クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1014.0億 | ¥1024.7億 | −1.0% |
| 営業利益 | −¥52.7億 | ¥59.9億 | −31.1% |
| 経常利益 | −¥79.7億 | ¥48.9億 | −46.3% |
| 純利益 | −¥86.5億 | ¥36.6億 | −336.2% |
| ROE | −1.4% | 0.6% | - |
Executive Summary
2026年12月期第1四半期は、減収下で営業損益・純損益が赤字転落した決算であり、赤字幅は前年から縮小傾向にあるものの採算回復には至っていない。売上高は1,014.0億円(前年比-1.0%)、営業利益は-52.7億円(前年59.9億円から赤字転落)、経常利益は-79.7億円(前年48.9億円から赤字転落)、純利益(親会社株主帰属)は-84.7億円(前年30.5億円から赤字転落)となった。粗利率8.3%と低水準の中、固定的な販管費137.3億円を吸収できず営業赤字に至っており、単一事業である高純度シリコンの需要・稼働率動向が収益性を強く左右している。
業績変動要因
【売上高】売上高は1,014.0億円で前年同期比-1.0%とほぼ横ばいの減収となった。当社は「高純度シリコン」の単一セグメントであり、事業別の内訳開示はないが、半導体用シリコンウエハー需要・価格動向が売上全体に直接反映される構造である。通期予想は2,134.0億円(前年比+3.9%)であり、Q1進捗率は47.5%と標準進捗(25%)を上回っている。
【損益】売上原価929.4億円、粗利率8.3%と低水準にとどまり、販管費137.3億円を吸収しきれず営業利益は-52.7億円となった。前年同期の営業利益59.9億円からは大幅な悪化だが、通期予想の営業損失77.0億円との比較では改善方向にある。営業外費用34.2億円(支払利息8.1億円等)が営業外収益7.3億円を上回り、経常利益は営業利益からさらに悪化して-79.7億円となった。法人税等6.9億円の計上により純利益は-86.5億円(連結)、親会社株主帰属では-84.7億円に拡大している。結論として減収減益(営業・経常・純利益とも赤字転落)である。
セグメント別分析
当社グループの事業は「高純度シリコン」のみの単一セグメントであり、セグメント別の開示は省略されている。このため、業績変動は単一事業の需給・価格・稼働率動向にすべて起因する構造であり、事業分散によるリスク緩和効果は限定的である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は-5.2%(前年+5.8%)、純利益率(親会社株主帰属ベース)は-8.4%(前年+3.0%)と大幅に悪化しており、粗利率8.3%が固定費を吸収できていない。ROEは-1.4%となり、赤字転落により資本効率が著しく低下している。【キャッシュ品質】受取利息3.5億円に対し支払利息8.1億円が上回り、営業外収支は-26.9億円のマイナスであり、財務コストが損益を押し下げている。【投資効率】有形固定資産6,421.6億円は総資産の56.2%を占め、資本集約型の事業構造を反映している。建設仮勘定を含む投資が先行する一方、当期は営業赤字であり投下資本に対するリターンは低水準にある。【財務健全性】自己資本比率56.0%(前年51.3%)は前年から改善しており、総資産11,428.2億円に対し純資産6,404.4億円と資本基盤は厚い。ただし現金及び預金794.8億円に対し長期借入金3,301.1億円と有利子負債が大きく、営業利益が赤字の局面では利払い負担への感応度が高まっている。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の開示数値は確認できないが、貸借対照表の推移から資金動向を把握できる。現金及び預金は794.8億円で前年の672.9億円から+121.9億円増加している一方、短期借入金は435.5億円、長期借入金は3,301.1億円(前年3,122.0億円)へと増加しており、借入による資金確保が現預金増加の一因とみられる。棚卸資産は269.1億円(製品ベース)で前年から微増しており、在庫水準に大きな変化はないものの、営業赤字下での在庫維持は運転資金を圧迫する要因となり得る。売掛金は871.6億円で前年の899.9億円からやや減少しており、回収は一定程度進んでいる。
収益の質
当期の損失は営業段階から発生しており、一時的な特別損益によるものではなく、事業本体の採算悪化が主因である点で収益の質は経常的な悪化として捉えられる。営業外費用34.2億円は支払利息8.1億円を含み経常的な財務コストであり、為替差益2.1億円は営業外収益の一部として計上されているが、金額は限定的で損益への影響は小さい。包括利益は-74.1億円(親会社株主分-70.9億円)で、純利益-84.7億円との乖離は為替換算調整額+12.6億円によるもので、海外資産評価の変動が包括利益をやや押し上げている。法人税等6.9億円は税引前損失-79.7億円に対して発生しており、実効税率はマイナスとなっている点は、繰延税金資産の取扱いなどアクルーアル要因が最終損益をさらに悪化させていることを示す。
