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34672026 第3四半期スタンダードJGAAP

アグレ都市デザイン(3467) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は231.3億円(前年同期比+18.0%)、営業利益は19.2億円(同+27.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

不動産/不動産業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥231.3億¥196.0億+18.0%
営業利益¥19.2億¥15.1億+27.1%
経常利益¥16.1億¥13.0億+23.6%
純利益¥10.9億¥8.9億+23.1%
ROE14.1%12.3%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計決算は、売上高231.3億円(前年同期比+35.3億円 +18.0%)、営業利益19.2億円(同+4.1億円 +27.1%)、経常利益16.1億円(同+3.1億円 +23.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益10.9億円(同+2.0億円 +23.1%)と、全利益段階で2桁増収増益を達成した。ROE14.1%は良好な水準にあり、売上高は通期予想368.6億円に対し62.7%の進捗率となっている。総資産は384.5億円へ+51.6億円拡大し、販売用不動産・開発中不動産を中心とした在庫投資と有利子負債の増加が資産拡大を牽引した。自己資本比率20.2%、財務レバレッジ4.95倍と高レバレッジ構造が継続しており、短期借入金75.0億円に対し現金預金53.3億円と流動性管理が重要な局面にある。

業績変動要因

【売上高】トップラインは前年同期比+18.0%と堅調な伸びを示した。セグメント別ではハウジング事業が169.6億円から196.9億円へ+27.4億円(+16.1%)増加し、売上全体の85.1%を占める主力事業として増収を牽引した。アセットソリューション事業は25.6億円から32.4億円へ+6.8億円(+26.5%)と高成長を示し、売上構成比14.0%まで拡大した。宿泊事業は0.9億円から2.0億円へ+1.2億円増加したが規模は限定的である。販売用不動産および開発中不動産の期末在庫は275.3億円と前年同期比で大幅に積み上がっており、販売計画の進捗が通期業績を左右する構造にある。【損益】営業利益は19.2億円と前年比+27.1%増加し、営業利益率は8.3%へ改善した。売上総利益率は18.0%と前年比でほぼ横ばいとなり、売上拡大による増益基調が継続した。販管費は22.4億円へ+3.3億円(+17.0%)増加したが、売上高伸び率+18.0%を下回り、相対的にコストコントロールが効いた形となった。経常利益16.1億円に対し営業利益19.2億円と営業外収支は純額で約3.1億円の費用超過となり、主因は支払利息3.4億円の計上である。純利益10.9億円は経常利益16.1億円から約5.2億円減少し、税負担率は約32%と推定される。特別損益の大きな変動は見られず、経常段階から純利益段階への減少は税負担が主因である。セグメント利益では、ハウジング事業が20.3億円、アセットソリューション事業が3.1億円の利益を計上した一方、宿泊事業は0.3億円の損失となり、全社費用7.1億円を控除後の連結経常利益が16.1億円となった。結論として、主力のハウジング事業と成長中のアセットソリューション事業の増収が営業レバレッジを効かせ、増収増益を達成した。

セグメント別分析

ハウジング事業は売上高196.9億円(構成比85.1%)、セグメント利益20.3億円(前年17.2億円から+18.0%)と、全社の主力事業として安定した収益を創出した。セグメント利益率は10.3%と高水準にある。アセットソリューション事業は売上高32.4億円(構成比14.0%)、セグメント利益3.1億円(前年2.1億円から+46.8%)と高成長を示し、セグメント利益率は9.7%とハウジング事業に近い収益性を維持している。宿泊事業は売上高2.0億円(構成比0.9%)と規模は小さく、セグメント損失0.3億円と赤字が継続しているが、前年損失0.1億円から損失幅が拡大した。全社費用7.1億円(前年6.3億円)は管理部門コストとして計上され、セグメント利益合計23.2億円から全社費用を控除した連結経常利益が16.1億円となった。主力事業であるハウジング事業の利益率安定が全社収益の基盤となっており、アセットソリューション事業の成長が利益拡大に寄与している構図である。

