- 売上高: 337.41億円
- 営業利益: 12.01億円
- 当期純利益: 8.04億円
- 1株当たり当期純利益: 133.60円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 337.41億円 | 345.23億円 | -2.3% |
| 売上原価 | 288.11億円 | 288.08億円 | +0.0% |
| 売上総利益 | 49.30億円 | 57.15億円 | -13.7% |
| 販管費 | 37.29億円 | 35.87億円 | +4.0% |
| 営業利益 | 12.01億円 | 21.27億円 | -43.5% |
| 営業外収益 | 4.26億円 | 1.36億円 | +213.2% |
| 営業外費用 | 2.27億円 | 5.16億円 | -56.0% |
| 経常利益 | 14.00億円 | 17.47億円 | -19.9% |
| 税引前利益 | 8.78億円 | 7.01億円 | +25.2% |
| 法人税等 | 73百万円 | 4.25億円 | -82.8% |
| 当期純利益 | 8.04億円 | 2.75億円 | +192.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 8.04億円 | 2.75億円 | +192.4% |
| 包括利益 | 4.96億円 | 8.34億円 | -40.5% |
| 減価償却費 | 7.93億円 | 8.64億円 | -8.2% |
| 支払利息 | 74百万円 | 78百万円 | -5.1% |
| 1株当たり当期純利益 | 133.60円 | 45.81円 | +191.6% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 133.46円 | 45.79円 | +191.5% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 345.19億円 | 352.26億円 | -7.07億円 |
| 現金預金 | 60.86億円 | 63.07億円 | -2.21億円 |
| 売掛金 | 121.59億円 | 135.28億円 | -13.69億円 |
| 棚卸資産 | 25.79億円 | 25.93億円 | -14百万円 |
| 固定資産 | 196.03億円 | 190.44億円 | +5.59億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -1.65億円 | 16.27億円 | -17.92億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 21.21億円 | -5.12億円 | +26.33億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 2.4% |
| 粗利益率 | 14.6% |
| 流動比率 | 151.1% |
| 当座比率 | 139.8% |
| 負債資本倍率 | 1.18倍 |
| インタレストカバレッジ | 16.23倍 |
| EBITDAマージン | 5.9% |
| 実効税率 | 8.3% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -2.3% |
| 営業利益前年同期比 | -43.5% |
| 経常利益前年同期比 | -19.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +192.3% |
| 包括利益前年同期比 | -40.5% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 6.06百万株 |
| 自己株式数 | 32千株 |
| 期中平均株式数 | 6.02百万株 |
| 1株当たり純資産 | 4,125.43円 |
| EBITDA | 19.94億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 100.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| AutomotiveSafetySystemsBusinessDivision | 250.26億円 | 9.89億円 |
| HighPerformanceProductsBusinessDivision | 86.99億円 | 5.69億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 660.00億円 |
| 営業利益予想 | 30.00億円 |
| 経常利益予想 | 30.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 18.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 298.95円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の芦森工業は、売上微減とコスト圧力から営業利益が大幅減益となる一方、特別要因の影響で純利益は大幅増となったが、キャッシュフローの質は弱い四半期だった。売上高は337.41億円で前年比-2.3%、営業利益は12.01億円で同-43.5%、経常利益は14.00億円で同-19.9%と減益基調が鮮明。営業利益率は3.56%(=12.01/337.41)で、前年の約6.16%(逆算ベース)から約260bp縮小した。粗利益率は14.6%と薄利で、販管費37.29億円が重くのしかかり、営業レバレッジが負に作用した。営業外収益4.26億円-営業外費用2.27億円=+1.99億円が経常段階を一定程度下支えした。税引前利益は8.78億円と経常から5.22億円減少しており、特別損失等の一過性要因が示唆される。純利益は8.04億円で前年比+192.3%と急増したが、前年は特損などで低水準だった可能性が高く、質的な改善とは言い切れない。EPSは133.60円、計算ROEは3.2%と資本効率は低位。ROICは3.7%と5%を下回り、投下資本効率の弱さが続く。営業外収入比率は53.0%と高く、コア事業の稼ぐ力に対し非コアの寄与が相対的に大きい構図。営業キャッシュフローは-1.65億円とマイナスで、営業CF/純利益は-0.21倍にとどまり利益の現金化が遅れている。流動比率151.1%、当座比率139.8%と短期流動性は概ね良好だが、短期借入金73.04億円のリファイナンスリスクは注視が必要。財務CFは+21.21億円と資金調達でキャッシュを賄っており、実質的に外部資金依存で投資と運転資金を補填した格好。今後は価格転嫁・ミックス改善と固定費コントロール、運転資本の是正により、営業利益率の回復とキャッシュ創出力の改善がカギとなる。
