、レバレッジ活用型の財務構造である。成長性では、売上高成長率+30.7%は業種中央値+10.4%を大きく上回り、高成長企業として位置づけられる。総合すると、当社は高成長・高ROEを実現しているが、運転資本管理と財務健全性に課題が残る構造である。業種比較上、成長投資フェーズにあるスタートアップ的特性が示唆される(業種: IT・通信、比較対象: 2025年Q3、出所: 当社集計)。

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントとして、第一に売上高成長率+30.7%と営業利益率8.0%を合算したルール・オブ・40指標が約38.7%に達しており、成長と収益性のバランスが良好な水準にある点が挙げられる。業種中央値のルール・オブ・40が約20%であることを踏まえると、当社は成長フェーズ企業として高評価が可能である。第二に、暮らし領域の急拡大とセグメント利益率改善が全社業績を牽引している点である。goodroomソリューションビジネスが前年比+150.3%と急成長し、セグメント利益も3.1億円へ大幅改善した結果、主力事業が暮らし領域へシフトしている。有形固定資産の大幅増加もこの領域への投資と整合的であり、不動産テック・リノベーション事業の規模拡大が中期成長ドライバーとなる。第三に、通期予想に対する進捗率が90%超であるにもかかわらず予想据え置きとなっており、保守的なガイダンスが上方修正余地を示唆している点である。ただし、売掛金回収リスクと財務健全性の課題が残存しており、キャッシュフロー開示と運転資本管理の改善が今後の投資判断における重要な確認事項となる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度第3四半期累計は、暮らしセグメントの急拡大と販管費効率の改善を主因に、増収・大幅増益となった。売上高は81.79億円で前年同期比30.7%増、営業利益は6.57億円で同96.6%増である。経常利益は6.43億円で同134.5%増、親会社株主に帰属する当期純利益は4.41億円で同177.1%増となった。売上総利益率は23.2%と、前年同期の24.1%から約88bp低下した。原価率の上昇は、売上拡大の一部が相対的に粗利率の低い事業・案件によって構成された可能性を示す。一方、販管費率は15.2%と前年同期の18.7%から約357bp低下した。これにより営業利益率は8.0%へ前年同期の5.3%から約269bp拡大し、良好とされる8~15%のレンジに到達した。経常利益率も7.9%と前年同期の4.4%から約348bp上昇している。純利益率は5.4%で前年同期の2.5%から約285bp改善し、税後利益の伸びは営業利益の伸びを上回った。実効税率は31.4%であり、税引前利益6.43億円から純利益4.41億円への差額は主として法人税等2.02億円による。営業外収益は0.06億円で売上高の0.1%未満にとどまり、利益成長は営業活動に主導されている。営業利益6.57億円に対して経常利益は6.43億円であり、金融収支を含む営業外損益は経常利益を0.14億円押し下げた。通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高81.8%、営業利益93.9%、経常利益94.6%、純利益98.9%であり、いずれも標準的な75%を上回る。特に利益進捗は通期予想にほぼ到達しており、第4四半期の収益性、費用発生および案件採算が通期着地を左右する。売掛金は31.32億円、DSOは105日と警戒水準の60日を大きく超えており、増収局面での資金化スピードが最重要の確認項目である。契約負債は21.25億円まで積み上がっており、将来のサービス提供・工事遂行に伴う履行責任と運転資金管理を併せて注視する必要がある。年間配当予想は1株当たり4.0円であり、予想純利益に対する配当性向は約6.1%と低く、内部留保を優先する資本配分である。

収益性分析

デュポン3因子では、ROE 17.0%は純利益率5.4%×総資産回転率1.161回×財務レバレッジ2.72倍で構成される。ROEは15%超の優良水準にあるが、収益性に加えて財務レバレッジの寄与が大きい構造である。前年同期比で最も大きく改善した収益ドライバーは、粗利益率ではなく販管費率の低下による営業利益率の拡大である。売上高が30.7%増加する一方、販管費は12.40億円で前年同期の11.72億円から約5.8%増に抑制され、営業レバレッジが強く働いた。粗利益率は約88bp低下しているため、今回の利益率改善は売上総利益段階の採算改善よりも、固定的な本社・営業・管理コストの吸収進展に依存する。CFA5因子では、税負担係数は0.686、金利負担係数は0.979、EBITマージンは8.0%である。金利負担係数は0.90超であり、支払利息0.17億円は現時点で収益力を大きく毀損していない。インタレストカバレッジは38.07倍と高く、金利支払い余力は強い。もっとも、資産回転率1.161回とレバレッジ2.72倍を前提とするROEであるため、売掛金回収の長期化や大型固定資産の稼働・収益化の遅れは、将来の資本効率を低下させ得る。利益率拡大の持続性は、goodroomソリューションの高成長が継続すること、ならびに販管費増加率を売上成長率以下に維持できるかに依存する。

