クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2105.0億 | ¥2017.9億 | +4.3% |
| 営業利益 | ¥162.7億 | ¥115.4億 | +41.0% |
| 税引前利益 | ¥141.3億 | ¥111.6億 | +26.6% |
| 純利益 | ¥90.9億 | ¥62.8億 | +44.8% |
| ROE | 9.3% | 6.5% | - |
Executive Summary
2026年3月期第3四半期累計決算は、売上高2,105.0億円(前年同期比+87.1億円 +4.3%)、営業利益162.7億円(同+47.3億円 +41.0%)、経常利益141.3億円(同+30.1億円 +27.0%)、親会社株主帰属純利益86.5億円(同+26.8億円 +44.8%)となった。売上高は緩やかな増収基調だが、営業利益率は7.7%(前年5.7%から+2.0pt改善)と収益性が顕著に向上し、増収増益を実現した。EPSは95.16円(前年65.03円から+46.3%)と大幅な増益効果が1株価値に反映されている。
業績変動要因
【売上高】外部顧客売上高は2,105.0億円で前年比+4.3%増。主力の丸亀製麺セグメントが1,044.2億円(前年972.1億円から+7.4%増)と堅調に推移し、国内その他が299.1億円(同260.7億円から+14.7%増)と二桁成長を記録した。一方、海外事業は761.8億円(同785.1億円から-3.0%減)と為替の逆風や現地経済の影響で減収となったものの、全社合計では増収を確保した。粗利率は75.5%(前年76.1%から-0.6pt低下)とやや悪化したが、売上総利益は1,590.2億円(同1,536.4億円から+3.5%増)と増収に連動して拡大した。
【損益】販管費は1,431.2億円(前年1,395.9億円から+2.5%増)と売上成長率を下回る増加にとどまり、売上拡大に対する費用コントロールが奏功した。減損損失は2.4億円(前年10.8億円から-77.5%減)と一時的損失が大幅に減少し、その他営業収益・費用(純額)は+6.2億円の純収益(前年-14.3億円)と改善した。営業利益は162.7億円で前年比+41.0%増、営業利益率は7.7%(前年5.7%から+2.0pt)へ改善し、売上効率の向上と一時的損失の減少が大きく寄与した。金融収益13.8億円に対し金融費用24.9億円で純金融費用は-11.1億円(前年-3.5億円から悪化)、持分法投資損益は-10.3億円(前年-0.3億円から悪化)と非営業項目がマイナスに作用した。税引前利益は141.3億円(前年111.6億円から+26.6%増)、法人税等50.4億円を控除後、純利益90.9億円(同62.8億円から+44.8%増)となった。経常利益と純利益の乖離は相対的に小さく(経常利益141.3億円→純利益90.9億円、差は+55.6%)、主に法人税負担が反映されている。
結論:増収増益。主力丸亀製麺の増収と販管費コントロール、減損損失の大幅減少により営業利益は大幅増益。非営業項目のマイナス拡大はあったものの、営業改善が純利益の大幅増に寄与した。
セグメント別分析
丸亀製麺セグメントは売上高1,044.2億円(構成比49.6%)、営業利益168.7億円(セグメント利益率16.2%)で、全社営業利益の主力事業として突出した収益性を示す。前年比で売上+7.4%増、営業利益も前年159.7億円から+5.6%増と安定的な成長を維持した。国内その他セグメントは売上高299.1億円(構成比14.2%)、営業利益32.2億円(同10.8%)で、前年比売上+14.7%増と高成長を記録したものの、営業利益は前年33.6億円から-4.2%減とやや利益率が低下した。海外事業セグメントは売上高761.8億円(構成比36.2%)、営業利益39.5億円(同5.2%)で、前年売上785.1億円から-3.0%減収となったが、営業利益は前年19.3億円から+104.7%増と大幅改善を果たし、収益構造の転換点を示唆する。セグメント間の利益率差異は顕著で、丸亀製麺の16.2%に対し海外事業は5.2%にとどまる。全社の営業利益はセグメント別合計240.4億円から本社費等の未配賦費用-81.5億円を控除した158.9億円となり、さらに減損やその他営業費用を経て営業利益162.7億円が形成されている。
主要財務指標
