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43162026 第3四半期グロースJGAAP

ビーマップ(4316) 2026年度第3四半期決算 増収8%

2026年度第3四半期の売上高は10.4億円(前年同期比+7.6%)、営業損失は2.6億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥10.4億¥9.7億+7.6%
営業利益−¥2.6億−¥2.3億−11.3%
経常利益−¥2.5億−¥2.3億−10.4%
純利益−¥2.6億−¥2.3億−14.9%
ROE(年換算)−106.2%−60.9%-

Executive Summary

増収にもかかわらず粗利率悪化により営業赤字が拡大しており、案件採算の悪化が今期の最大の論点である。売上高は10.4億円(前年比+7.6%)となったが、営業利益は-2.6億円(前年-2.3億円から悪化)、経常利益は-2.5億円、純利益は-2.6億円となった。売上原価が前年比26.2%増と売上成長を大きく上回ったことで粗利益率は32.4%へ低下し、販管費削減の効果を打ち消した。

業績変動要因

【売上高】売上高は10.4億円で前年同期比+7.6%増収となった。当社は「システム・ソリューション事業」の単一セグメントに集約されており、旧3事業別の内訳は開示されていない。通期予想19.0億円に対する進捗率は54.6%にとどまり、標準的な進捗率75%を下回るため、Q4に売上が集中する計画となっている。

【損益】売上総利益は3.4億円(粗利率32.4%)で前年の42.4%から約10.0pt低下し、売上原価の伸び(+26.2%)が売上成長を上回ったことが主因である。販管費は5.9億円(前年比-7.3%)に抑制され、販管費率は57.1%と約9.1pt改善したが、粗利率悪化を相殺できなかった。特別損益では投資有価証券売却益0.1億円(一時的要因)を計上する一方、減損損失0.2億円(一時的要因)を計上し、税引前損失は2.6億円となった。増収減益であり、案件採算の低下が損益の主因である。

セグメント別分析

当第3四半期連結累計期間より、従来の「モビリティ・イノベーション事業」「ワイヤレス・イノベーション事業」「ソリューション事業」の3区分を廃止し、「システム・ソリューション事業」の単一報告セグメントに変更されている。これにより前年同期分を含めセグメント別損益の開示は省略されており、事業別の増減要因を外部から識別することはできない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-24.7%(前年-23.8%)、純利益率は-25.2%(前年-24.4%)と、いずれも小幅に悪化した。粗利率は32.4%で前年の42.4%から約10.0pt低下しており、収益性悪化の主因は原価率上昇にある。【キャッシュ品質】現金及び預金は1.3億円で前年の1.6億円から減少し、売掛金は1.5億円へ大きく減少した一方、契約資産は0.1億円から1.0億円へ増加しており、売上認識済みで未請求の案件が積み上がっている。【投資効率】ROE(年換算)は-106.2%と大幅なマイナスで、継続的な純損失が資本効率を著しく毀損している。【財務健全性】自己資本比率は56.8%で前年の54.3%から上昇し、有利子負債は限定的であるが、利益剰余金は-8.4億円まで拡大し、純資産は3.3億円へ減少している。

キャッシュフロー分析

CF計算書の詳細は開示されていないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は前年の1.6億円から1.3億円へ減少しており、純損失の計上や運転資本の変動が資金水準に影響したとみられる。売掛金は前年の5.3億円から1.5億円へ大きく減少した一方、契約資産は0.03億円から1.0億円へ増加しており、売上認識済みだが未請求の案件が資金化を待つ状態にある。買掛金も1.8億円から0.7億円へ減少しており、仕入・外注支払の圧縮が進んでいる。全体として、売掛金回収は進む一方で契約資産の増加が資金化の遅れを示唆しており、Q4以降の請求・回収の進捗が資金繰りの観点で注視される。

収益の質

当期の損失には非経常的な項目が含まれており、収益の質を評価する際には区別が必要である。特別利益として投資有価証券売却益0.1億円を計上した一方、特別損失として減損損失0.2億円を計上しており、これらを除いた本業ベースの営業損失2.6億円が実態に近い。営業外損益は僅少で、営業外収益・費用ともに0.0億円台にとどまり、経常利益と純利益の乖離は小さい。包括利益は-2.8億円と純利益-2.6億円をやや下回っており、有価証券評価差額金の悪化0.1億円がその要因である。契約資産が0.03億円から1.0億円へ増加している点はアクルーアルの観点で留意すべきであり、売上計上が現金・売掛金化に先行している状況を示している。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高19.0億円(前年比+27.1%)、営業利益0.5億円、経常利益0.5億円、純利益0.3億円(EPS予想9.25円)である。Q3累計の売上高10.4億円は進捗率54.6%にとどまり、標準的な進捗率75%を下回る。営業損益はQ3累計で-2.6億円であるため、通期黒字化にはQ4単独で営業利益3億円超、売上高8.6億円程度の計上が必要となり、達成には案件の期末集中的な検収が前提となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円であり、通期予想配当も0円で無配を継続している。Q3累計は親会社株主帰属の四半期純損失2.6億円であるため、配当性向は算定対象外である。利益剰余金は-8.4億円まで拡大しており、当面は無配を通じた内部留保の確保が優先される状況にある。

リスク要因

  1. 粗利率悪化による採算リスク: 売上高が+7.6%増加した一方、売上原価は+26.2%増加し、粗利率は32.4%へ約10.0pt低下した。案件別の原価超過や価格転嫁の遅れが続けば、増収が損失拡大につながる構造が継続する。

  2. 通期予想達成リスク: 通期予想達成にはQ4単独で売上高8.6億円程度、営業利益3億円超が必要となる。Q3累計の進捗率は54.6%と標準進捗率75%を下回っており、期末への検収集中に伴う未達リスクがある。

  3. 資本毀損リスク: 純資産は前年同期の5.0億円から3.3億円へ1.7億円減少し、利益剰余金は-8.4億円まで拡大した。損失が継続する場合、資本余力のさらなる低下が懸念される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−24.7%8.3% (3.6%–18.6%)−33.0pt
純利益率−25.5%6.1% (2.3%–12.8%)−31.6pt

業種中央値が黒字圏にある中、自社は営業・純利益率ともに大幅な赤字であり、業種内で著しく低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)7.6%10.4% (-0.9%–19.9%)−2.8pt

売上高成長率は業種中央値をやや下回るが、IQRレンジ内にあり成長性自体は極端な劣位ではない。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収でも粗利率が約10.0pt低下しており、売上成長よりも案件採算の改善が業績回復の鍵となる。流動比率は高水準で短期の資金繰りは下支えされている。

  2. 通期黒字化予想の達成にはQ4単独での大幅な業績改善が前提であり、契約資産1.0億円の検収・請求への転換状況が今後の確認ポイントとなる。

  3. 純資産は前年同期比1.7億円減少し、利益剰余金は-8.4億円まで拡大している。継続的な損失計上は資本余力を圧迫する構造にあり、粗利率の正常化が構造的な焦点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)91円
base(基準)93円
bull(強気)95円
算出前提
1株純資産(BPS)95円
調整後予想EPS9.7円
株主資本コスト r10.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向0.0%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.98倍 / 9.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 90円〜96円、ω±0.1で 93円〜93円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。