成長性評価

売上成長は暮らしセグメントが牽引した。暮らしセグメントの外部顧客向け売上高は53.02億円で前年同期の33.99億円から56.0%増、セグメント利益は3.14億円で前年同期の0.37億円から大幅に増加した。中でもgoodroomソリューションビジネスの売上高は22.05億円で前年同期比150.1%増となり、全社成長の最大の源泉である。リノベーションビジネスも18.43億円で同11.0%増と拡大した。ITセグメントの外部顧客向け売上高は28.77億円で前年同期比0.7%増にとどまったが、セグメント利益は2.95億円で同13.4%増となった。IT内ではRedxビジネスが10.08億円で前年同期比3.0%減少した一方、ユーザーコネクトビジネスは18.69億円で同2.8%増となった。セグメント利益率は、ITが約9.9%、暮らしが約5.8%であり、ITが利益率面で優位である。暮らしセグメントは急成長により利益率を前年同期の約1.0%から大きく改善したが、ITとの収益性格差はなお残る。通期予想の売上高100.00億円に対し、第3四半期累計の売上進捗は81.8%で標準進捗を6.8ポイント上回る。営業利益の進捗率は93.9%で標準進捗を18.9ポイント、純利益の進捗率は98.9%で同23.9ポイント上回る。第4四半期に必要な売上高は18.21億円、営業利益は0.43億円、親会社株主に帰属する当期純利益は0.05億円である。予想達成のハードルは低い一方、通期予想の前年比営業利益成長率は15.7%であり、第3四半期累計までの96.6%増からは大きく減速する前提となっている。

財務健全性

流動比率は118.6%、当座比率は118.5%であり、流動資産53.58億円は流動負債45.19億円を8.39億円上回る。流動比率は100%を上回るものの、一般的な健全目安である150%には届かず、流動性の余裕は厚くない。現金預金17.94億円は短期借入金8.00億円の2.24倍であり、短期有利子負債の返済原資は一定程度確保されている。短期借入金は前年同期の5.00億円から60.0%増加し、長期借入金13.67億円と合わせた有利子負債は21.67億円である。Debt/Capital比率は38.6%で40%未満に収まる一方、負債資本倍率は1.72倍であり、資本構成は借入および営業負債への依存を伴う。契約負債21.25億円は流動負債の約47%を占め、顧客からの前受けが運転資金面を支える反面、将来の履行コスト・サービス提供能力の管理が重要となる。有形固定資産は29.91億円で前年同期の11.38億円から18.53億円、162.7%増加した。建物及び構築物14.16億円、土地10.44億円を中心とする固定資産の拡大は、暮らし事業における運営・賃貸・改修関連の事業基盤拡充を示唆する。固定資産の増加は将来収益の基盤となり得る一方、稼働率、賃料収入、案件採算が想定を下回る場合には資本効率とキャッシュ創出力を圧迫する。売掛金は31.32億円で前年同期の16.28億円から92.4%増加し、総資産の33.3%を占める。売上高30.7%増を大幅に上回る売掛金増加であり、運転資本負担の拡大が明確である。棚卸資産は0.02億円まで減少しており、在庫滞留よりも売掛金回収が運転資本上の中心課題である。

B/S変動のポイント

有形固定資産: +18.53億円(+162.7%)- 建物及び構築物14.16億円、土地10.44億円を含む事業基盤の大幅拡充。稼働率・収益化・資本効率の継続監視が必要。売掛金: +15.04億円(+92.4%)- 売上高の前年同期比30.7%増を大きく上回る増加。年換算DSO105日と併せ、回収条件と資金化の遅れが最重要の運転資本リスク。短期借入金: +3.00億円(+60.0%)- 資産拡大および運転資金需要への対応を示唆。現金預金17.94億円は短期借入金の2.24倍であるが、借入依存度の上昇を注視。棚卸資産: -0.10億円(-85.6%)- 在庫負担は縮小しており、運転資本上の主な管理対象は棚卸資産ではなく売掛金となっている。

キャッシュフロー品質

売掛金回転日数(年換算DSO)は105日で、警戒基準の60日を45日上回る。これは品質アラートであり、売掛金31.32億円が前年同期比92.4%増となったことが直接的な根本要因である。売上高の30.7%増に対して売掛金の増加率が大幅に高く、請求から回収までの期間の長期化、または期末近傍の売上計上増加による資金化の遅れを示唆する。ITサービス、ソリューション、リノベーションおよび運営収益を併せ持つ事業構成では案件ごとの検収・請求条件により回収日数が変動し得るが、105日は一般的な警戒水準を超える。投資判断上は、会計上の増収増益が現金化される速度の確認を要し、回収条件の悪化や貸倒リスクが顕在化すれば利益の質と流動性の双方に影響する。契約負債21.25億円は将来履行義務を伴う前受け残高であり、売掛金増加と併せて事業拡大局面の運転資金変動を大きくしている。今後はDSO、売掛金残高の売上成長率との乖離、および契約負債の消化に伴う採算を継続監視する必要がある。

