- 売上高: 25.13億円
- 営業利益: 14百万円
- 当期純利益: 3百万円
- 1株当たり当期純利益: 2.90円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 25.13億円 | 25.16億円 | -0.1% |
| 売上原価 | 14.71億円 | - | - |
| 売上総利益 | 10.43億円 | - | - |
| 販管費 | 10.28億円 | - | - |
| 営業利益 | 14百万円 | 38百万円 | -63.2% |
| 営業外収益 | 5百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 7百万円 | - | - |
| 経常利益 | 12百万円 | 36百万円 | -66.7% |
| 税引前利益 | 12百万円 | - | - |
| 法人税等 | 9百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 3百万円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3百万円 | 14百万円 | -78.6% |
| 包括利益 | 4百万円 | 14百万円 | -71.4% |
| 減価償却費 | 16百万円 | - | - |
| 支払利息 | 7百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 2.90円 | 12.01円 | -75.9% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 11.97億円 | - | - |
| 現金預金 | 6.74億円 | - | - |
| 売掛金 | 3.35億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 35百万円 | - | - |
| 固定資産 | 2.22億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -32百万円 | 44百万円 | -76百万円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -48百万円 | -32百万円 | -16百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 53百万円 | 68百万円 | -15百万円 |
| フリーキャッシュフロー | -80百万円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 営業利益率 | 0.6% |
| 総資産経常利益率 | 0.9% |
| 1株当たり純資産 | 448.90円 |
| 純利益率 | 0.1% |
| 粗利益率 | 41.5% |
| 流動比率 | 262.3% |
| 当座比率 | 254.6% |
| 負債資本倍率 | 1.70倍 |
| インタレストカバレッジ | 2.12倍 |
| EBITDAマージン | 1.2% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -0.1% |
| 営業利益前年同期比 | -61.5% |
| 経常利益前年同期比 | -66.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -75.9% |
| 包括利益前年同期比 | -70.9% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 1.17百万株 |
| 自己株式数 | 291株 |
| 期中平均株式数 | 1.17百万株 |
| 1株当たり純資産 | 448.22円 |
| EBITDA | 30百万円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 25.65億円 |
| 営業利益予想 | 23百万円 |
| 経常利益予想 | 15百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 3百万円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 2.63円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
アートグリーン株式会社(連結、JGAAP)の2025年度Q4(通期)決算は、売上高25.13億円(前年比-0.1%)と横ばいながら、利益面は大幅減益となりました。粗利益は10.43億円で粗利益率は41.5%と良好ですが、販管費10.28億円(売上比40.9%)が重く、営業利益は0.14億円(前年比-61.5%)、営業利益率は0.6%まで低下しました。営業外は収益0.05億円、費用0.07億円で差引きマイナスとなり、経常利益は0.12億円(前年比-66.1%)へ縮小しています。税負担は0.09億円と重く、実効税率は72.7%に上振れ、当期純利益は0.03億円(前年比-75.9%)、EPSは2.90円となりました。デュポン分解では純利益率0.1%、総資産回転率1.771倍、財務レバレッジ2.70倍からROEは0.6%と低水準にとどまります。キャッシュフローは営業CFが-0.32億円、投資CF-0.48億円、財務CF+0.53億円で、フリーキャッシュフローは-0.80億円と流出です。バランスシートは総資産14.19億円、純資産5.25億円、負債8.93億円で、当社計算の自己資本比率は約37%(参考値)です。現金預金は6.74億円、長期借入金4.22億円で、開示ベースでは純現金に近い状態とみられます(短期借入金は未記載)。流動比率262%、当座比率255%と流動性は十分ですが、インタレストカバレッジは2.12倍と安全域が狭く、利益水準の脆弱性がうかがえます。売掛金3.35億円・棚卸0.35億円・買掛金1.10億円から試算するキャッシュコンバージョンサイクルは約30日で、運転資本効率は概ね良好です。粗利率が41.5%と高い一方で、販管費が売上のほぼ41%に達し、損益分岐点売上は約24.8億円と推計され、実績売上(25.13億円)は分岐点から約1.4%上回るに過ぎません。結果として固定費吸収の余地が極めて薄く、わずかな売上・粗利の変動で利益が大きく振れる高い営業レバレッジ構造にあります。CFO/純利益は-10.67倍とキャッシュ創出の面で弱く、利益の質は低下しています。投資CFの流出(-0.48億円)は有形・無形・投資有価証券等の投資の影響が想定され、設備投資自体は-0.04億円と軽微です。配当は未記載で政策判断は困難ですが、今期の低利益・マイナスFCFは分配余力の制約要因になり得ます。総じて、売上は横ばいながらコスト吸収力の不足と高税負担が利益を圧迫し、短期的な現金創出の弱さが目立つ一方、潤沢な現金と高流動性が緩衝材となっています。データ未開示(短期借入金、配当、研究開発費など)が複数あり、評価には一定の前提置きを要します。
