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36612026 第3四半期プライムJGAAP

エムアップホールディングス(3661) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は234.6億円(前年同期比+23.5%)、営業利益は40.1億円(同+23.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥234.6億¥189.9億+23.5%
営業利益¥40.1億¥32.6億+23.2%
経常利益¥42.4億¥32.8億+29.3%
純利益¥28.3億¥18.8億+50.8%
ROE26.6%21.3%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計期間決算(連結)は、売上高234.6億円(前年同期比+44.7億円、+23.5%)、営業利益40.1億円(同+7.5億円、+23.2%)、経常利益42.4億円(同+9.6億円、+29.3%)、親会社株主に帰属する四半期純利益28.3億円(同+9.5億円、+50.8%)と増収増益を達成した。経常利益と純利益の乖離率は+33.1%と大きく、投資有価証券評価損2.4億円の計上が税引前利益を圧縮したことが要因。ROE 26.6%は高水準で、営業利益率17.1%と自己資本比率41.7%のバランスは良好。

業績変動要因

【売上高】前年比+23.5%の増収は、主力のMobilePhone(旧称コンテンツ事業と推定)セグメントが202.1億円(前年160.1億円から+26.2%)へ伸長したことが主因。ElectronicTicket(旧称電子チケット事業と推定)セグメントも32.7億円(前年30.0億円から+9.1%)と成長が続く。セグメント別売上構成比はMobilePhoneが86.1%、ElectronicTicketが13.9%で、MobilePhoneが主力事業として売上を牽引。【損益】売上総利益69.2億円(粗利率29.5%)に対し販管費29.0億円(販管費率12.4%)で、営業利益は40.1億円(営業利益率17.1%)。セグメント利益合計45.6億円から全社費用5.3億円を控除して営業利益40.1億円へ調整されており、全社費用は前年5.1億円から+0.2億円増加。営業外収益2.3億円は受取利息0.7億円、為替差益1.2億円が主因で、営業外費用はほぼゼロ。経常利益42.4億円に対し特別損失2.4億円(投資有価証券評価損)が発生し、税引前利益42.5億円へ。法人税等14.2億円(実効税率33.4%)、非支配株主分2.9億円を差し引き、親会社株主分は28.3億円となった。純利益の前年比+50.8%は税引前利益の改善と税負担の構造的な影響による。結論として増収増益を達成し、営業レバレッジ効果で営業利益率は維持された。

セグメント別分析

MobilePhoneセグメントは売上高202.1億円(前年比+26.2%)、営業利益36.5億円(利益率18.1%)で、売上構成比86.1%を占める主力事業。ElectronicTicketセグメントは売上高32.7億円(同+9.1%)、営業利益9.1億円(利益率27.7%)で、利益率はMobilePhoneを9.6pt上回る。セグメント合計の営業利益45.6億円に対し全社費用5.3億円を控除し、連結営業利益40.1億円となる。ElectronicTicketの高利益率構造とMobilePhoneの規模拡大が収益性を支える構図。

主要財務指標

【収益性】ROE 26.6%は高水準、営業利益率17.1%(粗利率29.5%、販管費率12.4%)で収益性は良好。純利益率10.8%(税引前利益率18.1%、実効税率33.4%)は税負担が重く、税コスト改善が純利益率向上の鍵となる。【キャッシュ品質】現金及び預金106.7億円、流動資産183.8億円で短期負債カバレッジ1.25倍。売掛金39.8億円は前年22.6億円から+75.7%増で回転日数62日は業種中央値(61.3日)並みだが、売上成長率を大幅に上回る債権増加は与信条件の緩和や回収遅延のリスク要因。投資有価証券43.8億円は前年19.8億円から+121.8%と急増し、評価損リスクの観察が必要。【投資効率】総資産回転率0.92倍は業種中央値0.67倍を上回り、資産効率は良好。【財務健全性】自己資本比率41.7%(業種中央値59.2%を下回る)、流動比率125.3%(業種中央値215%を大幅に下回る)、財務レバレッジ2.40倍(業種中央値1.66倍を上回る)で、レバレッジ依存によるROE押し上げ構造。負債資本倍率1.40倍で負債依存度は一定程度存在。

