- 売上高: 8.66億円
- 営業利益: -1.48億円
- 当期純利益: -1.13億円
- 1口当たり当期純利益 (EPU): -14.93円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 8.66億円 | 10.52億円 | -17.7% |
| 売上原価 | 4.92億円 | 4.88億円 | +0.8% |
| 売上総利益 | 3.75億円 | 5.65億円 | -33.7% |
| 販管費 | 5.23億円 | 4.87億円 | +7.5% |
| 営業利益 | -1.48億円 | 77百万円 | -292.2% |
| 営業外収益 | 2百万円 | 2百万円 | +3.3% |
| 営業外費用 | 1百万円 | 91万円 | +13.0% |
| 経常利益 | -1.47億円 | 78百万円 | -288.5% |
| 税引前利益 | -1.46億円 | 83百万円 | -275.9% |
| 法人税等 | -32百万円 | 46百万円 | -170.1% |
| 当期純利益 | -1.13億円 | 37百万円 | -408.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -1.13億円 | 36百万円 | -413.9% |
| 包括利益 | -1.13億円 | 36百万円 | -413.9% |
| 減価償却費 | 96百万円 | 60百万円 | +59.9% |
| 支払利息 | 99万円 | 91万円 | +8.7% |
| 1口当たり当期純利益 (EPU) | -14.93円 | 4.85円 | -407.8% |
| 潜在株式調整後1口当たり当期純利益 | 4.83円 | 4.83円 | +0.0% |
| 1口当たり分配金 (DPU) | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 12.41億円 | 15.70億円 | -3.29億円 |
| 現金預金 | 9.29億円 | 13.94億円 | -4.66億円 |
| 固定資産 | 9.56億円 | 8.61億円 | +95百万円 |
| 有形固定資産 | 81百万円 | 89百万円 | -8百万円 |
| 無形資産 | 7.33億円 | 6.67億円 | +66百万円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -2.33億円 | 1.62億円 | -3.95億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -27百万円 | -29百万円 | +1百万円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -13.0% |
| 粗利益率 | 43.3% |
| 流動比率 | 469.2% |
| 当座比率 | 469.2% |
| 負債資本倍率 | 0.21倍 |
| インタレストカバレッジ | -150.10倍 |
| EBITDAマージン | -6.0% |
| 実効税率 | 22.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済投資口数(自己投資口含む) | 7.92百万株 |
| 自己投資口数 | 302千株 |
| 期中平均投資口数 | 7.59百万株 |
| 1口当たり純資産 (NAV) | 237.72円 |
| EBITDA | -52百万円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期分配金 | 0.00円 |
| 期末分配金 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 20.10億円 |
| 営業利益予想 | -4.50億円 |
| 経常利益予想 | -50百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | -70百万円 |
| 1口当たり当期純利益予想 (EPU) | -9.25円 |
| 1口当たり分配金予想 (DPU) | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のココペリは、売上の二桁減収と営業赤字継続で厳しい四半期となりました。売上高は8.66億円で前年同期比-17.7%と縮小し、トップラインの逆風が明確です。粗利は3.75億円、粗利率は43.3%で一定の維持が見られる一方、販管費5.23億円(売上比60.4%)を吸収できず、営業損失は-1.48億円に拡大しました。営業利益率は-17.1%(= -1.48/8.66)で、損益のボトルネックは固定費過多にあります。経常損失は-1.47億円、純損失は-1.13億円で、EPS(基本)は-14.93円となりました。デュポン分解ではROEが-6.2%(純利益率-13.1%、総資産回転率0.394、レバレッジ1.21倍)と、主因は利益率悪化です。ROICは-11.7%と投下資本の価値毀損を示しており、資本効率の改善が喫緊です。流動比率は469%と潤沢で、現金9.29億円が総資産の約42%を占めるなど短期流動性は厚い一方、インタレストカバレッジは-150.1倍で収益力の不足が明白です。営業CFは-2.33億円で純損失-1.13億円を大幅に下回り、キャッシュ消費は会計赤字を上回るペースです。一般的な営業CF/純利益の指標は2.06倍と形式上は高く見えますが、両者がマイナスのため品質指標としては機能せず、実態はキャッシュバーン拡大と評価すべきです。税金は-0.32億円の税効果(実効税率約22%)で下支えしたものの、コア収益の改善には至っていません。財務レバレッジは低く(負債資本倍率0.21倍、長期借入1.04億円、支払利息0.01億円)資金繰りの制約は限定的ですが、赤字継続は希薄化(増資)リスクを高めます。投資CFの開示がなくFCFは確定できませんが、設備投資は-0.03億円と軽微で、現時点のキャッシュ消費の主因は運転・固定費です。今後は売上の底打ちと販管費の弾力化(可変費化)による損益分岐点の引き下げが焦点です。ARRや解約率などSaaS主要KPIの改善が見えない限り、ROICとROEの回復は限定的とみられます。なお、同社は総合商社ではないため持分法投資利益の寄与は開示もなく限定的と想定され、商社型の利益ドライバーは当社には当てはまりません。総じて、短期的な財務安全性は高いものの、収益性とキャッシュフローの質に課題が集中する決算でした。