主要財務指標

【収益性】ROE14.1%は前年同期推定値から改善し、純利益率4.7%、営業利益率8.3%と利益創出力は確保されている。総資産利益率(ROA)は2.8%相当である。【キャッシュ品質】現金預金53.3億円は前年71.7億円から18.4億円減少し、短期借入金75.0億円に対する現金カバレッジは0.71倍と限定的である。流動比率167.2%、当座比率167.2%と短期流動性は一定水準を保つが、短期負債比率48.5%と短期資金依存度が高い。運転資本は151.7億円と大規模で、販売用不動産・開発中不動産の在庫が運転資本の大半を占める。【投資効率】総資産回転率0.60倍と在庫型ビジネスの特性を反映した水準にあり、インタレストカバレッジは5.7倍で利払い余力は確保されている。【財務健全性】自己資本比率20.2%(前年21.7%から低下)、負債資本倍率3.95倍、Debt/Capital比率66.6%と高レバレッジ構造が継続している。有利子負債は154.7億円(短期借入金75.0億円、長期借入金79.7億円)で、総資産384.5億円に対する有利子負債比率は40.2%である。財務レバレッジ4.95倍はROE押し上げに寄与する一方、財務リスクの源泉となっている。

キャッシュフロー分析

四半期決算のためキャッシュフロー計算書は開示されていないが、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金預金は前年同期比18.4億円減の53.3億円となり、資金は在庫投資と有利子負債の返済に充当されたと推定される。販売用不動産は前年208.4億円から227.1億円へ+18.7億円増加し、開発中不動産は前年42.1億円から48.2億円へ+6.1億円増加した。合計で在庫は+24.8億円積み上がり、不動産開発・仕入活動が活発であったことを示す。有利子負債は短期借入金75.0億円、1年内返済予定長期借入金4.5億円、長期借入金79.7億円の合計159.2億円で、前年から約4.4億円増加している。売掛金は前年2.6億円から0.6億円へ2.0億円減少し、回収が進んだ。買掛金は前年3.7億円から5.5億円へ1.8億円増加し、仕入債務による運転資本効率化が確認できる。短期負債に対する現金カバレッジは0.71倍と限定的であり、短期資金のロールオーバーや販売進捗による資金化が流動性管理の要となる。運転資本151.7億円は前年124.5億円から+27.2億円増加し、在庫積増しが運転資本を押し上げている。販売計画どおりに在庫が現金化されれば流動性は改善するが、販売遅延時には短期負債の借換リスクが顕在化する可能性がある。

収益の質

経常利益16.1億円に対し営業利益19.2億円で、営業外収支は純額約3.1億円の費用超過となった。主な内訳は支払利息3.4億円の計上であり、有利子負債154.7億円に対する金融費用負担が経常利益を圧迫している。営業外収益は0.3億円と限定的で、受取利息・配当金等の金融収益は小規模にとどまる。営業利益率8.3%に対し経常利益率7.0%と営業外費用負担により約1.3ポイント低下した。純利益10.9億円は経常利益16.1億円から約5.2億円減少し、実効税負担率は約32%と推定される。特別損益の大きな項目は見られず、利益の質は営業段階での収益性に依存する。営業キャッシュフローの開示がないため現金裏付けの直接評価は困難だが、在庫積増しと現金減少の組み合わせは、利益計上と現金創出のタイミングにズレが生じていることを示唆する。売上総利益率18.0%は粗利水準としてはやや低めであり、在庫評価や商品ミックスが利益率に影響を与えやすい構造にある。収益の質は営業活動に由来し一時的要因は少ないが、現金創出力と在庫回転の動向が今後の収益質を左右する。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高62.7%(予想368.6億円に対し実績231.3億円)、営業利益68.4%(予想28.1億円に対し実績19.2億円)、経常利益67.6%(予想23.8億円に対し実績16.1億円)、純利益67.5%(予想16.2億円に対し実績10.9億円)となった。標準進捗率75%(第3四半期累計)と比較すると売上高は約12.3ポイント低く、利益段階では約7~8ポイント低い進捗にある。これは不動産販売業の特性上、第4四半期に販売・引渡しが集中する傾向を反映していると考えられる。会社予想では通期売上高368.6億円(前年比+19.9%)、営業利益28.1億円(同+10.1%)、経常利益23.8億円(同+5.8%)、純利益16.2億円(同+19.0%)と増収増益を見込んでいる。第4四半期単独では売上高137.3億円、営業利益8.9億円、経常利益7.7億円、純利益5.3億円の計上が必要となる。通期予想達成には第4四半期に大規模な不動産引渡しが前提となっており、在庫の販売進捗と契約タイミングが通期着地を左右する。前年同期比で営業利益率の伸び(+27.1%)が売上高の伸び(+18.0%)を上回っており、営業レバレッジが効いている点はポジティブだが、第4四半期の販売計画達成が業績予想の鍵となる。