【収益性】ROE 9.3%(前年ROE推移データなし)、営業利益率7.7%(前年5.7%から+2.0pt改善)。営業利益率の改善は販管費効率の向上と減損損失の減少が主因で、営業レバレッジが効いた構造。純利益率は4.3%(前年3.1%から+1.2pt改善)と利益水準の底上げが確認できる。【キャッシュ品質】現金及び現金同等物691.6億円、短期負債(短期借入金45.9億円+1年内返済予定長期借入150.8億円+1年内償還社債8.0億円)に対する現金カバレッジは3.4倍で流動性は十分。営業CFは389.6億円で純利益90.9億円の4.3倍となり、利益の現金裏付けは極めて良好。【投資効率】総資産回転率0.66倍(売上2,105.0億円÷総資産3,184.6億円)は業種中央値0.95倍を下回り、固定資産・無形資産・リース資産の大きさが資産効率を抑制する。【財務健全性】自己資本比率30.7%(前年29.9%から+0.8pt改善)は業種中央値56.8%を大きく下回り、資本構成の保守性は業種内で劣後する。流動比率111.7%(流動資産864.7億円÷流動負債774.5億円)は業種中央値193%を下回るが、短期的支払能力は確保されている。負債資本倍率2.26倍(負債2,207.9億円÷資本976.7億円)は高めで、レバレッジ活用型の資本構造が特徴。
キャッシュフロー分析
営業CFは389.6億円で純利益90.9億円の4.3倍となり、利益の現金裏付けは極めて良好。営業CF内訳では、純利益90.9億円に減価償却費・償却費227.9億円が加算され、非現金項目が営業CFの主要な源泉となっている。運転資本変動では営業債権の増加-6.9億円、棚卸資産の増加-2.8億円がマイナス寄与した一方、営業債務の増加+19.4億円、引当金の増加+7.2億円がプラス寄与し、運転資本全体では+22.7億円のキャッシュイン効果があった。投資CFは-124.0億円で、設備投資-111.3億円が主因。差引フリーCFは265.6億円と強固な資金創出力を示す。財務CFは-412.5億円で、短期借入金の返済純増-74.0億円、長期借入金の返済純増-16.1億円、配当支払-8.8億円、自己株式取得-1.4億円、リース負債の返済-165.0億円が主要因。現金及び現金同等物は期首822.7億円から期末691.6億円へ-131.1億円減少し、主に財務CFの大規模な返済活動が資金を減少させた。リース負債返済が継続的なキャッシュアウトとなっている点は、使用権資産949.1億円とリース負債1,002.1億円(流動215.3億円+非流動782.9億円)の規模から、店舗不動産リースに起因する構造的な特徴と考えられる。
収益の質
経常利益141.3億円に対し営業利益162.7億円で、営業外の純費用は約21.4億円のマイナス寄与。内訳は金融収益13.8億円に対し金融費用24.9億円で純金融費用-11.1億円、持分法投資損益-10.3億円が非営業損益を圧迫した。営業外費用が売上高の1.0%を占めるが、その構成は金融費用(利息等)と持分法損失が主である。営業CFが純利益を大幅に上回っており(営業CF 389.6億円÷純利益90.9億円=4.3倍)、減価償却費など非現金費用の影響が大きいものの、収益の質は良好と評価できる。一時的要因として、減損損失2.4億円(前年10.8億円から大幅減)があるが、経常的な営業活動と明確に区分できる。持分法投資損益のマイナス転換(前年-0.3億円→当期-10.3億円)は、海外関連会社の業績変動によるものと推察され、今後の改善動向が注視される。
株主還元
年間配当は前年12円に対し当期11円の予想(中間配当なし、期末配当11円)。配当性向は11.9%(配当11円×0.887億株÷純利益90.9億円、ただし通期予想純利益61.0億円に対しては約15.9%)と保守的な水準にとどまる。自社株買いは財務CFで自己株式取得-1.4億円の実績があり、総還元額は配当8.8億円+自社株買い1.4億円=10.2億円で、総還元性向は11.2%(10.2億円÷純利益90.9億円)となる。現金及び現金同等物691.6億円とフリーCF 265.6億円を考慮すると、配当・自社株買いの持続性は十分に確保されている。ただし配当額が前年比で減少している点は、通期業績見通しの慎重化や資本配分優先度の変化を反映している可能性がある。
リスク要因
