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40452026 第1四半期プライムJGAAP

東亞合成株式会社 2026年度 第1四半期 決算

東亞合成株式会社の2026年度第1四半期決算レポート

東亞合成株式会社

素材・化学/化学


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥386.3億¥398.2億−3.0%
営業利益¥32.1億¥33.6億−4.7%
経常利益¥32.0億¥31.9億+0.2%
純利益¥28.0億¥20.2億+38.8%
ROE1.3%0.9%-

Executive Summary

当四半期は本業が減収減益となる一方、固定資産売却益を主因とする特別利益が純利益を押し上げる、増益の質を伴う決算となった。売上高は386.3億円(前年比-3.0%)、営業利益は32.1億円(同-4.7%)、経常利益は32.0億円(同+0.2%)、親会社株主に帰属する純利益は28.0億円(同+38.8%)となった。営業減益を主に営業外損益の改善が相殺し経常利益はほぼ横ばいとなったが、純利益の増加は固定資産売却益8.8億円を含む特別利益12.2億円が主因であり、本業の収益力低下と純利益増加という一見矛盾する構図となっている。

業績変動要因

【売上高】売上高386.3億円は前年比-3.0%減収となった。セグメント別では最大構成比(構成比43.3%)の基幹化学品事業が前年比-11.0%と大きく減収し全社を押し下げた一方、高機能材料事業(+13.0%)、接着材料事業(+4.8%)、その他(+8.8%)、ポリマー・オリゴマー事業(+3.6%)、樹脂加工製品事業(+2.3%)はいずれも増収した。基幹化学品事業単独の減収が全社売上減少の主因である。

【損益】営業利益32.1億円(同-4.7%)は、基幹化学品事業のセグメント利益が-27.7%と大幅減益となったことが主因であり、高機能材料事業(+201.4%)、樹脂加工製品事業(+33.5%)、ポリマー・オリゴマー事業(+39.1%)の増益では吸収しきれなかった。経常利益は営業外収益(受取配当金1.6億円等)により32.0億円と前年並みを確保したが、純利益27.7億円(親会社株主帰属)の増加は固定資産売却益8.8億円を中心とする特別利益12.2億円が主因であり、一時的要因の寄与が大きい。結論として、減収減益(本業ベース)であるが、特別利益により純利益は増益となった。

セグメント別分析

6セグメント中、基幹化学品事業(売上構成比43.3%)が売上高167.1億円(前年比-11.0%)、営業利益16.5億円(同-27.7%、利益率9.9%)と全社利益の最大の押し下げ要因となった。対照的に高機能材料事業は売上高28.3億円(同+13.0%)、営業利益4.4億円(同+201.4%、利益率15.4%)と全セグメント中最高の利益率を示し改善が顕著である。接着材料事業は売上高35.7億円(同+4.8%)と増収したが、営業利益は0.2億円(同-83.7%、利益率0.7%)へ急低下し、増収減益の状態にある。ポリマー・オリゴマー事業(売上94.7億円、+3.6%、利益8.8億円、+39.1%)と樹脂加工製品事業(売上71.5億円、+2.3%、利益6.7億円、+33.5%)はともに増収増益で堅調である。全社費用(未配分)が前年5.1億円から6.1億円へ増加し、セグメント利益合計に対する営業利益の調整幅が拡大している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率8.3%は前年同期の8.4%からほぼ横ばいで小幅低下した。純利益率7.3%は前年同期の5.1%から大きく改善したが、特別利益(固定資産売却益8.8億円)の寄与が大きく、本業マージンの改善を反映したものではない。【キャッシュ品質】売上債権358.4億円・棚卸資産262.6億円は総資産の合計約21.9%を占め、DSO・DIOともに長期化傾向にあり、在庫・売掛金の滞留が運転資本効率の課題として観察される。【投資効率】ROE1.3%は総資産回転率の低さを反映した水準にあり、自己資本比率75.3%の厚い資本構成の下で資本効率は相対的に抑制されている。【財務健全性】自己資本比率75.3%、現金及び預金205.2億円、有利子負債合計約138億円(短期借入金68.7億円、長期借入金37.7億円、社債100億円)に対し、支払利息0.8億円と負担は軽微であり、財務基盤は強固である。

キャッシュフロー分析

本四半期はキャッシュフロー計算書項目が開示されていないため、貸借対照表の増減から資金動向を分析する。現金及び預金は205.2億円で前年同期末の245.2億円から40.0億円減少した。総資産は2841.1億円で前年から50.0億円減少し、流動資産は1024.2億円と前年から101.4億円縮小している。純資産は2139.8億円で前年の2159.4億円からわずかに減少しており、利益剰余金の積み上がり(1556.7億円)にもかかわらず自己株式の取得(自己株式-30.8億円、前年-9.6億円)が純資産の圧縮要因として観察される。売掛金・受取手形は358.4億円、棚卸資産は262.6億円で相応の水準にあり、これらの回収・在庫回転の動向が今後の資金創出力を左右する。