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり0円である一方、通期配当予想は1株当たり4.0円である。発行済株式数6,833,760株を基準とした年間配当総額は約0.27億円となる。通期純利益予想4.46億円に対する配当性向は約6.1%であり、配当のみで算定した持続可能性は高い。配当性向は60%未満の持続可能とされる目安を大幅に下回る。第3四半期累計の純利益4.41億円に対しても、年間予想配当総額は約6.2%に相当する。利益剰余金は25.09億円であり、配当原資の蓄積も進んでいる。もっとも、固定資産が前年同期比162.7%増加し、借入金も増加しているため、当面の資本配分では配当拡大よりも成長投資の収益化と財務余力の維持が重要となる。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:goodroomソリューションビジネスは売上高22.05億円、前年同期比150.1%増と急拡大しており、案件の収益性、サービス提供体制、顧客獲得コストおよび契約継続性の変動が全社成長率を大きく左右する。、高優先度:暮らしセグメントの売上高は53.02億円で前年同期比56.0%増だが、セグメント利益率は約5.8%とITセグメントの約9.9%を下回る。急成長の過程で工事原価、運営費、物件稼働率が悪化すれば全社粗利益率の低下が継続するリスクがある。、中優先度:不動産運営・リノベーション関連では、賃貸需要、物件稼働率、建設・改修コスト、金利および不動産市況の変動が収益性に影響する。、中優先度:IT事業では、Redxビジネス売上高が前年同期比3.0%減となった。競争激化、顧客のIT投資抑制、技術更新への対応遅れは、高収益なITセグメントの成長・利益率に影響し得る。、中優先度:IT・暮らしの両事業において、個人情報・顧客データを取り扱うサービスの拡大は、サイバー攻撃、情報漏えい、システム障害および関連規制への対応コストを伴う。が挙げられます。

財務リスクとしては、最優先:年換算DSOが105日と60日超の警戒水準にあり、売掛金31.32億円は前年同期比92.4%増である。回収遅延の長期化は運転資金需要、貸倒損失および資金繰りに影響する。、高優先度:流動比率は118.6%で100%超を維持するが、150%の健全目安を下回る。流動負債45.19億円には契約負債21.25億円が含まれ、履行に必要な資金・コストの管理が必要である。、中優先度:短期借入金は8.00億円で前年同期比60.0%増、有利子負債は21.67億円である。現時点のインタレストカバレッジ38.07倍は強いが、追加投資や金利上昇が続けば金融費用とレバレッジが上昇する。、中優先度:有形固定資産29.91億円は前年同期比162.7%増であり、資産の稼働・収益化が想定未達となった場合、減価償却負担と資本効率悪化のリスクがある。が挙げられます。

主な懸念事項としては、売掛金回収遅延警告は、増益の現金化と流動性評価に直結する最重要モニタリング項目である。、売上総利益率が前年同期比約88bp低下する一方で営業利益率は販管費率低下により拡大しており、粗利率低下が一過性か構造的かを見極める必要がある。、通期営業利益予想に対する進捗率は93.9%に達しているため、第4四半期の費用・案件採算・収益認識の変動が年間の利益成長率を大きく左右する。、資産拡大、売掛金増加および借入増加が同時に進んでおり、成長投資の回収と運転資本の規律が中期的なROE維持の条件となる。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、売上高は前年同期比30.7%増、営業利益は同96.6%増であり、販管費率の約357bp改善が営業レバレッジを生んだ。、ROEは17.0%、営業利益率は8.0%、インタレストカバレッジは38.07倍であり、収益力と利払い能力は良好である。、暮らしセグメントの急成長、とりわけgoodroomソリューションビジネスの前年同期比150.1%増が、業績拡大の中心である。、通期予想に対する純利益進捗率は98.9%に達しており、第4四半期の着地は予想水準と収益性維持の確認が焦点となる。、売掛金の急増と年換算DSO105日は、成長の資金化を検証するうえで最も重要な留意点である。が挙げられます。

注視すべき指標は、年換算DSOおよび売掛金の増減率、売上総利益率、販管費率、営業利益率、goodroomソリューションビジネスの売上成長率と暮らしセグメント利益率、有形固定資産の稼働状況および収益寄与、短期借入金、有利子負債、流動比率、Debt/Capital比率、通期予想に対する第4四半期の売上高・営業利益・純利益です。

セクター内ポジションについては、収益性は営業利益率8.0%、ROE17.0%とベンチマーク上は良好から優良の位置にある。もっとも、ROEは財務レバレッジ2.72倍の寄与を受け、流動比率118.6%は健全目安の150%を下回る。高成長の暮らしセグメントは全社拡大を牽引する一方、ITセグメントより利益率が低く、売掛金回収を含む運転資本規律が相対的な評価を左右する。