クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥36.1億 | ¥37.0億 | −2.2% |
| 営業利益 | ¥7.8億 | ¥9.4億 | −16.8% |
| 経常利益 | ¥8.0億 | ¥9.8億 | −17.6% |
| 純利益 | ¥5.5億 | ¥6.5億 | −16.0% |
| ROE(年換算) | 10.3% | 11.8% | - |
Executive Summary
2026年3月期第3四半期累計は減収減益となり、販管費増加による営業レバレッジの逆回転が利益率低下の主因である。売上高は36.1億円(前年37.0億円、YoY -2.2%)、営業利益は7.8億円(同9.4億円、YoY -16.8%)、経常利益は8.0億円(同9.8億円、YoY -17.6%)、純利益は5.5億円(同6.5億円、YoY -16.0%)となった。主力のeBASE事業でパッケージソフト販売が大きく減少し、販管費が前年同期比8.3%増加したことが減益幅を拡大させた。営業利益率21.6%は業種内で高水準を維持するものの、前年同期の25.4%から低下傾向にある。
業績変動要因
【売上高】売上高は36.1億円で前年同期比2.2%減。eBASE事業は16.5億円(同-5.2%)とパッケージソフト(-29.8%)とカスタマイズ(-8.5%)の減少が響いた一方、ライセンス&サポート(+2.2%)とクラウドサービス(+10.2%)は増収を維持。eBASE-PLUS事業は19.7億円(同+0.4%)でほぼ横ばい。継続課金型収益の拡大は前向きだが、パッケージソフトの減収を補うには至っていない。
【損益】売上総利益は17.5億円、粗利率48.4%で前年同期49.6%から低下。販管費は9.7億円と売上減少下で8.3%増加し、販管費率は26.7%へ260bp上昇した。この結果、営業利益は7.8億円(同-16.8%)、経常利益8.0億円(同-17.6%)となった。営業外収益は0.2億円と小規模で本業評価を歪める規模ではない。純利益は5.5億円(同-16.0%)で、実効税率32.0%が反映されている。減収減益であり、売上減少幅を上回る費用増加が利益率悪化の構造的要因である。
セグメント別分析
eBASE事業は売上16.5億円(構成比45.5%、YoY -5.2%)、セグメント利益5.0億円(YoY -23.5%)、利益率30.5%(前年同期37.8%から-725bp)。連結セグメント利益の62.5%を占める主力事業であり、パッケージソフト減収が利益率低下を主導した。eBASE-PLUS事業は売上19.7億円(構成比54.5%、YoY +0.4%)、セグメント利益3.0億円(YoY -5.5%)、利益率15.3%(前年16.3%から-102bp)。IT開発アウトソーシングが中心で売上は維持したが、採算面での圧迫が見られる。両事業とも増収・増益の両立には至らず、利益率の趨勢的な低下が連結業績を圧迫している。
主要財務指標
【収益性】営業利益率21.6%(前年同期25.4%)、純利益率15.1%(前年同期16.8%)はいずれも前年から低下したが、絶対水準としては高い。【キャッシュ品質】営業外収益0.2億円は受取利息と受取配当金が中心で、本業利益の評価を大きく歪める規模ではなく、収益の質は本業(営業利益)に依存している。【投資効率】年換算ROEは10.3%で、純利益率15.1%、年換算総資産回転率0.633回、財務レバレッジ1.07倍に分解され、低レバレッジの下で二桁ROEを確保している。【財務健全性】自己資本比率93.1%、現金及び預金45.6億円、負債資本倍率0.07倍と極めて保守的な財務構成であり、短期的な資金制約は限定的である。
キャッシュフロー分析
CF計算書の個別開示はないが、BS推移から資金動向を分析すると、現金及び預金は前年同期の53.5億円から45.6億円へ減少している。一方で投資有価証券は13.4億円から16.3億円へ増加しており、現金から有価証券への一部シフトが見られる。売掛金は9.8億円から7.1億円へ2.7億円縮小し、売上減少幅を上回る債権圧縮となっており、運転資金の拘束は緩和方向にある。自己株式は9.0億円から11.3億円へ増加しており、株主還元・資本政策を通じた資金の社外流出が現金減少の一因となっている可能性がある。総じて、事業からの資金創出力は高水準を維持しつつも、投資・株主還元に資金が向けられている構図がうかがえる。
収益の質
当期の利益はほぼ本業由来であり、特別損益は発生していない。営業外収益は0.2億円(受取利息0.1億円、受取配当金等)にとどまり、営業外費用も0.0億円と僅少であるため、経常利益と営業利益の差はごく小さく、一時的要因による利益の押し上げ・押し下げは見られない。税引前利益8.0億円に対し法人税等2.6億円を控除した実効税率は32.0%で、純利益への変換は標準的である。包括利益は5.8億円で純利益5.5億円とほぼ一致し、その他有価証券評価差額金0.4億円の変動が小幅ながら反映されている。純利益と包括利益の乖離は小さく、収益の質は良好と評価できる。