キャッシュフロー分析

現金預金は前年比+18.5億円増の106.7億円へ積み上がり、増益が資金蓄積に寄与。運転資本動向では売掛金が+17.1億円増と売上成長を上回るペースで増加し、回収リスクへの注意が必要。買掛金は71.6億円で回転日数は業種中央値34.7日に対しやや長めの水準と推測され、サプライヤークレジット活用が資金効率化に貢献。投資有価証券の+24.1億円増は投資活動の積極化を示す。短期負債146.7億円に対する現金カバレッジは0.73倍で、流動資産全体でのカバレッジ1.25倍により流動性は確保されているが、業種比では低位。

収益の質

経常利益42.4億円に対し営業利益40.1億円で、非営業純増は+2.3億円。内訳は為替差益1.2億円と受取利息0.7億円が主で、営業外収益は売上高の1.0%と限定的。特別損失2.4億円(投資有価証券評価損)は一時的要因で、経常利益ベースの収益構造は健全。税引前利益42.5億円に対する実効税率33.4%は高く、税負担が純利益を圧縮。キャッシュフロー明細は未開示だが、現金預金の増加傾向から収益の質は良好と推察される。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は売上高78.2%、営業利益77.2%、経常利益81.5%で、第3四半期累計時点での標準進捗率75%を概ね上回る。純利益の通期予想30.0億円に対し実績28.3億円(進捗率94.3%)は第4四半期の利益率低下を前提とした保守的な予想と見られる。予想修正は当四半期において実施されていない。会社予想では通期売上300億円(YoY +16.4%)、営業利益52億円(同+27.9%)、経常利益52億円(同+26.4%)と増収増益を見込み、第4四半期に売上65.4億円、営業利益11.9億円を想定。営業利益率は第4四半期に18.2%へ小幅改善する計算で、通期での利益率改善シナリオは合理的。

株主還元

通期配当予想は12.5円(2026年1月1日付で1株につき2株の株式分割を実施済、分割考慮後)で、前年18.0円(分割考慮後9.0円)から+3.5円の実質増配。分割考慮前ベースでは前年9.0円から25.0円へ+16.0円の増配計画。配当性向は通期予想EPS 42.20円に対し29.6%で、持続可能な水準。第3四半期時点のEPS 35.74円と実績純利益28.3億円から算出すると、通期予想純利益30.0億円に対する配当総額約8.9億円(配当性向29.7%)となり、配当方針は安定。自社株買い実績の記載はなく、総還元性向は配当性向と同じ29.6%。現金預金106.7億円と強固な財務基盤により配当の持続性は高い。

リスク要因

売掛金の急増(前年比+75.7%で売上成長+23.5%を大幅に上回る)による回収遅延リスク。与信条件の緩和や顧客の支払遅延が運転資本を圧迫し、キャッシュフロー悪化の可能性。投資有価証券の大幅増加(+121.8%、残高43.8億円)に伴う評価損リスク。特別損失2.4億円の投資有価証券評価損計上実績があり、市況変動で追加評価損の可能性。コンテンツ事業(MobilePhone)依存度86.1%によるセグメント集中リスク。コンテンツ市場の需要減退や権利費用高騰が業績を圧迫する可能性。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 収益性: ROE 26.6%は業種中央値8.3%(2025年Q3、n=104社)を大幅に上回り、上位水準。営業利益率17.1%も業種中央値8.2%(IQR 3.6%~18.0%)の上限付近で高収益体質。純利益率10.8%は業種中央値6.0%(IQR 2.2%~12.7%)を上回る。健全性: 自己資本比率41.7%は業種中央値59.2%(IQR 42.5%~72.7%)を下回り、レバレッジ活用型の資本構造。流動比率125.3%は業種中央値215%を大幅に下回り、短期流動性は業種内で低位。効率性: 総資産回転率0.92倍は業種中央値0.67倍を上回り、資産効率は良好。売掛金回転日数62日は業種中央値61.3日並みで標準的だが、前年比での急増は要注意。成長性: 売上高成長率+23.5%は業種中央値+10.4%(IQR -1.2%~+19.6%)を大幅に上回り、高成長企業。EPS成長率+54.6%も業種中央値+22.0%を上回る。財務レバレッジ2.40倍は業種中央値1.66倍を上回り、レバレッジによるROE押し上げ効果が顕著。業種: 情報・通信業(104社)、比較対象: 2025年Q3、出所: 当社集計。