株主還元

配当政策として、会社は年間配当100円(中間配当なし、期末一括配当)を予定している。第3四半期累計時点での1株当たり純利益は189.76円であり、通期予想1株当たり純利益281.11円に対する配当100円は配当性向35.6%に相当する。第3四半期累計実績ベースでは配当性向52.7%となり、やや高めの水準にある。前年度の配当実績は96円であり、今期予想100円は前年比+4円(+4.2%)の増配となる。配当性向は通期ベースで約36%と持続可能な範囲にあり、純利益の成長に応じた配当方針が確認できる。自社株買いに関する開示はなく、株主還元は配当のみとなる。総還元性向は配当性向と同値の35.6%(通期予想ベース)である。配当性向が50%台前半に収まり、現預金53.3億円を考慮すると、利益ベースでは配当の継続性は確保されていると判断される。ただし高レバレッジ構造と短期資金依存を踏まえると、販売進捗と資金繰りが配当継続の前提条件となる。

リスク要因

不動産市況の変動リスクとして、販売用不動産・開発中不動産の合計275.3億円は総資産の71.6%を占め、不動産市況の悪化や販売価格下落が業績と財務健全性に直接影響を及ぼす。販売計画の遅延リスクとして、第4四半期に大型引渡しを前提とした通期予想の達成は販売進捗に依存し、契約キャンセルや引渡時期の後ずれが業績下振れ要因となる。短期資金のリファイナンスリスクとして、短期借入金75.0億円および1年内返済予定長期借入金4.5億円の合計79.5億円は流動負債の42.4%を占め、金融環境の変化や業績悪化時に借換が困難になる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ)収益性ではROE14.1%は業種中央値11.4%(2025年第3四半期、不動産業13社)を上回り、業種内では上位に位置する。純利益率4.7%は業種中央値4.4%とほぼ同水準、営業利益率8.3%は業種中央値8.0%とやや上回る。健全性では自己資本比率20.2%は業種中央値31.0%を大きく下回り、財務レバレッジ4.95倍は業種中央値3.07倍を上回る高レバレッジ構造にある。流動比率167.2%は業種中央値215.0%を下回り、業種内では流動性が相対的に低い水準にある。効率性では総資産回転率0.60倍は業種中央値0.68倍をやや下回り、在庫型ビジネスの特性を反映している。成長性では売上高成長率18.0%は業種中央値18.5%とほぼ同等で、業種全体が好調な成長局面にある中で平均的な伸びを示した。ネットデット/EBITDA倍率は推定4.2倍程度と業種中央値3.44倍を上回り、負債依存度が高い。総じて、収益性と成長性は業種平均水準を確保するが、健全性指標では高レバレッジと低自己資本比率が業種内で相対的に弱い位置にある。(業種: 不動産業13社、比較対象: 2025年第3四半期、出所: 当社集計)