業績予想・ガイダンス
通期予想に対する進捗率は、売上高72.3%、営業利益59.0%、経常利益59.6%、純利益59.3%である。売上進捗は標準的な75%水準に近いが、営業利益進捗はこれを16.0ポイント下回っており、収益性面での遅れが目立つ。通期予想(売上高50.0億円、営業利益13.3億円)を達成するには、第4四半期に売上高13.9億円、営業利益5.4億円(利益率約39.2%)が必要となり、これは累計の営業利益率21.6%を大きく上回る水準である。会社は業績予想を修正しておらず据え置いているが、達成には第4四半期の採算改善が焦点となる。
株主還元
通期の1株当たり配当予想は15.2円で、通期予想EPS20.51円に基づく配当性向は約74%となる。この数値は配当のみに基づく配当性向であり、自社株買いを含む総還元性向ではない。第2四半期配当は0円であり、配当は期末に集中する方針となっている。配当性向が7割を超える水準にあることから、通期利益予想の達成度が配当余力の観点でも重要となる。現金及び預金45.6億円、負債資本倍率0.07倍という保守的な財務基盤は、配当支払い能力を支える一方、自己株式は11.3億円へ増加しており、配当と自己株式取得を合わせた資本配分の動向が注目される。
リスク要因
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主力事業の収益性低下: eBASE事業はパッケージソフト売上が前年同期比29.8%減、セグメント利益が同23.5%減となり、セグメント利益率も30.5%へ低下(前年37.8%)。連結セグメント利益の62.5%を占める同事業の回復度合いが連結業績を左右する。
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通期予想達成の負荷: 通期営業利益予想13.3億円に対し累計進捗は59.0%にとどまり、第4四半期に必要な営業利益率は約39.2%と、累計実績21.6%を大きく上回る。未達の場合は配当性向がさらに上昇する可能性がある。
-
eBASE-PLUS事業の採算悪化: 売上を維持した一方でセグメント利益率は15.3%へ低下(前年16.3%)。IT人材コストや外注単価の上昇が採算に影響を及ぼす可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 21.6% | 8.3% (3.6%–18.6%) | +13.3pt |
| 純利益率 | 15.1% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +9.0pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −2.2% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | −12.7pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、業種内では成長面での劣後が見られる。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
-
営業利益率21.6%、純利益率15.1%、年換算ROE10.3%は業種比較で高水準にあるが、いずれも前年同期比で低下しており、収益性の趨勢的な変化点として注視される。
-
eBASE事業のパッケージソフト減収と販管費増加が連結減益の中心要因であり、ライセンス&サポートおよびクラウドサービスの増収が継続収益の安定化にどこまで寄与するかが焦点となる。
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現金及び預金45.6億円、自己資本比率93.1%、負債資本倍率0.07倍と財務耐性は非常に高いが、通期営業利益予想の達成には第4四半期の大幅な利益率改善が必要であり、進捗状況の確認が重要である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 171円 |
| base(基準) | 176円 |
| bull(強気) | 181円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 160円 |
| 調整後予想EPS | 21.5円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 74.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.10倍 / 8.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 171円〜180円、ω±0.1で 175円〜176円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。