クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥41.6億 | ¥39.2億 | +6.1% |
| 営業利益 | ¥1.2億 | ¥0.9億 | +30.1% |
| 経常利益 | ¥1.2億 | ¥0.8億 | +39.7% |
| 純利益 | ¥0.7億 | ¥0.5億 | +37.3% |
| ROE | 3.3% | 2.5% | - |
Executive Summary
ベイシス株式会社の2026年度Q2決算は、売上高41.6億円(前年比+2.4億円 +6.1%)、営業利益1.2億円(同+0.3億円 +30.1%)、経常利益1.2億円(同+0.3億円 +39.7%)、純利益0.7億円(同+0.2億円 +37.3%)と増収増益を達成した。営業利益率は2.9%で前年同期比+0.5pt改善、純利益率は1.7%で同+0.4pt改善した。総資産は37.9億円(前年比+0.7億円 +1.9%)、純資産は21.1億円(同+0.6億円 +2.9%)へ積み上がった。
業績変動要因
【売上高】売上高は41.6億円で前年比+6.1%増と堅調な成長を示した。売上原価は31.7億円で粗利率は23.8%となり、売上総利益は9.9億円を計上した。【損益】販管費は8.7億円で販管費率は20.9%となり、営業利益は1.2億円(前年比+30.1%)と大幅な増益を実現した。営業利益率は2.9%で前年同期から約0.5pt改善し、費用コントロールの効果が収益性向上に寄与した。経常利益は1.2億円で営業利益とほぼ同水準となり、営業外損益は純額でほぼ中立的な影響となった。税引前利益は1.2億円で経常利益と一致し、特別損益の計上はなかった。純利益は0.7億円で前年比+37.3%増となり、実効税率は約40.3%の高水準となったが純利益率は1.7%へ改善した。経常利益と純利益の比率は58.9%で税負担が重いものの、経常利益の大幅増がボトムラインの改善を牽引した。一時的要因の記載はなく、収益は経常的な事業活動から生み出されている。結論として、増収増益のパターンであり、売上成長と費用管理の両面から収益性が向上した。
主要財務指標
【収益性】ROE 3.3%(前年データなし、業種中央値5.6%を下回る水準)、営業利益率 2.9%(前年比+0.5pt改善も業種中央値14.0%を大きく下回る)、純利益率 1.7%(前年比+0.4pt改善も業種中央値9.2%を大幅に下回る)。【キャッシュ品質】現金及び預金9.7億円、短期負債カバレッジ2.4倍で流動性は十分。営業CF 0.4億円は純利益0.7億円に対し0.6倍の現金化率にとどまり、収益の質に課題がある。【投資効率】総資産回転率 1.10倍(業種中央値0.35倍を大きく上回る高効率)、設備投資/減価償却比率 0.04倍(業種中央値0.34倍を大幅に下回る投資不足水準)、売掛金回転日数148日(業種中央値117日を上回る回収遅延)。【財務健全性】自己資本比率 55.8%(業種中央値60.2%をやや下回るが良好な水準)、流動比率 213.8%(業種中央値7.74倍と単位系が異なるため参考値)、負債資本倍率 0.79倍、有利子負債5.8億円でDebt/EBITDA 3.9倍は中程度の負債水準。
キャッシュフロー分析
営業CFは0.4億円で純利益0.7億円に対し0.6倍の現金化率にとどまり、収益の現金裏付けは限定的となった。投資CFは-0.3億円で設備投資は-0.0億円と減価償却費0.3億円を大幅に下回る水準であり、投資抑制の姿勢が確認できる。財務CFは0.3億円で自社株買い-0.5億円を実施する一方で短期借入金が+1.0億円増加し、資金調達が株主還元と運転資金需要に充当された。FCFは0.1億円で現金創出力は脆弱な状況にある。現金預金は前年比で微増の9.7億円を維持し、短期負債14.4億円に対する現金カバレッジは0.7倍で流動性は確保されているが、売掛金16.9億円(総資産比44.7%)の回収遅延が運転資本を圧迫している構図が見て取れる。
