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39792026 第3四半期グロースJGAAP

うるる(3979) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益46%増

2026年度第3四半期の売上高は54.4億円(前年同期比+14.3%)、営業利益は6.2億円(同+46.3%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社うるる

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥54.4億¥47.6億+14.3%
営業利益¥6.2億¥4.2億+46.3%
経常利益¥6.3億¥4.5億+40.4%
純利益¥5.1億¥2.8億+79.3%
ROE14.6%9.3%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計決算は、売上高54.4億円(前年比+6.8億円 +14.3%)、営業利益6.2億円(同+2.0億円 +46.3%)、経常利益6.3億円(同+1.8億円 +40.4%)、親会社株主帰属純利益5.1億円(同+2.3億円 +79.3%)と、増収増益を達成した。売上総利益39.5億円(粗利率72.6%)と高収益構造を維持しながら、販管費の増加33.3億円を吸収し営業利益率は11.4%に改善。ROE14.6%、純利益率9.3%と収益性も向上している。第2四半期に株式会社横浜綜合写真を取得したことでのれんが3.1億円に増加し、長期借入金も5.1億円(前年1.2億円から+326.8%)に拡大した。現金預金は42.2億円と潤沢で流動比率153.6%、自己資本比率47.3%と財務健全性は良好。

業績変動要因

【売上高】前年同期比+14.3%増収の主因は、主力のCGS事業NJSSセグメントが前年23.8億円から27.5億円(+15.7%)へ拡大したことに加え、第2四半期から連結に加わった横浜綜合写真の寄与が含まれるCGS事業フォトセグメントが前年5.7億円から7.0億円(+23.1%)へ伸長したこと。BPO事業も10.7億円から10.9億円(+1.4%)と微増し、CGS事業fondeskは7.3億円から8.4億円(+14.6%)へ成長。全社売上高は47.6億円から54.4億円へ増加し、トップラインの成長基調が継続している。【損益】売上原価は14.9億円に留まり、粗利率72.6%と高水準を維持。販管費は33.3億円(販管費率61.2%)と前年から増加したものの、営業利益は4.2億円から6.2億円へ+46.3%の大幅増となり、営業利益率は11.4%に改善。営業外収益0.2億円、営業外費用0.1億円で経常利益は6.3億円(+40.4%)。経常利益と純利益の乖離は約1.2億円あり、税金費用等の差異によるもので一時的特別損益の記載はない。結論として、主力CGS事業群の拡大とM&Aによる事業拡張を背景とした増収増益決算である。

セグメント別分析

CGS事業NJSSセグメントは売上高27.5億円、営業利益12.7億円(利益率46.0%)と全社営業利益の主力で、全社売上高の50.5%を占める。CGS事業fondeskは売上高8.4億円、営業利益0.9億円(利益率11.2%)で成長を継続。BPO事業は売上高10.9億円、営業利益0.6億円(利益率5.1%)と利益率は低いが安定収益源。CGS事業フォトは売上高7.0億円に対し営業損失0.8億円(利益率-12.0%)とマイナス収益で、横浜綜合写真の統合に伴う初期費用や償却負担が影響している可能性がある。CGS事業その他は売上高0.5億円、営業損失0.7億円(利益率-153.9%)、クラウドソーシング事業は売上高0.4億円、営業損失0.0億円(利益率-9.4%)と小規模かつ赤字継続。全社費用の配賦前セグメント利益合計は12.5億円だが、全社費用6.4億円を控除後の連結営業利益は6.2億円となり、高利益率のCGS事業NJSSが収益を牽引する構造が鮮明である。

