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39502026 第1四半期プライムJGAAP

ザ・パック(3950) 2026年度第1四半期決算 増収・営業益1%減

2026年度第1四半期の売上高は240.4億円(前年同期比+4.7%)、営業利益は12.6億円(同-1.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

素材・化学/パルプ・紙


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥240.4億¥229.5億+4.7%
営業利益¥12.6億¥12.8億−1.1%
経常利益¥12.8億¥13.2億−3.0%
純利益¥8.6億¥9.9億−13.1%
ROE(年換算)4.5%5.2%-

Executive Summary

2026年12月期第1四半期は増収減益となり、原価率上昇と前年計上の一時益剥落が利益を圧迫した。売上高は240.4億円(前年比+4.7%)と増収を確保したが、営業利益は12.6億円(同△1.1%)、経常利益は12.8億円(同△3.0%)、純利益は8.6億円(同△13.1%)といずれも減益となった。売上原価が売上高の伸びを上回るペースで増加し粗利率は24.1%(前年24.8%)に低下したこと、前年同期に計上された投資有価証券売却益0.9億円の反動が純利益の減益幅を拡大させたことが主因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は240.4億円で前年比+4.7%増収。セグメント別では紙加工品事業が175.5億円(同+3.9%)で構成比73.0%と最大を占め、うち段ボールが+17.9%と伸長した一方、印刷は△25.1%と減少。化成品事業は29.9億円(同△6.3%)と減収、その他事業は35.0億円(同+22.1%)と大きく伸びた。

【損益】売上原価が同+5.7%と売上高の伸びを上回り、粗利率は24.1%と前年24.8%から低下した。販管費は45.4億円(同+2.7%)と売上成長率を下回る伸びにとどまり、営業減益幅の抑制に寄与した。経常利益は営業外費用の為替差損0.3億円等を反映し12.8億円(同△3.0%)。純利益は前年同期の投資有価証券売却益0.9億円の反動と当期の固定資産除却損0.1億円により8.6億円(同△13.1%)と、営業段階以上に減益幅が拡大した。増収減益と結論づけられる。

セグメント別分析

紙加工品事業は売上175.5億円(同+3.9%)に対し営業利益11.7億円(同△7.1%)、利益率6.6%と増収減益。段ボールが牽引した一方、原価上昇が採算を圧迫した。化成品事業は売上29.9億円(同△6.3%)、営業利益1.1億円(同△22.3%)、利益率3.8%と減収減益で、需要・競争環境の弱さが表れている。その他事業は売上35.0億円(同+22.1%)、営業利益2.6億円(同+53.6%)、利益率7.4%と3事業中最も高い収益性を示し、連結増収を下支えした。全社費用等の調整額は△2.8億円で前年から小幅改善したが、報告セグメントの減益を相殺するには至らなかった。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は5.3%、純利益率は3.6%で、いずれも前年同期(5.6%、4.3%)から低下している。粗利率は24.1%(前年24.8%)で、原価上昇が収益性低下の主因である。【キャッシュ品質】現金及び預金は223.6億円で総資産の23.2%を占め、有利子負債は長期借入金3.0億円と極めて小さい。売掛金は182.9億円で前年から大きく圧縮されており、資金滞留の縮小がうかがえる。【投資効率】ROE(年換算)は4.5%で、総資産回転率・財務レバレッジともに低水準にとどまり、事業利益率が改善の中心的課題となる。【財務健全性】自己資本比率は79.6%(前年73.9%)と上昇し、流動資産537.5億円は流動負債184.6億円を大きく上回る。借入依存度は極めて低く、保守的な資本構成を維持している。

キャッシュフロー分析

CF計算書の開示範囲は限定的だが、貸借対照表の推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は223.6億円で前年同期の240.6億円から17.1億円減少した一方、売掛金は182.9億円と前年から65.2億円圧縮され、買掛金・電子記録債務も合計で56.9億円減少している。資産・負債双方で圧縮が進んでおり、売上債権の回収進展が運転資本の縮小に寄与した可能性がある一方、仕入債務の減少は資金需要の変化を示唆する。有利子負債は3.0億円と極小であり、財務活動を通じた資金調達への依存度は低い。

