- 売上高: 24.41億円
- 営業利益: -1.65億円
- 当期純利益: -1.97億円
- 1株当たり当期純利益: -23.64円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 24.41億円 | 22.57億円 | +8.2% |
| 売上原価 | 7.80億円 | 7.64億円 | +2.1% |
| 売上総利益 | 16.61億円 | 14.93億円 | +11.2% |
| 販管費 | 18.26億円 | 16.20億円 | +12.8% |
| 営業利益 | -1.65億円 | -1.26億円 | -31.0% |
| 営業外収益 | 17百万円 | 12百万円 | +48.4% |
| 営業外費用 | 58百万円 | 15百万円 | +295.2% |
| 経常利益 | -2.06億円 | -1.29億円 | -59.7% |
| 税引前利益 | -2.43億円 | -2.57億円 | +5.6% |
| 法人税等 | 75万円 | 16百万円 | -95.2% |
| 当期純利益 | -1.97億円 | -2.64億円 | +25.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -2.43億円 | -2.73億円 | +11.0% |
| 包括利益 | -2.43億円 | -2.73億円 | +11.0% |
| 減価償却費 | 22百万円 | 23百万円 | -4.1% |
| 支払利息 | 28百万円 | 5百万円 | +483.0% |
| 1株当たり当期純利益 | -23.64円 | -31.27円 | +24.4% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 26.00億円 | 19.49億円 | +6.51億円 |
| 現金預金 | 4.39億円 | 8.37億円 | -3.98億円 |
| 売掛金 | 2.00億円 | 1.69億円 | +31百万円 |
| 棚卸資産 | 6.00億円 | 3.38億円 | +2.62億円 |
| 固定資産 | 3.86億円 | 3.44億円 | +42百万円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -7.13億円 | -3.61億円 | -3.52億円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -5.71億円 | -50百万円 | -5.21億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 9.38億円 | 7.08億円 | +2.30億円 |
| フリーキャッシュフロー | -12.84億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 営業利益率 | -6.8% |
| 総資産経常利益率 | -7.8% |
| 1株当たり純資産 | 146.86円 |
| 純利益率 | -10.0% |
| 粗利益率 | 68.0% |
| 流動比率 | 238.0% |
| 当座比率 | 183.0% |
| 負債資本倍率 | 0.80倍 |
| インタレストカバレッジ | -5.97倍 |
| EBITDAマージン | -5.9% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 11.21百万株 |
| 自己株式数 | 9千株 |
| 期中平均株式数 | 10.32百万株 |
| 1株当たり純資産 | 148.06円 |
| EBITDA | -1.43億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 35.41億円 |
| 営業利益予想 | 1.61億円 |
| 経常利益予想 | 1.51億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 82百万円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 7.41円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2025年度Q4のフォーシーズHDは、売上高が前年比+8.1%と伸びた一方で、営業赤字1.65億円、最終損失2.43億円と収益面は赤字継続の厳しい決算でした。売上高は24.41億円、売上総利益は16.61億円で粗利率は68.0%と高水準を維持しています。販管費は18.26億円と高止まりし、販管費率は74.8%(=18.26/24.41)で、粗利率68.0%との差約680bpが営業赤字の主要因です。営業外収益0.17億円に対し営業外費用0.58億円(支払利息0.28億円を含む)が上回り、経常損失は2.06億円に拡大しました。純利益率は-9.9%、EBITDAは-1.43億円(マージン-5.9%)と、事業の稼ぐ力は弱い状況です。総資産は29.86億円、純資産16.58億円、負債13.28億円で、負債資本倍率は0.80倍とレバレッジは抑制的です。流動資産26.00億円に対し流動負債10.93億円で流動比率は238%、当座比率183%と短期流動性は厚いです。一方、営業CFは-7.13億円、投資CF-5.71億円とキャッシュアウトが継続し、フリーCFは-12.84億円の大幅マイナスとなりました。財務CFは+9.38億円と資金調達で補填しており、外部資金依存での資金繰りが確認されます。インタレストカバレッジは-5.97倍と、金利負担に対する利益創出力は不十分です。ROEは-14.7%、ROICは-9.5%と資本効率は低水準で、投下資本から価値を創出できていません。EPSは-23.64円、1株当たり純資産は約148円で、利益剰余金は-17.33億円と累積欠損が重いです。粗利率68.0%の高さはポジティブですが、固定費・販管費の絶対額が重く、スケール不足が損益を圧迫しています。営業CF/純利益は2.93倍で計算上は1倍超ですが、両者ともマイナスであり、キャッシュ創出力の劣化は看過できません。棚卸資産6.00億円、売掛金2.00億円に対し買掛金1.07億円と運転資本は厚く、成長投資や在庫積み上がりがCFを圧迫している可能性があります。総合商社のような持分法投資利益は開示がなく業績への寄与は限定的とみられ、事業の自力収益性改善が焦点です。今後は、販管費の削減(固定費の可変化)と在庫効率の改善、金利負担の抑制が赤字縮小の鍵となります。短期的には資金調達で流動性は担保されている一方、フリーCFの赤字が続く限り、資本政策(希薄化や負債増)に伴う株主リスクが意識されます。