主要財務指標

【収益性】ROE 14.6%(前年データなし)、営業利益率11.4%(前年8.9%から+2.5pt改善)、純利益率9.3%(前年5.9%から+3.4pt改善)。粗利率72.6%と高水準で、営業利益・純利益ともに前年から大幅改善。【キャッシュ品質】現金及び預金42.2億円(前年37.8億円から+4.4億円増)、現金預金/短期負債カバレッジ1.3倍で流動性は十分。【投資効率】総資産回転率0.74倍(売上高54.4億円÷総資産73.2億円)。業種中央値0.67倍を上回り、資産効率は良好。【財務健全性】自己資本比率47.3%(前年48.5%から若干低下)、流動比率153.6%、有利子負債5.1億円、負債資本倍率0.15倍と保守的な財務構造。純資産は34.6億円(前年30.3億円から+4.3億円増)で内部留保が拡大している。

キャッシュフロー分析

現金預金は前年同期37.8億円から42.2億円へ+4.4億円増加し、営業増益による資金創出力の向上が資金積み上げに寄与したと推察される。一方で売掛金が前年5.8億円から4.0億円へ-1.8億円減少しており、売上債権の回収加速が運転資本効率の改善を示唆。流動資産は50.0億円(前年44.5億円から+5.5億円増)に拡大し、短期支払能力は流動比率153.6%と十分な水準。長期借入金は前年1.2億円から5.1億円へ+3.9億円増加しており、横浜綜合写真の買収資金に充当されたと推測される。のれんも1.8億円から3.1億円(+1.3億円増)へ増加し、M&A投資による資産増と財務キャッシュアウトが併存する形。負債合計は38.6億円(前年32.1億円から+6.5億円増)だが、純資産も34.6億円に増加し、バランスシート拡大の主因は買収投資と内部留保の両面。流動負債に対する現金カバレッジは1.3倍で短期流動性は安定している。

収益の質

経常利益6.3億円に対し営業利益6.2億円で、営業外損益の純額は約0.1億円のプラス寄与に留まる。営業外収益0.2億円の内訳は受取利息、投資事業組合運用益等が含まれるが、いずれも少額で売上高比0.4%程度と僅少。営業外費用0.1億円には支払利息が含まれ、長期借入金増加に伴う金融費用が発生している。経常利益と税引前利益がほぼ一致しており特別損益の計上はなく、利益構成は経常的な事業活動から生じている。営業キャッシュフローの開示がないため純利益と営業CFの比較は不可だが、売掛金減少と現金増加が併存しており、営業債権の現金化は進展していると推察される。収益の質は営業利益主導で良好と評価できるが、M&Aによるのれん償却や統合コストの影響は今後注視すべき要素である。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高77.1億円(前年比+15.1%)、配当予想3.00円が開示されている。第3四半期累計売上高54.4億円は通期予想77.1億円の70.6%で、標準進捗75%に対し-4.4ptの遅れだが許容範囲内。営業利益等の通期予想は未記載のため進捗率評価は限定的だが、第3四半期までの営業利益6.2億円は前年同期比+46.3%と好調な伸びを示しており、通期増益は実現可能と推察される。予想修正の発表はなく、現時点では当初計画に沿った進捗とみられる。受注残高や契約負債(前受金)は20.5億円計上されており、売上高54.4億円との比率は約37.7%で、将来の売上可視性は一定程度存在する。売上高予想の達成には第4四半期で22.7億円の積み上げが必要だが、第3四半期単独売上が約18億円規模であることを考慮すると、通期達成にはやや加速が求められる水準。

株主還元

配当予想は年間配当3.00円(期末配当10.00円の記載があるが通期予想として3.00円とされており、中間配当は実施されず)。第3四半期累計純利益5.1億円から通期純利益を推計すると約6.8億円(進捗率75%想定)となり、配当総額は約0.8億円(発行済株式数27,702千株×3.00円)で配当性向は約12%と低位。ただし期末配当10.00円の記載が正しい場合、配当総額2.8億円で配当性向約41%となる。前年の配当実績データがないため前年比較は不可だが、純利益5.1億円に対し現金預金42.2億円を保有しており、配当支払能力は十分。自社株買い実績の記載はなく、総還元性向の算出は不可。配当性向が保守的な水準に留まる背景には、M&A投資や事業成長投資への資金留保意図があると推測される。

