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43912026 第2四半期グロースJGAAP

ロジザード(4391) 2026年度第2四半期決算 増収・営業益33%減

2026年度第2四半期の売上高は11.6億円(前年同期比+4.6%)、営業利益は1.7億円(同-33.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥11.6億¥11.1億+4.6%
営業利益¥1.7億¥2.6億−33.4%
経常利益¥1.8億¥2.6億−32.9%
純利益¥1.2億¥1.9億−35.7%
ROE5.5%8.9%-

Executive Summary

2026年度Q2決算は、売上高11.6億円(前年比+0.5億円 +4.6%)、営業利益1.7億円(同-0.9億円 -33.4%)、経常利益1.8億円(同-0.9億円 -32.9%)、当期純利益1.2億円(同-0.7億円 -35.7%)となり、増収減益の展開となった。売上高は緩やかな成長を維持したものの、販管費の増加により営業利益以下の全段階利益が大幅に減少した。営業利益率は15.0%と前年から大きく低下し、収益性の悪化が顕著である。ROEは5.5%で前年水準を下回り、EPSは38.68円(前年60.52円)と36.1%減少した。

業績変動要因

【売上高】売上高は11.6億円と前年同期比+4.6%の増収を達成した。通期予想(24.4億円、前年比+12.1%)との対比では約47.5%の進捗率であり、第2四半期としては標準的な水準である。売上原価は5.1億円で、売上総利益は6.4億円、粗利益率は55.7%と高水準を維持しており、ビジネスモデルの収益力は健在である。

【損益】営業利益段階での減益が顕著で、1.7億円と前年同期の2.6億円から33.4%減少した。主因は販管費の増加で、販管費は4.7億円と売上高対比40.6%を占めた。粗利率55.7%は維持されたものの、販管費の増加が営業利益を圧迫し、営業利益率は15.0%へ低下した。経常利益は1.8億円で営業利益とほぼ同水準であり、営業外損益は軽微である(営業外収益・費用ともに0.0億円)。税引前利益は1.8億円、法人税等0.5億円を控除した当期純利益は1.2億円となり、純利益率は10.8%となった。経常利益と純利益の乖離は税負担が主因で、特別損益の記載はなく一時的要因は確認できない。結論として、増収は達成したものの販管費増加による減益が鮮明な増収減益の決算である。

主要財務指標

【収益性】ROE 5.5%、営業利益率 15.0%(前年から低下)、純利益率 10.8%。粗利益率55.7%は高水準であるが、販管費率40.6%の上昇により営業段階の収益性が悪化した。デュポン分解では純利益率10.8%、総資産回転率0.450、財務レバレッジ1.13がROE 5.5%を構成し、利益率低下がROE圧迫の主因である。【キャッシュ品質】現金及び預金15.9億円は総資産25.7億円の61.9%を占め、潤沢な流動性を有する。営業CFは0.6億円で純利益1.2億円に対する比率は0.45倍と低水準であり、収益の現金転換に課題がある。短期負債2.9億円に対する現金カバレッジは5.5倍と極めて高く、短期流動性リスクは皆無である。【投資効率】総資産回転率 0.450は資本効率改善の余地を示す。設備投資は0.0億円とほぼゼロで、投資の中心は無形固定資産(ソフトウェア等)への1.1億円の支出である。設備投資/減価償却比率は0.01倍と極めて低く、有形資産への再投資は限定的である。【財務健全性】自己資本比率 88.4%、流動比率 674.4%、負債資本倍率 0.13倍。有利子負債の記載はなく、財務体質は極めて保守的である。純資産22.8億円、利益剰余金17.4億円と内部留保は厚く、財務リスクは極小である。

キャッシュフロー分析

営業CFは0.6億円で、純利益1.2億円の45%相当にとどまり、利益の現金裏付けが弱い。営業CF小計(運転資本変動前)は1.4億円であったが、法人税等の支払0.9億円が大きく影響し、運転資本変動では売上債権が0.3億円減少したものの全体では現金創出力が限定的であった。投資CFは-1.1億円で、主因は無形固定資産への投資(ソフトウェア取得)である。設備投資は0.0億円と僅少であり、投資は無形資産中心である。FCFは-0.6億円のマイナスとなり、営業活動で得た現金が投資活動を下回る結果となった。財務CFは-0.6億円で配当支払を含む株主還元が実施された。現金及び預金は期中減少したが、期末残高15.9億円は依然として高水準であり、流動性懸念はない。営業CF/純利益比率0.45倍という低さは収益品質への警告シグナルであり、今後の改善が課題である。