収益の質
経常利益1.2億円に対し営業利益1.2億円で、営業外損益は純額でほぼ中立的であった。経常利益と営業利益の差はごく小幅であり、収益は本業から生み出されている。特別損益の計上はなく、一時的要因による利益の押し上げや押し下げはなかった。営業CFは0.4億円で純利益0.7億円を下回っており、現金化率0.6倍と低水準にとどまる。この乖離の主因は売掛金16.9億円の高水準(回収日数148日)と仕掛品3.5億円の積み上がりで、運転資本の膨張が現金流入を抑制している。収益の質は運転資本管理の観点から課題があり、与信管理と生産効率の改善が必要である。
業績予想・ガイダンス
通期予想に対する進捗率は売上47.9%、営業利益51.7%、経常利益50.4%で、標準進捗50%に対しほぼ計画通りの水準である。通期予想は売上高86.8億円(前年比+8.8%)、営業利益2.3億円(同+31.8%)、経常利益2.3億円(同+36.4%)で、上半期実績は概ね想定内の推移となっている。予想修正の記載はなく、通期目標達成に向けた蓋然性は現時点で確保されている。受注残高データの開示はないが、売掛金回収日数の長期化が下半期の資金繰りに影響を与える可能性があり、運転資本管理の改善が通期業績達成の鍵となる。
リスク要因
- 顧客の支払遅延や与信悪化による売掛金回収リスク。売掛金回転日数148日は業種中央値117日を大きく上回り、総資産比44.7%の高水準であるため、回収遅延の長期化は資金繰りと収益性を圧迫する。
- 低マージン事業構造による競争圧力。営業利益率2.9%は業種中央値14.0%を大幅に下回り、価格設定力や付加価値創出力の弱さを示唆する。競合環境の変化や原価上昇時の利益率防衛が困難となるリスクがある。
- 短期借入金増加に伴うリファイナンスリスク。短期借入金は3.0億円から4.0億円へ+33.3%増加し、短期負債比率は69.4%と高い。金利上昇や信用環境変化時に借換負担が増大するリスクがある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 収益性: ROE 3.3%は業種中央値5.6%(IQR 0.7%〜6.2%、N=7社)を下回り、業種内では下位水準にとどまる。営業利益率 2.9%は業種中央値14.0%(IQR 3.8%〜18.5%、N=7社)を大幅に下回り、収益力は業種内で最低水準に近い。純利益率 1.7%も業種中央値9.2%(IQR 1.1%〜14.0%、N=7社)を大きく下回る。 効率性: 総資産回転率 1.10倍は業種中央値0.35倍(IQR 0.29〜0.37、N=7社)を大幅に上回り、資産効率は業種内で突出して高い。一方で売掛金回転日数148日は業種中央値117日(IQR 82〜168、N=4社)をやや上回り、回収効率はやや劣後する。設備投資/減価償却比率 0.04倍は業種中央値0.34倍(IQR 0.24〜1.70、N=5社)を大幅に下回り、投資抑制の姿勢が際立つ。 健全性: 自己資本比率 55.8%は業種中央値60.2%(IQR 50.8%〜88.4%、N=7社)をやや下回るが健全な水準を維持している。キャッシュコンバージョン率は営業CF/純利益 0.6倍で業種中央値1.22倍(IQR 0.86〜1.75、N=7社)を大きく下回り、現金化効率は業種内で最低水準である。 成長性: 売上高成長率 +6.1%は業種中央値21.0%(IQR 15.5%〜26.8%、N=7社)を大幅に下回り、成長ペースは業種内で最も緩やかである。 総合評価: 当社は資産効率では業種内トップクラスの水準にある一方で、収益性・成長性・現金化効率は業種内で最低水準にとどまり、低マージン・低成長のビジネスモデルが特徴となっている。(業種: IT・通信、比較対象: 2025年Q2、出所: 当社集計)