リスク要因

  1. セグメント集中リスク: CGS事業NJSSが営業利益の大半を占め、同事業の需要変動や競争激化が全社収益に直結する。利益率46.0%は高水準だが持続性が課題。2. M&A統合リスク: 横浜綜合写真の取得によりのれん3.1億円が計上されているが、現時点で暫定的な算定段階にあり、今後の最終配分次第でのれん額が増加する可能性がある。CGS事業フォトセグメントは営業損失継続中で、統合効果の実現とのれん減損リスクをモニタリングする必要がある。3. 借入返済負担: 長期借入金が5.1億円に増加し金利負担が発生。現在の営業CFやFCFの詳細が不明なため、返済スケジュールと資金繰りへの影響を確認すべき。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 収益性: ROE14.6%は業種中央値8.3%(2025-Q3、IT・通信業種104社)を+6.3pt上回り、業種内では高水準。営業利益率11.4%も業種中央値8.2%を+3.2pt上回り良好。純利益率9.3%は業種中央値6.0%を+3.3pt上回る。健全性: 自己資本比率47.3%は業種中央値59.2%を-11.9pt下回り、やや低め。流動比率153.6%は業種中央値215%を下回るが、絶対水準としては健全。財務レバレッジ2.11倍は業種中央値1.66倍を上回り、M&Aに伴う負債増が影響している。効率性: 総資産回転率0.74倍は業種中央値0.67倍を上回り、資産効率は良好。成長性: 売上高成長率+14.3%は業種中央値+10.4%を上回り、成長ペースは業種平均を超える。本決算は収益性と成長性で業種平均を上回る一方、財務レバレッジがやや高く、M&A投資による拡大戦略が特徴的である。(業種: IT・通信業種、比較対象: 2025年第3四半期104社中央値、出所: 当社集計)

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントは以下2点。1. 高収益構造とM&A投資の両立: 粗利率72.6%、営業利益率11.4%、ROE14.6%と高収益性を維持しながら、横浜綜合写真の買収により事業ポートフォリオを拡張している。のれん増加と長期借入金増加を伴う積極投資が、今後の統合効果とのれん減損リスクのバランスに注目される。2. 営業キャッシュフローの不透明性: 現金預金42.2億円と潤沢だが、営業CFや投資CF、FCFの詳細が開示されていないため、配当持続性や追加投資余力の評価には限界がある。今後の決算開示でキャッシュフロー計算書の詳細が求められる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

第3四半期累計は、CGS事業を中心とする増収と粗利率改善により、売上高・営業利益・純利益がいずれも前年同期を上回る好調な内容であった。売上高は54.42億円、前年同期比14.3%増となった。営業利益は6.18億円、同46.3%増となり、売上成長を大幅に上回った。経常利益は6.26億円、同40.4%増である。当期純利益は5.07億円、同79.3%増となった。営業利益率は11.4%で、前年同期の8.9%から約250bp拡大した。粗利益率は72.6%で、前年同期の70.0%から約260bp改善した。純利益率は9.3%で、前年同期の5.9%から約340bp上昇した。販管費は33.32億円、前年同期比14.5%増であり、売上成長率14.3%とほぼ同水準に抑制された。従って、利益率拡大の主因は粗利率改善であり、固定費の急増を伴わない営業レバレッジが発現している。CGS事業NJSSは売上高27.53億円、セグメント利益12.66億円と収益の中核であり、全社費用控除前の利益拡大を主導した。BPO事業も売上高10.88億円、セグメント利益0.56億円と前年同期の0.10億円から改善した。一方、CGS事業フォトは売上高が伸長したものの、セグメント損失は0.84億円へ拡大している。第2四半期に取得した横浜綜合写真の連結化により、フォト事業資産は増加し、のれんも増加した。通期売上高予想77.10億円に対する第3四半期累計進捗率は70.6%で、標準的な75%を4.4pt下回る。通期予想の売上高成長率15.1%に対して累計売上高成長率は14.3%であり、第4四半期には予想達成へ向けて一定の増収加速が必要となる。現金預金42.18億円、流動比率153.6%、Debt/Capital比率12.7%は、M&A実施後も流動性と財務余力を保持していることを示す。年換算ROEは19.5%と高水準である一方、品質アラートの年換算ROICマイナス268.5%は資本効率評価上の重要な警戒指標であり、投下資本の算定構成と事業別の収益性を継続的に確認する必要がある。