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントとして、第一に営業利益率8.3%と前年比+1.2ポイント改善し、売上拡大と営業レバレッジの効果が確認できる点が挙げられる。増収率+18.0%に対し営業利益増益率+27.1%と利益の伸びが売上を上回り、収益性改善が進行中である。第二に、販売用不動産・開発中不動産の合計在庫275.3億円は前年比+24.8億円増加し、第4四半期および来期の販売計画の進捗が業績持続性の鍵となる。在庫回転と販売進捗の動向は今後の業績予想達成とキャッシュフロー創出を左右する最重要ファクターである。第三に、財務レバレッジ4.95倍と高レバレッジ構造がROE14.1%を押し上げる一方、自己資本比率20.2%と短期借入金75.0億円の構成は財務リスクの源泉となっており、金利上昇局面や販売停滞時の資金繰り悪化リスクに注意が必要である。短期負債比率48.5%と短期資金依存度が高く、リファイナンス環境の変化が経営に直接影響を及ぼす可能性がある。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度第3四半期累計は、ハウジング事業とアセットソリューション事業の伸長により増収増益となった。売上高は前年同期比18.0%増の231.34億円、営業利益は同27.1%増の19.17億円である。経常利益は同23.6%増の16.06億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同23.1%増の10.91億円となった。売上成長率を営業利益成長率が9.1pt上回り、販管費の増加率も売上高の伸びを下回ったことから、営業レバレッジはプラスに働いた。粗利益率は前年同期の17.5%から18.0%へ約50bp改善した。営業利益率は7.7%から8.3%へ60bp上昇し、良好レンジに到達した。純利益率も4.5%から4.7%へ約20bp改善した。一方、粗利益率18.0%は20%を下回っており、販売価格、土地取得原価および建設コストの管理が引き続き重要である。営業外費用は3.48億円で、このうち支払利息3.39億円が大半を占める。支払利息は前年同期の2.36億円から43.3%増加し、営業利益の増益率を上回ったため、営業段階での改善の一部が金融費用で相殺された。年換算ROEは18.7%と優良水準であり、高い財務レバレッジを活用していることが寄与している。総資産の82.6%を販売用不動産および仕掛販売用不動産が占めるため、利益成長の持続性は物件の販売進捗、在庫回転および市況に大きく左右される。通期会社計画に対する第3四半期累計の売上進捗率は62.8%、営業利益進捗率は68.3%であり、標準進捗率75%を下回る。第4四半期には売上125.24億円、営業利益8.88億円、経常利益7.72億円、純利益5.26億円の計上が通期計画達成に必要となる。通期計画は売上高前年比19.9%増に対し営業利益同10.1%増を見込むため、第4四半期には利益率が累計実績より低下する前提が織り込まれている。流動比率167.2%は健全だが、D/Eレシオ3.95倍およびDebt/Capital 66.6%は、開発在庫を支える借入依存度の高さを示す。

収益性分析

年換算ROE 18.7%は、純利益率4.7%×総資産回転率0.802倍×財務レバレッジ4.95倍に分解される。ROEを最も強く押し上げている要素は4.95倍の財務レバレッジであり、収益力だけでなく借入を活用した資産運用への依存が大きい。純利益率は前年同期比約20bp改善し、粗利益率の約50bp改善と販管費増加率17.0%が売上成長率18.0%を下回ったことが背景である。営業利益率も60bp改善しており、ハウジング事業の増収とアセットソリューション事業の利益拡大が寄与した。もっとも、EBITマージン8.3%に対し、金利負担係数は0.838である。これは営業利益から税引前利益に至る間で金融費用が相応に利益を圧縮していることを示す。支払利息は前年同期比43.3%増であり、借入増加または調達コスト上昇への感応度を示唆する。インタレストカバレッジ5.66倍は強固とされる5倍を上回るが、余裕が大きい水準とは言いにくい。税負担係数は0.679、実効税率は32.1%であり、税引前利益から純利益への転換には通常の法人税負担が反映されている。販管費は前年同期比17.0%増の22.39億円で、増収率を下回っているため累計ベースのコスト規律は維持されている。反面、低粗利警告が示す通り、粗利益率18.0%は土地・建設コストの上昇や販売条件悪化が生じた場合の利益率低下余地を残す。JGAAP上ののれんは3.60億円で純資産の4.6%にとどまり、のれんが収益性を大きく歪める構造ではない。

