- 売上高: 107.21億円
- 営業利益: 3.00億円
- 当期純利益: 2.25億円
- 1株当たり当期純利益: 26.88円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 107.21億円 | 99.11億円 | +8.2% |
| 売上原価 | 87.06億円 | 83.06億円 | +4.8% |
| 売上総利益 | 20.16億円 | 16.06億円 | +25.5% |
| 販管費 | 17.15億円 | 15.58億円 | +10.1% |
| 営業利益 | 3.00億円 | 47百万円 | +538.3% |
| 営業外収益 | 61百万円 | 2.26億円 | -73.0% |
| 営業外費用 | 11百万円 | 15百万円 | -21.3% |
| 経常利益 | 3.50億円 | 2.58億円 | +35.7% |
| 税引前利益 | 3.54億円 | 2.59億円 | +36.7% |
| 法人税等 | 1.29億円 | 64百万円 | +102.3% |
| 当期純利益 | 2.25億円 | 1.95億円 | +15.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.24億円 | 1.94億円 | +15.5% |
| 包括利益 | 2.32億円 | 1.79億円 | +29.6% |
| 減価償却費 | 1.25億円 | 99百万円 | +26.8% |
| 1株当たり当期純利益 | 26.88円 | 24.20円 | +11.1% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 84.62億円 | 85.58億円 | -97百万円 |
| 現金預金 | 24.57億円 | 18.64億円 | +5.93億円 |
| 売掛金 | 52.67億円 | 61.12億円 | -8.45億円 |
| 棚卸資産 | 86百万円 | 65百万円 | +21百万円 |
| 固定資産 | 21.08億円 | 22.21億円 | -1.13億円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 9.20億円 | -2.81億円 | +12.01億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -2.66億円 | -1.66億円 | -1.00億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 2.1% |
| 粗利益率 | 18.8% |
| 流動比率 | 286.5% |
| 当座比率 | 283.6% |
| 負債資本倍率 | 0.40倍 |
| EBITDAマージン | 4.0% |
| 実効税率 | 36.5% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +8.2% |
| 営業利益前年同期比 | +534.8% |
| 経常利益前年同期比 | +35.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +15.2% |
| 包括利益前年同期比 | +29.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 9.11百万株 |
| 自己株式数 | 749千株 |
| 期中平均株式数 | 8.35百万株 |
| 1株当たり純資産 | 902.37円 |
| EBITDA | 4.25億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 32.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| Other | 1.08億円 | -6百万円 |
| SystemDevelopment | 97百万円 | 1.16億円 |
| SystemIntegration | 13百万円 | 1.98億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 225.00億円 |
| 営業利益予想 | 11.00億円 |
| 経常利益予想 | 11.50億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 8.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 95.72円 |
| 1株当たり配当金予想 | 17.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のキーウェアソリューションズは、売上高の堅調な増収と大幅な営業段階の収益改善により、収益性が明確に回復した四半期でした。売上高は107.21億円で前年同期比+8.2%、営業利益は3.00億円と+534.8%と大幅増、経常利益は3.50億円で+35.3%、当期純利益は2.24億円で+15.2%となりました。粗利益率は18.8%で、SIerとしては標準的な水準ですが、営業利益率は2.8%まで改善し、前年推計0.5%前後から約+232bpの拡大が示唆されます。経常利益率は3.26%(=3.50/107.21)で、前年推計2.61%から約+65bp改善、純利益率は2.09%で、前年推計1.96%から約+13bpの小幅改善です。販管費は17.15億円(売上比16.0%)で、売上総利益20.16億円に対する販管費カバレッジは85%程度と、固定費吸収の改善が営業レバレッジに寄与したとみられます。営業外収益0.61億円(内訳:受取配当金0.39億円、受取利息0.02億円)は、経常段階の押し上げ要因で、営業外収入比率は27.2%と一定の比重を占めています。実効税率は36.5%とやや高めで、純利益段階での伸びを抑制しました。一方、ROEは3.0%と依然として低水準で、資本効率は十分とは言えません。ROICは3.7%と5%を下回り、資本コストを上回るリターン確保には改善余地が大きいです。営業キャッシュフローは9.20億円と純利益の4.11倍に達し、利益の質は高く、運転資本の回収が良好であった可能性が高いです。バランスシートは総資産105.69億円、純資産75.45億円、負債合計30.24億円、流動比率286.5%と強固な流動性を示しています。短期運転資金の裏付けとなる現金24.57億円と売掛金52.67億円があり、短期負債29.53億円に対する安全余裕は十分です。財務CFは-2.66億円であり、配当や自己株買い、借入返済などの現金流出が示唆されますが詳細内訳は未開示です。配当性向(計算値)130.1%は持続可能性に疑義が残り、今期の利益水準と配当政策の整合性が論点となります。総じて、営業面の回復は鮮明で、キャッシュ創出力も良好ですが、資本効率(ROE/ROIC)の低さと営業外収益への一定の依存が中期的な課題です。今後は、粗利改善の継続と固定費効率化、案件ミックスの高度化によるROIC引き上げが主要テーマになります。案件の採算安定化や運転資本効率の改善が続けば、利益の質と資本効率の二兎取りが視野に入ります。