決算上の注目ポイント
【決算上の注目ポイント】
- 資産効率と収益性の乖離: 総資産回転率1.10倍は業種内で突出した高効率を示す一方で、営業利益率2.9%・ROE 3.3%と収益性は業種最低水準にとどまる。高回転・低マージンのビジネスモデルであり、スケールメリットや付加価値向上による利益率改善余地が大きい。
- 運転資本管理の課題: 売掛金回転日数148日と回収遅延が営業CF/純利益 0.6倍の低現金化率の主因となっており、運転資本効率の改善が成長投資余力と財務柔軟性確保の鍵となる。与信管理と回収プロセスの強化が急務である。
- 投資抑制と成長持続性のトレードオフ: 設備投資/減価償却 0.04倍と極端な投資抑制により短期的には利益とFCFを確保しているが、中長期では資産老朽化や競争力低下のリスクがある。売上成長率+6.1%は業種平均+21.0%を大幅に下回り、戦略的投資の回復が成長加速の前提となる。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
AI財務分析
総括
2026年度第2四半期累計は、増収に加えて営業利益・経常利益・純利益がいずれも二桁増益となり、収益性は改善した。売上高は前年同期比6.1%増の41.61億円、営業利益は同30.1%増の1.19億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同37.3%増の0.69億円であった。売上総利益は9.90億円となり、粗利益率は23.8%と前年同期の23.1%から約70bp上昇した。営業利益率は2.9%と前年同期の2.3%から約50bp改善した。純利益率も1.7%と前年同期の1.3%から約40bp上昇した。売上高の増加率6.1%に対し営業利益の増加率は30.1%であり、粗利率改善が利益の伸びを牽引した。一方、販管費は前年同期比7.1%増の8.71億円で、売上成長率を約1.0pt上回った。したがって、現在の利益率改善は粗利率上昇による寄与が大きく、販管費の売上対比の動向は継続監視を要する。経常利益は1.17億円で、営業外損益は小幅な純費用にとどまり、営業利益と経常利益の差は限定的である。営業外収益は受取利息を中心に0.01億円であり、売上高に対する比率は小さい。税引前利益1.17億円に対して法人税等は0.47億円、実効税率は40.3%であり、純利益への税負担は相対的に重い。営業CFは0.43億円にとどまり、純利益0.69億円に対する比率は0.62倍である。営業CFは前年同期の1.84億円から減少しており、会計利益の現金化は弱まった。仕掛品の増加0.63億円、未払金等の減少0.57億円、法人税等支払0.62億円が営業CFを抑制した。フリーキャッシュフローは0.14億円の黒字を維持したものの、自社株買い0.45億円を単独では賄えていない。通期会社予想に対する進捗率は売上高47.9%、営業利益50.9%、経常利益51.3%、純利益54.6%であり、標準的な上期進捗率50%と概ね整合的である。通期予想の営業利益率は2.7%であるため、上期実績の2.9%を通期で維持できるかが焦点となる。財務面では流動比率213.8%、D/Eレシオ0.79倍、インタレストカバレッジ35.88倍と流動性・利払い余力は良好である。もっとも、短期借入金は4.00億円へ前年同期比33.3%増加しており、負債の短期偏重と営業CFの弱さを併せて注視する必要がある。
収益性分析