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントは第一に売上高の高成長(+23.5%)と営業利益率17.1%の維持による増収増益の実現で、営業レバレッジ効果が発現している点。第二に売掛金の急増(前年比+75.7%)が売上成長を大幅に上回っており、与信管理の緩和や回収遅延のリスクを注視する必要がある。債権回収状況の四半期推移と貸倒引当金の増減が今後の重要モニタリング項目。第三に投資有価証券の急拡大(+121.8%、残高43.8億円)が投資戦略の積極化を示す一方、特別損失2.4億円の評価損計上実績から評価リスクの存在が確認される。投資ポートフォリオの流動性と評価方針の開示が今後の透明性向上に寄与。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年3月期第3四半期累計は、コンテンツ事業と電子チケット事業の拡大を背景に、増収増益を維持した。売上高は前年同期比23.5%増の234.62億円、営業利益は同23.2%増の40.13億円となった。経常利益は為替差益1.24億円など営業外収益の増加を受け、同29.3%増の42.36億円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期に投資有価証券評価損2.39億円が計上されていた反動もあり、同53.5%増の25.38億円と利益成長が売上成長を大きく上回った。売上総利益率は29.5%で、前年同期の31.7%から約224bp低下した。原価率の上昇は、売上成長に対して粗利の伸びが相対的に抑制されたことを示す。もっとも、営業利益率は17.1%と前年同期の17.2%から約5bpの小幅低下にとどまり、高水準の収益性を維持した。販管費は29.03億円で前年同期比4.8%増にとどまり、売上高23.5%増を大きく下回ったことから、販管費の吸収による営業レバレッジが粗利率低下を補った。親会社株主帰属純利益率は10.8%となり、前年同期の8.7%から約212bp改善した。純利益率の改善には、前年同期の特別損失の非反復に加え、為替差益を含む営業外収益の増加が寄与した。通期会社予想に対する進捗率は、売上高78.2%、営業利益77.2%、経常利益81.5%、親会社株主帰属純利益84.6%であり、いずれも第3四半期の標準的な75%を上回る。特に純利益進捗が高いが、営業外損益および前年の有価証券評価損の反動を含むため、通期上振れ余地の評価では営業利益の積み上がりを重視すべきである。現金預金は106.74億円、当座比率は125.1%であり、短期流動性は確保されている。一方、流動負債のうち契約負債が47.29億円、買掛金が71.64億円を占め、取引量の拡大に伴う決済・返金対応を含めた運転資金管理が重要である。投資有価証券は前年同期比121.8%増の43.84億円へ増加しており、純資産に対する市場価格変動リスクの感応度は高まった。資本効率では、年換算ROE 31.8%と高い水準にある一方、品質アラートの年換算ROICマイナス11876.4%は、正の営業利益・資本規模との対比で経済実態を表す指標としての解釈に慎重さを要する。総じて、主力2事業の増収と販管費効率化を基盤に本業収益性は強いが、粗利率の低下、投資有価証券の増加、営業外収益への一部依存度が今後の注視点となる。