外食消費の変動リスク:消費者裁量支出への依存が高く、景気後退や実質賃金低下により来店頻度・客単価が減少するリスク。2024年以降の国内消費環境の不確実性が継続する場合、主力の丸亀製麺・国内その他セグメントの売上成長が鈍化する懸念がある。海外事業の収益変動リスク:海外事業は売上761.8億円と全体の36.2%を占めるが、当期は-3.0%減収となり、持分法投資損益も-10.3億円のマイナスを記録。為替変動、現地経済減速、政治リスクが業績を直撃する可能性があり、包括利益の変動幅も拡大する。高レバレッジと金利上昇リスク:負債資本倍率2.26倍と高く、自己資本比率30.7%は業種内でも低位。金融費用は24.9億円で前年比+16.8%増となっており、金利上昇局面では利払い負担が営業利益を圧迫するリスクが顕在化する。リース負債998.1億円(流動+非流動)と有利子負債(借入+社債)の合計が大きく、財務柔軟性の制約要因となり得る。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 収益性:ROE 9.3%は業種中央値2.9%(2025年Q3)を大きく上回り、業種内では上位の収益性を確保。営業利益率7.7%も業種中央値3.9%を上回り、相対的な収益力の高さが確認できる。純利益率4.3%は業種中央値2.2%を上回る。健全性:自己資本比率30.7%は業種中央値56.8%を大きく下回り、業種内では低位に位置する。流動比率111.7%も業種中央値193%を下回り、資本構成の保守性では劣後する。財務レバレッジ3.26倍は業種中央値1.76倍を上回り、レバレッジ活用型の経営が特徴。効率性:総資産回転率0.66倍は業種中央値0.95倍を下回り、固定資産・無形資産・リース資産の規模が資産効率を抑制している。売上高成長率+4.3%は業種中央値+3.0%をやや上回る。トリドールHDは高収益性と高レバレッジを組み合わせた成長戦略を採用しており、ROEは業種上位水準を維持するが、資本の保守性は業種内で相対的に低く、金利上昇や景気後退時の財務リスクが大きい点が特徴的である。(業種:小売業(retail)16社、比較時期:2025年Q3、出所:当社集計)
決算上の注目ポイント
決算上の注目ポイントとして、第一に営業利益率の構造的改善が挙げられる。営業利益率は7.7%へ+2.0pt改善し、販管費の抑制と減損損失の減少が寄与した。過去推移データは限定的だが、四半期ベースでの改善トレンドが確認でき、営業レバレッジの効き始めが示唆される。第二に、営業CFの強さと現金創出力の高さである。営業CFは389.6億円で純利益の4.3倍、フリーCFは265.6億円と潤沢で、配当・自社株買い・借入返済を実施しながらも十分な資金余力を保持している。第三に、海外事業の収益転換点の可能性である。海外事業は減収ながら営業利益が前年比+104.7%増と大幅改善し、セグメント利益率も改善傾向が見られる。持分法投資損益のマイナス化は懸念材料だが、海外展開の収益化が進めば今後の成長ドライバーとなり得る。一方で、高レバレッジ(負債資本倍率2.26倍)と自己資本比率の低さ(30.7%)は構造的な財務リスクとして継続的なモニタリングが必要であり、金利上昇局面での利払い負担増加と財務柔軟性の制約が懸念される。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
AI財務分析
総括
2026年3月期第3四半期累計は、売上収益が前年同期比4.3%増の2,105.01億円、営業利益が同41.0%増の162.68億円となり、増収を大きく上回る利益成長を達成した。親会社所有者帰属の四半期利益は同44.8%増の86.54億円であり、基本的EPSは65.03円から95.16円へ46.3%上昇した。売上総利益率は75.5%で、前年同期の76.1%から約60bp低下した。原材料等の売上原価上昇を、価格・商品ミックスだけでは完全に吸収し切れていないことを示す。一方、販管費率は前年同期の69.2%から68.0%へ約120bp低下した。これにより営業利益率は5.7%から7.7%へ約201bp改善した。営業利益の増益には、減損損失が10.82億円から2.43億円へ7.39億円減少したことも寄与している。その他の営業収益・費用純額も前年同期の14.29億円の費用超過から6.16億円の収益超過へ転じ、営業利益を押し上げた。事業別では、丸亀製麺がセグメント利益168.70億円で最大の利益貢献を担う主力事業である。海外事業は売上収益が3.0%減少したものの、セグメント利益は104.7%増の39.54億円となり、全社増益の主要因となった。