- 売上高: 78.85億円
- 営業利益: 2.75億円
- 当期純利益: 3.01億円
- 1株当たり当期純利益: 47.96円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 78.85億円 | 74.09億円 | +6.4% |
| 売上原価 | 49.38億円 | - | - |
| 売上総利益 | 24.71億円 | - | - |
| 販管費 | 21.02億円 | - | - |
| 営業利益 | 2.75億円 | 3.69億円 | -25.5% |
| 営業外収益 | 54百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 38百万円 | - | - |
| 経常利益 | 3.69億円 | 3.84億円 | -3.9% |
| 税引前利益 | 4.38億円 | - | - |
| 法人税等 | 1.36億円 | - | - |
| 当期純利益 | 3.01億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.72億円 | 2.91億円 | -6.5% |
| 包括利益 | 7.23億円 | 6.66億円 | +8.6% |
| 支払利息 | 0円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 47.96円 | 49.92円 | -3.9% |
| 1株当たり配当金 | 14.00円 | 14.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 71.57億円 | 72.29億円 | -72百万円 |
| 現金預金 | 29.93億円 | 23.93億円 | +6.00億円 |
| 売掛金 | 26.75億円 | 29.61億円 | -2.86億円 |
| 棚卸資産 | 9.51億円 | 9.89億円 | -38百万円 |
| 固定資産 | 51.09億円 | 44.93億円 | +6.16億円 |
|
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 3.4% |
| 粗利益率 | 31.3% |
| 流動比率 | 646.5% |
| 当座比率 | 560.6% |
| 負債資本倍率 | 0.24倍 |
| 実効税率 | 31.1% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +6.4% |
| 営業利益前年同期比 | -25.4% |
| 経常利益前年同期比 | -3.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -6.3% |
| 包括利益前年同期比 | +8.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 6.05百万株 |
| 自己株式数 | 373千株 |
| 期中平均株式数 | 5.69百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,739.02円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 14.00円 |
| 期末配当 | 36.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 107.00億円 |
| 営業利益予想 | 4.90億円 |
| 経常利益予想 | 5.80億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 4.30億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 75.77円 |