業績予想・ガイダンス
通期業績予想は売上高2,134.0億円(前年比+3.9%)、営業利益-77.0億円、経常利益-144.0億円であり、期初から一貫して赤字予想となっている。Q1時点の進捗率は売上高47.5%と順調な一方、営業損失は通期予想の68.5%、経常損失は55.3%にすでに達しており、残り3四半期での採算改善が計画達成の前提となっている。当四半期において業績予想の修正が行われており、下期にかけての需要・価格動向が計画達成の鍵を握る。
株主還元
2026年12月期期末の1株当たり配当金は現時点で未定であり、開示可能となった時点で速やかに公表するとされている。当四半期は親会社株主帰属純損失84.7億円、EPS-24.22円と赤字であり、配当性向による評価は現状適用できない。配当予想の修正も行われており、今後の配当水準は業績の回復状況に左右される見通しである。
リスク要因
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単一事業構造リスク: 高純度シリコン事業のみの単一セグメントであり、半導体メモリー・ロジック顧客の設備投資や販売価格、稼働率の変動が売上・利益全体に直接波及する。粗利率8.3%、営業利益率-5.2%の低水準がこの構造的脆弱性を裏付けている。
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利払いカバー不足リスク: 営業利益が-52.7億円の赤字であるため、支払利息8.1億円を営業利益で賄えない状態にある。有利子負債は長期借入金3,301.1億円を中心に大きく、赤字が継続する場合、借換条件や資金調達コストへの影響が懸念される。
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大規模設備投資の回収リスク: 建設仮勘定902.8億円を含む有形固定資産6,421.6億円は総資産の56.2%を占める。先端ウエハー需要の回復が想定より遅れた場合、能力過剰と投資回収の長期化、減価償却負担の未吸収リスクが高まる。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(manufacturing)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | −5.2% | 7.2% (3.2%–12.5%) | −12.4pt |
| 純利益率 | −8.5% | 5.9% (2.9%–12.5%) | −14.4pt |
自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、製造業内でも下位に位置づけられる。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −1.0% | 5.6% (1.1%–13.9%) | −6.6pt |
売上高成長率も業種中央値を下回り、同業他社と比較して成長ペースは劣後している。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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営業損失・純損失は前年同期比で赤字幅が縮小しているが、営業利益率-5.2%、純利益率-8.4%となお損益分岐点を下回っており、収益性は再建途上にある。
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有形固定資産が総資産の56.2%を占め、建設仮勘定902.8億円を含む大規模投資が先行している。半導体サイクルの回復局面では収益レバレッジが働く一方、回復が遅れれば固定費・減価償却負担が重石となる構造である。
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Q1時点で営業損失が通期予想の68.5%に達しており、通期計画の達成は下期以降の採算改善に依存する。期末配当予想は未定であり、業績回復の進捗が今後の株主還元方針を左右する。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,261円 |
| base(基準) | 1,276円 |
| bull(強気) | 1,291円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,831円 |
| 調整後予想EPS | −44.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.000(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,241円〜1,312円、ω±0.1で 1,258円〜1,287円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。