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33822027 第1四半期プライムJGAAP

セブン&アイ・ホールディングス(3382) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は2兆3,788億円(前年同期比-14.4%)、営業利益は1,050億円(同+61.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

小売/小売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥23788.2億¥27773.7億−14.3%
営業利益¥1050.4億¥650.8億+61.4%
経常利益¥1007.4億¥532.8億+89.1%
純利益¥608.5億¥509.8億+19.4%
ROE1.6%1.4%-

Executive Summary

今四半期は事業ポートフォリオ再編の影響で減収となる一方、主力の海外コンビニ事業の採算改善により大幅増益となった。売上高(営業収益)は2兆3,788.2億円(前年比-14.3%)、営業利益は1,050.4億円(同+61.4%)、経常利益は1,007.4億円(同+89.1%)、純利益は608.5億円(同+19.4%)となった。減収の主因はその他事業のセグメント区分変更・非連結化であり、主力2事業(国内・海外コンビニ)はいずれも増収を確保している。増益の主因は海外コンビニ事業のフランチャイズ転換・ガソリン卸売転換等の収益構造改善である。

業績変動要因

【売上高】連結売上高は前年比-14.3%の2兆3,788.2億円となったが、これはその他事業(スーパーストア・金融関連等)の区分変更によるものであり、国内コンビニ事業は+3.1%、海外コンビニ事業は+2.0%の増収を確保した。既存店ベースでは国内+2.0%、海外+1.4%と、いずれもプラス成長を維持している。

【損益】営業利益は前年比+61.4%の1,050.4億円、経常利益は+89.1%の1,007.4億円と大幅増益となった。増益の中心は海外コンビニ事業のセグメント利益で、655.9億円と前年の86.9億円から急拡大している。一方、税引前利益851.6億円から純利益608.5億円への圧縮には、特別損失195.5億円(うち減損損失98.0億円)が特別利益39.8億円を上回った影響が含まれ、これは一時的要因である。経常利益と親会社株主帰属利益(606.0億円)の乖離は約40%に達し、特別損益と法人税負担がその要因となっている。結論として、増収基盤は主力2事業で維持されつつ、全体としては減収増益の構図である。

セグメント別分析

海外コンビニエンスストア事業が構成比89.8%(売上高2兆1,358.2億円)を占める主力事業であり、営業利益も655.9億円と前年の86.9億円から+655.1%と大幅増益し、連結増益の中心となった。国内コンビニエンスストア事業は売上高2,298.7億円(構成比9.7%)、営業利益522.4億円(同-4.2%)で、利益率は22.7%と前年の24.4%から低下している。両事業の利益率格差は大きく、国内の22.7%に対し海外は3.1%にとどまるが、前年の0.4%からは大幅に改善しており、North Starプラン(不採算店閉店・FC転換・ガソリン卸売転換)の効果が表れている。国内は既存店売上が堅調な一方、システム費用・広告宣伝費増加が販管費を押し上げ、利益率低下の要因となっている。

主要財務指標

収益性: ROE 1.6%(四半期ベース、年換算参考値約6.5%)、営業利益率 4.4%(前年約2.3%から改善) キャッシュ品質: 営業CF/純利益 5.67倍、フリーCF 2,710.4億円 投資効率: 設備投資/減価償却 0.80倍(減価償却費924.2億円を下回り、投資は抑制的水準) 財務健全性: 自己資本比率 38.9%(前年39.6%)、流動比率 94.0%(流動資産1兆8,312.5億円/流動負債1兆9,477.0億円)

キャッシュフロー分析

営業CFは3,435.0億円で、純利益比5.67倍と利益の現金裏付けは強い。買掛金増加1,046.3億円、預り金増加1,508.3億円など運転資本の資金流入が寄与した。投資CFは-724.6億円で、設備投資742.5億円が主因である。財務CFは-534.6億円で、社債償還1,962.0億円・配当支払573.5億円を長期借入調達3,242.2億円等で一部補った。FCFは営業CF-設備投資で2,692.5億円相当(開示値2,710.4億円)となり、配当支払額の約4.7倍に達する。現金創出評価は強いと位置づけられる。