デュポン分解では、ROE 3.0% = 純利益率2.1% × 総資産回転率1.014 × 財務レバレッジ1.40倍。今期の大きな変化は純利益率の改善(営業利益率の拡大が主因)で、営業利益率は前年推計約0.5%から2.8%へ約+232bp改善したと推定されます。ビジネス要因としては、プロジェクト採算の正常化・高付加価値案件比率の上昇、ならびに販管費の伸び抑制による固定費吸収の改善が考えられます。総資産回転率は約1.0倍と、売掛金比重の高いSIビジネスとしては標準域で大きな変動は見られません。財務レバレッジは1.40倍と保守的で、レバレッジによるROE押上げ余地は限定的です。営業外収益(配当金等)が経常利益の下支えとなっていますが、構造的な収益力強化には営業利益率の持続的改善が不可欠です。販管費成長率が売上総利益成長率を上回る兆候は今期データからは確認できず、むしろ営業レバレッジが効いた形です。持続性については、一次的な案件採算改善や検収タイミングの影響もあり得るため、来期以降にかけて2-3四半期の継続確認が必要です。
売上は+8.2%と堅調で、SI案件の受注残や保守・運用のストック収益が一定の下支えとなった可能性があります。営業利益の+534.8%はベースが低かった反動に加え、粗利の改善と固定費の吸収進展が寄与したとみられます。営業外収益(0.61億円、うち受取配当金0.39億円)は一過性・マーケット環境に左右されやすく、成長の持続性評価では営業利益の寄与を重視すべきです。実効税率36.5%は高めで、最終利益の伸びは相対的に抑制されました。EBITDAは4.25億円、EBITDAマージンは4.0%で、コスト構造の改善は進むも、同業トップ水準には距離があります。非開示項目が多く、受注・案件ミックス、R&D、人員の稼働率などの定量確認ができない点は成長評価の制約です。見通しとしては、上期の進捗を踏まえ下期に大型案件の検収集中があれば更なる増益余地、逆に期ズレが生じれば振れも想定されます。
流動比率286.5%、当座比率283.6%と流動性は非常に強固です。負債資本倍率0.40倍と保守的な資本構成で、支払能力に懸念は限定的です。短期負債29.53億円に対し、現金24.57億円と売掛金52.67億円が充当可能で、満期ミスマッチリスクは低い水準です。固定負債は0.71億円と軽微で、長期の返済圧力も小さいとみられます。有利子負債の詳細は未記載で、インタレストカバレッジは算出不可ですが、営業利益規模と財務CFの符号からみて過度な利払い負担は想定しにくいです。オフバランス債務の情報は開示がなく、リース債務や保証債務の有無は不明です。
営業CFは9.20億円で純利益2.24億円の4.11倍と高品質です。これは売上債権の回収や前受金の計上など運転資本にプラスの変化があった可能性を示唆します。投資CFは未記載ながら、設備投資額は-0.36億円と軽微で、営業CFから十分に賄える水準です。財務CFは-2.66億円で、配当や自己株式取得、借入返済などによる流出が推測されます。フリーキャッシュフローは投資CF未記載のため厳密算定不可ですが、営業CFと軽微な設備投資から実質的なFCFは大きくプラスとみられます。営業CF/純利益が1.0倍を大きく上回っており、利益の現金裏付けは良好です。運転資本操作の兆候は定量確認ができませんが、今期はキャッシュ創出への正の寄与が強かった点はポジティブです。
配当性向(計算値)130.1%は警戒域で、利益成長が伴わない場合の持続性に課題が残ります。一方、営業CFは9.20億円と潤沢で、設備投資は0.36億円と軽く、キャッシュ面の配当余力は一定程度あります。財務CFが-2.66億円であることから、配当支払または自己株買いの実施が示唆されますが、配当金総額・四半期配当情報が未記載のため確証はありません。持続可能性の判断には、通期利益水準、来期のキャッシュ創出力、資本配分方針(配当性向目標、自己株式の活用)の追加開示が必要です。現時点では、配当性向が高止まりする場合は減配または自己株買い縮小による調整の可能性に留意が必要です。
ビジネスリスク:
- プロジェクト採算の振れ(大口案件の遅延・仕様変更による原価増)
- 人件費の上昇・採用難による粗利圧迫
- 営業外収益(受取配当金等)への一定の依存による利益変動
- 顧客のIT投資サイクル減速(公共・金融などの需要変動)
財務リスク:
- ROIC 3.7%と資本コスト下回りによる資本効率低下リスク
- 配当性向(計算値)130.1%が示唆する株主還元の持続性リスク
- 売掛金依存度の高さに伴う信用・回収リスク(景気後退時の回転悪化)
- オフバランス債務(リース・保証)の透明性不足
主な懸念事項:
- 営業利益率の改善が一時的要因(検収集中、期ズレ)に依存していないかの検証
- 営業外収益が経常段階利益に与える寄与の継続性
- 高めの実効税率が純利益の伸びを抑制している点
- 非開示項目の多さに起因する分析精度の制約
重要ポイント:
- 売上+8.2%、営業利益+534.8%で営業レバレッジが顕在化
- 営業利益率は約+232bp改善し2.8%へ、経常・純利益段階も改善
- 営業CFは9.20億円(NIの4.1倍)と高品質、実質FCFはプラス推定
- ROE 3.0%、ROIC 3.7%と資本効率は依然課題
- 流動性は厚く、短期返済リスクは低いが、配当性向の高さは要注意
注視すべき指標:
- 受注高・受注残と検収タイミング(四半期偏重の有無)
- 粗利益率とプロジェクト原価率の推移
- 販管費率(人件費・外注費)と稼働率
- 営業外収益の内訳(配当収入等)の持続性
- ROICと運転資本回転(日数ベース)の改善度合い
- 配当総額・自己株買いの実施状況と通期業績の整合性
セクター内ポジション:
国内中堅SI領域において、流動性とキャッシュ創出力は良好だが、収益性(OPM・ROIC)はトップティアに比べ見劣り。営業外収益の寄与が相対的に高く、営業利益の底上げと資本効率改善が差別化の鍵。
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