- 売上高: 3.51億円
- 営業利益: -71百万円
- 当期純利益: -72百万円
- 1口当たり当期純利益 (EPU): -13.35円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 3.51億円 | 2.54億円 | +38.2% |
| 売上原価 | 1.83億円 | - | - |
| 売上総利益 | 72百万円 | - | - |
| 販管費 | 1.72億円 | - | - |
| 営業利益 | -71百万円 | -99百万円 | +28.3% |
| 営業外収益 | 91万円 | - | - |
| 営業外費用 | 15百万円 | - | - |
| 経常利益 | -72百万円 | -1.13億円 | +36.3% |
| 税引前利益 | -1.44億円 | - | - |
| 法人税等 | 48万円 | - | - |
| 当期純利益 | -72百万円 | -1.44億円 | +50.0% |
| 減価償却費 | 18万円 | - | - |
| 支払利息 | 2百万円 | - | - |
| 1口当たり当期純利益 (EPU) | -13.35円 | -32.65円 | +59.1% |
| 1口当たり分配金 (DPU) | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 5.20億円 | - | - |
| 現金預金 | 4.18億円 | - | - |
| 固定資産 | 9百万円 | - | - |
| 有形固定資産 | 1百万円 | - | - |
| 無形資産 | 9百万円 | - | - |
| のれん |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -1.23億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 1.98億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -20.5% |
| 粗利益率 | 20.5% |
| 流動比率 | 204.0% |
| 当座比率 | 204.0% |
| 負債資本倍率 | 3.76倍 |
| インタレストカバレッジ | -44.57倍 |
| EBITDAマージン | -20.2% |
| 実効税率 | -0.3% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済投資口数(自己投資口含む) | 5.43百万株 |
| 自己投資口数 | 7千株 |
| 期中平均投資口数 | 5.43百万株 |
| 1口当たり純資産 (NAV) | 17.70円 |
| EBITDA | -71百万円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期分配金 | 0.00円 |
| 期末分配金 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 1口当たり分配金予想 (DPU) | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のジーネクストは、売上が前年同期比+38.0%と力強く拡大した一方で、赤字幅を解消できず、収益化までに時間を要する決算となりました。売上高は3.51億円、粗利益率は20.5%(粗利益0.72億円)にとどまり、販管費1.72億円を吸収できず営業損失は-0.71億円でした。経常損失は-0.72億円、四半期純損失は-0.72億円(EPS -13.35円)と、コスト構造の重さが利益段階で顕在化しています。総資産4.05億円に対し純資産0.96億円で財務レバレッジは4.22倍、デュポン分解に基づくROEは-75.0%と大幅なマイナスです。総資産回転率は0.867倍と一定の資産効率を示す一方、純利益率-20.5%がROEを大きく押し下げています。営業CFは-1.23億円で、純損失-0.72億円に対する営業CF/純利益は1.70倍と形式上は高いものの、キャッシュは実際に流出しており資金繰り面の慎重な管理が必要です。流動比率は204%と高く、現金預金4.18億円を有するため短期流動性は良好です。反面、負債資本倍率は3.76倍、インタレストカバレッジは-44.57倍と、収益力に対してレバレッジの高さと利払い耐性の弱さが懸念されます。営業外収支は収益0.01億円、費用0.15億円と小幅ながらマイナスに寄与し、損益の改善を阻害しています。販管費の明細は未開示(XBRL上)で、どの費目が固定化しているかの特定は困難ですが、現状では売上総利益で販管費を賄えていません。前年の営業利益率や純利益率は未開示のため、bp単位での厳密なYoY比較は不可能ですが、営業赤字の継続は明白です。貸借対照表項目間に一部の不整合(例:流動資産5.20億円に対し総資産4.05億円)があるため、比率・回転の一部は提供値(計算済指標)を優先して解釈しています。現時点の最大の課題は、粗利率の上昇と販管費の逓減(または売上規模のさらなる拡大)による損益分岐の早期到達です。財務面では現金残高がバッファーとなる一方、追加調達依存や希薄化リスクを抑えるためにも、営業キャッシュバーンの縮小が急務です。今後は単価改善や高粗利プロダクト/モジュール比率の引き上げ、クラウド運用コスト最適化、人件費・販売効率の改善が注目点となります。配当は未開示で、マイナス利益・マイナス営業CFの局面では内部留保の再構築が優先される公算が大きいです。総じて、売上成長は評価できるが、収益性・キャッシュの両面での改善トラックが次四半期以降の最大の焦点です。