年換算ROEは6.5%であり、デュポン3因子では純利益率1.7%×総資産回転率2.199倍×財務レバレッジ1.79倍に分解される。ROEを最も制約している要素は純利益率1.7%で、総資産回転率は年換算で2倍超、財務レバレッジも過度ではない水準にある。営業利益率は前年同期の2.3%から2.9%へ約50bp、純利益率は1.3%から1.7%へ約40bp改善しており、増収以上の営業利益成長が確認できる。粗利益率も約70bp改善していることから、上期の収益性改善は売上総利益段階の採算改善が主因とみられる。対して販管費は7.1%増で売上高の6.1%増を上回り、固定費・人件費等の増加が粗利改善の一部を相殺している。EBITマージンは2.9%であり、5%未満という営業効率警告の水準にある。売上変動、案件採算、労務費上昇が営業利益に与える影響はなお大きい収益構造である。CFA5因子では税負担係数は0.589、金利負担係数は0.985である。金利負担係数は高く、支払利息0.03億円は営業利益1.19億円に対し軽微である。一方、税負担係数0.59は0.70を下回り、実効税率40.3%が純利益率とROEを押し下げている。のれん償却額0.06億円を加算したのれん償却前EBITDAは1.54億円であり、JGAAP上ののれん償却によるEBITDA対比の影響は約4%で軽微である。利益率の上昇自体は前向きだが、販管費増が売上成長を継続的に上回る場合には、現状の利益率改善の持続性が低下する。
成長性評価
上期売上高は41.61億円、前年同期比6.1%増であり、通期売上高予想86.84億円に対する進捗率は47.9%となった。売上進捗は標準的な50%を約2.1pt下回るが、±10%の範囲内であり、上期時点での大幅な未達・超過を示す水準ではない。営業利益の進捗率は50.9%、経常利益は51.3%、純利益は54.6%で、それぞれ通期計画の半分を概ね達成している。営業利益の進捗が売上進捗を上回ることは、上期の粗利率改善が通期計画に対して支えとなっていることを示す。会社計画は通期で売上高前年比8.8%増、営業利益同31.8%増、経常利益同36.4%増を見込む。上期実績の営業利益率2.9%は、通期計画から算出される約2.7%を上回る。もっとも、上期の営業CFは前年同期比で弱く、利益成長が同程度に現金創出へ転化していない。仕掛品は3.45億円で前年同期の2.82億円から約22%増加しており、案件進行・検収・回収のタイミングが下期のキャッシュ創出を左右する。売掛金は16.92億円と総資産の44.7%を占め、DSOは年換算74日と60日超の警戒水準にある。通信インフラ構築・運用等のプロジェクト型事業では、顧客の検収時期や案件進捗のずれが売上計上、仕掛品、売掛金およびキャッシュフローに連鎖するリスクがある。
財務健全性
流動資産30.85億円に対し流動負債は14.43億円で、運転資本は16.42億円、流動比率および当座比率はともに213.8%である。現金預金9.66億円は短期負債に対して2.41倍であり、短期的な支払能力は十分に確保されている。総負債16.74億円、純資産21.11億円で、D/Eレシオは0.79倍、Debt/Capitalは21.4%と過度なレバレッジではない。有利子負債は5.76億円、Debt/EBITDAは3.90倍で、投資適格の目安である2.5倍を上回る一方、ハイイールドの目安である4.0倍にはわずかに届かない。営業利益ベースのインタレストカバレッジは35.88倍、EBITDAベースは44.59倍であり、現時点の利払い負担は限定的である。短期借入金は4.00億円と前年同期の3.00億円から1.00億円、33.3%増加した。短期借入金の増加は、営業CFが0.43億円に低下する中での運転資金・資金繰りへの依存度上昇を示唆する。短期負債比率は69.4%で40%を大きく上回るため、リファイナンスリスク警告に該当する。流動性そのものは厚いものの、負債の満期構成は短期側に偏っており、借換条件、金利、営業キャッシュフローの回復を確認する必要がある。自己株式は0.50億円の控除となり、前年同期の0.30億円から0.19億円増加した。これは自社株買い0.45億円を反映する資本政策であり、純資産21.11億円に対する規模は限定的だが、営業CFが弱い局面では資金配分との整合性が重要になる。のれんは0.75億円で純資産比3.5%、総資産比2.0%、のれん/EBITDAは0.50倍にとどまり、M&A由来資産への依存および減損リスクは低い。無形資産は総資産比9.0%であり、資産構成上の無形資産集中リスクも限定的である。