成長性評価

売上高は35.31億円増加し、増収の中心はハウジング事業とアセットソリューション事業である。ハウジング事業の外部売上高は196.96億円で前年同期比16.1%増、セグメント利益は20.35億円で同18.2%増となった。アセットソリューション事業の外部売上高は32.38億円で同26.5%増、セグメント利益は3.14億円で同46.8%増となり、利益成長率が売上成長率を上回った。宿泊事業の外部売上高は2.01億円で同135.6%増となったが、セグメント損失は0.32億円で前年同期の0.09億円の損失から拡大した。主力事業は、外部売上高の85.1%を占め、報告セグメント利益の87.8%を創出するハウジング事業である。セグメント利益率はハウジング事業10.3%、アセットソリューション事業9.7%で近接する一方、宿泊事業は赤字である。全社管理費は7.10億円で前年同期比13.5%増となり、報告セグメント合計の利益増加を一部相殺した。販売用不動産42.30億円と仕掛販売用不動産275.34億円の合計317.64億円は、将来売上の源泉となる一方、開発・販売のタイミング次第で四半期業績の振れを拡大させる。通期計画に対する進捗率は売上高62.8%、営業利益68.3%、経常利益67.5%、純利益67.5%であり、いずれも標準的な第3四半期進捗率75%を7~12pt下回る。特に売上高進捗率の乖離は12.2ptであり、通期達成には第4四半期への物件引渡しの集中が必要となる。

財務健全性

流動資産377.59億円に対して流動負債225.87億円であり、流動比率および当座比率はともに167.2%、運転資本は151.72億円である。このため、帳簿上の短期負債に対する流動資産のカバーは確保されている。一方、流動資産の多くは不動産在庫であり、現金預金は53.31億円、流動負債に対する現金比率は23.6%にとどまる。短期借入金75.00億円に加え、1年内返済予定の長期借入金120.44億円および1年内償還予定社債0.60億円を抱えるため、販売回収と借換えの円滑な実行が資金繰り上の重要事項となる。品質アラートのD/Eレシオ3.95倍は2.0倍を大幅に上回り、開発投資を借入で賄う積極的な資本構成を示す。Debt/Capital 66.6%も60%超の注意水準であり、在庫評価または販売回収に下振れがあった場合、自己資本に対する影響が増幅される。品質アラートの短期負債比率48.5%は40%超であり、負債の約半分が短期に集中するリファイナンスリスクを示す。ただし、流動比率167.2%はこの満期ミスマッチを一定程度緩和する。現金預金は前年同期比18.40億円減の53.31億円となり、総資産に占める比率も13.9%である。現金減少は開発用地・仕掛不動産への資金配分と整合的にみられるが、借入依存度が高い状況では手元流動性の推移を注視する必要がある。売掛金は0.26億円から0.06億円へ0.20億円減少しており、売上拡大局面での売掛金滞留は観察されない。のれん3.60億円は総資産の0.9%、純資産の4.6%であり、M&A関連無形資産への依存は限定的である。

B/S変動のポイント

仕掛販売用不動産: +65.24億円(+31.1%)- 開発案件への投下拡大により増加。総資産の71.6%を占め、引渡し遅延・市況悪化時の資金回収および評価リスクを監視する必要がある。現金預金: -18.40億円(-25.7%)- 53.31億円へ減少。開発在庫への資金配分と整合的だが、短期借入および借換え需要がある資本構成では手元流動性の低下に留意が必要である。売掛金: -0.20億円(-77.5%)- 0.06億円へ減少。売上拡大にもかかわらず売掛金残高は小さく、売掛金の回収長期化は観察されない。1年内返済予定長期借入金: +32.15億円(+36.4%)- 120.44億円へ増加。短期負債比率48.5%の上昇と合わせ、販売回収および借換えへの依存度を高めている。

