- 売上高: 17.84億円
- 営業利益: -1.55億円
- 当期純利益: -1.91億円
- 1株当たり当期純利益: -18.28円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 17.84億円 | 17.48億円 | +2.1% |
| 売上原価 | 11.02億円 | 10.70億円 | +3.0% |
| 売上総利益 | 6.83億円 | 6.79億円 | +0.6% |
| 販管費 | 8.38億円 | 7.77億円 | +8.0% |
| 営業利益 | -1.55億円 | -98百万円 | -58.2% |
| 営業外収益 | 3百万円 | 2百万円 | +32.9% |
| 営業外費用 | 26百万円 | 2百万円 | +1225.7% |
| 経常利益 | -1.79億円 | -98百万円 | -82.7% |
| 税引前利益 | -1.79億円 | -61百万円 | -196.2% |
| 法人税等 | 12百万円 | 8百万円 | +58.4% |
| 当期純利益 | -1.91億円 | -68百万円 | -180.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -1.91億円 | -68百万円 | -180.9% |
| 包括利益 | -1.73億円 | -83百万円 | -108.4% |
| 減価償却費 | 12百万円 | 15百万円 | -18.1% |
| 支払利息 | 42万円 | 1百万円 | -68.4% |
| 1株当たり当期純利益 | -18.28円 | -6.51円 | -180.8% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 20.64億円 | 25.13億円 | -4.49億円 |
| 現金預金 | 13.57億円 | 13.46億円 | +11百万円 |
| 売掛金 | 5.79億円 | 10.35億円 | -4.56億円 |
| 棚卸資産 | 3百万円 | 10百万円 | -7百万円 |
| 固定資産 | 9.35億円 | 9.37億円 | -3百万円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 72百万円 | 2.00億円 | -1.29億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -18百万円 | -1.92億円 | +1.74億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -10.7% |
| 粗利益率 | 38.3% |
| 流動比率 | 428.5% |
| 当座比率 | 427.8% |
| 負債資本倍率 | 0.35倍 |
| インタレストカバレッジ | -373.49倍 |
| EBITDAマージン | -8.0% |
| 実効税率 | -6.7% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +2.1% |
| 営業利益前年同期比 | -93.8% |
| 経常利益前年同期比 | -94.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 10.46百万株 |
| 自己株式数 | 117株 |
| 期中平均株式数 | 10.46百万株 |
| 1株当たり純資産 | 212.45円 |
| EBITDA | -1.43億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 43.49億円 |
| 営業利益予想 | 6百万円 |
| 経常利益予想 | 5百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | -23百万円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | -2.20円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のユビキタスAIは、売上横ばい増収にもかかわらず赤字が拡大し、採算の悪化が鮮明な四半期でした。売上高は17.84億円で前年比+2.1%とわずかに増加しましたが、営業利益は-1.55億円(前年同期比-93.8%)と大幅悪化、経常利益は-1.79億円、当期純利益は-1.91億円まで拡大しました。粗利益率は38.3%(粗利6.83億円/売上17.84億円)で、販管費率は46.9%(8.38/17.84)と粗利を上回り、営業利益率は-8.7%と赤字に沈みました。マージン構造で見ると、粗利率38.3%に対し販管費率が+860bp上回り、その結果営業利益率が-8.7%となる構造的赤字を示しています。営業外収支は純額で-0.23億円(収益0.03、費用0.26)とわずかに悪化要因で、最終赤字を拡大させました。営業CFは0.72億円と黒字化した一方、純利益は-1.91億円で、営業CF/純利益は-0.38倍と品質警告域(<0.8)に該当します。営業CFが黒字化しているのは非現金費用(減価償却0.12億円)に加え、運転資本の縮小(概算+2.5億円のキャッシュ源泉)による寄与が大きいと推測され、利益の質には慎重姿勢が必要です。貸借対照表は流動比率428.5%、現金預金13.57億円、純資産22.22億円と流動性・自己資本面は強固で、D/Eも0.35倍と低レバレッジです。長期借入金は0.37億円と小ぶりで、短期的な満期ミスマッチのリスクは限定的です。ROEは-8.6%(純利益率-10.7%、総資産回転率0.595、レバレッジ1.35倍の積)と低迷し、ROICは-17.2%と資本コストを大幅に下回る水準です。無形資産(のれん3.01億円、無形固定資産3.72億円)の割合が高い中で収益性が悪化しており、将来的な減損リスクにも留意が必要です。投資CFの詳細や配当方針は未開示で、資本配分の全体像把握に制約があります。簡易的には、営業CF0.72億円から設備投資0.06億円を控除した概算FCFは約0.66億円と黒字ですが、持続性は運転資本の動向次第で変動します。今後は、売上の質(継続課金・組込ライセンスの比率)と販管費の適正化、受注残・パイプラインの可視性改善が赤字体質の修正鍵となります。全体として、資金繰りは安定している一方、収益性とキャッシュフロー品質のギャップが大きく、短期はコスト規律と粗利改善、 中期はROIC回復の道筋を示すことが重要です。
