記事一覧に戻る
33932026 第3四半期プライムJGAAP

スターティアホールディングス(3393) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は173.1億円(前年同期比+7.0%)、営業利益は21.2億円(同+11.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

商社・卸売/卸売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥173.1億¥161.8億+7.0%
営業利益¥21.2億¥19.0億+11.4%
持分法投資損益---
経常利益¥21.6億¥19.6億+10.4%
純利益¥15.7億¥14.2億+10.3%
ROE20.4%18.6%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は、増収を上回る増益となり利益率が改善する好決算であった。売上高は173.1億円(前年比+7.0%)、営業利益は21.2億円(同+11.4%)、経常利益は21.6億円(同+10.4%)、純利益は15.7億円(同+10.3%)となった。営業利益率は12.2%で前年同期の約11.7%から改善しており、増収効果に加えて高採算のDXソリューション関連事業の伸長が利益成長を押し上げた。

業績変動要因

【売上高】売上高は173.1億円(前年比+7.0%)。セグメント別ではITインフラ関連事業が138.1億円(構成比79.8%、前年比+6.0%)、DXソリューション関連事業が36.0億円(構成比20.8%、前年比+10.8%)となり、DXソリューション関連事業が相対的に高い伸びを示した。収益認識別では一時点移転の売上が89.7億円(同+7.1%)、一定期間にわたる移転の売上が83.3億円(同+6.7%)で、全体売上の約48%を継続的サービス収益が占める。

【損益】営業利益は21.2億円(同+11.4%)で、売上成長率を上回る伸びとなり正の営業レバレッジが確認できる。セグメント利益率はDXソリューション関連事業が17.8%と、ITインフラ関連事業の10.0%を大きく上回り、前年同期の13%前後から改善した。一方でITインフラ関連事業の利益率はほぼ横ばいで推移し、連結利益率改善はDX事業への依存度が高い。経常利益は21.6億円(同+10.4%)、純利益は15.7億円(同+10.3%)で、営業外損益・特別損益の規模は小さく、増益の主因は営業段階の収益性向上にある。特別利益0.1億円(投資有価証券売却益)は一時的要因として区別できるが、税引前利益に対する影響は軽微である。結論として増収増益。

セグメント別分析

ITインフラ関連事業は売上高138.1億円(構成比79.8%)、営業利益13.7億円、利益率10.0%で連結の収益基盤を担うが、前年同期比では利益率がほぼ横ばいないし小幅低下している。DXソリューション関連事業は売上高36.0億円(構成比20.8%)、営業利益6.4億円、利益率17.8%と高採算であり、増収率・増益率ともに主力事業を上回る。CVCアプリケーション関連事業は営業損失0.0億円と僅少で、連結業績への影響は限定的である。全社の営業増益はDXソリューション関連事業の採算改善が主因であり、主力のITインフラ関連事業の利益率動向が今後の焦点となる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率12.2%、純利益率9.1%はいずれも前年同期を上回る水準であり、粗利率44.8%を背景に販管費率32.6%を吸収しつつ増益を確保している。【キャッシュ品質】営業外収益は0.7億円と売上高比0.4%にとどまり、特別利益0.1億円も税引前利益比0.6%と軽微であるため、利益の大部分は本業の営業活動に由来する。【投資効率】ROEは20.4%であり、純利益率と資産効率、財務レバレッジの組合せにより高水準を維持している。【財務健全性】自己資本比率は58.5%、現金及び預金は62.9億円で流動負債48.8億円を上回り、財務基盤は保守的で安定している。

キャッシュフロー分析

CF計算書の個別開示は示されていないが、貸借対照表の推移から資金動向を読み取ることができる。現金及び預金は62.9億円で前年の65.7億円からやや減少したものの、流動資産106.2億円が流動負債48.8億円を大きく上回り、運転資本は57.4億円と潤沢である。長期借入金は5.7億円から前年の13.0億円水準へ減少しており、有利子負債の圧縮が進んでいる。自己株式は13.6億円へ増加しており、株主還元や資本政策への資金配分が行われたことがうかがえる。総じて、利益成長を維持しつつ財務レバレッジを抑制する堅実な資金運営が継続している。