収益性分析

デュポン3因子では、年換算ROE 19.5%は純利益率9.3%×総資産回転率0.991回×財務レバレッジ2.11倍で構成される。最大の改善要因は純利益率であり、前年同期の5.9%から約340bp上昇した。営業段階でも営業利益率が8.9%から11.4%へ約250bp改善しており、売上高54.42億円に対して売上原価率が前年同期の30.0%から27.4%へ低下したことが利益率改善の中心である。販管費率は61.2%で前年同期の61.1%とほぼ横ばいであり、販管費の伸びを売上成長率並みに抑えながら粗利増を営業利益へ転換した。CFA5因子では、EBITマージン11.4%、金利負担係数1.015、税負担係数0.809である。金利負担係数が1倍超であることは、受取利息等を含む営業外損益が支払利息負担を上回ったことを示し、5.05億円の長期借入金による損益圧迫は現時点で限定的である。実効税率は19.1%で、前年同期の税金費用1.64億円に対し当期は1.20億円にとどまったことが、営業利益を上回る純利益の増益率に寄与した。年換算ROAは、前年同期末と当期末の総資産平均約67.3億円を用いた場合、約10.0%となり、資産規模の拡大を上回る収益創出が進んだことを示す。収益性の持続性は、NJSSのセグメント利益が前年同期比24.1%増と拡大している点で相対的に高い。一方、フォト事業は売上高6.99億円、前年同期比23.1%増に対し、セグメント損失は前年同期の0.68億円から0.84億円へ拡大しており、取得後の統合・採算改善の進展が全社的な利益率維持の分岐点となる。品質アラートの年換算ROICマイナス268.5%は、5%未満という警戒水準を大幅に下回る。高い年換算ROEとの対照から、ROICは算定上の投下資本・税後営業利益の変動に強く影響されている可能性があり、企業価値評価では当該指標を単独で用いず、事業別利益、M&A後資産、運転資本を併せて観察する必要がある。

成長性評価

累計売上高は前年同期比14.3%増で、通期会社予想の増収率15.1%に近い。CGS事業NJSSは売上高27.53億円、前年同期比15.8%増、セグメント利益12.66億円、同24.1%増であり、最大の利益寄与を持つ主力事業である。CGS事業fondeskは売上高8.38億円、同14.3%増である一方、セグメント利益は0.94億円、同11.5%減となり、利益率低下を確認する必要がある。CGS事業フォトは売上高6.99億円、同23.1%増と高成長であるが、セグメント損失は0.84億円で、前年同期から0.17億円悪化した。CGS事業その他は売上高0.48億円、セグメント損失0.73億円である。BPO事業は売上高10.88億円、同2.2%増にとどまるが、セグメント利益は0.56億円、前年同期の0.10億円から改善した。クラウドソーシング事業は売上高0.17億円、同7.9%減、セグメント損失は0.04億円である。セグメント利益には全社費用控除前の数値が含まれ、当期の全社費用は6.36億円で前年同期の5.80億円から増加している。第3四半期累計の売上高進捗率は70.6%であり、標準的な75%を下回るため、第4四半期の売上実現力が通期達成の焦点となる。横浜綜合写真の取得によりフォト事業の資産は4.30億円増加しており、同社の顧客基盤・オペレーションを既存CGS事業へ統合し、損失事業を利益化できるかが中期的な成長の質を左右する。IT・情報サービス企業としては、入札情報、電話代行、写真関連業務のサービス品質、顧客継続率、単価上昇、販売効率が成長持続性を測る実務上の重要指標となる。