B/S変動のポイント
短期借入金: +1.00億円(+33.3%)- 4.00億円へ増加。営業CFが0.43億円に低下する中での運転資金・資金繰りへの依存度上昇を示唆し、短期負債比率69.4%と併せて借換リスクの監視が必要。自己株式: -0.19億円(控除額が+63.6%拡大)- 自己株式は前年同期の-0.30億円から-0.50億円へ増加。上期自社株買い0.45億円を反映しており、純資産への影響は限定的だが、FCF0.14億円を上回る還元である点を注視。仕掛品: +0.63億円(約+22%)- 3.45億円へ増加。営業CF上は0.63億円の資金流出要因であり、案件の進捗、検収、原価回収および在庫化リスクの監視が必要。
キャッシュフロー品質
営業CFは0.43億円で、純利益0.69億円に対する営業CF/純利益比率は0.62倍となり、0.8倍を下回る収益品質警告に該当する。EBITDA1.48億円に対する現金転換率は0.29倍で、0.7倍未満の警戒水準を大幅に下回る。営業CFは前年同期の1.84億円から1.41億円減少しており、利益の増加とは逆方向に推移した。営業CFの小計は1.08億円であったが、法人税等の支払0.62億円が最終的な営業CFを圧縮した。運転資本では、売掛金の減少0.65億円は営業CFの押上げ要因であった。一方、仕掛品を含む棚卸資産の増加0.63億円、未払金等の減少0.57億円は資金流出要因となった。仕掛品3.45億円は品質アラート上、仕掛品比率100.0%とされる警戒水準を上回っており、案件の進捗、原価回収、検収の遅延リスクを慎重にみる必要がある。DSOは年換算74日であり、60日超の売掛金回収遅延警告に該当する。売掛金16.92億円は総資産の44.7%を占めるため、回収期間の長期化は運転資金と営業CFに与える影響が大きい。フリーキャッシュフローは0.14億円の黒字であるが、自社株買い0.45億円には0.31億円不足した。設備投資額は0.01億円、減価償却費は0.29億円で、CapEx/減価償却は0.04倍と0.7倍未満の投資不足警告に該当する。有形設備投資のみでは更新投資を下回る水準であり、中長期の設備・業務基盤の競争力維持という観点から投資水準を確認したい。ただし、投資CFには無形固定資産取得0.23億円も含まれており、投資支出全体を評価する際にはソフトウェア・無形資産投資を併せて考慮する必要がある。アクルーアル比率は0.7%で5%未満にあり、利益の発生主義上の歪み自体は大きくない。したがって、現時点のキャッシュ転換低下は主として税金支払と運転資本の資金需要によるものと整理でき、下期の仕掛品の売上化・検収・回収が改善確認の要点となる。
配当持続性
第2四半期配当は1株当たり0円であり、配当金ベースの配当性向は0%である。通期配当予想も1株当たり0円であり、現時点で配当による資金流出は見込まれていない。一方、上期の自社株買いは0.45億円で、純利益0.69億円に対する総還元性向は約64.5%となる。これは配当性向ではなく、自社株買いを含む総還元性向として評価すべきである。総還元性向は80%未満にとどまるものの、フリーキャッシュフロー0.14億円に対しては自社株買いを賄えていない。自社株買い後の資金不足は短期借入金の純増1.00億円を含む財務CFのプラスで補われた構図である。現金預金9.66億円、流動比率213.8%という流動性は自社株買いの実行余地を支える。もっとも、営業CF/純利益0.62倍、現金転換率0.29倍、短期借入金の増加を踏まえると、継続的な株主還元の原資としては営業CFの改善が重要である。
