- 売上高: 503.15億円
- 営業利益: 5.40億円
- 当期純利益: 2.45億円
- 1株当たり当期純利益: 17.93円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 503.15億円 | 496.46億円 | +1.3% |
| 売上原価 | 374.72億円 | 370.09億円 | +1.3% |
| 売上総利益 | 128.43億円 | 126.37億円 | +1.6% |
| 販管費 | 123.02億円 | 117.61億円 | +4.6% |
| 営業利益 | 5.40億円 | 8.76億円 | -38.4% |
| 営業外収益 | 1.02億円 | 1.02億円 | +0.0% |
| 営業外費用 | 1.36億円 | 89百万円 | +52.8% |
| 経常利益 | 5.06億円 | 8.88億円 | -43.0% |
| 税引前利益 | 4.45億円 | 8.89億円 | -49.9% |
| 法人税等 | 2.00億円 | 4.15億円 | -51.8% |
| 当期純利益 | 2.45億円 | 4.74億円 | -48.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.46億円 | 4.69億円 | -47.5% |
| 包括利益 | 2.26億円 | 4.89億円 | -53.8% |
| 減価償却費 | 7.26億円 | 6.49億円 | +11.9% |
| 支払利息 | 1.17億円 | 81百万円 | +44.4% |
| 1株当たり当期純利益 | 17.93円 | 33.88円 | -47.1% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 266.27億円 | 216.96億円 | +49.31億円 |
| 現金預金 | 56.58億円 | 26.69億円 | +29.89億円 |
| 売掛金 | 44.11億円 | 33.36億円 | +10.75億円 |
| 固定資産 | 244.77億円 | 244.98億円 | -21百万円 |
| 有形固定資産 | 145.89億円 | 148.04億円 | -2.15億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 48.87億円 | 21.02億円 | +27.85億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -13.54億円 | -6.14億円 | -7.40億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 0.5% |
| 粗利益率 | 25.5% |
| 流動比率 | 107.2% |
| 当座比率 | 107.2% |
| 負債資本倍率 | 4.10倍 |
| インタレストカバレッジ | 4.62倍 |
| EBITDAマージン | 2.5% |
| 実効税率 | 44.9% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +1.3% |
| 営業利益前年同期比 | -38.3% |
| 経常利益前年同期比 | -43.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -47.4% |
| 包括利益前年同期比 | -53.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 14.24百万株 |
| 自己株式数 | 456千株 |
| 期中平均株式数 | 13.77百万株 |
| 1株当たり純資産 | 727.71円 |
| EBITDA | 12.66億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 10.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1,020.00億円 |
| 営業利益予想 | 18.00億円 |
| 経常利益予想 | 17.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 8.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 58.08円 |