これに対して国内その他は売上収益14.8%増に対し、セグメント利益は3.9%減の32.24億円となり、収益性の改善が課題である。営業CFは389.62億円と親会社所有者帰属利益86.54億円の4.50倍に達し、利益の現金化は非常に良好である。減価償却費・償却費227.90億円、ならびに仕入債務の増加19.42億円が営業CFを支えた。もっとも、設備投資/減価償却は0.49倍にとどまり、既存店舗・設備の更新および成長投資が抑制されている状態が長期化する場合は、店舗競争力への影響を注視する必要がある。通期会社予想に対する営業利益進捗率は111.4%、親会社所有者帰属利益進捗率は157.3%であり、第4四半期の利益前提、投資・費用計画および予想修正の有無が重要となる。
収益性分析
デュポン分析では、年換算ROE 11.8%は、純利益率4.1%×総資産回転率0.881回×財務レバレッジ3.26倍で構成される。ROEは10~15%の良好なレンジに位置する一方、純利益率は4.1%にとどまり、資本効率は相応に高いレバレッジの寄与を受けている。最も顕著な収益性変化は営業利益率の約201bp改善であり、売上成長を上回る販管費の抑制が中心的な要因である。売上総利益率が約60bp低下するなかで販管費率を約120bp引き下げたため、営業レバレッジが顕在化した。販管費は前年同期比2.5%増の1,431.25億円にとどまり、売上収益の4.3%増を下回った。減損損失の減少とその他営業損益の改善を含むため、営業利益率改善の全てを恒常的な店舗収益力の向上とはみなしにくい。EBITDAは390.58億円、EBITDAマージンは18.6%であり、減価償却費・償却費の大きい店舗・リース資産型ビジネスでは、純利益率と併せて重視すべき収益指標である。EBITに対する税引前利益の比率である金利負担係数は0.869で、金融収益・費用純額が11.07億円の費用となったことが税引前利益を圧迫した。実効税率は35.7%、税負担係数は0.612であり、税負担も純利益率を抑える要因である。年換算ROAは、年換算親会社所有者帰属利益約115.39億円を総資産3,184.56億円で除すると約3.6%となる。収益性の持続性は、粗利益率の回復、国内その他の利益率改善、海外事業の利益改善の再現性、ならびに全社費用の抑制継続に左右される。
成長性評価
売上収益は4.3%増と堅調だが、成長の中身には事業間の差がある。丸亀製麺は売上収益7.4%増の1,044.20億円、セグメント利益5.6%増の168.70億円となり、安定的な増収を維持した。国内その他は売上収益14.8%増の299.06億円と最も高い成長率を示した一方、セグメント利益率は前年同期12.9%から10.8%へ約209bp低下した。海外事業は売上収益761.75億円で前年同期比3.0%減となったが、セグメント利益率は2.5%から5.2%へ約273bp改善した。海外事業の利益改善は重要なポジティブ要素である一方、売上の再成長が持続的な利益拡大の条件となる。全社ベースの営業利益増加47.31億円には、減損損失減少7.39億円およびその他営業損益改善20.45億円が含まれるため、店舗オペレーション由来の改善と分けて評価する必要がある。通期売上収益予想2,820.00億円に対する進捗率は74.6%で、標準的な第3四半期進捗率75%とほぼ整合する。営業利益予想146.00億円に対しては111.4%まで進捗しており、標準進捗率を36.4ポイント上回る。親会社所有者帰属利益予想55.00億円に対しては157.3%まで進捗し、標準進捗率を82.3ポイント上回る。第4四半期には、通期予想との差額として営業損失16.68億円、親会社所有者帰属損失31.54億円が織り込まれる計算であり、会社計画の費用・投資前提を確認する重要性が高い。
財務健全性
流動資産864.74億円、流動負債774.46億円から、流動比率は1.12倍であり、1.0倍を上回る。現金及び現金同等物は691.64億円で、流動負債の約89%に相当し、営業債権105.00億円を加えた現金・債権ベースでは流動負債を概ねカバーする。もっとも、流動負債には1年以内返済予定の長期借入金150.76億円、1年内償還社債8.00億円、流動リース負債215.25億円が含まれ、短期の契約上支払い負担は大きい。品質アラートの「現金/短期負債0.00倍」は、短期負債カバーに慎重な評価を求める警告として重要であり、特にリース負債を含む短期債務の返済・支払原資を営業CFで継続的に確保できるかが焦点となる。