収益性分析

年換算ROEは31.8%であり、デュポン分解では純利益率10.8%×総資産回転率1.226回×財務レバレッジ2.40倍で説明される。ROEの主因は、10%を超える純利益率と年換算総資産回転率1.226回という収益力・資産効率の組み合わせであり、2.40倍の財務レバレッジもROEを増幅している。営業利益率は17.1%で、情報・通信セクターの優良目安である15%を上回る。粗利益率は前年同期比約224bp低下した一方、営業利益率の低下は約5bpにとどまった。これは販管費が前年同期比4.8%増と売上高の23.5%増を大幅に下回り、固定費吸収と販管費効率の改善が進んだためである。セグメント利益ベースでは、コンテンツ事業が36.55億円、電子チケット事業が9.06億円の利益を創出し、コンテンツ事業が最大の利益寄与を持つ主力事業である。コンテンツ事業の外部顧客売上高は201.85億円、セグメント利益は36.55億円で、前年同期比では売上高26.1%増、利益25.8%増となった。電子チケット事業の外部顧客売上高は32.46億円、セグメント利益は9.06億円で、前年同期比では売上高9.1%増、利益2.3%増となった。内部売上を含むセグメント利益率はコンテンツ事業18.1%、電子チケット事業27.7%であり、電子チケット事業の方が高い利益率を維持している。もっとも、電子チケット事業は売上・利益ともコンテンツ事業より伸びが鈍く、利益率の優位が全社成長へ直結するかが焦点となる。全社費用は6.72億円と前年同期の5.29億円から増加しているが、セグメント利益の増加がこれを上回り、連結営業利益は7.56億円増加した。CFA 5因子では、EBITマージン17.1%、金利負担係数1.058であり、支払利息による利益圧迫はみられない。税負担係数は0.598で、親会社株主帰属利益が税引前利益に対して低くなる構造を示す。品質アラートの高税負担警告については、実効税率は33.4%である一方、税負担係数0.598には法人税等に加えて非支配株主に帰属する利益2.89億円の影響も含まれるため、親会社帰属ベースの利益転換率は相対的に低い。純利益の前年同期比53.5%増は力強いものの、前年同期の投資有価証券評価損2.39億円が当期には発生していない反動、および当期の為替差益1.24億円を含むため、持続性の評価では営業利益の23.2%増を中心に見るべきである。

成長性評価

売上高は234.62億円と前年同期比44.71億円増加し、コンテンツ事業が前年同期比41.84億円増と成長の大半を牽引した。電子チケット事業も同2.71億円増収を確保しており、主力コンテンツ事業に加えて成長を支える構成となっている。会社通期予想は売上高300.00億円、営業利益52.00億円、経常利益52.00億円、親会社株主帰属純利益30.00億円である。第3四半期累計の進捗率は売上高78.2%、営業利益77.2%、経常利益81.5%、親会社株主帰属純利益84.6%である。営業利益の進捗率は標準進捗を2.2ポイント上回っており、現時点では会社予想の達成に向けた利益積み上がりは順調と評価できる。通期予想は売上高16.4%増に対して営業利益28.9%増を見込むため、第4四半期も販管費効率の維持と高採算取引の構成比が重要となる。粗利益率が低下しているため、成長の持続可能性は単純な流通総額や売上規模だけでなく、コンテンツ・チケットの収益分配条件を反映した粗利率の安定性に左右される。営業外収益2.27億円は売上高の1.0%であり、営業外収益が業績全体を過度に左右する水準ではないが、当期経常利益の増益率が営業利益の増益率を上回った要因の一つである。特別利益0.11億円は固定資産売却益であり、純利益の主要な増加要因ではない。

財務健全性

流動比率は125.3%、当座比率は125.1%であり、流動資産183.78億円が流動負債146.72億円を37.06億円上回る。流動比率は一般的な150%の健全目安を下回るものの、1.0倍を上回り、現金預金106.74億円が流動負債の72.8%をカバーするため、短期流動性に直ちに強い警戒を要する構造ではない。負債資本倍率は1.40倍であり、2.0倍超の積極的レバレッジ警戒水準を下回る。固定負債は1.91億円にとどまり、負債148.64億円の大半は流動負債である。流動負債の主な内訳は買掛金71.64億円と契約負債47.29億円であり、資金需要は有利子負債返済よりも、取引先・権利者への決済および契約履行に伴うタイミング管理の影響を受けやすい。契約負債はサービス提供前に受領した資金を含むため、流動負債の規模のみを金融負債と同一視すべきではない。投資有価証券は19.77億円から43.84億円へ24.07億円増加し、総資産の17.2%、純資産の41.2%を占める。投資有価証券の増加は資産運用・戦略投資の選択肢を広げる一方、評価変動が包括利益および純資産へ与える影響を大きくする。実際にその他有価証券評価差額金を含む評価・換算差額等はマイナス5.26億円であり、価格変動リスクは顕在化している。売掛金は17.13億円増の39.75億円となり、売上高増加を上回る伸び率であるため、回収条件・滞留状況と取引先構成の監視が必要である。自己株式は7.91億円の控除から12.82億円の控除へ4.91億円増加しており、株主資本の圧縮を通じてROEを押し上げる方向に作用する。利益剰余金は18.97億円増の68.52億円となり、累計利益の内部留保による資本蓄積が進んだ。純資産は87.85億円から106.44億円へ18.59億円増加し、自己資本比率は36.1%へ前年同期の31.2%から改善した。