| 1株当たり配当金予想 | 12.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のサツドラHDは、売上は微増ながらも利益が大幅減少し、収益性の悪化が際立つ内容でした。売上高は503.15億円で前年同期比+1.3%と堅調でしたが、営業利益は5.40億円(-38.3%)に減少しました。経常利益は5.06億円(-43.0%)、当期純利益は2.46億円(-47.4%)と、非営業費用の増加と税負担の上昇が下押し要因となりました。粗利益は128.43億円で粗利率は25.5%と確認でき、販売費及び一般管理費は123.02億円(売上比24.5%)まで上昇し、SG&Aの重さが営業段階の圧迫要因です。営業利益率は1.07%で、前年推定1.76%から約69bp縮小しました。純利益率は0.49%で、前年推定0.94%から約45bp縮小しています。営業外では収益1.02億円に対し費用1.36億円とネットでマイナス、うち支払利息1.17億円が重く、金利負担の高まりが経常段階を押し下げました。実効税率は44.9%と高く、低利益下での税率上振れが最終利益の減益幅を拡大させました。デュポン分解では、純利益率0.5%、総資産回転率0.985、財務レバレッジ5.10倍から算出ROEは2.5%にとどまり、資本効率の弱さが明確です。ROICは1.7%と資本コストを大きく下回る水準で、投下資本の収益性に課題が残ります。財務面では、流動比率107.2%と最低限は確保する一方、負債資本倍率4.10倍と高レバレッジで、利払い負担の増加リスクが継続します。営業CFは48.87億円と純利益の約19.9倍に達しキャッシュ創出は良好でしたが、運転資本の一時的な改善寄与の可能性があり持続性には留意が必要です。短期ではSG&Aの増勢抑制と非営業費用のコントロールが収益回復の鍵であり、中期では低ROIC事業の見直し・出店効率改善が求められます。資金繰りは当面安定的とみられるものの、金利上昇や借換え動向に伴う財務費用の増加リスクは注視が必要です。競合の価格競争とPB比率の拡大動向、調剤・ヘルスケアサービスの付加価値化が粗利の趨勢を左右します。北海道地盤という地域特性から人口動態や観光需要の変動も業績感応度が高い点に留意が必要です。総じて、売上は維持も収益性の低下と高レバレッジの組み合わせがROE/ROICを圧迫しており、費用最適化と資本効率改善が最優先課題です。
ステップ1(ROE分解): ROE 2.5% = 純利益率0.5% × 総資産回転率0.985 × 財務レバレッジ5.10倍。ステップ2(主因特定): 前年比で最も悪化したのは純利益率(営業利益率の約69bp縮小と税負担・金利負担の増加)。総資産回転は0.985と横ばい圏、レバレッジは高止まりで変化寄与は限定的と推定。ステップ3(ビジネス要因): 1)粗利率は25.5%で維持も、SG&Aが売上対比24.5%まで上昇し、スケールメリットが効かず営業レバレッジが負に作用。2)支払利息1.17億円の増勢が経常段階を圧迫。3)実効税率44.9%で低利益下の税負担が相対的に重く純利益をさらに下押し。ステップ4(持続性評価): SG&Aの上振れはコスト最適化で是正余地がある一方、賃上げ・エネルギーコスト・物流費など構造的上昇は一部持続的。金利負担は金利環境とレバレッジに依存し、当面は下押し圧力が続く可能性。税率は一過性要因がなければ平準化余地。ステップ5(懸念トレンド): 売上+1.3%に対し営業利益-38.3%で、販管費成長率が売上成長率を上回った可能性が高い。営業外費用の増加で営業外収支が悪化、低ROIC(1.7%)が継続し資本効率の改善が遅延。
売上は503.15億円(+1.3%)と微増で、既存店の伸びまたは物価要因の寄与が推測される一方、数量ベースの伸長は限定的とみられます。営業利益は5.40億円(-38.3%)と大幅減で、売上総利益の伸びが販管費増に吸収された格好です。粗利率25.5%は同業水準に近いものの、PB強化や調剤・ヘルスケアサービスの拡充が進まない限り、マージンの自然改善は限定的です。非営業では支払利息1.17億円が重く、金利動向とレバレッジが成長のヘッドウィンドとなっています。短期見通しでは、SG&Aの伸び抑制(人件費・物流費の効率化)とミックス改善(高粗利カテゴリー、調剤・ヘルスケアの比率拡大)が利益回復の主因。中期では、低ROIC案件の撤退・入替、店舗ポートフォリオの最適化(不採算店閉鎖・小型高回転モデル転換)による資本生産性向上が不可欠。利益の質は、営業CFが純利益の約19.9倍と強く、キャッシュ面での成長耐性はあるが、運転資本の一時的改善が寄与している可能性があり持続性は不透明です。