ROE分解(デュポン):純利益率0.1% × 総資産回転率1.771 × 財務レバレッジ2.70 = ROE約0.6%(報告値一致)。純利益率の低下(当期純利益0.03億円)は、販管費負担の重さと実効税率の高止まり(72.7%)が主因。営業利益率は0.6%(0.14/25.13)、前年から大幅悪化。粗利益率は41.5%と高水準だが、販管費率40.9%がほぼ粗利を吸収。経常段階では営業外費用超過によりさらに圧縮。EBITDAは0.30億円、EBITDAマージン1.2%に留まり、減価償却0.16億円を差し引くと営業利益0.14億円でキャッシュ創出余力は限定的。営業レバレッジは高く、推定損益分岐点売上は約24.8億円(10.28÷0.415)。実績売上25.13億円は分岐点比+0.35億円(+1.4%)に過ぎず、少幅の売上・粗利変動で利益が大きく変動する脆弱な構造。インタレストカバレッジ2.12倍と利払い耐性は限定的で、利益低下局面では脆弱化リスク。
売上は25.13億円(-0.1%)と実質横ばいで、トップラインの勢いは乏しい。粗利率は41.5%と安定感がある一方、販管費の高止まりにより利益成長を阻害。営業利益は-61.5%と大幅減で、固定費吸収の不足が露呈。利益の質は営業CFのマイナス(-0.32億円)とCFO/純利益-10.67倍から低いと評価。AR回転(売上債権回収日数約49日)と棚卸回転(在庫日数約9日)は適正で、運転資本効率は保たれているが、今期は運転資本の変動がCFOを圧迫した可能性。見通しとしては、1)販管費の抑制、2)粗利率の維持・改善、3)税負担の正常化が実現すれば、営業レバレッジ効果で利益は回復余地。売上が損益分岐点(約24.8億円)を安定的に上回るかが鍵。短期的には投資CFの流出継続やCFOの不安定さが成長の足かせとなる可能性。
流動性:流動資産11.97億円、流動負債4.56億円で流動比率262%、当座比率255%と高水準。現金預金6.74億円が厚く、短期支払い余力は十分。支払能力・資本構成:総資産14.19億円、負債8.93億円、純資産5.25億円。当社計算の自己資本比率は約37%(参考値)。負債資本倍率1.70倍でややレバレッジ高め。長期借入金4.22億円が固定負債の大半、短期借入金は未記載。利払い費0.07億円に対しインタレストカバレッジ2.12倍と安全域は限定的。ネットキャッシュは、開示ベースで現金6.74億円−長期借入金4.22億円=約+2.52億円と試算されるが、短期借入金未記載のため保守的解釈が必要。のれん0.21億円、無形0.64億円と無形比率は適度で、償却・減損リスクは相対的に限定的。
利益の質:当期純利益0.03億円に対し営業CF-0.32億円、CFO/純利益-10.67倍とキャッシュ創出が伴わず、今期は利益の質が低い。FCFは-0.80億円(CFO-0.32 + CFI-0.48)で資金流出、財務CF+0.53億円で補填。投資CFの中身は設備投資-0.04億円以外の項目(無形投資、投資有価証券の取得等)が主因と推測。運転資本:売掛金3.35億円(回収約49日)、棚卸0.35億円(滞留約9日)、買掛金1.10億円(支払約27日)から、CCCは約30日と良好な水準。ただし今期は運転資本の増加や回収タイミングがCFOを押し下げた可能性。減価償却0.16億円はEBITDA0.30億円に対して適正、非現金費用の寄与は限定的。来期に向けては、運転資本の縮小(AR回収強化・在庫最適化)と投資CFの平準化がCFO改善の鍵。
配当情報は未記載で、実績配当・配当性向・FCFカバレッジはいずれも算出不可。今期のEPSは2.90円、当期純利益0.03億円、FCF-0.80億円であり、仮に配当を実施していた場合でも持続可能性は低下していた可能性が高い。現預金6.74億円と高流動性は短期的な分配余力を担保しうるが、利益水準・CFOの回復が伴わない限り、積極的な株主還元の継続性は不透明。配当方針の見通しは、1)損益分岐点を安定的に上回る売上確保、2)販管費の削減、3)CFO黒字化の達成が前提条件となる。
ビジネスリスク:
- 高い営業レバレッジによる利益変動リスク(分岐点売上に近接)
- 販管費の硬直性・固定費比率の高さ
- 売上停滞(前年比-0.1%)によるスケールメリット欠如
- 粗利率低下時の利益毀損リスク
- 税負担の高止まり(実効税率72.7%)による純利益圧迫
財務リスク:
- 営業CFのマイナス継続による資金繰り悪化リスク(CFO/純利益-10.67倍)
- インタレストカバレッジ低下リスク(2.12倍)
- 有利子負債全体の開示不足(短期借入金未記載)に伴う実質レバレッジ不確実性
- FCFのマイナス(-0.80億円)が継続する場合の外部資金依存度上昇
主な懸念事項:
- 販管費率40.9%の改善進捗
- 営業CFの黒字化タイミング
- 税負担の正常化(実効税率の平準化)
- 短期借入金・配当方針など未開示情報の補完
- 粗利率維持と価格転嫁の実効性
重要ポイント:
- 売上は横ばいだが利益は急減、営業利益率0.6%と低水準
- 粗利率41.5%は良好も販管費40.9%がほぼ粗利を吸収
- 損益分岐点売上は約24.8億円で実績はわずかに上回る程度(高い営業レバレッジ)
- 営業CF-0.32億円、FCF-0.80億円でキャッシュ創出が伴わず
- 流動性は高い(流動比率262%、現金6.74億円)一方、利払い余力は限定的(ICR2.12倍)
- ROE0.6%と資本効率は低迷、純利益率0.1%が主因
注視すべき指標:
- 販管費率(売上比)と固定費削減の進捗
- CFO/純利益、営業CFの継続的黒字化
- AR回収日数・在庫日数・CCCの推移
- 粗利益率と価格転嫁・ミックス改善
- インタレストカバレッジと有利子負債水準(短期借入の開示)
- 実効税率の正常化と特別要因の有無
セクター内ポジション:
同規模の小型上場企業平均と比べ、流動性は相対的に厚い一方、利益率・ROE・CFOの安定性で劣後。営業レバレッジの高さにより、トップラインと費用管理の微小な差が業績を大きく左右するポジショニング。
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