| 1株当たり配当金予想 | 25.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2025年度Q3のコスモ・バイオは、売上成長(+6.4%)にもかかわらず利益率が悪化し、営業減益(-25.4%)となった保守的な決算である。売上高は78.85億円、売上総利益24.71億円で粗利率は31.3%と一定の水準を維持した一方、販管費21.02億円が重くのしかかり営業利益は2.75億円にとどまった。営業利益率は3.49%で、前年の約4.98%から約149bp低下したと推計される。経常利益は3.69億円(-3.9%)で経常利益率は4.68%、前年から約50bp縮小した。最終利益は2.72億円(-6.3%)で、純利益率は3.45%と前年の約3.92%から約47bp低下した。営業外収益0.54億円(うち受取配当金0.39億円、受取利息0.07億円)と営業外費用0.38億円が損益を下支えしたが、営業段階の落ち込みを補い切れていない。税引前利益は4.38億円と経常を上回っており、特別利益の計上等により下期に一過性の押し上げが生じた可能性がある。包括利益は7.23億円と当期純利益を大きく上回り、投資有価証券(38.45億円)に関連する評価益の寄与が示唆される。バランスシートは総資産122.66億円、純資産98.69億円で負債資本倍率0.24倍、流動比率646.5%と極めて堅固で、短期借入金も0.20億円にとどまる。運転資本は60.50億円に積み上がり、売掛金26.75億円と棚卸資産9.51億円の管理が収益性改善の鍵となる。ROEは2.8%(デュポン計算値一致)、ROICは2.7%と資本効率は低位にとどまり、資本コストを下回る可能性が高い。営業外収入比率は19.9%と相応に高く、受取配当金等の非営業要素への依存度上昇は質の面での課題である。キャッシュフロー情報は非開示のため、営業CF対純利益の健全性判定はできないが、利益の質評価には留意が要る。配当性向(計算値)111.2%は利益に対して高く、FCFデータがない中では持続可能性に慎重さが必要である。総じて、需要は堅調だがコスト吸収力と営業効率の弱さが顕在化しており、粗利率の維持と販管費の伸び抑制、運転資本の回転改善が今後の回復に不可欠となる。
ROE=純利益率(3.5%)×総資産回転率(0.643)×財務レバレッジ(1.24)=約2.8%で、報告値と整合する。3要素のうち、今期は純利益率の低下が最大のネガティブ要因で、売上+6.4%にもかかわらず営業利益-25.4%となり営業レバレッジの逆回転が起きた。営業利益率は約3.49%と前年約4.98%から約149bp悪化、販管費率は26.7%(販管費21.02億円/売上)と高止まりし、粗利率31.3%との差(営業粗利から販管費控除後の余力)が薄い。経常段階では受取配当金や利息収入の寄与で一部補填されたが、コアのオペレーション改善なしにROEの持続的回復は難しい。総資産回転率0.643は卸売・商社系にしても低位で、売掛金26.75億円と棚卸資産9.51億円の回転効率に改善余地が大きい(年換算売上ベースの概算でDSO約90日、在庫回転日数約53日)。財務レバレッジは1.24倍と低く、借入を活用したROE押し上げ余地はあるが、現状のROIC2.7%ではレバレッジ拡大は合理的でない。利益率悪化のビジネス要因は、①人件費等の固定費上昇(給料・手当6.39億円)、②物流・調達コスト上昇を価格転嫁しきれていない可能性、③製品ミックスの変化による粗利率の伸び鈍化、の組み合わせが想定される。これらのうち、固定費インフレは一部構造的だが、価格改定・ミックス是正・在庫最適化により中期的に是正可能な余地はある。一方で、売上成長率に対して販管費の伸びが上回っている兆し(営業減益)を示しており、継続するとROEの低迷が固定化するリスクがある。
売上高は78.85億円で前年比+6.4%とトップラインは堅調。学術・創薬向け試薬流通の需要底堅さが背景とみられるが、営業利益が-25.4%と大きく減少したことから、成長の質は低下している。粗利率は31.3%で一定の水準を維持したものの、販管費率26.7%の上昇圧力により営業レバレッジが効かず、営業利益率は3.49%に低下。営業外収益(受取配当金0.39億円、受取利息0.07億円)が利益平準化に寄与しているが、コア事業の採算改善が不可欠。期末の売掛金・棚卸の水準からみると需要は継続しているが、回転期間が伸びれば追加の運転資本が必要となり、成長の資本効率を下押しする。税前利益が経常を上回っている点は一過性益の可能性があり、来期の伸びに必ずしも繋がらない。中期的な成長ドライバーは、①高付加価値試薬のミックス改善、②価格改定の浸透、③デジタル受発注・物流最適化による回転率改善、が鍵。短期見通しは増収・減益基調からの反転に時間を要する可能性があり、販管費の伸び抑制と粗利の底上げが実現すれば下期~来期にかけて利益率持ち直し余地がある。
