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41872026 第1四半期プライムJGAAP

大阪有機化学工業(4187) 2026年度第1四半期決算

2026年度第1四半期の売上高は90.7億円(前年同期比+6.5%)、営業利益は18.3億円(同+34.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

素材・化学/化学


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥90.7億¥85.2億+6.5%
営業利益¥18.3億¥13.7億+34.2%
経常利益¥19.0億¥14.8億+28.6%
純利益¥13.3億¥10.8億+22.7%
ROE2.5%2.1%-

Executive Summary

増収に加え電子材料事業を中心とした利益率改善により、増収増益かつ大幅な収益性向上を実現した決算である。売上高は90.7億円(前年比+6.5%)、営業利益は18.3億円(同+34.2%)、経常利益は19.0億円(同+28.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は12.9億円(同+24.2%)となった。営業利益率は20.2%で前年同期の16.0%から拡大しており、電子材料事業の構成比拡大と同事業のマージン改善が主因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は90.7億円で前年比+6.5%増収。電子材料事業が45.5億円(同+22.2%)と全社売上の50.2%を占め最大の牽引役となった。機能化学品事業も18.6億円(同+16.7%)と堅調に推移した一方、化成品事業は28.1億円(同-15.4%)と減収し、事業別の強弱が明確である。地域別では国内売上が74.6%を占め前年比伸長したが、米州売上は大幅に減少している。

【損益】営業利益は18.3億円(同+34.2%)、営業利益率20.2%は前年同期16.0%から改善した。電子材料事業のセグメント利益は9.8億円(同+85.6%)、利益率21.6%と大きく伸び、全社マージン改善を主導した。化成品事業はセグメント利益4.2億円(同-20.6%)と減益で、ポートフォリオ内の逆風となっている。営業外収益は0.7億円と小規模で、特別損失0.03億円も軽微であり、経常利益・純利益は営業利益の伸びとほぼ整合的に増加した。結論として増収増益である。

セグメント別分析

電子材料事業は売上45.5億円(構成比50.2%、前年比+22.2%)、営業利益9.8億円(前年比+85.6%、利益率21.6%)と全セグメント中最大の利益貢献を果たした。機能化学品事業は売上18.6億円(前年比+16.7%)、営業利益4.4億円(前年比+39.8%、利益率23.7%)と3事業中最高の利益率を維持している。化成品事業は売上28.1億円(前年比-15.4%)、営業利益4.2億円(前年比-20.6%、利益率14.9%)と唯一の減収減益セグメントであり、全社利益の53.4%を電子材料事業が占める利益集中構造が確認できる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率20.2%は前年同期16.0%から約4.2pt改善し、親会社株主帰属純利益率も14.2%へ上昇した。ROEは2.5%(四半期実績ベース)であり、年換算換算では概ね9%台後半の水準にとどまる。【キャッシュ品質】包括利益31.1億円は純利益13.3億円を大きく上回り、差異の主因は投資有価証券の評価差額17.6億円である。本業以外の評価益による資本増加であり、営業利益の実力とは区別して捉える必要がある。【投資効率】売掛金112.5億円、製品在庫51.5億円と運転資本の水準は大きく、総資産回転率は四半期ベースで低位にとどまる。【財務健全性】自己資本比率80.8%、現金及び預金152.2億円に対し長期借入金は6.9億円のみで、ネットキャッシュの状態にあり財務基盤は極めて強固である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の状況から資金動向を読み取ると、現金及び預金は152.2億円で前年の159.2億円から微減しているものの、有利子負債6.9億円を大幅に上回るネットキャッシュ状態を維持している。売掛金112.5億円、製品51.5億円、仕掛品23.2億円といった運転資本項目が資金を拘束している可能性があり、利益成長のペースに対して資金化のスピードがやや遅れている構図がうかがえる。流動負債98.0億円に対し流動資産376.3億円と厚みがあり、短期的な資金繰りに懸念は生じていない。

収益の質

営業利益18.3億円の伸びは電子材料事業の実需に基づく増収増益によるものであり、経常的な収益力の向上を反映している。営業外収益は0.7億円と売上高の0.8%にとどまり、受取配当金0.4億円が中心で、営業外要因への依存度は低い。特別損失は固定資産除却損0.03億円のみで、当期純利益への影響は軽微であり、一時的要因による損益の歪みはほとんど見られない。一方、包括利益31.1億円と純利益13.3億円の乖離は大きく、その大部分は投資有価証券の評価差額17.6億円によるものである。この評価益は市況変動に左右される性質を持つため、本業の稼得力を示す営業利益・純利益とは切り分けて評価することが適切である。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高375.0億円(前年比+3.4%)、営業利益64.0億円(同+3.4%)、経常利益66.0億円(同+0.6%)であり、当第1四半期の進捗率はそれぞれ24.2%、28.6%、28.8%となる。売上高進捗率は標準的な25%とほぼ一致する一方、利益進捗率は標準を上回っており、電子材料事業を中心とした収益性改善がQ1時点で計画を上回るペースで進んでいることを示す。業績予想・配当予想はいずれも修正されていない。

株主還元

通期配当予想は1株80円、EPS予想220円であり、配当性向は36.4%と算定される。現金及び預金152.2億円、利益剰余金446.5億円という資本余力があり、配当性向36.4%は利益水準に対して余裕のある範囲にとどまっている。自己株式は53.3億円保有しているが、当期の取得実績は開示データからは確認できないため、本項では配当性向のみで評価する。

リスク要因

  1. 電子材料事業への利益集中: 同事業はセグメント利益の53.4%を占める主力事業であり、半導体・電子部材関連の需要変動や顧客在庫調整が生じた場合、全社利益率への影響が大きい。

  2. 化成品事業の減収減益: 売上高は前年比-15.4%、セグメント利益は同-20.6%であり、同事業の需要回復が遅れる場合、事業ポートフォリオの分散効果が低下する。

  3. 運転資本の資金拘束: 売掛金112.5億円、製品51.5億円、仕掛品23.2億円と運転資本項目の水準が大きく、利益成長に対して資金化のペースがやや遅れている可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率20.2%7.2% (3.2%–12.5%)+13.0pt
純利益率14.6%5.9% (2.9%–12.5%)+8.8pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)6.5%5.6% (1.1%–13.9%)+0.9pt

売上高成長率は業種中央値をわずかに上回るものの、IQR上限(13.9%)には届かず成長性は業種内で中位水準にとどまる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率20.2%は業種中央値7.2%を大きく上回り、前年同期比でも改善しており、電子材料事業を中心とした収益構造の質的向上が確認できる。

  2. 通期営業利益予想に対する進捗率28.6%は標準的な25%を上回っており、Q1時点の収益性改善が通期を通じて維持されるかが今後の確認点となる。

  3. 売掛金・在庫といった運転資本項目の水準が大きく、利益成長に対する資金化のスピードは今後の財務指標のモニタリングポイントである。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,494円
base(基準)2,552円
bull(強気)2,598円
算出前提値
1株純資産(BPS)2,602円
調整後予想EPS236.5円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向36.4%
予想EPSの信頼度調整×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.98倍 / 10.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,481円〜2,626円、ω±0.1で 2,550円〜2,553円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。