収益の質

経常利益1.8億円に対し営業利益1.7億円で、営業外損益は純額で約0.0億円と軽微である。営業外収益・費用の内訳は各0.0億円と記載されており、受取利息、為替差損、その他項目はいずれも僅少である。経常段階での利益は営業活動由来が大部分であり、非経常的な利益源泉への依存は確認されない。特別損益の記載もなく、減損損失や資産売却益等の一時的要因は見られない。一方、営業CFが純利益を大きく下回っている点(営業CF/純利益 0.45)は、会計上の利益が現金化されにくい構造を示している。運転資本変動では売上債権が減少(現金化に寄与)したものの、法人税支払や減価償却費との関係で営業CF創出が限定的であった。OCF/EBITDA比率は0.23倍と極めて低く、営業利益段階の収益が現金に転換される効率が低い。これは無形資産投資の先行や費用化のタイミング、あるいは運転資本構造の影響が考えられる。収益の質は会計上は経常的であるが、現金ベースでの裏付けが弱く、持続可能性については営業CFの改善動向を注視する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高24.4億円(前年比+12.1%)、営業利益3.5億円(同-12.9%)、経常利益3.6億円(同-13.0%)、純利益2.6億円(同-8.6%)である。第2四半期累計での進捗率は売上高47.5%、営業利益49.7%、経常利益48.9%、純利益48.1%であり、標準的な進捗率(50%)に概ね沿っている。売上は成長予想であるが、営業利益以下は前年割れ予想であり、下期での利益率改善が前提となる。予想EPSは80.35円、配当予想は年間18.00円である。予想修正は行われていない。通期で営業利益率が前年水準へ回復するには、販管費の抑制または売上規模拡大による固定費吸収が必要であり、下期の費用コントロールが達成の鍵となる。進捗率からは計画に対する大きな乖離は見られないが、上期での営業利益減少が下期で挽回可能かが注目点である。

株主還元

年間配当予想は18.00円で、当四半期時点での配当実施はゼロ円である。通期純利益予想2.6億円に対する配当性向は約55.2%と高めの水準である。自社株買いの実績は記載されていないため、総還元性向は配当のみの評価となる。配当予想に修正はなく、配当政策は維持される見込みである。一方、FCFは当四半期累計で-0.6億円のマイナスであり、配当をキャッシュフローで裏付けることができていない。現金及び預金残高15.9億円は潤沢であり、短期的な配当支払能力に問題はないが、配当の持続可能性は営業CFの改善が前提となる。配当性向が高く、かつFCFが配当を下回る構造が続けば、中長期的には配当維持に制約が生じる可能性がある。

リスク要因

  1. 販管費増加による利益率悪化の恒常化リスク: 販管費が売上高の40.6%を占め、前年同期比で増加した。費用増が一時的なマーケティング投資や人材採用であれば将来の収益につながるが、恒常的な費用構造の悪化であれば利益率の低迷が継続する。通期で営業利益が前年割れ予想であり、下期での改善が見られなければ収益性の構造的問題となる。(可能性: 高、影響: 中~高)

  2. 収益の現金転換遅延による配当持続性リスク: 営業CF/純利益0.45、OCF/EBITDA 0.23と収益の現金化が弱く、FCFがマイナスである。配当性向は高めで現金残高は潤沢だが、営業CFが改善しない場合、配当支払が内部留保を取り崩す形となり、中長期的には配当維持が困難になる可能性がある。(可能性: 中~高、影響: 中)

  3. 無形資産投資の収益化遅延リスク: 投資CFの主因は無形固定資産(ソフトウェア)取得で1.1億円が投じられている。無形資産は4.4億円と総資産の17.1%を占めるが、これらが予定通り収益に貢献しなければ、投資効率の低下とROE悪化につながる。通期売上予想の成長達成にはソフトウェア投資の成果が前提となるため、進捗を注視する必要がある。(可能性: 中、影響: 中)