実際に当期の営業CF389.62億円は、リース料支払164.99億円を含む資金負担を吸収している。負債資本倍率(D/E)は2.26倍で2.0倍を超えており、レバレッジ警告に該当する。根本には、IFRSで計上されるリース負債997.14億円(流動215.25億円、非流動782.89億円)を含む店舗ネットワーク由来の固定的債務負担がある。これは飲食店チェーンの出店・賃借店舗モデルと整合的な側面がある一方、売上が弱含む局面では固定費・リース支払の負担が利益と資金繰りに波及し得る。有利子負債379.43億円に基づくDebt/EBITDAは0.97倍、Debt/Capitalは28.0%であり、借入金・社債に限定した信用指標は良好である。短期借入金は前年同期比61.8%減の45.88億円となり、短期資金への依存を低下させた。長期借入金も333.55億円で前年同期の361.39億円から減少している。資本合計は976.68億円、自己資本比率は30.7%であり、前年同期の27.0%から改善した。無形資産及びのれんは649.37億円、使用権資産は949.13億円と資産の大きな部分を構成しており、収益性低下時には減損リスクを継続監視する必要がある。
B/S変動のポイント
短期借入金: 120.00億円から45.88億円へ74.12億円減少(-61.8%)- 短期借入への依存低下は資金調達期間の安定化に寄与する一方、返済による財務CF流出と現金残高への影響を確認する必要がある。棚卸資産: 11.19億円から14.40億円へ3.21億円増加(+28.7%)- 増加率は大きいが総資産の0.5%にとどまり、金額的な運転資本・在庫リスクは限定的である。利益剰余金: 394.24億円から468.84億円へ74.60億円増加(+18.9%)- 当期の利益蓄積が資本を支え、自己資本比率の27.0%から30.7%への改善に寄与した。非支配持分: 92.92億円からマイナス0.51億円へ93.43億円減少 - 支配継続子会社持分変動110.10億円を伴っており、連結資本構成および少数株主との取引の影響を注視する必要がある。無形資産及びのれん: 632.32億円から649.37億円へ17.05億円増加(+2.7%)- 金額が資本合計に対して大きく、買収・事業投資の収益性維持と将来の減損リスクが重要である。
キャッシュフロー品質
営業CFは389.62億円で、親会社所有者帰属利益86.54億円に対する比率は4.50倍となり、0.8倍を大きく上回る高品質な水準である。営業CF/EBITDAも1.00倍で、EBITDAが実際の営業キャッシュ創出へ良好に転換されている。アクルーアル比率はマイナス9.5%であり、会計利益よりキャッシュ創出が強いことを示す。営業CF小計431.07億円には、減価償却費・償却費227.90億円が大きく寄与している。運転資本では、売上債権が6.90億円、棚卸資産が2.81億円増加した一方、仕入債務は19.42億円増加した。仕入債務の増加は営業CFを支えるが、売上債権・在庫の増加規模を上回るため、当期における運転資本のキャッシュ寄与は限定的ながらプラスである。設備投資111.34億円を差し引いたフリーキャッシュフローは265.63億円であり、配当支払8.76億円を大きく上回る。フリーキャッシュフローは、設備投資と配当を合計した120.10億円の約2.2倍であり、当期累計の株主還元と投資をカバーしている。一方、リース料支払164.99億円は資金流出として大きく、通常の設備投資控除後FCFだけでなく、リースを含めた店舗運営に必要な資金負担を併せて評価すべきである。設備投資/減価償却0.49倍は投資不足警告に該当する。これは当期の投資額が減価償却費・償却費の半分程度にとどまることを意味し、短期的にはFCFを押し上げる一方、更新投資・新店投資の不足が継続すれば将来の成長力と店舗品質を損なう可能性がある。
配当持続性
第2四半期配当は1株当たり0円である。通期会社予想の年間配当は1株当たり11.0円であり、期中平均株式数87,705,610株を基準とする年間配当総額は概算9.65億円となる。通期親会社所有者帰属利益予想55.00億円に対する予想配当性向は約17.6%であり、配当のみで算出する限り持続可能性は高い。第3四半期累計の配当支払額8.76億円は、フリーキャッシュフロー265.63億円の約3.3%にとどまる。営業CF389.62億円と比較しても配当支払額は小さく、当期累計のキャッシュカバレッジは十分である。財務CFは412.51億円の支出であり、長期借入金返済165.62億円、短期借入金の純減85.00億円、リース料支払164.99億円を優先している。したがって、現時点の配当余力は利益・FCFの面では大きいが、資本配分ではリースを含む債務負担の管理と将来投資の回復が優先課題となる。