財務健全性

流動比率153.6%、当座比率153.6%で、いずれも健全性の目安である100%を上回る。流動資産50.02億円は流動負債32.56億円を17.47億円上回り、短期の資金余力を確保している。現金預金は42.18億円で総資産の57.6%を占め、長期借入金5.05億円の約8.4倍に相当する。負債資本倍率は1.11倍であり、2倍超を警戒水準とする積極的なレバレッジには至っていない。Debt/Capital比率は12.7%で、投資適格の目安である40%を大きく下回る。インタレストカバレッジは267.53倍であり、支払利息0.02億円に対する営業利益6.18億円のカバー力は強い。流動負債には契約負債20.50億円が含まれ、これは顧客からの前受に由来する資金であるため、短期負債の大きさは借入返済負担だけを表すものではない。ただし、契約負債に対応するサービス提供義務と継続的なサービス品質の維持は、実質的な履行リスクとして管理を要する。長期借入金は前年同期の1.18億円から5.05億円へ3.87億円、326.8%増加した。借入増加はM&Aを含む成長投資の資金手当てを示唆するが、現預金が厚く利払い負担も軽いため、現時点の支払能力への影響は限定的である。のれんは前年同期比1.28億円増の3.09億円となり、横浜綜合写真の取得に伴うのれん増加1.68億円を含む。JGAAPではのれんは原則20年以内で規則的に償却されるため、将来の営業利益には償却負担が継続的に作用する。のれん/純資産は8.9%、のれん/総資産は4.2%であり、M&A価値への過度な依存を示す50%超の警戒水準からは距離がある。有形固定資産は1.01億円増の4.03億円、利益剰余金は4.37億円増の14.07億円であり、投資拡大と内部留保の蓄積が同時に進んでいる。売掛金は1.79億円減の4.01億円で、売上増加下での回収効率改善または売上構成変化を示す動きである。

B/S変動のポイント

長期借入金: +3.87億円(+326.8%)- 成長投資・M&Aに伴う資金調達を示唆する。現金預金42.18億円、インタレストカバレッジ267.53倍により短期的な返済・利払い余力は高いが、追加買収時のレバレッジ上昇を監視する必要がある。のれん: +1.28億円(+71.1%)- 横浜綜合写真の全株式取得に伴うのれん増加1.68億円を含む。のれん/純資産は8.9%で低位だが、取得原価配分が暫定であり、JGAAP上の償却および将来の減損リスクを確認すべきである。利益剰余金: +4.37億円(+45.2%)- 当期純利益の積み上がりを反映し、純資産は34.65億円へ拡大した。財務基盤と成長投資・配当の余力を支える要因である。有形固定資産: +1.01億円(+33.6%)- 事業拡大および取得企業の連結化を含む投資増加を示す。投資後の売上・利益寄与の進捗を確認する必要がある。売掛金: -1.79億円(-30.8%)- 売上高が14.3%増加する中での減少であり、回収効率の改善または売上構成の変化を示唆する。運転資本の資金負担軽減に寄与する方向である。

