- 売上高: 16.31億円
- 営業利益: 97百万円
- 当期純利益: 83百万円
- 1株当たり当期純利益: 18.73円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 16.31億円 | 16.52億円 | -1.3% |
| 売上原価 | 9.63億円 | 9.88億円 | -2.5% |
| 売上総利益 | 6.68億円 | 6.65億円 | +0.5% |
| 販管費 | 5.70億円 | 6.17億円 | -7.6% |
| 営業利益 | 97百万円 | 47百万円 | +106.4% |
| 営業外収益 | 14百万円 | 4百万円 | +300.0% |
| 営業外費用 | 9百万円 | 12百万円 | -29.6% |
| 経常利益 | 1.03億円 | 38百万円 | +171.1% |
| 税引前利益 | 1.23億円 | 38百万円 | +220.9% |
| 法人税等 | 40百万円 | 14百万円 | +186.6% |
| 当期純利益 | 83百万円 | 24百万円 | +240.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 82百万円 | 24百万円 | +241.7% |
| 包括利益 | 1.02億円 | 12百万円 | +750.0% |
| 支払利息 | 8百万円 | 7百万円 | +22.7% |
| 1株当たり当期純利益 | 18.73円 | 5.50円 | +240.5% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 16.27億円 | 15.21億円 | +1.05億円 |
| 現金預金 | 4.46億円 | 4.68億円 | -21百万円 |
| 売掛金 | 5.18億円 | 4.78億円 | +41百万円 |
| 棚卸資産 | 2.67億円 | 2.31億円 | +36百万円 |
| 固定資産 | 30.87億円 | 31.65億円 | -77百万円 |
|
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 5.0% |
| 粗利益率 | 41.0% |
| 流動比率 | 99.4% |
| 当座比率 | 83.0% |
| 負債資本倍率 | 1.66倍 |
| インタレストカバレッジ | 11.42倍 |
| 実効税率 | 32.8% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -1.3% |
| 営業利益前年同期比 | +107.1% |
| 経常利益前年同期比 | +168.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +240.7% |
| 包括利益前年同期比 | +742.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 4.44百万株 |
| 自己株式数 | 16千株 |
| 期中平均株式数 | 4.42百万株 |
| 1株当たり純資産 | 401.05円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 10.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 33.00億円 |
| 営業利益予想 | 90百万円 |
| 経常利益予想 | 70百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 50百万円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 11.31円 |
