| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1657.1億 | ¥1685.6億 | -1.7% |
| 営業利益 | ¥102.5億 | ¥100.0億 | +2.5% |
| 経常利益 | ¥107.1億 | ¥96.9億 | +10.5% |
| 純利益 | ¥55.9億 | ¥67.3億 | -16.9% |
| ROE | 6.2% | 7.5% | - |
2026年3月期決算は、売上高1657.1億円(前年比-28.5億円 -1.7%)と減収ながら、営業利益102.5億円(同+2.5億円 +2.5%)、経常利益107.1億円(同+10.2億円 +10.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益86.6億円(同+21.6億円 +33.3%)と増益基調を維持した。営業利益率は6.2%(前年5.9%)へ+0.3pt改善、経常利益率6.5%(同5.7%)へ+0.8pt改善し、金融費用の大幅削減が収益性向上に寄与した。粗利率は13.7%(前年13.3%)へ+0.4pt改善、販管費は124.1億円と前年(123.7億円)から横ばいで推移し、固定費コントロールが奏功した。地域別では北米セグメントの営業利益が+89.6%と急回復し全社の増益を牽引した一方、日本セグメントは営業利益が-49.6%と大幅減益となった。
【売上高】売上高は1657.1億円(前年比-1.7%)と微減収。セグメント別では日本1038.0億円(-4.6%)、北米(中南米・北米)468.7億円(+1.2%)、ASEAN109.9億円(-0.5%)、中国・韓国84.2億円(-8.4%)。製品売上は1555.7億円と全体の93.9%を占め、要具売上83.9億円(5.1%)、その他売上17.4億円(1.1%)。主要顧客別では、マツダ向けが736.7億円(全体の44.4%)と最大比重を占め、Mazda Motor Manufacturing de Mexico向け209.1億円、Mazda North American Operations向け164.6億円、ダイハツ工業向け98.2億円と続く。日本市場の需要減退と中国・韓国市場の縮小が売上押し下げ要因となったが、北米市場の堅調が下支えした。
【損益】営業利益は102.5億円(前年比+2.5%)、営業利益率6.2%(前年5.9%)へ改善。粗利率は13.7%へ+0.4pt上昇し、販管費率7.5%と前年(7.3%)から+0.2pt拡大したものの、販管費の絶対額は124.1億円と前年(123.7億円)比で微増に留まり、固定費抑制が効果を発揮した。セグメント別営業利益では、北米が56.1億円(前年29.6億円、+89.6%)と大幅増益し営業利益率12.0%を達成、日本は34.3億円(前年68.0億円、-49.6%)へ大幅減益で利益率3.3%へ低下、ASEANは5.5億円(同5.4億円、+0.4%)、中国・韓国は0.8億円(同-1.0億円から黒字転換)。経常利益は107.1億円(前年比+10.5%)と2桁増益。営業外収益14.6億円の内訳は受取利息4.1億円、為替差益5.5億円、その他1.8億円、営業外費用10.0億円は支払利息7.9億円(前年13.7億円から大幅減)、為替差損3.9億円(前年同額)、その他2.1億円。金融費用の縮小が経常段階での増益を押し上げた。税引前利益は105.6億円(前年比+10.6%)、法人税等16.6億円(実効税率15.7%、前年31.1%から大幅低下)を控除後、非支配株主利益2.3億円を除いた親会社株主帰属利益は86.6億円(前年比+33.3%)。特別損益は利益0.04億円・損失1.58億円(減損損失0.93億円含む)と合計で-1.54億円と軽微。結論として減収増益、北米回復と金融費用削減が最終増益を牽引した。
日本セグメントは売上高1038.0億円(前年比-4.6%)、営業利益34.3億円(同-49.6%)、営業利益率3.3%(前年6.8%)へ大幅低下。固定費吸収の悪化と需要減が収益圧迫要因。北米(中南米・北米)セグメントは売上高468.7億円(同+1.2%)、営業利益56.1億円(同+89.6%)、営業利益率12.0%(前年6.4%)へ大幅改善。操業度改善とコスト是正が奏功し、利益額は全セグメント中最大。ASEANセグメントは売上高109.9億円(同-0.5%)、営業利益5.5億円(同+0.4%)、営業利益率5.0%で横ばい推移。中国・韓国セグメントは売上高84.2億円(同-8.4%)と市場縮小の影響を受けたが、営業利益0.8億円(前年-1.0億円から黒字転換、+178.6%)へ転換し、営業利益率0.9%。セグメント間取引消去後の連結営業利益は102.5億円。
