記事一覧に戻る
34612026 第1四半期スタンダードJGAAP

パルマ(3461) 2026年度第1四半期決算 増収・営業益57%増

2026年度第1四半期の売上高は5.2億円(前年同期比+4.0%)、営業利益は2,200万円(同+56.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社パルマ

不動産/不動産業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥5.2億¥5.0億+4.0%
営業利益¥0.2億¥0.1億+56.6%
経常利益¥0.4億¥0.3億+28.3%
純利益¥0.3億¥0.2億+25.5%
ROE(年換算)4.4%3.3%-

Executive Summary

2026年9月期第1四半期は増収増益となり、粗利改善が営業利益の大幅な伸びを支えた一方、通期計画に対する進捗はなお低水準にある。売上高は5.17億円(前年比+4.0%)、営業利益は0.22億円(同+56.6%)、経常利益は0.41億円(同+28.3%)、純利益は0.26億円(同+25.5%)となった。増益の主因は売上原価の減少による粗利益率の改善(44.0%→46.7%)だが、経常利益には有価証券売却益0.21億円が含まれ、営業利益とほぼ同額を占める点は収益の質を評価する上で留意が必要である。

業績変動要因

【売上高】売上高は5.17億円(前年比+4.0%)で、主力のビジネスソリューションサービス(BS)が売上378百万円(同+7.1%)と増収を牽引した。一方、ターンキーソリューションサービス(TKS)は139百万円(同-3.5%)と減収した。

【損益】営業利益は0.22億円(同+56.6%)、経常利益は0.41億円(同+28.3%)、純利益は0.26億円(同+25.5%)。売上原価が1.0%減少し粗利益率が268bp改善したことが増益の主因だが、販管費は同+7.1%と売上成長を上回り、営業利益率改善(2.8%→4.3%)の一部を相殺した。経常利益には投資有価証券売却益0.21億円が一時的要因として含まれ、営業利益との比較で経常的な収益力を確認する必要がある。結論として増収増益。

セグメント別分析

主力事業はBusinessSolutionService(BS)で、売上構成比73.1%(378/517百万円)を占める。BS事業のセグメント利益は131百万円、利益率34.7%と高収益を維持し、堅調なセルフストレージ利用動向とレンタルオフィス保証等の新規取組が寄与し、全社増益を牽引した。TurnkeySolutionService(TKS)は売上139百万円に対しセグメント損失58百万円(利益率-41.9%)だが、前年同期の損失60百万円から赤字幅は縮小しており、一棟屋内型施設の開発進捗と賃貸事業の収支改善が背景にある。両事業の利益率差は極めて大きく、全社業績はBS事業の収益力とTKS事業の赤字縮小の組み合わせで決定されている。

主要財務指標

収益性: ROE(年換算)4.4%、営業利益率4.3% キャッシュ品質: 支払利息0.03億円、有価証券売却益0.21億円を含む経常利益0.41億円 投資効率: 開発中不動産3.82億円(前年同期比+33.0%)、有形固定資産0.4億円 財務健全性: 自己資本比率63.9%、流動比率441.8%

キャッシュフロー分析

現金及び預金は20.71億円で、前年同期の22.39億円から1.68億円減少した。開発中不動産への資金投下(同+0.95億円)や短期借入金の増加(同+0.38億円)が資金配分の一因とみられる。有利子負債は6.89億円で、負債資本倍率は0.56倍と保守的な水準にある。現金創出評価は、現預金水準が流動負債(7.84億円)を大きく上回ることから標準的と評価できるが、開発案件への投資増加を継続的にモニタリングする必要がある。

収益の質

経常利益0.41億円と純利益0.26億円の差は法人税等(0.15億円、実効税率約36.4%)によるもので、特別損益による大きな乖離はない。営業外収益0.21億円は売上高の約4.0%だが、その大半(0.21億円)が投資有価証券売却益であり、一時的要因として区別すべきである。営業利益0.22億円に対し経常利益は0.41億円とほぼ倍増しており、経常的な収益力は営業利益ベースで評価することが適切である。

業績予想・ガイダンス

通期予想(営業利益3.70億円、経常利益3.50億円、純利益2.10億円)に対するQ1進捗率は、営業利益6.0%、経常利益11.7%、純利益12.4%であり、標準的なQ1進捗率25%を大きく下回る。会社は通期目標を据え置いており、TKS事業の一棟屋内型施設(大田区池上・横浜反町、計約340室)が2026年9月に売却予定であることから、下期に業績が集中する計画となっている。この案件収益の実現時期が通期計画達成の鍵となる。

株主還元

通期予想配当は1株13.0円で、予想純利益2.10億円と発行済株式数6,765,489株から算出した配当性向は約41.9%である。会社は配当性向40%以上を目安とする方針を示しており、当該予想配当はこの方針に沿う水準にある。自社株買いの実施は確認されておらず、還元は配当のみである。

カタリスト

【短期】TKS事業の一棟屋内型施設(大田区池上・横浜反町、計約340室)の2026年3月竣工および同年9月売却予定。賃貸事業の収支改善(Q1: -12百万円、前年同期-24百万円)の継続動向。

【長期】BPO受託残高(13.7万件)およびクラリス登録室数(80,422件)の拡大を通じたBS事業の基盤強化。屋外コンテナ型施設の自社運営による稼働データ蓄積と将来的な資産価値向上。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(real_estate)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.3%
純利益率5.0%

業種内比較データは限定的であり、中央値との相対評価は現時点で判断困難である。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)4.0%

売上成長率についても業種中央値データが未整備のため、単独での絶対値評価にとどまる。

※出所: 当社集計

リスク要因

  1. 通期計画達成リスク: Q1の営業利益進捗率は6.0%で標準的な25%を大きく下回る。通期営業利益目標3.70億円の達成には、下期に予定されるTKS事業の施設売却(大田区池上・横浜反町)の実現が前提となる。

  2. 収益の一時的要因への依存: 経常利益0.41億円のうち投資有価証券売却益0.21億円が約51%を占め、この要因を除いた場合の経常的な収益力は営業利益0.22億円にとどまる。

  3. 不動産市況・案件進行リスク: 開発中不動産は前年同期比+33.0%の3.82億円に増加し、販売用不動産5.08億円と合計で総資産の24.1%を占める。竣工・売却の時期や市況変動により業績が変動しうる。

決算上の注目ポイント

  1. 粗利益率は44.0%から46.7%へ268bp改善し、営業利益率も4.3%へ上昇したが、販管費率も同時に42.2%へ上昇しており、固定費吸収の進展はなお限定的である。

  2. 経常利益の増益は投資有価証券売却益0.21億円に大きく依存しており、営業利益ベースでの収益力評価が同社の実態把握において重要である。

  3. 通期計画は営業利益で前年比+150.7%増を見込むが、Q1進捗率は6.0%にとどまり、下期のTKS施設売却案件の実現状況が通期業績を左右する構造となっている。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)332円
base(基準)337円
bull(強気)341円
算出前提
1株純資産(BPS)350円
調整後予想EPS33.0円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向41.9%
予想EPSの信頼度調整×1.062(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.96倍 / 10.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 328円〜346円、ω±0.1で 336円〜337円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。