収益の質

当期の税引前利益12.8億円には特別損失として固定資産除却損0.1億円が計上されている一方、前年同期には投資有価証券売却益0.9億円が特別利益として計上されており、この一時益の剥落が純利益の前年比△13.1%という大きな減益幅の主因となっている。営業利益の減益幅は△1.1%にとどまることから、経常的な事業収益力の悪化は限定的であり、純利益ベースの減益をそのまま基礎収益力の毀損とみなすことには留意が必要である。営業外損益は受取配当金0.1億円、為替差損0.3億円が中心で、金額的な影響は小さい。包括利益は10.2億円で純利益8.6億円を上回り、為替換算調整額1.2億円等のプラス要因が寄与しており、純利益と包括利益の乖離は限定的である。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高1,060.0億円(前年比+2.8%)、営業利益75.0億円(同+4.1%)、経常利益77.0億円(同+2.2%)で、当四半期に予想修正は行われていない。第1四半期の進捗率は売上高22.7%、営業利益16.8%と、単純な四半期均等配分の25%を下回る水準にとどまる。通期計画の営業利益率7.1%はQ1実績の5.3%を上回っており、下期にかけての利益率改善が計画達成の前提となる。

株主還元

年間配当予想は1株42.00円で、通期予想EPS95.35円に基づく予想配当性向は44.0%であり、当四半期に配当予想の修正は行われていない。株式分割を考慮した前期の年間配当41.33円と比較すると、今期予想42.00円は約1.6%の増配計画となる。自己株式は409.7万株で発行済株式数5,970万株の6.9%に相当する。利益剰余金725.8億円、現金及び預金223.6億円という財務基盤を踏まえると、配当性向44.0%は還元余力の範囲内にあると考えられる。

リスク要因

  1. 原価転嫁リスク: 売上高が前年比+4.7%増加した一方、売上原価は+5.7%増と上回るペースで増加し、粗利率は24.1%へ低下した。原材料・エネルギー価格等のコスト上昇を価格転嫁できるかが焦点となる。

  2. 主力事業の採算悪化リスク: 連結売上の73.0%を占める紙加工品事業は、売上+3.9%に対し営業利益が△7.1%と増収減益であり、連結利益への影響が大きい。

  3. 化成品事業の需要リスク: 化成品事業は売上△6.3%、営業利益△22.3%と減収減益で、利益率も3.8%へ低下しており、需要・競争環境の変化が採算を圧迫している。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率5.3%7.2% (3.2%–12.5%)−1.9pt
純利益率3.6%5.9% (2.9%–12.5%)−2.3pt

自社の収益性は業種中央値を下回っており、原価率上昇の影響が相対的にも確認できる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)4.7%5.6% (1.1%–13.9%)−0.9pt

売上成長率は業種中央値をやや下回るものの、IQR下限は上回っている。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収を維持したが原価率上昇により営業利益は前年比△1.1%減となり、粗利率24.1%(前年24.8%)の低下が収益性の課題として確認できる。

  2. 純利益の減益幅△13.1%は営業利益の減益幅を上回るが、これは前年同期の投資有価証券売却益0.9億円の反動によるものであり、経常的な事業収益力の変化は営業利益ベースで捉える必要がある。

  3. 流動比率が高くDebt/Capital比率が0.4%程度と極めて低い財務基盤は維持されており、通期営業利益予想75.0億円に対する進捗率16.8%を踏まえ、下期の利益率改善動向が今後の確認ポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,268円
base(基準)1,292円
bull(強気)1,311円
算出前提値
1株純資産(BPS)1,381円
調整後予想EPS102.5円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向44.0%
予想EPSの信頼度調整×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.94倍 / 12.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,257円〜1,329円、ω±0.1で 1,289円〜1,294円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。