B/S変動のポイント

投資有価証券: +24.07億円(+121.8%)- 43.84億円へ増加し、総資産の17.2%、純資産の41.2%を占める。戦略投資・資産運用の拡大を示す一方、評価変動および投資先業績への感応度上昇を伴う。売掛金: +17.13億円(+75.7%)- 売上高の増加率23.5%を上回る伸びであり、回収サイト、取引先構成、期末計上の季節性を継続的に確認する必要がある。自己株式: -4.91億円(控除額62.1%増)- 自己資本を圧縮し、1株当たり指標およびROEを押し上げる方向に作用する。資本還元と成長投資・有価証券投資の配分が注目される。利益剰余金: +18.97億円(+38.3%)- 累計利益の増加を通じて内部留保が拡大し、純資産は前年同期比18.59億円増の106.44億円となった。棚卸資産: +0.05億円(+31.2%)- 増加率は大きいものの残高は0.21億円、総資産比0.1%にとどまり、在庫リスクは限定的である。

キャッシュフロー品質

営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、設備投資額およびフリーキャッシュフローの数値に基づく収益現金化率・FCFカバレッジの評価は行っていない。貸借対照表からは、売掛金が前年同期比75.7%増の39.75億円となっており、売上高23.5%増を上回るため、利益の現金化を確認する上では売掛金回収の推移が重要である。棚卸資産は0.21億円と総資産の0.1%にとどまり、在庫の積み上がりが資金を大きく拘束する事業構造ではない。契約負債47.29億円は将来の履行義務を伴う資金であり、コンテンツおよび電子チケット事業ではイベント実施、返金、権利者への支払いの時期が運転資本を左右する。投資有価証券が24.07億円増加しているため、資金配分においては本業投資・株主還元・有価証券投資の優先順位が注目点となる。

配当持続性

通期の1株当たり配当予想は12.5円であり、会社予想EPS 42.2円に対する予想配当性向は約29.6%である。これは配当金のみを親会社株主帰属利益で除した配当性向であり、持続可能性の目安である60%を大きく下回る。発行済株式数から自己株式を控除した株式数を基準とした年間配当総額は概算8.9億円となり、会社予想の親会社株主帰属純利益30.0億円に対して十分に利益でカバーされる。第2四半期配当は0円であり、配当は期末中心の設計である。2026年1月1日に1株を2株とする株式分割を実施しており、予想配当12.5円は分割後ベースである。会社は分割を考慮しない場合の2026年3月期予想配当を25円とし、実質7円の増配と説明している。自己株式の控除額は前年同期比4.91億円増加しているが、取得時期・取得額のフロー情報に基づく総還元性向は算定していない。利益剰余金68.52億円、現金預金106.74億円、予想配当性向29.6%を踏まえると、利益・財務余力の観点から配当水準には一定の耐性がある。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度(発生可能性: 中、影響度: 高): コンテンツ事業はアーティスト、IP保有者、配信プラットフォーム等との契約条件・取扱コンテンツに依存する。主力コンテンツ事業は外部顧客売上高201.85億円、セグメント利益36.55億円と連結利益の中核であり、主要コンテンツの喪失や収益分配条件の悪化は全社収益性に大きく影響する。、高優先度(発生可能性: 中、影響度: 高): 電子チケット事業には、公演中止・延期、返金対応、不正転売対策、決済障害およびシステム障害のリスクがある。契約負債47.29億円を抱えるため、イベント運営上の混乱は売上計上時期と資金決済の双方に影響し得る。、中優先度(発生可能性: 中、影響度: 中): 情報・通信業固有のサイバーセキュリティ、個人情報保護、電子決済およびチケット不正利用への対応コストがある。利用者データを扱うプラットフォーム事業では、事故発生時の信用低下と規制対応が顧客基盤に影響する。、中優先度(発生可能性: 中、影響度: 中): コンテンツ流通・チケット市場では大手プラットフォームとの競争、権利者の内製化、消費者接点を巡る競争が継続する。粗利益率が前年同期比約224bp低下しているため、売上成長が収益分配率や販売手数料率の低下を伴っていないかを確認する必要がある。が挙げられます。