ROEは-14.7%で、デュポン分解は「純利益率-9.9% × 総資産回転率0.817 × 財務レバレッジ1.80倍」。現状のボトルネックは純利益率であり、粗利率68.0%の高さにもかかわらず販管費率74.8%が収益性を大きく侵食しています。総資産回転率0.817倍は小型成長企業として極端に低いわけではないものの、在庫・売掛の厚い運転資本構造が回転を抑制しています。財務レバレッジは1.80倍と過度ではなく、ROEを押し上げる効果は限定的です。ビジネス上の理由として、売上規模が販管費の固定費水準に届かず、スケールメリットが未実現であること、並びに金利負担(支払利息0.28億円)が経常段階での赤字を拡大させている点が挙げられます。販管費の高止まりは構造的要因(人件費・賃借料など固定費)とみられ、短期での自然改善は限定的で、一時的というより持続的な課題です。懸念されるトレンドとして、売上成長率+8.1%に対し販管費の伸びが明示されていないものの、現行の販管費率74.8%では営業レバレッジが負に作用し、売上の単純増だけでは黒字化が難しい点を指摘します。
売上高は24.41億円で前年比+8.1%と増収を確保しましたが、営業利益は-1.65億円と赤字で、成長が利益に結び付いていません。粗利率68.0%は示唆的に価格決定力や付加価値の高さを示す一方、販管費の絶対額18.26億円が重く、現状の売上規模では黒字化の閾値に届いていません。純利益率-9.9%、EBITDAマージン-5.9%から、短期的な成長の質は低いと評価します。ROICは-9.5%と投下資本を毀損する水準で、成長投資の回収力が課題です。今後の見通しとしては、在庫効率の改善、固定費の変動費化、金利負担の抑制が実行されれば、売上成長の営業レバレッジが改善に転じる余地があります。持分法投資利益の寄与は開示がなく、事業本体の収益性改善が主戦場となります。
流動比率238%、当座比率183%と短期流動性は良好です。負債資本倍率0.80倍、総負債13.28億円に対し純資産16.58億円で資本構成は保守的に見えます。短期借入金3.40億円に対し現金預金4.39億円、運転資本15.08億円があり、現金面の即時の満期ミスマッチリスクは限定的です。ただし、インタレストカバレッジ-5.97倍と金利負担耐性は脆弱で、損益赤字が続けば借換条件が厳しくなるリスクがあります。固定負債2.35億円のうち長期借入金1.74億円は大きくはないものの、FCFがマイナスであるため将来の返済原資は不十分です。オフバランス債務の開示はなく、ここでは評価できません。
営業CFは-7.13億円、純利益-2.43億円で営業CF/純利益は2.93倍と1倍を上回りますが、両者ともマイナスで質的には弱いです。フリーCFは-12.84億円(=営業CF-7.13 + 投資CF-5.71)と大幅なキャッシュアウトで、配当と設備投資を内部資金で賄える状況ではありません。投資CF-5.71億円は設備投資-0.16億円以外の投資(有価証券・M&A等)の流出が中心と推察され、短期的にCF圧迫要因となっています。財務CF+9.38億円に依存して不足分を補填しており、外部資金への依存度が高い構図です。運転資本の内訳は棚卸資産6.00億円、売掛金2.00億円、買掛金1.07億円で、在庫の厚みが営業CF悪化に寄与した可能性が高いものの、期中変動が未開示のため操作の有無は判定不能です。
配当情報は未開示のため実績配当性向や総額は評価不能です。現状のフリーCF-12.84億円、営業赤字・最終赤字、ROIC-9.5%という前提では、仮に配当を実施している場合でも内部資金でのカバレッジは困難で、外部資金または手元流動性の取り崩しに依存する非持続的な配当となる可能性が高いです。現時点の最適方針は、配当よりも収益回復とCF改善への再投資および固定費低減に注力することが示唆されます。
ビジネスリスク:
- 販管費率74.8%による構造的な営業赤字リスク(スケール不足)
- 在庫水準の厚さ(棚卸資産6.00億円)による回転低下・評価損リスク
- ROIC-9.5%と投資リターン不足による価値毀損リスク
- 価格改定・原価上昇吸収の不確実性(粗利率維持の難易度)
財務リスク:
- インタレストカバレッジ-5.97倍の金利耐性不足
- フリーCF-12.84億円の継続による資金繰り・希薄化(増資)・借換条件悪化リスク
- 累積欠損(利益剰余金-17.33億円)に伴う財務柔軟性低下
- 短期借入金3.40億円のロールオーバー依存
主な懸念事項:
- 営業赤字1.65億円の継続と最終損失2.43億円
- 投資CFの大幅流出(-5.71億円)の回収確度
- 在庫・売掛の回収と運転資本効率の改善可否
- ガバナンス面(固定費構造の抜本見直しの実行力)
重要ポイント:
- 増収(+8.1%)ながら販管費高止まりで営業赤字継続、純利益率-9.9%
- 粗利率68.0%の高さは維持されるも、販管費率74.8%が収益性を侵食
- 営業CF-7.13億円、FCF-12.84億円で外部資金9.38億円に依存
- ROE-14.7%、ROIC-9.5%と資本効率は警戒水準
- 短期流動性は厚い(流動比率238%)が、金利負担耐性は脆弱(IC -5.97倍)
注視すべき指標:
- 販管費の絶対額と販管費率(四半期推移)
- 在庫回転日数・売掛回収日数(運転資本効率)
- 営業CFの黒字化タイミングとFCFトレンド
- 支払利息の推移と借入条件(固定/変動金利、借換期日)
- 投資CFの回収進捗・減損リスク(のれん1.95億円含む)
セクター内ポジション:
同規模の小型消費関連・サービス企業と比較して、粗利率は高水準だが販管費構造が重く、利益・CFの質で劣後。財務レバレッジは抑制的だが、金利耐性とCF創出力でディスアドバンテージ。
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