リスク評価
ビジネスリスクとして、国内その他事業の利益率低下:高:中:売上収益は14.8%増の299.06億円である一方、セグメント利益は3.9%減の32.24億円、利益率は約209bp低下した。高成長が利益増加へ転換するかが重要である。、海外事業の売上減少と収益改善の持続性:中:高:海外事業は売上収益が3.0%減少した一方、セグメント利益は104.7%増の39.54億円となった。利益率改善が一時的な費用要因の反動に依存していないか、海外消費・為替・現地コストの変動と併せて注視する必要がある。、外食業固有の原材料費・人件費・店舗賃料の上昇:高:高:粗利益率は前年同期比約60bp低下しており、原材料価格、人手不足による人件費、賃借店舗コストの上昇を価格転嫁・生産性向上で吸収できるかが収益性を左右する。、減損リスク:中:中:無形資産及びのれん649.37億円、使用権資産949.13億円を保有する。減損損失は2.43億円へ減少したが、店舗別・事業別の収益悪化時には資産価値の見直しが必要となる。が挙げられます。
財務リスクとしては、レバレッジおよびリース負債負担:高:高:D/Eは2.26倍で警告水準を上回る。リース負債は997.14億円であり、店舗網に伴う固定的な支払負担が売上変動時の下方リスクを高める。、短期債務の借換・支払負担:中:中:流動負債774.46億円には、1年以内返済予定長期借入金150.76億円、流動リース負債215.25億円が含まれる。営業CFは強いものの、資金需要が高まる局面での流動性管理が重要である。、投資水準の不足:中:中:設備投資/減価償却0.49倍は0.7倍未満の投資不足警告に該当する。FCFには有利だが、既存店改装、設備更新、デジタル化および成長投資の遅れにつながる場合は中長期リスクとなる。が挙げられます。
主な懸念事項としては、営業利益率の改善約201bpには、減損損失の減少とその他営業損益の改善が含まれており、恒常的な店舗収益性の改善度合いを分けて確認する必要がある。、金融収益・費用純額は前年同期の3.48億円の費用から11.07億円の費用へ悪化し、金利負担係数は0.869となった。、通期営業利益予想に対して第3四半期累計で111.4%、親会社所有者帰属利益では157.3%進捗しており、第4四半期の費用・投資・季節性の前提が業績評価の焦点となる。、品質アラートの流動性ストレスは、現金/短期負債の保守的な管理を促すシグナルである。現金691.64億円、流動負債774.46億円という構成に加え、短期のリース・借入返済負担を継続的に監視する必要がある。が挙げられます。
投資示唆
重要ポイントとして、営業利益は41.0%増、親会社所有者帰属利益は44.8%増となり、販管費率改善と営業外を除く損益改善が増益を牽引した。、営業CF/親会社所有者帰属利益は4.50倍、営業CF/EBITDAは1.00倍で、当期累計の利益キャッシュ転換は強い。、丸亀製麺が利益の約70%を担う安定収益源であり、海外事業の利益率改善が追加の上振れ要因となった。、D/E 2.26倍、リース負債997.14億円、設備投資/減価償却0.49倍は、資本構成と中長期の投資持続性に関する重要な評価項目である。が挙げられます。
注視すべき指標は、丸亀製麺、国内その他、海外事業の売上収益成長率とセグメント利益率、粗利益率、販管費率、全社費用の売上比率、減損損失、無形資産及びのれん649.37億円、使用権資産949.13億円の推移、リース負債、1年以内返済予定長期借入金、現金及び現金同等物、営業CF、設備投資/減価償却比率とフリーキャッシュフロー、通期予想に対する第4四半期の営業利益・親会社所有者帰属利益の着地です。
セクター内ポジションについては、営業利益率7.7%は示された一般的な15%超の優良基準には届かないが、前年同期からの改善幅は大きい。年換算ROE 11.8%は良好レンジにある一方、その形成には3.26倍の財務レバレッジが寄与する。Debt/EBITDA 0.97倍、Debt/Capital 28.0%は良好である一方、店舗リースを含む総負債負担の大きさは外食チェーンとして重要な相対的留意点である。