デュポン分析: ROE(-75.0%) = 純利益率(-20.5%) × 総資産回転率(0.867) × 財務レバレッジ(4.22)。最もインパクトが大きいのは純利益率の悪化で、粗利率20.5%に対し販管費負担が重く営業赤字となっている点が主因です。営業外では費用0.15億円が小幅ながらマイナス寄与し、最終損益をさらに圧迫しています。総資産回転率0.867倍は売上成長により一定水準を確保していますが、PMのマイナスを相殺するには不足です。PM低迷の背景は、(1)粗利率が20%台前半とSaaS/クラウド系としては低位、(2)販管費(人件費、販売費、開発継続費用)が売上規模に対し先行していること、の2点が想定されます。これらの要因の持続性評価は、構造固定費の逓減余地があるかと、売上の高マージン化(価格改定、アップセル、解約率改善)次第です。短期的には一時的改善よりも継続的な効率化が必要とみられます。懸念すべきトレンドとして、売上+38.0%に対し販管費の伸びは未開示ながら、現時点の損益構造は「販管費成長率≥売上成長率」を示唆しており、営業レバレッジが効いていません。
売上は3.51億円(+38.0%)と高成長で、需要獲得や顧客基盤拡大が進んでいる可能性が高いです。一方で粗利率20.5%と低めで、継続的な成長のためには単価/ミックス改善と原価最適化が鍵です。投資売却益や一過性収益は確認できず、売上拡大は事業ベースの伸長と評価できます。営業赤字継続のため、規模拡大のみでは黒字化が遠のくリスクがあり、価格政策やコスト構造の見直しが不可欠です。営業外は小さく、コア事業の改善が利益成長の主ドライバーとなります。短期見通しは、受注残やARR等のKPI未開示ゆえ確度は限定的ですが、トップラインの持続性は一定程度ある一方、利益率の反転には追加の施策が必要という評価です。
流動比率は204%で短期資金繰りは良好です。現金預金4.18億円が流動性の緩衝材となっています。負債資本倍率(D/E)は3.76倍と高く、レバレッジ水準に警戒が必要です。インタレストカバレッジは-44.57倍で、営業損失下で利払耐性が脆弱です。満期ミスマッチについては、長期借入金1.03億円が確認できる一方、短期借入金は未記載で、流動負債2.55億円に対し流動資産5.20億円(提供値)とされるため短期ギャップは概ね吸収可能とみられます。オフバランス債務の情報はなく、リース債務等の潜在的コミットメントは不明です。自己資本は0.75億円(純資産0.96億円)と薄く、損失の継続は早期に自己資本を棄損しうるため追加調達や希薄化リスクに留意が必要です。
営業CFは-1.23億円でキャッシュ消費が継続しています。営業CF/純利益は1.70倍と閾値1.0倍を上回るものの、両者がマイナスであるため品質良好とは解釈できず、むしろキャッシュ流出が損益上の赤字を上回っている点を警戒すべきです。投資CF・設備投資は未開示でFCFは算出不能ですが、営業CF赤字を財務CF+1.98億円で賄っている構図です。運転資本の明細は未開示ながら、営業CFのマイナス幅が大きいことから、売上成長に伴う債権増や前受/未払の変動、または解約・回収条件の影響が含まれる可能性があります。短期的にはコスト抑制と請求・回収の改善によりキャッシュバーンの縮小が必要です。
配当実績・方針は未開示です。現状は営業赤字かつ営業CFマイナスであり、内部留保(利益剰余金-14.50億円)も大きく欠損しているため、配当余力は限定的です。仮に配当を実施する場合でも、FCF未算出かつ営業CFがマイナスである以上、持続可能性は低いと評価せざるをえません。まずは収益性とキャッシュフローの黒字化を優先し、自己資本の回復が前提となる見通しです。
ビジネスリスク:
- 粗利率20.5%と低位で、価格改定やコスト最適化が進まない場合の恒常的赤字リスク
- 販管費の固定費化により売上成長が利益に結びつかないリスク
- プロダクト/機能ミックス悪化や解約率上昇によるLTV低下リスク
- 営業外費用の継続発生による最終損益の圧迫
財務リスク:
- D/E 3.76倍と高レバレッジ、自己資本薄弱に伴う希薄化・追加調達リスク
- インタレストカバレッジ-44.57倍で利払い耐性が脆弱
- 営業CF赤字が継続する場合のキャッシュバーン加速
- 貸借対照表データの不整合に起因する実勢財務状態把握の不確実性
主な懸念事項:
- 営業赤字継続とキャッシュ流出が純損失を上回る点
- 売上総利益で販管費を吸収できない収益構造
- 純資産0.96億円と薄い資本バッファー
- データ未開示(販管費内訳、投資CF、短期借入金等)により改善余地の特定が困難
重要ポイント:
- 売上は+38.0%と高成長だが、粗利率20.5%と販管費負担により営業赤字が継続
- ROEは-75.0%、主因は純利益率のマイナスで、資産効率では相殺しきれない
- 流動比率204%・現金4.18億円で短期流動性は確保されるが、D/E 3.76倍でレバレッジは高い
- 営業CF-1.23億円でキャッシュ流出が続き、財務CFによる補填が必要な局面
- 損益分岐点の引き下げ(粗利率改善×販管費最適化)が最重要課題
注視すべき指標:
- 粗利率(20.5%→25-30%への改善トレンド)
- 販管費/売上比率と営業損益のブレークイーブン時期
- 営業CFと回収条件(DSOなど)の改善
- 解約率・NRR/ARRの開示(可能であれば)
- 希薄化を伴う資金調達の有無と条件
セクター内ポジション:
同業の赤字拡大フェーズのSaaS/クラウド企業と比較して、売上成長は良好だが粗利率が相対的に低く、レバレッジの高さとキャッシュバーンの大きさがセンチメント上のディスアドバンテージ。短期流動性は優位だが、収益性の転換が評価のカタリスト。
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