ステップ1: ROEを純利益率×総資産回転率×財務レバレッジに分解すると、ROE -6.2% = (-13.1%) × 0.394 × 1.21。ステップ2: 寄与の大きい要素は純利益率の悪化で、負の利益率がROEを直接的に押し下げています。ステップ3: 利益率悪化のビジネス要因は、売上-17.7%に対して販管費5.23億円(売上比60.4%)が固定的に残り、粗利(3.75億円、粗利率43.3%)では吸収しきれず営業損失-1.48億円に至った点です。ステップ4: この変化は、固定費比率の高さが構造的である限り持続的になりやすく、短期の一過性とは評価しにくい(費用の可変化・人員最適化・販管費効率化が進むまで継続しがち)。ステップ5: 懸念されるトレンドは、売上成長率(-17.7%)に対し販管費が高止まりし、営業レバレッジが逆回転している点で、これが総資産回転率0.394の低さ(売上8.66億円/総資産21.96億円)と相まって資本効率を悪化させています。
売上は前年同期比-17.7%と減速し、需要面または解約・単価下落のいずれかの逆風が示唆されます。粗利率は43.3%と一定を維持しているため、トップラインの縮小が営業赤字の主因であり、価格競争よりもボリュームや新規獲得・アップセルの不足の可能性が高いと推測されます(詳細なセグメントKPI未開示)。利益の質は、営業利益-1.48億円、EBITDA-0.52億円で営業段階のキャッシュ創出力が不足し、税効果(-0.32億円)や営業外収益0.02億円に依存する構図は持続性に乏しいです。見通しとしては、ARR成長の回復、解約率の低下、LTV/CACの改善、ならびに販管費の変動費化・生産性向上(営業1人当たり売上やS&M効率)が伴わなければ黒字転換は難しいとみます。投資CFや新規投資の規模は不明ですが、設備投資は軽微(-0.03億円)で、成長投資のボトルネックは資金ではなくユニットエコノミクスの改善と考えられます。データ制約(セグメント別やKPI未開示)により、成長持続性の定量評価(ARR、NRR、ARPU等)は現時点で不可です。
短期流動性は非常に高く(流動比率469%)、自己資本比率は概算82.4%と堅牢。負債資本倍率0.21倍でレバレッジは低い。インタレストカバレッジは負で収益力に注意。満期ミスマッチは限定的。オフバランスは不明。
営業CFは-2.33億円で純損失-1.13億円より悪化、キャッシュバーンが拡大。営業CF/純利益指標は両者マイナスのため参考度低く、むしろキャッシュの質は弱い。投資CF未開示でFCF不明だが、設備投資は軽微(-0.03億円)。運転資本の詳細未開示でドライバー特定は不可。
配当は未開示で、赤字・営業CFマイナス局面での定常配当は政策上ハードルが高いと考えます。現金残高9.29億円と低レバレッジにより短期の支払い能力は十分ですが、FCF(営業CF+投資CF)マイナスが続く限り、配当余力は限定的です。現行期の配当性向、FCFカバレッジは算出不能で、方針評価は不可。現金温存・成長投資優先の公算が高く、安定配当再開には黒字化と営業CF黒字の持続が条件になります。
ビジネスリスク:
- 売上の二桁減収(-17.7%)が継続するリスク(需要軟化・解約率上昇・新規獲得停滞)
- 高水準の販管費比率(60.4%)による営業レバレッジの逆回転
- ROIC -11.7%と投下資本の価値毀損が長期化するリスク
- 無形資産7.33億円(のれん2.07億円)に対する減損リスク(キャッシュフロー悪化時)
- SaaS特有のKPI(ARR、NRR、チャーン、ARPU)の未開示によるモニタリング困難
財務リスク:
- インタレストカバレッジ負(-150.1倍)で収益力不足が続く場合の再資金調達・希薄化リスク
- 営業CFマイナス拡大によるキャッシュバーン継続リスク
- 投資CF未開示によるFCFの不確実性(潜在的な投資・M&A支出発生時の資金需要)
- 税効果(-0.32億円)依存の益出しが剥落するリスク
主な懸念事項:
- 収益性(営業利益率-17.1%)と資本効率(ROE -6.2%、ROIC -11.7%)の同時悪化
- 運転資本の変動により営業CFが純損失を下回るマイナスというキャッシュフロー品質の低下
- セグメント・KPI未開示により改善の実効性を事前に検証しにくい情報ギャップ
重要ポイント:
- 売上-17.7%の減速と高販管費により営業赤字-1.48億円、営業利益率-17.1%
- ROE -6.2%、ROIC -11.7%で資本効率は警戒領域
- 営業CF-2.33億円と会計損失を上回るキャッシュ消費、品質は低下
- 流動比率469%・自己資本比率約82%で短期安全性は高いが、収益力不足が継続
- 投資CF不開示でFCF確定不能、設備投資は小規模(-0.03億円)
注視すべき指標:
- ARR成長率・NRR・チャーン率・ARPU(SaaSユニットエコノミクス)
- 販管費の伸び率と売上伸び率のギャップ、S&M効率(LTV/CAC、回収月数)
- 営業CFの黒字転換タイミング、売掛回転日数、契約負債(前受金)の推移
- 粗利率の維持・改善(コスト最適化、プライシング)
- ROICとROEの回復トレンド、EBITDAブレークイーブン売上水準
セクター内ポジション:
同業SaaSの中でも流動性・自己資本の厚さは相対的に良好だが、売上縮小と高固定費により収益性・キャッシュ創出力は劣後。黒字基調の同業に比べ、営業レバレッジの逆回転とROICマイナスが相対的な弱み。
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