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43332026 第3四半期プライムJGAAP

東邦システムサイエンス(4333) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は133.1億円(前年同期比+1.5%)、営業利益は12.6億円(同+7.5%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥133.1億¥131.1億+1.5%
営業利益¥12.6億¥11.7億+7.5%
経常利益¥12.7億¥11.8億+7.1%
純利益¥8.6億¥8.1億+7.0%
ROE(年換算)12.7%12.2%-

Executive Summary

売上高が伸び悩む中、粗利率改善により営業増益を確保した決算である。売上高は133.1億円(前年比+1.5%)、営業利益は12.6億円(同+7.5%)、経常利益は12.7億円(同+7.1%)、純利益は8.6億円(同+7.0%)となった。増益の主因は売上原価率の改善で、損害保険・非金融分野のDX案件拡大が損益を支えた一方、生命保険分野の減少が売上成長を抑制した。なお、ランドコンピュータとの経営統合により2026年4月に共同持株会社トランヴィアが設立される予定で、事業構造の変化が今後の分析対象となる。

業績変動要因

【売上高】売上高は133.1億円で前年比+1.5%の伸びにとどまった。金融分野は生命保険の減少(同▲22.8%)が押し下げ要因となったが、損害保険+9.5%、非金融+10.8%(通信+11.9%等)のDX関連案件拡大が補完した。受注残高は29.6億円(同+19.0%)と拡大しており、損害保険+78.8%、通信+19.0%が牽引し、第4四半期以降の売上基盤は強化されている。

【損益】営業利益は12.6億円(同+7.5%)、営業利益率は9.5%となり、粗利益率が20.0%(前年17.3%)へ改善したことが主因である。一方、販管費は前年比+27.1%と売上成長率を大きく上回り、増益ペースを抑制する方向に働いた。経常利益と純利益の乖離は主に法人税等(実効税率約32.0%)によるもので、特別損失(固定資産除却損0.05億円)の影響は軽微である。増収増益の決算である。

セグメント別分析

ソフトウェア開発事業が売上130.5億円(前年比+1.7%)で全体の98.1%を占め、主力事業として業績を牽引した。同事業内では、金融分野が生命保険の減少(▲22.8%)により▲1.8%減となったものの、損害保険+9.5%、非金融+10.8%が補完し、全体を押し上げた。情報システムサービス等は売上2.5億円(同▲5.3%)と小規模であり、全体への影響は限定的である。セグメント別の営業損益は開示されていないが、非金融・損害保険向けDX案件の拡大が損益改善に寄与したとみられる。

主要財務指標

収益性: ROE 12.7%(年換算)、営業利益率9.5%(前年9.0%)、粗利益率20.0%(前年17.3%) 財務健全性: 自己資本比率69.7%(前年68.0%)、流動比率645.1% 1株あたり指標: EPS 49.81円(前年44.11円、+12.9%)、BPS 520.53円

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー明細の開示は限定的だが、現金及び預金は89.5億円と総資産の69.2%を占め、極めて高い流動性を維持している。純資産は前年同期比+2.1億円増加し、内部留保の積み上がりが確認できる。有形固定資産は前年比+90.4%と大幅増加しており、経営統合に向けた設備投資が資金使途の一部と推察される。現金創出評価は、厚い手元資金と低い負債比率(負債資本倍率0.43倍)から、現金創出力は強いと評価できる。

収益の質

営業利益12.6億円に対し経常利益は12.7億円で、乖離は0.07億円と小さく、営業外収益(受取配当金0.08億円中心)の寄与は限定的である。経常利益と純利益の差は4.06億円で、主として法人税等(実効税率約32.0%)による。特別損失(固定資産除却損0.05億円)は軽微であり、一時的要因が損益に与えた影響は限定的である。利益の中心は本業の営業活動によるものであり、収益の質は良好と判断される。

業績予想・ガイダンス

通期予想(売上190.0億円、営業利益17.1億円)に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高70.0%、営業利益73.8%、経常利益73.8%、純利益72.2%である。標準進捗率75%と比較すると、売上高がやや遅れ、利益系は概ね標準的である。通期達成には第4四半期に売上高56.9億円、営業利益4.5億円が必要となる。受注残高29.6億円(前年比+19.0%)は年間売上190億円の約15.6%に相当し、損害保険・通信分野の伸長が第4四半期以降の売上可視性を高めている。

株主還元

中間配当は1株当たり20.00円で確定しており、通期予想配当は45.00円である。累計純利益ベースの配当性向は48.2%、通期予想EPS(68.92円)に対する予想配当性向は約65.3%となる。自社株買いに関する開示はなく、本レポートでは配当のみに基づく配当性向として評価する。厚い現金預金(89.5億円)が配当支払いの安定性を支えている。

カタリスト

【短期】2026年4月1日の共同持株会社トランヴィア設立、3月2日の上場承認予定、3月19日のTSS進発式が予定されており、統合関連の情報開示(MVV、株主還元施策等)が公表される見通し。

【長期】2031年3月期に売上500億円を掲げる中長期目標のもと、HOP(合流・量的拡大)フェーズからSTEP(融合・質向上)フェーズへの移行が計画されている。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率9.5%8.3% (3.6%–18.6%)+1.2pt
純利益率6.5%6.1% (2.3%–12.8%)+0.4pt

自社の収益性は業種中央値をやや上回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)1.5%10.4% (-0.9%–19.9%)−8.9pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、成長面では業界内で相対的に低い位置づけにある。

※出所: 当社集計

リスク要因

  1. 経営統合に伴うPMIリスク: 2026年4月に共同持株会社トランヴィアが設立予定であり、統合関連費用(ファイナンス・人財交流・組織強化)が販管費を圧迫する可能性がある。実際、販管費は前年比+27.1%と売上成長率を大幅に上回っている。

  2. 通期売上計画の達成リスク: 通期予想190.0億円に対し第3四半期累計の進捗率は70.0%で標準(75%)を下回る。第4四半期に56.9億円の売上積み上げが必要だが、受注残高は前年比+19.0%と好調であり、達成可能性を支えている。

  3. 事業ポートフォリオの偏りリスク: 金融分野(特に生命保険)は前年比▲22.8%と減少傾向が継続している。非金融・損害保険への注力が十分に進まない場合、ポートフォリオバランスが悪化する可能性がある。

決算上の注目ポイント

  1. 粗利益率は前年17.3%から20.0%へ改善し、増益の主因となった。一方で販管費は前年比+27.1%と売上成長率を大幅に上回り、費用構造の変化が今後の利益率トレンドを左右する。

  2. 受注残高は29.6億円(前年比+19.0%)と大幅に増加しており、損害保険・通信分野の伸長が第4四半期以降の売上見通しを支える構造的な変化として観察される。

  3. 2026年4月に予定される経営統合は、有形固定資産の前年比+90.4%増加という形で既にバランスシートに現れており、統合準備に伴う投資の進捗が今後の決算で確認されるポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)565円
base(基準)580円
bull(強気)597円
算出前提
1株純資産(BPS)521円
調整後予想EPS72.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向65.3%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.11倍 / 8.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 564円〜596円、ω±0.1で 578円〜582円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。