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43372026 第3四半期プライムJGAAP

ぴあ(4337) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益148%増

2026年度第3四半期の売上高は394.9億円(前年同期比+23.7%)、営業利益は39.4億円(同+147.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

ぴあ株式会社

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥394.9億¥319.3億+23.7%
営業利益¥39.4億¥15.9億+147.9%
経常利益¥40.2億¥14.0億+186.8%
純利益¥25.3億¥9.6億+163.1%
ROE(年換算)34.3%17.7%-

Executive Summary

2026年度第3四半期累計は、増収に加え利益成長が売上成長を大幅に上回る増収増益決算となり、収益性の改善が最大のポイントである。売上高は394.9億円(前年比+23.7%)、営業利益は39.4億円(同+147.9%)、経常利益は40.2億円(同+186.8%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は25.3億円(同+163.1%)となった。粗利率が36.1%から41.2%へ拡大し、販管費増加率(+23.9%)を上回るペースで粗利益が増加したことが、営業レバレッジの発現による大幅増益の主因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は394.9億円で前年同期比+23.7%増加した。報告セグメントはレジャー・エンタテインメント関連事業に一本化されており、同事業の取扱拡大が増収を牽引したとみられる。会社通期予想の売上高500.0億円(前年比+10.2%)に対する進捗率は79.0%である。

【損益】売上原価の増加率(+13.9%)が売上高の伸びを下回ったことで粗利率は36.1%から41.2%へ510bp拡大し、営業利益率は5.0%から10.0%へ500bp改善した。経常利益率も4.4%から10.2%へ拡大したが、営業外収益3.9億円には補助金収入0.9億円と持分法投資利益0.8億円を含み、経常的な本業収益力とは別要素も一部含まれる。純利益の伸び(+163.1%)が経常利益の伸び(+186.8%)を下回るのは、前年同期に投資有価証券評価損3.4億円が特別損失として計上されていた一方、当期の実効税率が37.0%と前年より高まったためである。増収増益であり、粗利率改善を起点とした営業レバレッジの発現が特徴である。

セグメント別分析

報告セグメントは「レジャー・エンタテインメント関連事業」を主要な事業とし、その他事業セグメントの重要性が乏しいため区分開示は省略されている。セグメント別の営業損益比較は行えない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は10.0%で前年同期の5.0%から500bp改善し、純利益率も3.0%から6.4%へ340bp改善した。粗利率は41.2%で前年の36.1%から510bp拡大しており、利益率改善の主因は売上構成・単価改善による粗利率上昇にある。【キャッシュ品質】営業外収益3.9億円には補助金収入0.9億円と持分法投資利益0.8億円を含み、経常利益10.2%の一部は本業以外の収益に支えられている面がある。【投資効率】ROE(年換算)は34.3%と高水準だが、総資産回転率0.5倍程度に対し財務レバレッジが10倍超に達しており、高ROEは薄い自己資本構成に強く依存している。【財務健全性】自己資本比率は9.6%で前年の7.1%からは改善したものの、なお低水準にある。流動資産801.6億円に対し流動負債749.1億円で流動比率は約107%であり、買掛金537.8億円を中心とした負債規模の大きさが特徴である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示は確認できないため、BS推移から資金動向を分析する。現金及び預金は452.7億円で前年同期の463.0億円からわずかに減少したものの、依然として総資産の44%を占める高水準を維持している。利益剰余金はマイナス8.7億円から16.6億円へ25.3億円改善し、累積損失状態から脱却した点は純資産の増加(72.4億円から98.4億円)に直結している。一方でソフトウェア仮勘定が13.1億円から24.6億円へ増加しており、システム投資が継続していることがうかがえる。長期借入金は158.3億円から166.6億円台へ大きな変化はなく、資金調達構造に大きな転換は見られない。

収益の質

当期の増益には本業の採算改善に加え、複数の非経常的要因が影響している。前年同期に計上された投資有価証券評価損3.4億円が当期には発生しておらず、この反動が税引前利益の伸び(+276%)を経常利益の伸び(+187%)よりも大きく押し上げた一因である。営業外収益3.9億円のうち補助金収入0.9億円と持分法投資利益0.8億円は本業の恒常的な収益力とは区別すべき項目であり、経常利益率10.2%の解釈においてはこれらを除いた本業ベースの利益動向にも留意が必要である。包括利益は25.3億円で純利益25.3億円とほぼ一致しており、その他有価証券評価差額金や退職給付調整額など評価項目の影響は限定的で、純利益と包括利益の間に大きな乖離はない。

業績予想・ガイダンス

会社通期予想は売上高500.0億円(前年比+10.2%)、営業利益42.0億円(同+59.3%)、経常利益42.0億円(同+76.6%)である。Q3累計の進捗率は売上高79.0%、営業利益93.8%、経常利益95.7%と、利益進捗が売上進捗を大きく上回っている。この結果、通期計画における残り四半期(Q4)の前提利益率は8.4%程度となり、Q3累計の営業利益率10.0%よりも低い水準が計画に織り込まれている。Q3までの高い増益率が通期を通じて維持されるかは、Q4のイベント・興行の稼働状況に左右される可能性がある。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円であり、会社の通期予想配当は1株当たり20円である。通期予想純利益27.0億円と期中平均株式数15,326千株から算出される年間配当総額は約3.1億円で、配当性向は約11.4%となる。利益剰余金は前年同期のマイナス8.7億円から16.6億円へ改善しており、配当原資となる累積利益の面でも改善が見られる。配当性向は配当のみに基づく数値であり、自社株買いを含む総還元性向のデータは開示されていない。

リスク要因

  1. 収益変動リスク: レジャー・エンタテインメント関連事業は大型興行の開催時期や出演者・会場の稼働状況、消費者の娯楽支出動向に業績が左右されやすく、四半期ごとの売上・利益の振れが生じやすい構造にある。

  2. 資本構成リスク: 自己資本比率は9.6%(前年7.1%)で改善はしたものの低水準にとどまる。買掛金537.8億円を中心とする負債927.3億円が純資産98.4億円を大きく上回り、ROE34.3%は財務レバレッジへの依存度が高い。

  3. 営業外収益の再現性: 営業外収益3.9億円のうち補助金収入0.9億円と持分法投資利益0.8億円は本業外の要因であり、これらの変動は経常利益率10.2%の持続性に影響を与え得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率10.0%8.3% (3.6%–18.6%)+1.7pt
純利益率6.4%6.1% (2.3%–12.8%)+0.3pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に良好な位置にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)23.7%10.4% (-0.9%–19.9%)+13.2pt

売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも高い成長ポジションにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+23.7%増に対し営業利益は+147.9%増となり、粗利率が510bp、営業利益率が500bp改善したことが今回の決算の核心である。増収以上に採算改善が進んだ点は、事業運営の効率化を示す事実として読み取れる。

  2. 通期計画に対する進捗率は営業利益93.8%、経常利益95.7%と高く、Q4は前提利益率がQ3累計より低く設定されている。今後、Q3までの高収益性がQ4も継続するかどうかは、通期の実績を評価する上での確認点となる。

  3. 自己資本比率9.6%、買掛金537.8億円を含む負債規模の大きさは、高いROEの裏側にある資本構成の特徴として認識できる。前年同期のマイナス利益剰余金からの回復は、財務体質改善の方向性を示す事実である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,021円
base(基準)1,114円
bull(強気)1,143円
算出前提
1株純資産(BPS)642円
調整後予想EPS193.8円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向11.3%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER1.74倍 / 5.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,080円〜1,149円、ω±0.1で 1,099円〜1,135円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(94%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。