キャッシュフロー品質

配当持続性

通期の1株当たり配当予想は100円であり、通期予想EPS 281.11円に対する配当性向は約35.6%となる。これは配当金のみを用いた配当性向であり、持続可能性の目安とされる60%を下回る。発行済株式数5,754千株を基にした年間配当総額は約5.75億円、通期純利益予想16.17億円に対しても約35.6%である。第2四半期配当は0円であるため、会社予想100円は期末配当に集中する前提とみられる。第3四半期累計純利益10.91億円に対して予想年間配当額は52.7%に相当し、利益累計額の範囲内にある。利益剰余金は70.26億円であり、配当原資の蓄積はある。もっとも、不動産開発型の事業構造では仕掛販売用不動産275.34億円への資金需要が大きく、配当の安定性は通期の物件引渡し、在庫回収および借入条件の維持に左右される。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:販売用不動産と仕掛販売用不動産の合計317.64億円が総資産の82.6%を占める。在庫比率82.6%は50%超の品質アラートに該当し、住宅需要の減速、販売価格の下落、引渡しの遅延が売上・利益・資金回収を同時に悪化させ得る。、高優先度:不動産デベロッパー固有の建設コスト、土地取得価格および住宅ローン金利の上昇リスクがある。粗利益率18.0%は20%未満であり、原価上昇を販売価格へ十分に転嫁できない場合のマージン耐性は限定的である。、中優先度:ハウジング事業が外部売上高の85.1%を占めるため、主力住宅市場の需給変動や地域市況への収益集中度が高い。、中優先度:宿泊事業は売上高2.01億円へ拡大した一方、セグメント損失が0.32億円へ拡大した。稼働率・客室単価・固定費負担の改善が遅れる場合、損失が継続する可能性がある。が挙げられます。

財務リスクとしては、高優先度:D/Eレシオ3.95倍、Debt/Capital 66.6%は借入依存度の高さを示す。資産価格や在庫回収の変動が自己資本および財務柔軟性に与える影響が大きい。、高優先度:短期負債比率48.5%は40%超の品質アラートである。短期借入金75.00億円と1年内返済予定長期借入金120.44億円を中心に、継続的な借換え・販売回収が必要となる。、中優先度:支払利息は3.39億円で前年同期比43.3%増加した。インタレストカバレッジは5.66倍を維持するが、金利上昇または借入増加が続けば経常利益の伸びを圧迫する。、中優先度:現金預金は前年同期比25.7%減の53.31億円であり、現金/短期借入金は0.71倍である。開発投資の継続局面では手元流動性の低下を監視する必要がある。が挙げられます。

主な懸念事項としては、通期計画に対する第3四半期累計の売上進捗率62.8%は標準進捗75%を12.2pt下回る。第4四半期の物件引渡し集中が計画達成の主要な前提となる。、低粗利警告の根本要因は、粗利益率18.0%が20%未満である点にある。累計では前年同期から改善しているものの、原価上昇や値引き販売が発生した場合、営業利益率への下押しが大きい。、在庫リスク警告は成長投資の結果でもあるが、流動資産の大部分が不動産在庫であるため、流動比率167.2%を現金同等の流動性として評価することは適切でない。、のれんは純資産の4.6%にとどまり、のれん起因の大規模な減損リスクは現時点で相対的に限定的である。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、売上高18.0%増に対し営業利益27.1%増となり、粗利益率改善と販管費コントロールを通じて営業利益率は60bp上昇した。、年換算ROE 18.7%は優良水準だが、財務レバレッジ4.95倍とD/Eレシオ3.95倍が高ROEの重要な構成要素である。、ハウジング事業が収益の中核であり、アセットソリューション事業は売上・利益とも主力を上回る伸び率を示した。、第4四半期に通期計画達成のための売上・利益計上が集中するため、引渡し実績と在庫回転が短期的な焦点となる。が挙げられます。

注視すべき指標は、通期売上高368.58億円、営業利益28.05億円に対する第4四半期の達成状況、粗利益率18.0%および営業利益率8.3%の推移、販売用不動産42.30億円、仕掛販売用不動産275.34億円の回転・評価・販売進捗、短期借入金75.00億円、1年内返済予定長期借入金120.44億円および支払利息の推移、現金預金53.31億円、D/Eレシオ3.95倍、Debt/Capital 66.6%の推移、赤字が拡大した宿泊事業の損益改善状況です。

セクター内ポジションについては、収益性では年換算ROE 18.7%が優良水準、営業利益率8.3%が良好水準にある一方、純利益率4.7%は良好基準の5%をわずかに下回る。流動比率167.2%は健全であるが、D/Eレシオ3.95倍、Debt/Capital 66.6%、在庫比率82.6%は、不動産開発型の成長投資を反映した積極的なリスクプロファイルである。