クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥37.5億 | ¥34.6億 | +8.4% |
| 営業利益 | ¥7.8億 | ¥6.5億 | +19.0% |
| 経常利益 | ¥7.8億 | ¥6.5億 | +19.2% |
| 純利益 | ¥5.0億 | ¥4.0億 | +23.5% |
| ROE(年換算) | 11.2% | 9.3% | - |
Executive Summary
2026年3月期第3四半期累計は、増収を上回る営業増益となり収益性が改善した決算である。売上高37.5億円(前年比+8.4%)、営業利益7.8億円(同+19.0%)、経常利益7.8億円(同+19.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益5.0億円(同+23.5%)となった。増益の主因は原価率の改善で、粗利率が76.3%へ上昇し販管費増を吸収した。前年同期には事業譲渡益による一時的な押し上げがあった点を踏まえても、当期の増益は本業の収益力改善によるものである。
業績変動要因
【売上高】売上高は37.5億円で前年比+8.4%増収となった。通期会社予想の前年比+7.8%を上回る累計成長率を維持しており、成長ペースは会社計画に沿うか、やや上回る水準にある。
【損益】営業利益は7.8億円で前年比+19.0%増、経常利益は7.8億円で+19.2%増となり、いずれも売上成長率を大きく上回った。売上原価が前年同期の10.3億円から8.9億円へ低下し、粗利率が76.3%(前年70.1%)へ上昇したことが増益の中心である。一方、販管費は20.8億円で前年比+17.5%増と売上成長率を上回っており、粗利改善がこれを吸収する構図である。純利益は5.0億円で+23.5%増だが、前年同期に事業譲渡益0.24億円という一時的要因が含まれていたため、当期はそうした特別損益なしでの増益であり、比較対象より収益の質は高い。総じて増収増益である。
セグメント別分析
セグメント別の詳細な売上高・営業利益データは開示されていない。
主要財務指標
収益性: 年換算ROE 11.2%、営業利益率20.7%(前年18.9%)。 財務健全性: 自己資本比率84.8%、流動比率621.7%と極めて高い。 資産構成: 現金及び預金43.5億円が総資産の62.3%を占め、のれん9.0億円・無形固定資産16.6億円が資産の重要部分を構成する。
キャッシュフロー分析
営業CF、投資CF、財務CFの個別開示データは提供されていない。現金及び預金は43.5億円で前年同期の41.8億円から増加しており、事業活動による現金創出力は維持されている。
収益の質
経常利益7.8億円と純利益5.0億円の乖離は税負担による差であり、特別損益は当期は計上されていない。実効税率は約36.2%で、前年同期の約40.5%から低下しており、純利益の増益率(+23.5%)が営業利益の増益率(+19.0%)を上回った一因となっている。前年同期には事業譲渡益0.24億円が特別利益として計上されており、当期はこうした一時的項目を含まない点で、増益の質は前年より高いと言える。
業績予想・ガイダンス
通期予想に対する進捗率は、売上高70.5%、営業利益72.6%、経常利益72.9%、純利益72.0%である。第3四半期時点の標準進捗率75%と比べいずれも2〜4pt程度下回るが、大きな乖離ではない。通期予想達成には第4四半期に売上高15.7億円、営業利益2.9億円が必要となり、これは累計の営業利益率20.7%より低い利益率を前提とした計画である。
株主還元
第2四半期配当は1株27.00円で、通期予想配当は1株54.00円である。通期予想純利益6.9億円と期中平均株式数636.0万株を基にした予想配当性向は約49.7%となる。自社株買いに関する記載はなく、本レポートでは配当性向のみを評価対象とする。
カタリスト
【短期】第4四半期の売上・利益進捗が通期予想(進捗率72〜73%台)を達成できるかが確認点となる。 【長期】無形固定資産・のれん(合計25.7億円、総資産の36.7%)の収益貢献の持続性が中長期的な注目点である。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 20.7% | 8.3% (3.6%–18.6%) | +12.4pt |
| 純利益率 | 13.3% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +7.1pt |
業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で高水準に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.4% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | −2.0pt |
売上成長率は業種中央値をやや下回り、成長性では業種内で中位程度に位置する。
※出所: 当社調べ
リスク要因
-
販管費増加率の上昇: 販管費は前年比+17.5%増と売上成長率+8.4%を上回っており、原価率改善が鈍化した場合に営業利益率の維持が難しくなる可能性がある。
-
無形資産・のれんの規模: のれん9.0億円、無形固定資産16.6億円は総資産の36.7%を占め、事業収益力がこれを裏付けられない場合、減損リスクが存在する。
-
通期進捗率の乖離: 営業利益進捗率72.6%は標準進捗75%を2.4pt下回っており、第4四半期の実現度をモニタリングする必要がある。
決算上の注目ポイント
-
粗利率の改善(76.3%、前年比+6.2pt)が増益の中心であり、売上の量的拡大だけでなく収益構造の質的改善が観察される。
-
前年同期の一時的な事業譲渡益を除いても増益を確保しており、当期の利益成長は本業の収益力に基づくものである。
-
自己資本比率84.8%、流動比率621.7%と財務基盤は極めて安定しており、配当性向約49.7%の予想も財務的柔軟性の範囲内にある。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 951円 |
| base(基準) | 973円 |
| bull(強気) | 1,000円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 938円 |
| 調整後予想EPS | 113.9円 |
| 株主資本コスト r | 10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 49.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.04倍 / 8.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 947円〜1,001円、ω±0.1で 973円〜975円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。