【収益性】営業利益率6.2%(前年5.9%)、経常利益率6.5%(同5.7%)、親会社株主帰属純利益率5.2%(同3.9%)と全段階で改善。粗利率13.7%(前年13.3%)へ+0.4pt上昇、EBITDAマージン12.7%(EBITDA210.1億円=営業利益102.5億円+減価償却費107.6億円)で安定的なキャッシュ創出力。ROE6.2%(前年7.7%から低下)、総資産経常利益率6.8%(前年6.3%)。売上高研究開発費比率0.7%(11.5億円)と低位で、中長期の差別化投資余地が大きい。【キャッシュ品質】営業CF176.3億円は親会社株主帰属純利益の2.04倍と高品質、営業CF/EBITDA0.84倍とやや下振れ。フリーCF126.8億円は配当+設備投資を十分にカバー、アクルーアル比率-5.7%で利益の裏付け良好。売上債権回転期間(DSO)約63日、買入債務回転期間(DPO)約54日で回収サイトがやや長め。【投資効率】総資産回転率1.05回転(前年1.10回転)とやや低下、固定資産回転率2.11回転(前年2.11回転)で横ばい。設備投資76.3億円/減価償却費107.6億円=0.71倍と更新投資中心で抑制的。【財務健全性】自己資本比率56.9%(前年56.5%)、流動比率185.1%(前年169.8%)、当座比率181.4%(前年164.5%)と流動性極めて厚い。有利子負債239.2億円(短期借入15.7億円、長期借入223.5億円)、Debt/Equity0.27倍、Debt/EBITDA1.14倍、インタレストカバレッジ26.6倍(EBITDA/支払利息)で金利耐性強固。現金預金371.2億円は短期借入の約24倍。
営業CFは176.3億円(前年比+5.0%)と親会社株主帰属純利益86.6億円の2.04倍、税金等調整前純利益105.6億円に減価償却費107.6億円等を加算した営業CF小計202.6億円から運転資本変動(-26.3億円)と法人税支払(-25.5億円)を控除して算出。運転資本では棚卸資産減少+3.2億円が寄与した一方、売上債権増加-5.2億円と仕入債務減少-17.2億円がキャッシュアウト要因。投資CFは-49.4億円で、設備投資-76.3億円と無形資産取得-18.1億円を実施、セール&リースバック収入18.0億円が資金調達に寄与。財務CFは-27.3億円で、長期借入実施+110.0億円に対し返済-49.2億円、自社株買い-40.3億円、配当-26.5億円、リース債務返済-25.5億円を実行。現金及び現金同等物は期首240.0億円から為替影響+0.8億円を加え期末340.3億円へ+100.3億円増加し、現金預金残高371.2億円と合わせ潤沢な流動性を確保した。
親会社株主帰属純利益86.6億円の主要構成は経常的収益中心で、特別損益は利益0.04億円・損失1.58億円と純額-1.54億円(純利益比-1.8%)と軽微であり一時的要因の影響は小さい。営業外収益14.6億円(売上高比0.9%)の内訳は受取利息4.1億円、為替差益5.5億円、補助金収入1.9億円、その他1.8億円で、為替差益は変動性があるが受取利息は経常的。営業外費用10.0億円は支払利息7.9億円(前年13.7億円から大幅減)、為替差損3.9億円、その他2.1億円。支払利息の縮小は借入条件・金利環境の改善を示し持続可能性が高い。アクルーアル比率(純利益-営業CF)/総資産=-5.7%と負値で、利益の現金裏付けは良好。営業CF/純利益2.04倍と高水準である一方、営業CF/EBITDA0.84倍とやや下振れで、運転資本の変動(売上債権・買入債務減少)が一因。法人税等の実効税率15.7%(前年31.1%)と大幅低下し、繰延税金資産の回収可能性見直しや海外子会社の税率差が寄与したとみられる。総じて経常的収益が中心で、支払利息の構造的改善が収益品質を下支えしている。
2027年3月期業績予想は売上高1618.0億円(当期比-2.4%)、営業利益88.0億円(同-14.2%)、経常利益87.0億円(同-18.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益92.0億円(同+6.2%)、EPS139.68円。営業利益率は5.4%(当期6.2%から-0.8pt低下)を想定し、北米の改善効果の一巡と日本市場の不確実性を織り込んだ保守的スタンス。当期実績に対する進捗率(上半期終了時点)は、売上高102.4%、営業利益116.5%、経常利益123.1%と順調に推移しているが、下半期は為替影響や顧客生産計画の変動を慎重に見込む。配当予想は年間28円(中間配当実績19円含む)で、配当性向は通期純利益予想ベースで約20%と保守的水準。自社株買いの影響は配当性向計算に含まれていない点に留意。