財務リスクとしては、高優先度(発生可能性: 中、影響度: 中): 投資有価証券は43.84億円で純資産の41.2%に達し、前年同期比121.8%増加した。評価・換算差額等はマイナス5.26億円であり、市場価格変動や投資先業績が包括利益・純資産へ与える影響が大きい。、中優先度(発生可能性: 中、影響度: 中): 売掛金は前年同期比75.7%増の39.75億円で、売上成長率を大きく上回る。回収サイトの長期化や取引先信用力の低下があれば、運転資本の悪化と利益の現金化遅延につながる。、中優先度(発生可能性: 低〜中、影響度: 中): 流動比率125.3%は1倍超である一方、流動負債146.72億円が大きい。買掛金・契約負債を中心とする短期決済の管理が、流動性維持の前提となる。、中優先度(発生可能性: 中、影響度: 中): 品質アラートの税負担係数0.598は、税金および非支配株主利益控除後の親会社帰属利益への転換率が低いことを示す。実効税率33.4%に加え非支配株主帰属利益2.89億円も影響するため、連結利益成長が親会社株主への利益成長へどの程度転換されるかを注視する。が挙げられます。

主な懸念事項としては、品質アラートの年換算ROICマイナス11876.4%は、正の営業利益40.13億円および総資産255.09億円との関係から通常の事業採算性を表す水準としては解釈しにくい。投下資本の定義・算定過程の影響を受ける可能性があり、資本効率の判断は年換算ROE31.8%、営業利益率17.1%、総資産回転率1.226回と併せて行う必要がある。、親会社株主帰属純利益の増益率53.5%は営業利益の増益率23.2%を上回るが、前年同期の投資有価証券評価損2.39億円の反動と、当期の為替差益1.24億円を含む。持続的な収益力の評価では、営業利益率と粗利益率の推移を優先する。、自己株式の控除額増加は1株当たり利益・ROEにプラスとなる一方、投資有価証券の増加と併せた資本配分が将来の投下資本収益性へ結び付くかが焦点となる。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、売上高23.5%増、営業利益23.2%増であり、主力コンテンツ事業を中心に高成長を維持している。、営業利益率17.1%、年換算ROE31.8%は高水準で、販管費の伸びを売上成長以下に抑えた営業レバレッジが強みである。、粗利益率は前年同期比約224bp低下しており、収益分配条件・商品ミックス・決済関連コストなどを含む原価率の方向性が重要である。、通期予想への進捗は売上高78.2%、営業利益77.2%、親会社株主帰属純利益84.6%と良好であるが、純利益の高進捗には非経常要因の影響が含まれる。、投資有価証券43.84億円は純資産の41.2%を占めるため、戦略投資の収益性と評価変動リスクが資本配分上の主要論点となる。が挙げられます。

注視すべき指標は、コンテンツ事業の売上高成長率、セグメント利益率および主要IP・アーティストとの取引継続性、電子チケット事業の売上高成長率、セグメント利益率、公演中止・返金対応および不正利用対策コスト、売上総利益率と販管費率による営業利益率の維持可能性、売掛金39.75億円の回収推移と、売上高に対する増加ペース、投資有価証券43.84億円の増減、評価差額および投資先の収益貢献、契約負債47.29億円、買掛金71.64億円を含む短期決済資金の管理、通期営業利益52.00億円に対する第4四半期の利益進捗です。

セクター内ポジションについては、営業利益率17.1%と純利益率10.8%は、提示された収益性ベンチマークでいずれも優良水準にある。無形資産は総資産の1.2%で、のれん・無形資産への過度な依存は限定的である一方、投資有価証券の比重が高く、純粋な事業収益力に加えて保有投資の価値変動を考慮する資本構成となっている。