キャッシュフロー品質

配当持続性

第2四半期配当は0円であり、通期の1株当たり配当予想は3.0円である。期中平均株式数27,677,464株を基準にした通期予想配当総額は約0.83億円となる。第3四半期累計の当期純利益5.07億円に対する参考配当性向は約16.4%であり、配当のみを分子とする低い水準である。現金預金42.18億円および利益剰余金14.07億円は、予想配当額に対して十分なバッファーを持つ。自社株買いに関する金額は示されていないため、総還元性向ではなく配当性向として評価する。通期純利益予想およびキャッシュフロー実績は開示データに含まれないため、通期ベースの配当性向およびフリーキャッシュフローによる配当カバレッジの定量評価は行っていない。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:CGS事業フォトは売上高が前年同期比23.1%増である一方、セグメント損失が0.84億円へ拡大した。横浜綜合写真の取得後に、販売・システム・人員運営を統合し、成長を利益へ転換できない場合、全社利益率の押下要因となる。、高優先度:主力のCGS事業NJSSは全社費用控除前セグメント利益の大半を稼ぐ。競合サービスの価格競争、入札・調達市場の制度変更、顧客の内製化による成長鈍化は、収益集中リスクとなる。、中優先度:電話代行、クラウド型業務支援、写真関連サービスでは、サービス障害、個人情報漏えい、サイバー攻撃が顧客継続率およびブランド価値を毀損するリスクがある。、中優先度:fondeskは増収にもかかわらずセグメント利益が前年同期比11.5%減少しており、採用費、人件費、顧客獲得費用などの上昇が続く場合、事業採算が悪化する可能性がある。が挙げられます。

財務リスクとしては、中優先度:長期借入金は前年同期比326.8%増の5.05億円となった。現時点では現金預金と利息カバーが十分であるが、買収を継続する場合は借入増加とM&A資産の回収状況を監視する必要がある。、中優先度:のれんは3.09億円で純資産の8.9%にとどまるが、横浜綜合写真取得分の取得原価配分は暫定である。JGAAP上の償却負担および将来の減損の有無が利益の持続性に影響する。、中優先度:年換算ROICマイナス268.5%の品質アラートは、投下資本に対する収益性が警戒水準を大幅に下回ることを示す。ROEが19.5%と高い一方であるため、投下資本の構成、買収資産の収益貢献、事業別資本配分を重点確認すべきである。が挙げられます。

主な懸念事項としては、品質アラートの仕掛品比率100.0%は40%の警戒目安を上回る。仕掛品は0.82億円で前年同期の0.31億円から増加しており、写真・BPO等の案件進行に伴う滞留、原価回収の遅延、評価損リスクの観点で注視を要する。、通期売上高予想に対する累計進捗率70.6%は標準進捗75%を4.4pt下回る。第4四半期に売上が偏重する場合、受注・サービス提供の実行状況が業績変動を増幅し得る。、全社費用は6.36億円で前年同期比9.7%増加している。現状では主力事業の利益成長で吸収できているが、新規事業・M&A後統合の費用が先行し続ける場合は営業レバレッジが弱まる。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、売上高前年同期比14.3%増に対し営業利益46.3%増となり、粗利率改善を伴う増益である。、年換算ROEは19.5%、営業利益率は11.4%で、収益性ベンチマーク上は良好な水準にある。、NJSSが収益の主力であり、同事業の売上・利益成長の継続性が全社業績を最も左右する。、横浜綜合写真の連結化はフォト事業の売上拡大に寄与する一方、同セグメントの損失拡大、のれん増加、統合成果が主要な検証点である。、現金預金42.18億円、流動比率153.6%、Debt/Capital比率12.7%により、財務余力は成長投資を許容する水準にある。が挙げられます。

注視すべき指標は、通期売上高77.10億円に対する第4四半期売上高と予想達成状況、CGS事業NJSSの売上成長率、セグメント利益率、顧客継続・単価動向、CGS事業フォトのセグメント損失、横浜綜合写真の統合費用、取得原価配分の確定内容、fondeskの増収に対する利益率低下の要因と改善時期、長期借入金、のれん、仕掛品、契約負債の推移、年換算ROICの改善方向と買収資産を含む投下資本の収益貢献です。

セクター内ポジションについては、情報・通信・業務支援サービス企業として、72.6%の粗利益率、11.4%の営業利益率、年換算ROE19.5%は収益性で良好な位置にある。一方、収益源はNJSSへの依存度が高く、フォト事業の赤字拡大とM&A後の統合成否が、成長率だけでなく利益の再現性を左右する。