流動比率107.2%・当座比率107.2%と最低限の流動性は確保。短期負債248.43億円に対し流動資産266.27億円で運転資本は17.84億円のクッションに留まり、満期ミスマッチは大きくないが余裕は薄い。負債資本倍率4.10倍と高レバレッジで、警告水準(>2.0)を超過。長期負債162.33億円(長期借入128.68億円)により期間構成は一定程度長期化しているが、買掛金155.91億円など商慣行上の短期負債依存が高い。インタレストカバレッジ4.62倍はベンチマーク5倍をやや下回り、利払い耐性は中立からやや弱め。オフバランス債務(賃貸借等)の開示は本データでは不明で、実質レバレッジは示値より高い可能性。
営業CFは48.87億円で純利益2.46億円に対し約19.9倍と非常に高く、利益のキャッシュ化は期中良好。営業CF/純利益が高すぎる場合、運転資本の改善(在庫圧縮・買掛増加・売掛回収)や一過性要因の影響があり得るため、持続性はやや不透明。減価償却7.26億円に対しEBITDA12.66億円とキャッシュ創出は確認できる。投資CFは未記載だが、設備投資額-2.31億円が示されており、メンテナンス投資水準は抑制的。簡便FCF(営業CF−設備投資)ベースでは約46.56億円と良好だが、その他の投資キャッシュフロー(出店・M&A・金融投資)が不明なため過大評価の可能性がある。財務CFは-13.54億円で、借入返済や配当支払いが示唆されるが配当金額は未記載。運転資本操作の明示データはないが、買掛金の大きさや営業CFの強さから、支払サイト延伸・在庫削減が寄与した可能性に留意。
配当性向(計算値)57.9%は当社ベンチマーク<60%の上限付近で、利益水準が低い中ではやや高め。営業CFは強く簡便FCFは十分に見えるが、投資CF詳細不明のためFCFによる配当カバレッジは確証できない。高レバレッジ(D/E 4.10)とインタレストカバレッジ4.62倍を踏まえると、積極的な株主還元拡大余地は限定的で、安定配当維持が基本シナリオ。今後は収益回復と投資規律の両立が前提となり、業績変動時には配当性向の見直しリスクも存在。
ビジネスリスク:
- 粗利率の伸び悩み(PB比率・調剤比率の不足、価格競争)
- 販管費の持続的な上昇(人件費・エネルギー・物流コスト)
- 既存店成長の鈍化(人口動態・観光需要の変動)
- サプライチェーン混乱による在庫と欠品の管理難易度上昇
財務リスク:
- 高レバレッジ(D/E 4.10)による金利感応度の高さ
- インタレストカバレッジ4.62倍と境界的な利払い余力
- 運転資本依存(買掛金比重大)に伴う資金繰りボラティリティ
- 投資CF不明による実質FCFの不確実性(出店・更新投資の規模次第)
主な懸念事項:
- ROIC 1.7%と資本コストを大幅に下回る資本効率
- 営業利益率1.07%と低い利益体質、前年から約69bp縮小
- 実効税率44.9%と低利益下での税負担の重さ
- 非営業費用(支払利息1.17億円)増による経常段階の圧迫
重要ポイント:
- 売上は+1.3%も、営業利益-38.3%・純利益-47.4%で収益性が急悪化
- 営業利益率1.07%(前年推定1.76%)へ約69bp低下、SG&Aの重さが主因
- ROE 2.5%、ROIC 1.7%と資本効率が低迷、高レバレッジに依存
- 営業CFは48.87億円と強いが、運転資本起因の一過性の可能性に注意
- D/E 4.10倍・インタレストカバレッジ4.62倍で金利上昇耐性は限定的
注視すべき指標:
- 既存店売上成長率・来店客数/客単価
- 粗利率(カテゴリーミックス、PB比率、調剤・ヘルスケア比率)
- 販管費率(人件費・物流費・光熱費)
- 在庫回転日数・買掛金回転日数(運転資本の質)
- インタレストカバレッジ・平均借入金利・固定/変動比率
- ROIC(投下資本回転・NOPATマージンの双方)
セクター内ポジション:
国内ドラッグストア大手(ツルハHD、ウエルシアHD等)と比べ、収益性(営業利益率・ROIC)は低位で、財務レバレッジ依存が相対的に高い。地域密着性とサービス深化の余地はあるが、スケール効果・調剤比率・PB戦略で劣後しており、費用最適化と出店効率の改善が競争力の鍵。
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