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) IT・通信業種(2025-Q2、n=7社)との比較では、以下の相対位置が確認される。総資産回転率0.450は業種中央値0.35を上回り、資産効率は相対的に良好である。自己資本比率88.4%は業種中央値60.2%(IQR 50.8~88.4%)の上位に位置し、財務健全性は業種内で極めて高い。純利益率10.8%は業種中央値9.2%(IQR 1.1~14.0%)を上回り、収益性は中位以上である。営業利益率15.0%は業種中央値14.0%(IQR 3.8~18.5%)とほぼ同水準で、業種内では標準的である。ROE 5.5%は業種中央値5.6%(IQR 0.7~6.2%)と概ね同等である。キャッシュコンバージョン率(営業CF/純利益)0.45は業種中央値1.22(IQR 0.86~1.75)を大きく下回り、収益の現金化効率は業種内で劣後している。流動比率674.4%は業種中央値7.74倍(IQR 3.16~8.09倍)と比較すると極めて高く、流動性余力は業種内トップクラスである。売上高成長率+4.6%は業種中央値21.0%(IQR 15.5~26.8%)を大きく下回り、トップライン成長力は業種内で相対的に低い。設備投資/減価償却比率0.01は業種中央値0.34(IQR 0.24~1.70)を下回るが、無形資産中心のビジネスモデルを反映していると考えられる。総じて、財務健全性と流動性では業種内で優位にあるが、売上成長率と現金転換効率では業種平均を下回り、成長力と収益品質に改善余地がある。(出所: 当社集計、業種: IT・通信、比較対象: 2025-Q2決算)

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントは以下の通りである。第一に、増収を達成しながら営業利益が大幅減少する増収減益構造であり、販管費の増加が利益を圧迫している点である。粗利益率55.7%という高水準を維持しつつも、販管費率40.6%の上昇により営業利益率が15.0%へ低下した。通期予想では営業利益の前年割れが見込まれており、下期での費用コントロールと利益率回復が実現できるかが業績達成の鍵となる。第二に、営業CF/純利益0.45という低水準が示す収益品質の脆弱性である。会計上の利益は計上されているが現金化が進まず、FCFはマイナスとなっている。配当性向は高めであり、現金残高は潤沢だが、営業CFが改善しなければ配当の持続可能性に中長期的な懸念が生じる。第三に、無形固定資産への継続投資(1.1億円)が総資産の17.1%を占めるソフトウェア資産を形成しており、これらの投資が計画通り収益に貢献するかが今後の成長性を左右する。財務体質は極めて保守的で短期的な財務リスクは低いが、成長力の加速と収益の現金転換効率改善が中長期的な企業価値向上の課題である。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度第2四半期累計は、売上高が前年同期比4.6%増の11.57億円となった一方、営業利益は同33.4%減の1.74億円となり、増収減益で着地した。売上高の増加額は0.51億円である。売上総利益は6.44億円と前年同期の6.25億円から0.19億円増加した。粗利益率は55.7%で、前年同期の56.5%から約86bp低下した。販管費は4.70億円と前年同期比29.2%増加し、売上成長率を大きく上回った。販管費率は40.6%となり、前年同期の32.9%から約770bp上昇した。これにより営業利益率は15.0%へ前年同期の23.6%から約856bp低下した。それでも営業利益率15.0%は、提示ベンチマーク上では優良水準の下限に位置する。経常利益は1.76億円、当期純利益は1.25億円であり、それぞれ前年同期比32.9%減、35.7%減となった。純利益率は10.8%で、前年同期の17.5%から約674bp低下した。営業外損益の影響は小さく、受取利息0.02億円を主因として経常利益は営業利益を0.02億円上回った。したがって、利益減少は本業の販管費増加による営業レバレッジ悪化が中心である。営業CFは0.56億円にとどまり、純利益1.25億円に対する比率は0.45倍であり、利益の現金化は弱い。投資CFはソフトウェアを中心とする無形固定資産取得1.10億円によりマイナス1.11億円となり、フリーキャッシュフローはマイナス0.56億円である。もっとも、現金預金15.91億円、流動比率674.4%、負債資本倍率0.13倍という強固な財務基盤は、短期的なキャッシュ流出への耐性を支える。通期会社予想に対する営業利益進捗率は49.0%、純利益進捗率は48.4%で、標準的な上期進捗率50%におおむね沿う。下期には、売上成長の継続に加え、販管費の増勢を売上成長率以下へ抑制し、営業利益率の下げ止まりを実現できるかが焦点となる。