流動比率646.5%、当座比率560.6%と流動性は極めて強固で、短期資金繰りリスクは限定的。負債資本倍率0.24倍、短期借入金0.20億円とレバレッジは非常に低い。総資産122.66億円に対し純資産98.69億円で財務クッションは厚い。満期ミスマッチの観点でも、流動負債11.07億円に対し流動資産71.57億円(うち現金29.93億円、売掛金26.75億円)で十分に賄える。投資有価証券38.45億円を多く保有しており、市況変動による評価損益のボラティリティが純資産・包括利益に及ぶ点は留意事項。オフバランス債務の情報は開示なし。長期債務の明細は未記載だが、固定負債12.90億円の存在からリース負債や退職給付債務等の潜在的負担がある可能性は否定できない。
営業キャッシュフロー、投資・財務キャッシュフローは未開示のため、営業CF/純利益やフリーキャッシュフロー(FCF)の観点から利益の質を定量評価できない。営業外収益の寄与が相対的に大きい(営業外収入比率19.9%)こと、包括利益が純利益を大きく上回る(7.23億円対2.72億円)ことから、評価益や配当収入の比重が高まり、キャッシュ創出の安定性には不確実性がある。運転資本面では、売掛金26.75億円・棚卸資産9.51億円がキャッシュを吸収しており、DSO約90日、在庫日数約53日(年換算売上・売上原価ベースの概算)とみられるため、回収・在庫最適化はキャッシュフロー改善の余地。配当・設備投資に対するFCFのカバレッジは不明で、現時点で持続性の判断は留保する。
配当性向(計算値)111.2%は、一般的な目安60%を大きく上回り、利益水準に対して高い。FCFや営業CFの開示がないため、キャッシュベースでの配当余力は評価不能だが、短期的には潤沢な現金(29.93億円)と低レバレッジにより耐性はある一方、利益成長・FCF創出が伴わないままの高配当維持は持続可能性に課題。今後は配当方針の再確認(利益連動性、安定配当の範囲)と、投資有価証券からの配当収入の変動を踏まえた柔軟な資本配分が望ましい。利益体質の改善(営業利益率・ROICの引き上げ)と運転資本の効率化が、配当の中長期的な持続性を左右する。
ビジネスリスク:
- 粗利率の圧縮と販管費の上振れによる営業利益の下押しリスク
- 売掛金回収・在庫回転の停滞による運転資本増加と資本効率悪化
- 主要仕入先・供給網の価格改定や物流コスト上昇によるマージン圧迫
- 製品ミックス変化(低粗利品比率上昇)による採算悪化
財務リスク:
- ROIC 2.7%と資本コストを下回る低資本効率の固定化
- 投資有価証券38.45億円の評価変動が包括利益・自己資本に与える影響
- 配当性向>100%の継続による内部留保の減少と将来投資余力の拘束
- 非営業収益(配当・利息)依存度上昇に伴う利益の変動性
主な懸念事項:
- 営業減益(-25.4%)と営業利益率約149bpのYoY悪化
- 経常と税前利益の乖離から示唆される一過性要因への依存
- キャッシュフローデータ未開示により利益の質評価が困難
- ROE 2.8%・総資産回転率0.643の低位による株主資本効率の課題
重要ポイント:
- 売上+6.4%ながら営業減益-25.4%、営業利益率は約3.49%へ低下(-149bp)
- ROE 2.8%、ROIC 2.7%と資本効率が低位で改善が急務
- 流動性は極めて強固(流動比率646%)で財務耐性は高い
- 営業外収益の寄与と投資有価証券の評価益で包括利益は上振れ
- 配当性向(計算値)111%は持続性に課題、CF不明で慎重評価が必要
注視すべき指標:
- 営業利益率と販管費率(26.7%)の推移
- 粗利率(31.3%)の維持・改善度合いと価格改定の浸透
- 売掛金DSOと在庫回転(日数)の改善
- 投資有価証券の評価損益・受取配当金の動向
- ROICと総資産回転率の改善トレンド
- 為替(USD/JPY)と調達コストの変動
セクター内ポジション:
同業の研究用試薬ディストリビューターと比べ、財務安全性は高い一方、収益性(営業利益率・ROIC)は見劣り。非営業収益と含み益の寄与が相対的に大きく、コア事業の稼ぐ力強化が課題。
本分析はAIにより自動生成されたものです。以下の点にご留意ください。
- 正確性の非保証: 本分析の正確性・完全性は保証されません。正確な財務データについては、必ずTDnet等で公開されている開示資料の原本をご確認ください
- 投資助言ではありません: 本分析は一般的な情報提供を目的としており、金融商品取引法に定める投資助言には該当しません。特定の有価証券の売買を推奨するものではありません
- 自己責任の原則: 投資判断はご自身の責任において行ってください。本分析に基づく投資により生じた損失について、当サービスは一切の責任を負いません