- 売上高: 38.50億円
- 営業利益: -1.63億円
- 当期純利益: 5.72億円
- 1株当たり当期純利益: 27.29円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 38.50億円 | 54.94億円 | -29.9% |
| 売上原価 | 44.08億円 | - | - |
| 売上総利益 | 10.86億円 | - | - |
| 販管費 | 9.06億円 | - | - |
| 営業利益 | -1.63億円 | 1.79億円 | -191.1% |
| 営業外収益 | 10.75億円 | - | - |
| 営業外費用 | 2.65億円 | - | - |
| 経常利益 | 15.02億円 | 9.90億円 | +51.7% |
| 税引前利益 | 7.45億円 | - | - |
| 法人税等 | 1.73億円 | - | - |
| 当期純利益 | 5.72億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 13.51億円 | 5.99億円 | +125.5% |
| 包括利益 | 17.38億円 | 5.54億円 | +213.7% |
| 減価償却費 | 32百万円 | - | - |
| 支払利息 | 29百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 27.29円 | 13.21円 | +106.6% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 27.03円 | 13.12円 | +106.0% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 157.37億円 | - | - |
| 現金預金 | 60.77億円 | - | - |
| 売掛金 | 5.53億円 | - | - |
| 固定資産 | 81.48億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 1.08億円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 1.71億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 36.90億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 35.1% |
| 粗利益率 | 28.2% |
| 流動比率 | 307.8% |
| 当座比率 | 307.8% |
| 負債資本倍率 | 0.30倍 |
| インタレストカバレッジ | -5.60倍 |
| EBITDAマージン | -3.4% |
| 実効税率 | 23.2% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -29.9% |
| 経常利益前年同期比 | +51.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +1.3% |
| 包括利益前年同期比 | +2.1% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 49.92百万株 |
| 期中平均株式数 | 49.52百万株 |
| 1株当たり純資産 | 399.71円 |
| EBITDA | -1.31億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社gumiの2026年度Q2(連結、JGAAP)は、売上高38.50億円(前年同期比-29.9%)と大幅な減収の一方、経常利益15.02億円(+51.7%)・当期純利益13.51億円(+125.3%)と最終損益は大幅な黒字を確保した。営業段階は営業損失-1.63億円で赤字であり、非営業損益(営業外収益10.75億円、営業外費用2.65億円を含む)および特別損益の寄与が大きい収益構造となっている。粗利益率は28.2%と一定の維持だが、EBITDAは-1.31億円、営業利益率は-4.2%と、ゲーム開発・運営の収益性はなお弱い。販管費は9.06億円(売上比23.5%)で、売上減少に対してコストの弾力的な調整が不十分だった可能性がある。総資産は288.23億円、純資産(Net Assets)は199.52億円で、財務レバレッジは1.44倍と保守的。流動比率は308%と高水準で、短期借入金20.00億円を賄える手元資金(現金預金60.77億円)を確保し、実質ネットキャッシュ約39.9億円(現金60.77億円−短長借入計20.83億円)と目される。営業CFは1.71億円に留まり、純利益に対する営業CF/純利益は0.13倍と低い。これは非営業・非現金要素の利益寄与が大きいことを示唆し、利益のキャッシュ化は課題。税引前利益7.45億円、法人税等1.73億円(実効税率23.2%)の開示に対し、当期純利益13.51億円という数値には整合性の課題があり(通常は税引前<当期純利益とはなりにくい)、XBRL項目の集計範囲や特別損益・非支配株主帰属分の扱い等により時系列の単純整合がとれない可能性がある。本分析では提示された「報告値」を優先し、補助的に推計・解釈した。デュポン分解は、純利益率35.1%、総資産回転率0.134、財務レバレッジ1.44倍からROE約6.8%と算出され、報告ROEと一致するが、純利益率の高さは本業ではなく非営業要因による歪みが大きい。投資有価証券は15.23億円と比較的コンパクトだが、非営業利益10.75億円の発生源は内訳未記載で可視性が低い。固定資産は81.48億円、無形固定資産は21.37億円で、減価償却費0.32億円と軽く、固定費負担は大きくない。一方、営業外費用2.65億円、支払利息0.29億円に対し、EBITベースのインタレストカバレッジは-5.6倍で、営業赤字が資金面のクッションを削っている。財務CFは36.90億円の大幅プラスで、資金調達により流動性を積み増した可能性が高い。売上の縮小と営業赤字が続く中、最終利益・ROEは非営業利益依存であるため持続性に不確実性が残る。四半期以降は既存タイトルの運営収益の底打ち、開発費の効率化、ユーザー獲得コストの最適化、および非営業損益のボラティリティ抑制が焦点。配当は未記載で政策の確認が必要。総じて、短期的な財務安全性は高いが、キャッシュフロー面では営業キャッシュ創出力の改善が優先課題である。