収益性分析

年換算ROEは11.0%であり、デュポン3因子では純利益率10.8%×総資産回転率0.899倍×財務レバレッジ1.13倍に分解される。ROEは、過度な負債活用ではなく、10%超の純利益率と比較的良好な資産回転によって形成されている。財務レバレッジは1.13倍と低く、ROE押上げへの寄与は限定的である。最も大きく変化した収益性要因は販管費負担であり、販管費は前年同期比29.2%増と売上高成長率4.6%を24.6ポイント上回った。売上総利益率の低下は約86bpにとどまる一方、販管費率は約770bp上昇しており、営業利益率低下約856bpの大半を説明する。従って、収益性低下は原価率よりも人員、販売・マーケティング、開発・運営などを含む可能性がある固定費・準固定費の増加に対し、売上拡大が追い付いていない構図と評価する。EBITDAは2.40億円、EBITDAマージンは20.7%であり、減価償却費0.66億円を控除後の営業利益率15.0%との差は5.7ポイントである。無形固定資産は4.39億円、うちソフトウェアは3.83億円であり、ソフトウェア投資に伴う償却負担が会計上の営業利益を抑える構造である。JGAAPのため、取得したソフトウェア等の償却は営業利益に反映されるが、のれん償却額は確認できないため、のれん償却前の収益性への調整は行わない。税負担係数は0.710、実効税率は29.0%であり、税負担は概ね通常的な水準である。金利負担係数は1.012、インタレストカバレッジは852.94倍であり、金利費用は利益率を実質的に毀損していない。足元の利益率低下が先行投資によるものであれば売上拡大局面での回復余地がある一方、販管費増加が継続する場合には営業レバレッジの悪化が定着するリスクがある。

成長性評価

上期売上高は前年同期比4.6%増であり、通期会社計画の前年比12.1%増を下回る成長率である。通期売上高予想24.39億円に対する上期進捗率は47.4%で、標準的な50%を2.6ポイント下回る。営業利益の進捗率は49.0%、経常利益は49.4%、純利益は48.4%であり、いずれも標準進捗率に近い。通期計画は営業利益3.55億円、営業利益率14.6%を前提としており、上期実績の15.0%をわずかに下回る水準である。このため、会社計画の達成には下期に大幅な利益率改善は必要ないが、売上高については上期より速い成長が必要となる。上期の増収にもかかわらず営業利益が減少していることから、売上成長の質は現時点で利益成長へ十分に転換していない。営業外収益は0.02億円と売上高の0.2%未満であり、利益は営業外収益への依存ではなく本業収益が中心である。無形固定資産取得1.10億円はソフトウェアを中心とした投資であり、将来のサービス提供力やプロダクト機能の強化に結び付くかが中期的な成長性を左右する。無形資産/総資産比率は17.1%で、提示ベンチマークの20%未満に収まり、資産構成上の集中度は現時点で過度ではない。

財務健全性

財務健全性は非常に高い。現金預金は15.91億円で総資産25.73億円の61.8%を占める。流動資産は19.67億円、流動負債は2.92億円であり、運転資本は16.75億円のプラスである。流動比率は674.4%、当座比率は673.6%と、短期債務に対する流動性は極めて厚い。負債合計は2.97億円で総資産の11.6%にとどまり、純資産22.75億円に対する負債資本倍率は0.13倍である。D/Eが2.0倍を大幅に下回るため、負債依存や満期ミスマッチに起因する財務リスクは限定的である。固定負債は0.06億円にとどまり、流動負債中心の負債構成であるが、豊富な現金および流動資産がこれを大きく上回る。自己資本比率は88.4%で、資本クッションは厚い。無形固定資産は4.39億円、総資産の17.1%であり、ソフトウェア3.83億円が主要部分を占める。無形資産の収益貢献が計画を下回る場合には将来の減損可能性を継続監視する必要があるが、純資産に対する比率は19.3%であり、現時点でB/S全体を支配する規模ではない。自己株式は前年同期のマイナス1.04億円からマイナス0.63億円へ0.41億円減少し、自己資本控除額が39.7%縮小した。この変動は純資産の押上げ要因となる一方、自己株式の処分・活用を含む資本政策の継続性を確認したい。棚卸資産は0.03億円で前年同期比26.4%減少したが、総資産に占める比率は0.1%であり、在庫資金負担は軽微である。