| 1株当たり配当金予想 | 10.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のアテクトは、売上が微減する一方でコスト効率の改善により利益が大幅増となった四半期でした。売上高は16.31億円で前年同期比-1.3%ながら、営業利益は0.97億円(+107.1%)、経常利益は1.03億円(+168.6%)、当期純利益は0.82億円(+240.7%)と大幅な増益を確保しました。粗利益率は41.0%と高水準で、売上総利益6.68億円に対し販管費5.70億円で営業利益率は5.95%に上昇しました。前年同期の営業利益率はおおむね2.83%(営業利益約0.47億円/売上約16.53億円推計)であり、営業利益率は約312bp拡大しています。純利益率は5.0%と前年の約1.46%(純利益約0.24億円/売上約16.53億円推計)から約354bp改善しました。営業外収益0.14億円と営業外費用0.09億円の差し引き+0.05億円が経常段階を下支えし、特に受取利息0.03億円に対し支払利息0.08億円と金利コストは残るものの、全体として非営業損益は小幅なプラス寄与でした。インタレストカバレッジは11.42倍と良好で、金利上昇局面でも当面の利払い耐性は確保しています。一方、流動比率は99.4%、当座比率83.0%と1倍を下回り、運転資本は-0.10億円とタイトで短期流動性に注意が必要です。総資産は47.13億円、純資産17.73億円で財務レバレッジは2.66倍、負債資本倍率は1.66倍とやや高めです。ROEは4.6%と資本コストを下回る可能性が高く、ROICは2.2%とベンチマーク(7-8%以上)に対して大幅に低い点が中期的な課題です。売上が微減する中で利益率が改善しており、コスト最適化や製品ミックス改善が奏功した可能性がありますが、その持続性は確認が必要です。営業CFやCAPEXの開示がなく、利益の質(現金創出力)の検証ができない点は大きな不確実性です。短期借入金3.50億円に対し現金4.46億円と即時の手元資金はあるものの、流動負債16.37億円に対し流動資産16.27億円と満期ミスマッチの余地が残ります。配当性向(計算値)は54.1%とガイドライン内ですが、FCFデータ不在のため持続可能性評価は限定的です。非営業収入比率は17.1%と依存は過度ではなく、利益の大宗は営業起因とみられます。総じて、収益性改善は評価できる一方、ROICの低位と流動性の薄さ、CF情報の欠落が主な懸念であり、今後は運転資本の健全化と投下資本効率の改善が焦点となります。
デュポン分析の分解は以下の通りです。ROE(4.6%)= 純利益率(5.0%)× 総資産回転率(0.346)× 財務レバレッジ(2.66倍)。期中の改善幅が最も大きいのは純利益率で、営業利益率の拡大(約312bp)と税前利益の増加により純利益率は約354bp改善しています。売上が-1.3%と微減のため、総資産回転率(0.346)は低位で横ばい感が強く、ROE改善への寄与は限定的でした。財務レバレッジは2.66倍とやや高めで、ROEを押し上げていますが、同時に金利負担と財務リスクを増幅させています。純利益率の改善要因は、粗利率41.0%と販管費コントロールによる営業利益率の上昇、および非営業損益の小幅改善(+0.05億円)です。営業外収益は売上対比で0.9%程度と限定的であり、利益の質は営業起因が中心と評価できます。もっとも、総資産回転率0.346は資産効率としては低く、ROIC 2.2%の低迷に直結しており、資本効率の構造的課題が残ります。販管費率は約34.9%(5.70/16.31)で高めの水準で、売上が伸びない局面ではマージン圧迫リスクが再燃し得ます。今回の利益率改善が持続的かについては、売上減のなかでの改善である点から、コスト最適化やミックス改善の一過性でないかを次四半期以降で検証する必要があります。懸念トレンドとしては、売上成長率がマイナスである一方、販管費の絶対額は高止まりしており、トップラインが弱含む局面での営業レバレッジの逆回転に注意が必要です。
売上は16.31億円で前年比-1.3%と微減し、外部需要や価格改定の逆風を示唆しますが、粗利率41.0%の確保と販管費の抑制により利益は大幅増となりました。営業利益は0.97億円と前年約0.47億円から倍増し、営業利益率は約312bp改善の5.95%に上昇しています。経常利益は1.03億円で営業外損益の小幅プラスが寄与、純利益は0.82億円と純利益率5.0%まで改善しました。非営業収入比率は17.1%にとどまり、増益は主として本業の採算改善に基づいています。総資産回転率0.346とROIC 2.2%は成長投資の効率性に課題を示し、今後の成長には既存資産の活性化(稼働率・歩留まり改善、在庫の適正化)や選択的な高採算案件への資本配分が鍵です。短期見通しでは、粗利率を維持しつつ販管費の機動的コントロールを継続できるかがマージンの持続性を左右します。中期では、総資産回転率の引き上げ(在庫回転・売掛金回収の改善、遊休資産圧縮)によるROIC改善が不可欠です。CF情報(営業CF、CAPEX)が未開示のため、増益の現金裏付けや成長投資の濃淡を評価できず、見通しの確度は限定的です。