収益の質

経常利益1,007.4億円に対し純利益608.5億円(親会社株主帰属利益606.0億円)と乖離があり、主因は特別損失195.5億円(うち減損損失98.0億円)である。これは一時的要因であり、経常的な収益力とは区別すべきである。営業外費用120.1億円のうち支払利息59.9億円が中心で、営業外収益77.1億円は売上高比0.3%と小さく、営業外収益への依存度は低い。営業CFは純利益を大幅に上回っており、アクルーアル面での懸念は見られない。

業績予想・ガイダンス

通期予想(売上高10兆4,300億円、営業利益4,250億円、経常利益3,900億円)に対する進捗率は、売上高22.8%、営業利益24.7%、経常利益25.8%とおおむね標準的な水準(Q1標準進捗25%)にある。親会社株主帰属利益の進捗率は21.8%とやや低めで、特別損失計上が影響している。当四半期に業績予想の修正が行われており、中間期営業利益予想は1,900億円から2,340億円へ、通期は4,050億円から4,250億円へ上方修正された。修正の背景には為替前提の円安方向への変更(USD/JPY通期157.00円)と海外事業の収益改善加速がある。

株主還元

通期配当予想は1株60.00円で修正はなく、予想EPS120.89円に対する配当性向は約49.6%である。当四半期の自社株買いは実施されておらず、現時点の株主還元は配当性向で評価される。Q1の配当支払額573.5億円はフリーCF2,710.4億円で十分にカバーされており、配当の持続性を支える営業CF創出力は良好である。

カタリスト

【短期】海外コンビニ事業における不採算店閉店・フランチャイズ転換・ガソリン卸売転換(North Starプラン)の下期進捗、店舗改装200店の着手状況。

【長期】国内コンビニのセブンカフェ ベーカリー・ティー拡大や7NOWモバイルオーダーによる差別化戦略、リテールメディア新会社による2030年度200億円収益目標の進捗。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.4%3.2% (0.7%–7.3%)+1.2pt
純利益率2.6%2.1% (0.4%–5.9%)+0.4pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に良好な水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−14.3%7.7% (1.4%–14.4%)−22.0pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回るが、これは事業区分変更の影響を含み、主力事業単体では増収基調にある。

※出所: 当社調べ

リスク要因

  1. 海外事業への利益依存: 海外コンビニ事業の営業利益は655.9億円で連結増益の中心を占め、北米の燃料価格や人件費、競争環境の変化が連結収益に直結する構造にある。

  2. 国内事業の採算低下: 国内コンビニは売上高+3.1%増収の一方、営業利益は-4.2%減益、利益率は22.7%と前年24.4%から低下しており、システム費用・広告宣伝費増(+88億円)が販管費を押し上げている。

  3. のれん・財務レバレッジ: のれん残高2兆1,217.3億円は純資産の57.1%に相当し、有利子負債残高を踏まえたDebt/EBITDAは高水準にある。買収先事業の収益計画未達時には減損リスクが顕在化しうる。

決算上の注目ポイント

  1. 海外コンビニ事業の営業利益率は3.1%と前年の0.4%から改善したものの、国内の22.7%とは依然大きな格差があり、North Starプラン施策の定着度合いが今後の連結収益の質を左右する構造的論点である。

  2. 特別損失(減損損失98.0億円)の計上により経常利益と純利益の伸び率に乖離が生じており、経常的な収益改善ペースを純利益の伸びだけで評価すると過小評価につながる可能性がある。

  3. 通期業績予想が上方修正され、営業利益・経常利益の進捗率は標準的な水準にあることから、当第1四半期の増益基調は会社計画とおおむね整合的に進行している。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,693円
base(基準)1,729円
bull(強気)1,766円
算出前提値
1株純資産(BPS)1,596円
調整後予想EPS186.5円
株主資本コスト r8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向49.6%
予想EPSの信頼度調整×1.030(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.08倍 / 9.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,681円〜1,779円、ω±0.1で 1,726円〜1,734円。

注記:

  • のれん償却 61.9円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
  • 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。