収益の質

当四半期の税引前利益39.5億円のうち、特別利益12.2億円(うち固定資産売却益8.8億円)と特別損失4.6億円を差し引いた純特別損益は7.5億円であり、親会社株主帰属純利益27.7億円の約27%に相当する規模である。営業外損益は営業外収益2.7億円(受取配当金1.6億円が中心)に対し営業外費用2.8億円(支払利息0.8億円中心)とほぼ均衡しており、経常利益32.0億円は営業利益32.1億円とごく近い水準で、経常段階での歪みは小さい。一方、包括利益36.3億円は純利益28.0億円を8.3億円上回っており、有価証券評価差額金5.8億円と為替換算調整額2.8億円のプラス寄与が主因である。前年同期の包括利益4.99億円から大幅に増加しており、これは主に市況要因(保有株式評価・為替)によるもので、事業の経常的な収益力の変化ではない。総じて、当四半期の純利益増加は本業の営業利益減少とは対照的に、固定資産売却益という一時的要因への依存度が高い。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画(売上高1670.0億円、営業利益145.0億円、経常利益151.0億円)に対する第1四半期の進捗率は、売上高23.1%、営業利益22.1%、経常利益21.2%となった。単純進捗の目安25%をいずれも下回るが、乖離幅は売上高で1.9pt、営業利益で2.9ptにとどまり、大幅な未達シグナルとは言えない水準である。業績予想・配当予想の修正はいずれも「無」であり、会社は通期増収増益計画(売上高+2.9%、営業利益+2.3%)を維持している。計画達成には、減収減益が続く基幹化学品事業の下期回復と、高機能材料・ポリマー等他事業の増益基調継続が鍵となる。

株主還元

会社は年間配当予想を1株70.00円としており、当四半期時点で修正はない。予想EPS108.56円に基づく予想配当性向は約64.5%であり、配当のみを対象とした数値である。前年配当実績32.5円(中間・期末合算値の一部と推察される開示ベース)との比較では増配方向にあるが、当四半期純利益には固定資産売却益を含む一時的要因が含まれるため、配当原資としては本業収益や現預金水準(205.2億円)、自己資本比率75.3%の財務余力を踏まえた評価が妥当である。自己株式の取得も進んでおり(自己株式残高30.8億円、前年9.6億円から増加)、株主還元は配当と自己株式取得の両面で実施されている。

リスク要因

  1. 基幹化学品事業の減収減益: 売上高167.1億円(前年比-11.0%)、セグメント利益16.5億円(同-27.7%)と全セグメント中最大の落ち込みであり、市況・原燃料価格・需要動向が全社利益に大きく影響する構造にある。

  2. 接着材料事業の収益性急低下: 売上高35.7億円(同+4.8%)と増収にもかかわらず、営業利益は0.2億円(同-83.7%)、利益率0.7%まで低下しており、価格転嫁や製品ミックスの悪化が継続する場合、収益回復が遅れる可能性がある。

  3. 運転資本の滞留: 売掛金・受取手形358.4億円、棚卸資産262.6億円の水準は、減収局面において回収・在庫回転の効率に改善余地があることを示している。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率8.3%7.2% (3.2%–12.5%)+1.1pt
純利益率7.3%5.9% (2.9%–12.5%)+1.4pt

自社の収益性は営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−3.0%5.6% (1.1%–13.9%)−8.6pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、増収基調にある同業他社と比べ減収局面にある点が対照的である。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 純利益の増益は固定資産売却益8.8億円を中心とする特別利益に支えられており、本業の営業利益は前年比-4.7%と減益であるため、利益の質という観点では本業ベースの動向を注視する必要がある。

  2. セグメント別では基幹化学品事業の減収減益が全社業績の押し下げ要因である一方、高機能材料事業は利益率15.4%と全セグメント最高水準を維持し増益基調にあり、事業ポートフォリオ内での明暗が分かれている。

  3. 通期計画への進捗率は売上高23.1%、営業利益22.1%と単純按分の25%をやや下回るが、業績・配当予想はいずれも据え置かれており、下期における基幹化学品事業の回復が計画達成の焦点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,799円
base(基準)1,826円
bull(強気)1,848円
算出前提
1株純資産(BPS)2,016円
調整後予想EPS116.7円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向64.5%
予想EPSの信頼度調整×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.91倍 / 15.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,777円〜1,877円、ω±0.1で 1,820円〜1,830円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。