ステップ1: ROEを純利益率×総資産回転率×財務レバレッジで分解すると、-8.6% ≒ (-10.7%) × 0.595 × 1.35 となり、赤字の主因は利益率の低さにあります。ステップ2: 寄与度が最も大きいのは純利益率の悪化で、総資産回転率は0.595と小幅で、レバレッジは1.35倍と中立的です。ステップ3: 純利益率悪化のビジネス要因は、粗利率38.3%に対し販管費率46.9%と固定費が粗利を上回る構造で、売上規模がコスト臨界点に届かず営業赤字(営業利益率-8.7%)に陥っていることです。ステップ4: この変化の持続性については、固定費比率が高い限り売上モメンタムが弱い局面では赤字が続きやすく、一時的改善より構造的課題の色合いが濃いと評価します。一方で、ライセンスやサブスクの高粗利分野のミックス改善や人件費・外注費の最適化が進めば反転余地はあります。ステップ5: 警戒すべきトレンドは、売上成長率(+2.1%)に対し販管費の絶対水準が高止まりしている点で、営業レバレッジが負に働いている可能性です。また、営業外費用(0.26億円)が小さいながらも最終利益の押し下げ要因となっています。
売上は+2.1%の増収と伸び悩み、需要環境は弱含みまたは案件認識の遅延が示唆されます。粗利率は38.3%でソフトウェア・ライセンスとしては許容レンジですが、稼働率や案件ミックスの影響が残っています。利益の質は、営業赤字にもかかわらず営業CFが正となっているため、運転資本の巻き戻しや前受金の取り崩し/回収による一過性寄与が大きい可能性があります。受注/パイプライン、解約率、ARPAなど成長KPIの開示がないため、売上の持続可能性評価には制約があります。中期見通しは、- 販管費圧縮(採用抑制、外注効率化)- 高粗利領域(組込AI、セキュリティ、サブスク)の構成比引き上げ- 価格改定/バンドル提案 による営業レバレッジ改善が前提となります。短期はコストベースの調整により損益分岐点の引下げが必要、期後半の案件計上や更新更新率の改善が出れば下期回復の余地があります。
流動比率は428.5%、当座比率は427.8%と極めて健全で、短期支払能力は高いです。現金預金は13.57億円で、流動負債4.82億円を大きく上回り、短期の満期ミスマッチリスクは低いと評価します。負債資本倍率は0.35倍で保守的、長期借入金は0.37億円にとどまり、レバレッジ依存は極小です。インタレストカバレッジは会計上マイナスですが、支払利息は実質ゼロ(0.00億円)に近く、金利負担は軽微です。のれん3.01億円、無形固定資産3.72億円と無形資産比率が高く、収益力低下が続けば減損リスクが台頭します。オフバランスの大口債務は開示からは把握できませんが、リース債務等の潜在債務がある可能性は否定できません。D/E>2.0や流動比率<1.0の警告条件には該当しません。
営業CFは0.72億円、純利益は-1.91億円で、営業CF/純利益は-0.38倍と品質警告域です。営業CFの黒字は、減価償却0.12億円に加え、運転資本の改善(売掛金回収・前受の増加・買掛の伸長など)の寄与が主因と推測され、反復性に疑義が残ります。投資CFは未開示ですが、設備投資は0.06億円と軽量で、簡易FCF(営業CF-設備投資)は約0.66億円の黒字です。ただし、投資CFには無形資産計上や投資有価証券の取得/売却が含まれうるため、最終的なFCFの全体像は不明です。運転資本操作の兆候として、利益赤字下でも営業CFが正である点は一時的な資金化(回収の前倒し、在庫圧縮)を示唆します。継続的な高品質キャッシュフロー確保には、営業黒字転換と継続課金比率の向上が不可欠です。
配当情報は未開示で、配当方針・実績の確認はできません。今期は純損失であるため、仮に配当を実施する場合は利益剰余金(-8.42億円)や内部留保の観点からも慎重な判断が求められます。簡易FCFは約0.66億円と黒字で、キャッシュ残高も厚いものの、FCFの持続性が不確実なため、安定配当のカバレッジ評価は困難です。現段階では、成長投資・収益性回復を優先した無理のない配当政策(もしくは無配維持)が妥当とみられますが、会社開示の更新が必要です。
ビジネスリスク:
- 固定費高止まりによる営業レバレッジの負作用(販管費率46.9%が粗利率を上回る)
- 受注・更新のボラティリティ(売上+2.1%にとどまり案件計上の遅延リスク)
- 製品ミックス悪化による粗利率低下リスク(プロジェクト比率上昇等)
- 無形資産の減損リスク(ROIC -17.2%と収益性低迷)
- 人材獲得コスト上昇による人件費圧迫
財務リスク:
- 利益赤字の継続に伴う自己資本の毀損リスク
- 営業CFの品質低下(運転資本の一時的改善に依存)
- 潜在的なオフバランス債務(リース等)の存在可能性
- のれん・無形の評価減が自己資本に与える影響
主な懸念事項:
- 純利益率-10.7%とROE-8.6%の低水準が続く懸念
- 営業CF/純利益-0.38倍と利益の現金裏付け不足
- インタレストカバレッジが会計上マイナスで利益創出力に課題
- 投資CF・配当方針未開示により資本配分の透明性が限定的
- のれん3.01億円の将来減損感応度
重要ポイント:
- 収益性のボトルネックは固定費過多で、売上+2.1%では黒字化に未達
- 営業CFは運転資本の改善に依存し、品質面で注意が必要
- バランスシートは強固(現金13.57億円、流動比率428%)で資金繰り余力は十分
- ROIC -17.2%と資本効率が著しく低下、無形資産減損リスクに留意
- 短期はコストコントロール、 中期は高粗利サブスク拡大が鍵
注視すべき指標:
- 受注残・更新率(NRR/GRR)とARR成長
- 粗利率と販管費率(bpでの改善ペース)
- 営業CF/純利益と運転資本回転(売掛金回収日数)
- 無形資産・のれんの減損兆候(回収可能価額テスト)
- 人件費・外注費の伸び率とヘッドカウント推移
セクター内ポジション:
国内ソフトウェア同業比で、流動性とレバレッジは優位だが、収益性(営業利益率・ROIC)は劣後。成長指標(ARR/KPI)の非開示により投資ストーリーの可視性が低い。
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