収益の質

当期の増益は営業利益段階での改善が中心であり、収益の質は高いと評価できる。営業外収益0.7億円は受取配当金、為替差益、投資事業組合運用益などの小口項目で構成され、売上高比0.4%と経常利益への寄与は限定的である。特別利益0.1億円は投資有価証券売却益であり、一時的要因として区別すべきだが、税引前利益21.7億円に対する影響は軽微である。経常利益と純利益の乖離は法人税等6.1億円および非支配株主帰属損益0.3億円によるもので、特段の異常なアクルーアルは見られない。売上総利益率44.8%を維持しつつ増収増益を達成しており、営業活動由来の持続的な収益として評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高236.0億円(前年比+6.3%)、営業利益31.5億円(同+15.1%)、経常利益31.9億円(同+14.6%)であり、当四半期に業績予想および配当予想の修正が行われている。第3四半期累計の進捗率は売上高73.4%、営業利益67.3%、経常利益67.7%であり、標準的な75%進捗にはやや届いていない。通期計画達成には第4四半期に売上高62.9億円、営業利益10.3億円(利益率約16.4%)が必要となり、累計利益率12.2%を上回る水準が求められる。高採算のDXソリューション関連事業の伸長維持が計画達成の鍵となる。

株主還元

2026年3月期の配当予想は年間135円で、中間配当54円に対し期末配当は普通配当73円と記念配当8円を合わせた81円を予定する。記念配当を除く普通配当ベースの年間配当は127円となる。通期予想EPS230.61円に対する配当性向は、年間配当135円ベースで約58.5%、普通配当127円ベースでは約55.1%であり、記念配当分を一過性の還元として区別して捉えることが妥当である。現金及び預金62.9億円、利益剰余金69.1億円という財務基盤を踏まえると、配当実行の裏付けとなる資金余力は厚い。

リスク要因

  1. 主力事業の採算動向: ITインフラ関連事業は連結売上高の約8割を占めるが、セグメント利益率は前年同期からほぼ横ばいないし小幅低下している。同事業の採算改善が停滞すれば、連結利益率の更なる向上を制約する要因となり得る。

  2. 高採算セグメントへの依存: DXソリューション関連事業は利益率17.8%と全社利益を牽引しているが、連結営業利益の増益がこの一事業の採算改善に依存する構図であり、同事業の成長・採算の持続性が全社業績に影響する。

  3. 通期計画達成に向けた進捗: 通期予想に対する営業利益進捗率は67.3%にとどまり、第4四半期には累計を上回る利益率(約16.4%)の達成が必要となる。期末の案件計上時期や収益性が業績変動要因となり得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(trading)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率12.2%3.3% (1.8%–5.0%)+8.9pt
純利益率9.1%3.1% (1.4%–6.3%)+5.9pt

自社の営業利益率・純利益率は業種中央値を大きく上回り、業種内で高収益グループに位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)7.0%5.2% (-4.1%–8.6%)+1.8pt

売上成長率も業種中央値を上回るが、業種内上位レンジ(IQR上限8.6%)の範囲内にとどまる。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益成長率+11.4%が売上高成長率+7.0%を上回り、営業利益率は前年同期から改善した。この改善はDXソリューション関連事業の利益率上昇(前年同期比約4.8pt改善)が主因であり、収益構造の質的変化として観察される。

  2. 主力のITインフラ関連事業は売上高で連結の約8割を占めるが、利益率はほぼ横ばい傾向にある。全社利益率の趨勢的な改善が続くかは、同事業の採算動向に左右される構造にある。

  3. 配当予想は年間135円で、普通配当127円に記念配当8円を加えた構成となっている。普通配当ベースの配当性向は約55.1%であり、記念配当分を除いた実質的な配当水準は利益成長との整合性が比較的高い。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,237円
base(基準)1,264円
bull(強気)1,312円
算出前提
1株純資産(BPS)822円
調整後予想EPS239.1円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向58.5%
予想EPSの信頼度調整×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.54倍 / 5.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,230円〜1,299円、ω±0.1で 1,254円〜1,279円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。