流動比率は99.4%と1.0倍を下回り、短期流動性に警戒が必要です。当座比率83.0%もベンチマーク(>100%)を下回ります。運転資本は-0.10億円で、流動負債16.37億円が流動資産16.27億円をやや上回っています。短期借入金3.50億円に対し現金4.46億円と即時の返済余力はあるものの、流動負債全体の満期ミスマッチ・再調達リスクは残ります。総資産47.13億円、純資産17.73億円で自己資本比率は概算37.6%(算出値)と中位、負債資本倍率1.66倍はやや高めです。長期借入金12.36億円が多く、レバレッジの水準は収益性(ROIC 2.2%)に対して重い点が課題です。インタレストカバレッジ11.42倍は良好で利払い能力に当面の問題は見当たりません。オフバランス債務やリース債務の詳細は未開示で追加負債の潜在性評価はできません。
営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、フリーキャッシュフローはいずれも未開示のため、利益の現金裏付けを検証できません。営業CF/純利益の指標も算出不可で、利益の質評価に不確実性があります。運転資本は-0.10億円とタイトで、売掛金5.18億円・棚卸資産2.67億円の回収・回転がCFのカギです。CAPEXや減価償却の情報がなく、維持投資・成長投資の水準を判断できません。配当と設備投資に対するFCFカバレッジは算出不可で、配当の持続性評価は限定的です。短期的には現金4.46億円がクッションですが、流動比率<1.0のため、運転資本の季節変動や与信延伸があるとCFは毀損しやすい体質です。
配当性向(計算値)は54.1%と一般的な持続可能レンジ内に収まっていますが、FCFや営業CFの開示がなく、実質的な負担感の評価はできません。レバレッジ(負債資本倍率1.66倍)とROIC 2.2%の低水準を踏まえると、過度な株主還元よりも内部留保と資本効率改善に資源配分する余地があります。現金4.46億円は短期配当原資としては十分に見えますが、流動比率<1.0かつ短期借入金3.50億円の返済需要を考慮すると配当余力は景気や受注動向に左右されやすいです。CFデータ不在によりFCFカバレッジは評価不能であり、次期以降は営業CFとCAPEXの開示が重要です。総じて、現時点の配当は概ね維持可能とみられるものの、キャッシュ創出の実績に依存する度合いが高く、保守的なスタンスが望まれます。
ビジネスリスク:
- 売上微減下での固定費吸収不足リスク(販管費率34.9%の高止まり)
- 製品ミックスや原材料価格の変動による粗利率低下リスク
- 受注サイクルや顧客業界(電子材料・精密部材等想定)の景気変動感応度
- サプライチェーン制約による納期遅延・在庫積み上がり
財務リスク:
- 流動比率99.4%、当座比率83.0%に伴う短期流動性リスク
- 負債資本倍率1.66倍・長短借入計15.86億円によるレバレッジリスク
- ROIC 2.2%の低水準が金利上昇局面での利鞘悪化・資本効率低下に直結
- CF情報未開示に伴う資金繰り可視性の低さ
主な懸念事項:
- ROICが投下資本コストを大幅に下回る構造的課題
- 満期ミスマッチ(流動負債>流動資産)による再調達リスク
- 売上が減少する中での利益率改善の持続性不確実性
- データギャップ(営業CF、CAPEX、減価償却、配当金支払額)の大きさ
重要ポイント:
- 売上微減ながら営業・純利益は大幅増、営業利益率は約312bp改善の5.95%
- 流動比率99.4%と当座比率83.0%で短期流動性はタイト
- ROIC 2.2%・総資産回転率0.346で資本効率は低位、構造改善が必要
- レバレッジ1.66倍だがインタレストカバレッジ11.42倍で利払い耐性は良好
- CF情報未開示のため利益の質・配当持続性評価は限定的
注視すべき指標:
- 営業CF/純利益(目安>1.0)とフリーCF
- 在庫回転日数・売掛金回転日数(運転資本の健全化)
- 営業利益率・販管費率のトレンド
- 総資産回転率とROIC(>5%への改善が第一目標)
- 短期借入金のロールオーバー状況と現金水準
セクター内ポジション:
同業素材・部材メーカーと比較すると、利益率の回復は進展している一方、ROICと流動性指標は相対的に見劣り。レバレッジはやや高めだが利払い余力は業界内で中位。成長性は横ばい、資本効率の底上げが相対競争力の鍵。
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