B/S変動のポイント

自己株式: マイナス1.04億円からマイナス0.63億円へ0.41億円減少(自己資本控除額は39.7%縮小)- 純資産の押上げ要因。今後の自己株式の処分・活用を含む資本政策を確認したい。棚卸資産: 0.03億円から0.03億円へ26.4%減少 - 比率変動は大きいが、総資産に占める比率は0.1%であり、運転資本および財務健全性への影響は限定的。無形固定資産: 3.82億円から4.39億円へ0.58億円増加(約15.1%増)- ソフトウェアは3.83億円であり、継続的なソフトウェア投資を反映。将来の収益寄与と償却・減損リスクを監視する。

キャッシュフロー品質

営業CFは0.56億円で、当期純利益1.25億円に対する営業CF/純利益比率は0.45倍となり、0.8倍を下回る収益品質警告に該当する。EBITDA2.40億円に対する現金転換率も0.23倍で、提示基準の0.7倍を大幅に下回る。営業CF悪化には、売上債権・契約資産の増加0.31億円、その他負債の減少0.77億円、法人税等の支払0.89億円が寄与した。営業CFの税引前・運転資本控除前の小計は1.43億円であるため、利益創出自体よりも運転資本および税金支払いが上期キャッシュフローを圧迫した構図である。買掛金等の仕入債務は0.04億円減少しており、支払債務の積み増しによる営業CFの嵩上げはみられない。一方、売上債権の増加は利益の現金化を遅らせるため、下期の回収進捗が重要である。アクルーアル比率は2.7%で5%未満に収まり、発生主義利益そのものの歪みを強く示す水準ではないが、営業CF/純利益とOCF/EBITDAの低さは別途注視を要する。投資CFはマイナス1.11億円で、その大半は無形固定資産取得1.10億円である。営業CFから投資CFを控除したフリーキャッシュフローはマイナス0.56億円であり、上期の内部創出キャッシュだけでは投資を賄えていない。設備投資/減価償却は0.01倍で0.7倍を大幅に下回るが、これは有形設備投資が0.01億円に限定される一方、投資の中心がソフトウェア取得として無形固定資産に計上されているためである。したがって、この警告は有形CapExのみを用いる比率の限界を含むが、無形資産取得を含めても投資CFは営業CFを上回っているため、投資回収の確認は必要である。

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり0円である。通期配当予想は1株当たり18.0円であり、通期予想EPS80.35円に対する予想配当性向は約22.4%となる。これは配当金のみを純利益で除した配当性向であり、自己株式の変動を含めた総還元性向ではない。22.4%の予想配当性向は、提示ベンチマークの60%未満であり、利益ベースの配当余力は十分にある。上期には配当金支払0.58億円があり、営業CF0.56億円をわずかに上回った。加えて上期フリーキャッシュフローはマイナス0.56億円であるため、上期単独では営業キャッシュフローおよびFCFによる配当・投資の同時カバーはできていない。ただし、現金預金15.91億円、負債資本倍率0.13倍、運転資本16.75億円という資金余力は高く、短期的な配当継続能力は強い。持続性の観点では、下期の営業CF改善、売上債権の回収、およびソフトウェア投資が将来のキャッシュ創出に結び付くかが重要となる。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:販管費が前年同期比29.2%増と売上高成長率4.6%を大幅に上回り、営業利益率は前年同期比約856bp低下した。費用増が売上成長へ転換しない場合、利益率の低下が継続するリスクがある。、中優先度:ソフトウェアを中心に無形固定資産4.39億円を保有し、上期も無形固定資産取得1.10億円を実施した。投資対象の利用拡大・収益化が遅延した場合、償却負担の先行や将来的な減損リスクにつながる。、中優先度:情報サービス・クラウド型ソフトウェア事業では、技術変化、競合サービスの機能・価格競争、顧客のIT投資判断の変動が受注・継続利用および価格決定力に影響し得る。、中優先度:仕掛品は0.21億円で、棚卸資産・仕掛品構成における仕掛品比率100.0%との品質警告に該当する。総資産に占める規模は約0.8%と限定的だが、案件の進捗遅延や検収・収益認識の後ずれが生じれば、利益および営業CFの変動要因となる。が挙げられます。