ステップ1(ROE分解):ROE 3.2% = 純利益率2.4% × 総資産回転率0.623 × 財務レバレッジ2.18倍。ステップ2(変化の大きい要素):営業利益の大幅減から、純利益率の低下(営業利益率の約260bp縮小)が最も影響。ステップ3(理由):売上-2.3%に対し販管費は高止まり(37.29億円)で固定費負担が重く、粗利率14.6%の薄利構造下でコストインフレ・価格転嫁遅れが営業利益率を圧迫。非営業損益(+1.99億円)は純利益率の悪化を一部相殺。ステップ4(持続性評価):コストインフレや価格交渉の改善が進めば一部は巻き戻し得るが、製品ミックス・規模の経済の不足は構造的で短期の反転は限定的。ステップ5(懸念トレンド):売上成長率(-2.3%)に対し販管費の伸び鈍化が追いつかず、営業レバレッジが負に作用。加えて、経常→税前でのギャップ(-5.22億円)は一過性損失の発生を示唆し、利益ボラティリティが高い。
売上は-2.3%とマクロ・自動車生産の鈍化やモデルミックス影響を反映。営業利益は-43.5%と、価格転嫁の遅れや原材料・物流コスト上昇、固定費の粘着性が主因とみられる。非営業項目(受取配当0.20億円、受取利息0.20億円等)で経常利益は営業を上回ったが、持続的な成長ドライバーとは言い難い。税前段階での5.22億円の減少は、特損等の一過性要因が混在。今後は顧客向け価格条件の改定、コストダウン、製品ミックス改善(高付加価値・安全関連)により、売上横ばい局面でも利益率の底上げが可能。短期は在庫調整の巻き戻しと生産計画の正常化が追い風になり得るが、需要の不確実性と円安・コモディティの変動は上下にブレを生む。KPIとして受注動向、稼働率、単価改定進捗、原材料価格のパススルーを注視。
流動比率151.1%、当座比率139.8%と短期流動性は健全域。総資産541.23億円に対し負債292.67億円、負債資本倍率1.18倍で資本構成は中庸。短期負債228.44億円のうち短期借入金73.04億円が大きく、満期ミスマッチは現金60.86億円+売掛金121.59億円+棚卸25.79億円でカバー可能だが、借換え依存は残る。長期借入金40.11億円と合わせた有利子負債合計は未記載だが、利払い0.74億円に対しインタレストカバレッジ16.23倍と支払能力は十分。株主資本248.21億円、自己資本比率は未算出だがおおむね46%前後と推定(純資産/総資産ベース)。オフバランス債務の情報はなく、リース・保証等の潜在債務は不明。警告水準(流動比率<1.0、D/E>2.0)はいずれも該当せず。
営業CFは-1.65億円で純利益8.04億円に対し-0.21倍と品質は低い(警告)。運転資本の増加(売掛・棚卸)や未回収の進捗が主因の可能性。設備投資は-20.96億円と積極的で、投資CF全体は未記載ながら、簡易FCF(営業CF-設備投資)は約-22.61億円とマイナス。財務CF+21.21億円で外部調達によりFCF赤字を補填しており、資金繰りは保たれるが自立的キャッシュ創出は弱い。運転資本操作の兆候として、売上減の中で売掛金121.59億円が大きい点は回収期間の伸長リスクを示唆。短期的には在庫25.79億円の適正化と回収強化がCFO改善の近道。
配当は未開示だが計算上の配当性向は75.3%と高めで、持続可能性に注意。営業CFがマイナスで簡易FCFも赤字(約-22.61億円)のため、配当原資は当期利益と借入・内部留保に依存。今後の投資計画とデレバレッジ方針次第では配当余力の再配分が必要になり得る。目安として、配当性向<60%かつFCFで現金配当を賄える体制への回帰が望ましい。
ビジネスリスク:
- 自動車生産・需要循環の減速による数量・稼働率低下
- 原材料・物流コスト上昇と価格転嫁遅れによるマージン圧迫
- 主要顧客への依存度上昇に伴う価格交渉力低下
- 品質・安全関連の不具合発生リスク(回収・保証費用)
財務リスク:
- 営業CFマイナスとFCF赤字の継続による外部資金依存
- 短期借入金73.04億円のリファイナンスリスク
- 特別損失発生による損益ボラティリティと純資産の毀損リスク
- ROIC 3.7%と低収益構造に伴う資本コスト未回収リスク
主な懸念事項:
- 営業利益率の約260bp縮小と純利益率2.4%の低迷
- 経常→税前での-5.22億円ギャップ(特別損失示唆)
- 営業CF/純利益-0.21倍と利益の現金化不足
- 非営業寄与(営業外収入比率53%)への依存度上昇
重要ポイント:
- 薄利構造(粗利率14.6%)と固定費負担で営業利益が大幅減
- 非営業損益の寄与で経常は下支えも、税前で特損示唆
- 営業CFがマイナスでFCF赤字、財務CFで補填
- ROE 3.2%、ROIC 3.7%と資本効率は低位
- 流動性は良好だが短期借入依存の監視が必要
注視すべき指標:
- 営業利益率と粗利率(価格転嫁進捗)
- 営業CF/純利益、運転資本回転日数(売掛・在庫)
- 短期借入残高と平均調達金利、インタレストカバレッジ
- 特別損失の発生有無と内容、再発可能性
- CAPEXの投資対効果(ROICの改善度合い)
セクター内ポジション:
国内中堅自動車部品セクター内で、流動性は中上位だが収益性・資本効率は下位〜中位。非営業の下支えと外部資金に依存する点で、キャッシュフロー品質は同業他社と比べ見劣り。
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