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368A2026 第3四半期プライムJGAAP

北里コーポレーション(368A) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は79.3億円(前年同期比+9.3%)、営業利益は42.5億円(同+7.0%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

電機・精密/精密機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥79.3億¥72.6億+9.3%
営業利益¥42.5億¥39.7億+7.0%
経常利益¥42.6億¥39.9億+6.7%
純利益¥28.2億¥26.2億+7.5%
ROE14.5%14.4%-

Executive Summary

高い利益水準を維持しつつも増収率に対し利益成長率がやや鈍化した点が今期の要点である。売上高は79.3億円(前年比+9.3%)、営業利益は42.5億円(同+7.0%)、経常利益は42.6億円(同+6.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は28.2億円(同+7.5%)となり、増収増益を達成した。営業利益率は53.5%と極めて高水準だが、増収に対して費用増が相対的に上回り、前年同期比で若干の利益率低下がみられる。

業績変動要因

【売上高】売上高は79.3億円で前年比+9.3%増収。医療機器事業の単一セグメントであり、需要拡大が増収を牽引した。

【損益】営業利益は42.5億円(同+7.0%)、経常利益42.6億円(同+6.7%)、純利益28.2億円(同+7.5%)で、いずれも増益となったが増収率9.3%を下回る伸びにとどまった。売上原価率33.7%、販管費率12.8%と、増収局面で費用負担が相対的に高まり、営業利益率は53.5%と高水準を維持しつつも前年同期対比では低下している。営業外損益は為替差益0.5億円を含み経常利益を下支えしたが影響は限定的である。特別損益はほぼ発生しておらず、経常利益と純利益の差は主に法人税等(実効税率33.9%)による。結論として、増収増益ながら利益率はわずかに低下する局面にある。

セグメント別分析

当社グループは医療機器事業の単一セグメントであり、セグメント別の損益開示は行われていない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率53.5%、純利益率35.5%と極めて高水準であり、粗利率66.3%の高付加価値な事業構造を反映している。ただし前年同期対比では営業利益率が若干低下しており、増収に伴う費用増の吸収余地が縮小している。【キャッシュ品質】在庫日数は年換算217日、キャッシュ・コンバージョン・サイクルは同237日で、いずれも運転資本効率としては長期化しており、在庫滞留が資金回収を遅らせている。【投資効率】ROEは14.5%で、純利益率の高さが主因であり、財務レバレッジの寄与はほぼない。総資産回転率は0.388倍にとどまり、厚い現金・土地資産が回転率を抑制している。【財務健全性】自己資本比率95.1%、負債は総資産のわずか4.9%にとどまり、流動比率1,658.9%と極めて高い財務安全性を備えている。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の直接開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を読み取ると、現金及び預金は120.3億円(前年117.5億円台からやや増加想定含む前年11,460百万円)と厚みを増している。一方で在庫は棚卸資産合計が3.9億円台から4.5億円へ増加し、原材料10.4億円・仕掛品6.2億円が積み上がっており、在庫日数217日、CCC237日という長期化した運転資本サイクルが資金効率の重石となっている。潤沢な現金残高(総資産の58.9%)はこうした運転資本負担への耐性を支えており、財務面での資金繰りリスクは限定的である。

収益の質

利益の大半は本業からの経常的な収益であり、特別損益はほぼ計上されていないため一時的要因による歪みは小さい。営業外収益には為替差益0.5億円が含まれ、経常利益の押し上げに寄与しているが、その規模は経常利益の1.1%程度で限定的である。営業利益と経常利益の差はわずか0.1億円にとどまり、金融収支の影響は軽微である。一方、実効税率は33.9%とやや高く、税引前利益から純利益への転換を抑制する要因となっている。棚卸資産の増加を伴う在庫滞留はアクルーアルの観点から運転資本の質に留意が必要であり、利益の現金化スピードという観点ではやや慎重な評価が求められる。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高106.0億円(前年比+2.9%)、営業利益53.7億円(同-7.1%)、経常利益52.7億円(同-8.7%)であり、下期にかけて増収率鈍化と減益を見込む計画となっている。Q3累計の進捗率は売上高74.8%、営業利益79.0%、経常利益80.8%、純利益80.5%であり、利益の進捗は標準的な75%を上回っている。この進捗と通期減益計画との組み合わせから、第4四半期に費用増加や製品ミックス変化を織り込んでいる可能性がある。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円で、通期配当予想は41.0円と期末配当に集中する設計である。通期予想EPS87.46円に対する予想配当性向は46.9%であり、通期予想純利益34.98億円に対する配当総額約16.4億円から算出しても同水準となる。自己資本比率95.1%、現金及び預金120.3億円という強固な財務基盤が、この配当計画の実現可能性を支えている。

リスク要因

  1. 在庫滞留・運転資本効率: 在庫日数(年換算)217日、CCC(年換算)237日と長期化しており、需要変動や製品陳腐化が生じた場合、評価損や資金効率の悪化につながり得る。

  2. 事業集中リスク: 医療機器の単一セグメント事業であり、規制変更・保険償還制度・品質問題等が業績に直接影響する構造にある。

  3. 通期減益計画の実現度: 会社予想は営業利益前年比-7.1%であり、Q3時点の進捗率79.0%との整合から、第4四半期のコスト増加または製品ミックス変化が想定される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率53.5%8.6% (4.3%–12.7%)+45.0pt
純利益率35.5%6.4% (2.8%–10.3%)+29.1pt

収益性は業種中央値を大幅に上回り、製造業内でも極めて高い水準に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)9.3%3.3% (-2.1%–8.9%)+6.0pt

成長率も業種中央値を上回り、増収ペースは業種内で相対的に速い。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率53.5%、純利益率35.5%、ROE14.5%と、業種平均を大きく上回る高収益性を維持している。

  2. 自己資本比率95.1%、流動比率1,658.9%と、財務安全性は極めて高い一方、在庫日数217日・CCC237日という運転資本効率の長期化が構造的な課題として観察される。

  3. Q3累計の利益進捗率は標準水準(75%)を上回るが、通期計画は営業減益を見込んでおり、第4四半期の収益性動向が今後の焦点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)603円
base(基準)624円
bull(強気)652円
算出前提
1株純資産(BPS)486円
調整後予想EPS94.4円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向46.9%
予想EPSの信頼度調整×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.29倍 / 6.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 607円〜642円、ω±0.1で 621円〜629円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。