年間配当は1株当たり52円(中間配当19円、期末配当33円)で、親会社株主帰属純利益ベースの配当性向は42.6%(配当総額26.1億円÷親会社株主帰属純利益86.6億円×平均株式数68.6百万株で算出)。フリーCF126.8億円に対する配当額26.1億円はカバレッジ約4.9倍と余裕十分。当期は自社株買い40.3億円を実施し、配当と合わせた総還元額は66.4億円、総還元性向約53.5%(総還元額66.4億円÷営業CF176.3億円)で、キャッシュ創出力と財務余力を踏まえた適正水準。翌期配当予想は年間28円(中間配当実績19円+期末配当予想9円)と減配計画で、業績見通しの保守性を反映。現預金371.2億円と有利子負債239.2億円のネットキャッシュ132.0億円を保有し、安定配当の原資は十分確保されている。
顧客集中リスク: 主要顧客マツダ向け売上が736.7億円(全体の44.4%)と高集中、Mazda関連合計で約67%を占める。顧客の生産計画・モデルチェンジサイクル・需要動向が売上に直結し、特定顧客依存が収益変動要因となる。日本セグメント営業利益率3.3%(前年6.8%)への大幅低下は固定費吸収悪化を示唆。
地域集中・為替リスク: 日本が売上の62.6%を占める地域集中構造で、国内需要・人件費・原材料価格の影響度が大きい。為替では営業外収益に為替差益5.5億円、営業外費用に為替差損3.9億円が計上され純額+1.6億円だが、翌期以降の為替変動が経常段階の収益を左右する。北米・ASEAN子会社の外貨建資産・収益の円換算影響も無視できない。
低粗利・回収サイトリスク: 粗利率13.7%と低位で、原材料価格・為替の悪化時に営業利益への感応度が高い。売上債権回転期間約63日と長めで、景気後退時の回収遅延・貸倒リスクが増大する可能性。製造業指標として契約負債(前受金)10.7億円・契約資産3.9億円と小規模で、受注バックログの厚みが限定的。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.2% | 7.8% (4.6%–12.3%) | -1.6pt |
| 純利益率 | 3.4% | 5.2% (2.3%–8.2%) | -1.8pt |
自社の営業利益率6.2%は製造業中央値7.8%を1.6pt下回り、純利益率3.4%も中央値5.2%比-1.8ptと相対的に低位。粗利率13.7%の低さが収益性の下押し要因。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -1.7% | 3.7% (-0.4%–9.3%) | -5.4pt |
売上高成長率-1.7%は製造業中央値+3.7%を5.4pt下回り、日本市場の需要減退と中国・韓国市場縮小が影響。北米の+1.2%成長が下支えしたものの全社では減収基調。
※出所: 当社集計
北米セグメント回復と収益構造転換: 北米営業利益が56.1億円(前年29.6億円、+89.6%)と急回復し営業利益率12.0%を達成。操業度改善とコスト是正の効果が顕著で、今後の収益牽引役として期待される。一方、日本セグメントは営業利益-49.6%と大幅減益(利益率3.3%)で、国内需要回復と固定費吸収改善が課題。セグメント構造の転換期にあり、北米の持続性と日本の底打ちが鍵となる。
財務健全性と株主還元余力: 現金預金371.2億円、有利子負債239.2億円でネットキャッシュ132.0億円を保有し、Debt/EBITDA1.14倍、インタレストカバレッジ26.6倍と財務極めて強固。営業CF176.3億円、フリーCF126.8億円と潤沢なキャッシュ創出力を背景に、配当52円+自社株買い40.3億円の総還元66.4億円を実施。翌期配当予想28円と保守的だが、業績回復局面での増配・追加自社株買いの余地は十分。
翌期見通しと中期改善課題: 2027年3月期は営業利益88.0億円(当期比-14.2%)、営業利益率5.4%と保守的予想で、為替・顧客需要の不確実性を織り込む。構造的課題として粗利率13.7%の低位、R&D比率0.7%の薄さ、DSO63日の長さが挙げられ、原材料コスト削減・価格転嫁・製品付加価値向上・回収条件改善が中期の焦点。北米の高収益体質の横展開と日本の収益力底上げが、持続的増益への鍵となる。
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