財務リスクとしては、高優先度:営業CF/純利益は0.45倍、OCF/EBITDAは0.23倍であり、利益に対する現金転換が弱い。売上債権・契約資産の増加0.31億円、その他負債の減少0.77億円、法人税等支払0.89億円が営業CFを圧迫しており、回収・運転資本の正常化が遅れる場合はキャッシュ創出力が低下する。、中優先度:フリーキャッシュフローはマイナス0.56億円であり、無形資産投資を含む投資支出が営業CFを上回った。資金繰りリスクは豊富な現金により低いが、投資局面が長期化すれば資本配分の効率性が課題となる。、低優先度:自己株式は0.41億円減少しており、自己資本控除額の縮小は資本政策の変動を示す。財務健全性への悪影響はみられないが、株式関連取引の目的および今後の還元方針は確認対象となる。が挙げられます。

主な懸念事項としては、収益品質警告の根本原因は、上期利益1.25億円に対して営業CFが0.56億円にとどまる点である。アクルーアル比率2.7%は低位であるものの、キャッシュ回収の改善が確認されるまで利益評価には慎重さを要する。、キャッシュ転換効率警告の根本原因は、営業CF0.56億円がEBITDA2.40億円を大きく下回る点である。短期負債の圧縮および税金支払いの影響を含むが、投資判断上はOCF/EBITDAの反発が重要となる。、設備投資/減価償却0.01倍およびCapEx/減価償却0.01倍の警告は、有形設備投資が小さいことを反映する。事業投資の中心は無形固定資産取得1.10億円であるため単純な投資不足とは断定しにくいが、ソフトウェア投資を含めた投下資本回収を監視すべきである。、仕掛品過剰警告は、棚卸資産・仕掛品に占める仕掛品比率が100%であることに基づく。金額規模は限定的だが、案件進捗の遅延が売上・キャッシュ化に波及しないかを確認する必要がある。、流動比率674.4%、負債資本倍率0.13倍、インタレストカバレッジ852.94倍であり、現時点でレバレッジまたは借換えに関する懸念は低い。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、上期は4.6%増収ながら営業利益33.4%減であり、収益性の焦点は売上成長ではなく販管費増加の吸収にある。、営業利益率15.0%、純利益率10.8%、年換算ROE11.0%はなお一定の収益力を示すが、前年同期からの利益率低下は大きい。、通期営業利益予想に対する進捗率は49.0%であり、会社計画は上期時点でおおむね射程内にある。、営業CF/純利益0.45倍およびフリーキャッシュフロー赤字は、利益の現金化と投資回収を評価するうえでの主要な確認点である。、現金預金15.91億円と低レバレッジにより、成長投資・配当への財務余力は高い。が挙げられます。

注視すべき指標は、売上高成長率と販管費成長率の差、および営業利益率の推移、売上債権・契約資産の増減と営業CF/純利益比率、OCF/EBITDA、フリーキャッシュフロー、および法人税支払い後の営業キャッシュ創出、無形固定資産・ソフトウェア投資額、償却費、および投資後の売上・利益寄与、通期売上高予想24.39億円、営業利益予想3.55億円、純利益予想2.58億円に対する下期進捗、仕掛品の増減および案件進捗に伴う収益・キャッシュ認識です。

セクター内ポジションについては、営業利益率15.0%、純利益率10.8%、年換算ROE11.0%は提示ベンチマーク上で良好から優良の範囲にある一方、営業CF/純利益0.45倍、OCF/EBITDA0.23倍は収益品質基準を下回る。財務面では流動比率674.4%、負債資本倍率0.13倍、自己資本比率88.4%と極めて保守的であり、収益性・キャッシュ転換の改善余地と財務安定性が併存する位置付けである。