ROE分解: ROE=純利益率×総資産回転率×財務レバレッジ=35.1%×0.134×1.44≈6.8%(報告値と一致)。純利益率の高さは非営業益・特別要因の寄与が大きく、持続性には注意。
利益率の質: - 粗利益率: 28.2%(粗利10.86/売上38.50)。- 販管費率: 23.5%(9.06/38.50)。- 営業利益率: -4.2%(-1.63/38.50)。- EBITDAマージン: -3.4%。営業段階は赤字で、本業の収益性は弱い。粗利−販管費は+1.80億円だが、その他営業費用等の計上により営業損失-1.63億円となっており、開発費の償却・評価や一過性費用の可能性がある。
営業レバレッジ: 売上が前年同期比-29.9%と大きく減少する中、販管費は9.06億円と相対的に硬直的で、売上減少がそのまま営業赤字拡大につながった。固定費比率が高く、売上回復時には利益の戻りも早い一方、減収局面では損益の振れが大きい。
売上持続可能性: 売上38.50億円(-29.9%)は既存タイトルの減衰や新作寄与の不足を示唆。総資産回転率0.134と低く、資産規模に対し売上効率が弱い。短中期の売上の底打ちには新作投入のタイミングと既存IPの運営改善が鍵。
利益の質: 当期純利益13.51億円の一部は非営業利益(10.75億円)や特別損益の影響が大きく、営業CF/純利益0.13倍とキャッシュ転換は不十分。持続的成長には営業黒字化とOCFの増強が不可欠。
見通し: 短期はコスト最適化(開発ラインの選択と集中、UA費の効率化)と運営タイトルのLTV改善が主眼。非営業損益の貢献は継続性に乏しいため、四半期ベースでの営業黒字転換が重要なマイルストーン。
流動性: 流動資産157.37億円、流動負債51.12億円で流動比率307.8%、当座比率も同率。現金60.77億円で短期借入金20.00億円を十分に賄える。
支払能力: 総負債60.04億円に対し純資産199.52億円で負債資本倍率0.30倍。インタレストカバレッジは-5.6倍(EBITベース)と営業赤字由来で見栄えは悪いが、実質ネットキャッシュ約39.9億円が緩衝材。
資本構成: 財務レバレッジ1.44倍(資産/純資産)。自己資本比率は未記載だが、参考として株主資本186.27億円/総資産288.23億円≈64.6%と厚い資本基盤(参考値)。
利益の質: 営業CF1.71億円に対し当期純利益13.51億円で営業CF/純利益0.13倍。非営業・評価益等の影響が大きく、利益のキャッシュ化は弱い。
FCF分析: 投資CFは未記載のため厳密なFCFは算出不可。参考として設備投資額-0.02億円のみを用いた簡易FCFは約+1.69億円(=営業CF1.71−設備投資0.02)だが、その他の投資キャッシュフロー(投有売買・無形資産計上等)不明により信頼性は限定的。
運転資本: 運転資本106.24億円(流動資産157.37−流動負債51.12)。売掛金5.53億円と買掛金1.14億円は小さく、タイトル売上構成やプラットフォーム精算サイクルの影響が想定される。
配当性向評価: 配当情報は未記載。利益は非営業要因の比重が高く、配当性向の持続的な判断材料に乏しい。
FCFカバレッジ: 投資CF未記載のため厳密評価不可。参考の簡易FCF(約+1.69億円)では潤沢な配当余力とまでは言い難いが、ネットキャッシュと高流動性は下支え要因。
配当方針見通し: 営業黒字の定着とOCF安定化が配当政策の前提。政策を明確化する場合でも、非営業損益のボラティリティ抑制が信頼性の鍵。
ビジネスリスク:
- 既存タイトル売上の減衰と新作投入の遅延リスク
- ユーザー獲得コスト(UA)の上昇と広告効率悪化
- アプリストア規約・手数料変更などプラットフォーム依存リスク
- 外部環境(為替、規制、IPライセンス条件)の変動
- 非営業損益への依存度上昇による業績ボラティリティ
- 無形資産の減損・コンテンツ償却負担の顕在化
財務リスク:
- 営業赤字継続に伴うインタレストカバレッジの低下
- 非営業・評価損益の反転による純利益の急変
- 短期借入金20.00億円のリファイナンス・金利上昇リスク
- 営業CFの弱さによる自己資金での開発投資余力の制約
主な懸念事項:
- 売上-29.9%の減収に対し営業赤字が継続
- 営業CF/純利益0.13倍と利益のキャッシュ化が弱い
- 経常・最終利益が非営業要因に大きく依存し持続性に不確実性
- PL内数値(経常・税引前・当期純利益)間に整合しにくい点があり開示解釈の難度が高い
重要ポイント:
- 本業は赤字(営業利益-1.63億円、営業利益率-4.2%)で是正が最優先
- 非営業利益10.75億円や特別損益の寄与でROE6.8%を確保も持続性は限定的
- 流動性・資本は厚く(流動比率308%、実質ネットキャッシュ約39.9億円)、ダウンサイド耐性は高い
- 営業CFが細く、キャッシュ創出力の回復が評価のカタリスト
- 財務CF+36.90億円により手元資金を積み増し、開発投資・運転資金に余力
注視すべき指標:
- 四半期営業利益とEBITDAの黒字転換時期
- 売上トレンド(既存タイトルARPU/DAU、LTV、リテンション)
- 販管費率・UA効率(CAC/LTV)と開発ラインの選択と集中
- 営業CF/純利益および運転資本の動向
- 非営業損益の内訳(投資有価証券の評価・売却、為替等)とボラティリティ
- 短期借入金のロールオーバー状況と金利感応度
セクター内ポジション:
同業国内モバイルゲーム各社と比べ、資本の厚さ・流動性は相対的に良好だが、売上縮小と営業赤字体質により事業面の競争力は見劣りする一方、非営業損益の寄与が大きく業績ボラティリティが高いポジショニング。
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