リスク評価
ビジネスリスクとして、高優先度:仕掛品は3.45億円、品質アラート上の仕掛品比率は100.0%であり、プロジェクトの進捗遅延、顧客検収の後ずれ、原価超過が売上・利益・営業CFを同時に悪化させるリスクがある。、高優先度:DSOは年換算74日で60日超の警戒水準にあり、売掛金16.92億円が総資産の44.7%を占める。顧客の支払条件悪化や回収遅延は資金需要を拡大させる。、中優先度:営業利益率は2.9%と低く、販管費の増加率7.1%が売上高の増加率6.1%を上回る。人件費・外注費・案件採算の変動に対する利益感応度が高い。、中優先度:通信インフラ構築・運用に関わる案件では、通信キャリア・顧客企業の投資計画、ネットワーク投資サイクル、施工・保守人材の確保、案件の集中度が受注・稼働率に影響する。が挙げられます。
財務リスクとしては、高優先度:営業CF/純利益は0.62倍、OCF/EBITDAは0.29倍であり、利益の現金化が弱い。税金支払および運転資本負担が継続する場合、内部資金創出力が低下する。、中優先度:短期借入金は前年同期比33.3%増の4.00億円で、短期負債比率は69.4%である。流動性は良好だが、借換条件・金利上昇・金融機関の与信姿勢の変化に対する感応度がある。、中優先度:Debt/EBITDAは3.90倍であり、2.5倍の投資適格目安を上回る。EBITDAの拡大または有利子負債の圧縮が進まない場合、財務柔軟性が制約されうる。、低優先度:実効税率は40.3%、税負担係数は0.589であり、高税負担が純利益・ROEの改善を抑制する。が挙げられます。
主な懸念事項としては、最優先監視項目は、仕掛品の売上化・検収およびDSO短縮を通じた営業CFの回復である。、短期借入金の増加と自社株買いの資金配分が、低いフリーキャッシュフローとの関係で持続可能かを確認する必要がある。、CapEx/減価償却0.04倍は投資不足警告に該当する。有形投資不足が継続する場合の業務基盤更新リスクを注視する一方、無形固定資産取得0.23億円を含めた総投資の内容も評価する。、のれんは純資産比3.5%、のれん/EBITDA0.50倍にとどまり、M&Aのれんに起因する減損・財務悪化リスクは現時点では低い。が挙げられます。
投資示唆
重要ポイントとして、上期は売上高6.1%増に対して営業利益30.1%増、純利益37.3%増となり、粗利益率と営業利益率は改善した。、通期予想に対する営業利益進捗は50.9%、純利益進捗は54.6%で、標準的な上期進捗率と概ね整合している。、年換算ROEは6.5%であり、低い純利益率1.7%が資本効率改善の主な制約となっている。、流動比率213.8%、D/Eレシオ0.79倍、利払いカバレッジ35.88倍は財務安定性を支える。、営業CF/純利益0.62倍、OCF/EBITDA0.29倍、DSO年換算74日、仕掛品増加は、利益成長のキャッシュ裏付けを確認すべき論点である。が挙げられます。
注視すべき指標は、営業CF/純利益比率およびOCF/EBITDAの回復、DSO年換算74日の短縮と売掛金残高、仕掛品3.45億円の売上化・検収および案件採算、売上成長率を上回る販管費増加の継続有無、短期借入金4.00億円、Debt/EBITDA3.90倍および短期負債比率69.4%、有形設備投資と無形資産投資を合算した投資水準です。
セクター内ポジションについては、収益性では、営業利益率2.9%、純利益率1.7%、年換算ROE6.5%はいずれも一般的な要注意水準に位置する。一方で、流動比率213.8%、当座比率213.8%、D/Eレシオ0.79倍、インタレストカバレッジ35.88倍は、流動性と利払い余力で相対的な強みである。評価上は、上期の利益率改善を肯定しつつ、プロジェクト型事業に伴う仕掛品・売掛金の回転と現金転換の改善が確認できるかが相対評価を左右する。