- 売上高: 18.91億円
- 営業利益: -2.59億円
- 当期純利益: -1.72億円
- 1株当たり当期純利益: -12.54円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 18.91億円 | 18.01億円 | +5.0% |
| 売上原価 | 6.52億円 | 5.63億円 | +16.0% |
| 売上総利益 | 12.39億円 | 12.38億円 | +0.1% |
| 販管費 | 14.99億円 | 14.16億円 | +5.9% |
| 営業利益 | -2.59億円 | -1.77億円 | -46.3% |
| 営業外収益 | 8百万円 | 3百万円 | +131.7% |
| 営業外費用 | 16百万円 | 19百万円 | -17.0% |
| 経常利益 | -2.67億円 | -1.92億円 | -39.1% |
| 税引前利益 | -2.74億円 | -1.93億円 | -41.9% |
| 法人税等 | -1.02億円 | -71百万円 | -42.6% |
| 当期純利益 | -1.72億円 | -1.21億円 | -41.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -1.71億円 | -1.21億円 | -41.3% |
| 包括利益 | -1.81億円 | -1.18億円 | -53.4% |
| 減価償却費 | 46百万円 | 42百万円 | +8.6% |
| 支払利息 | 10百万円 | 14百万円 | -33.6% |
| 1株当たり当期純利益 | -12.54円 | -8.87円 | -41.4% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 17.67億円 | 23.10億円 | -5.43億円 |
| 現金預金 | 6.95億円 | 14.04億円 | -7.09億円 |
| 売掛金 | 2.10億円 | 2.61億円 | -52百万円 |
| 棚卸資産 | 7.43億円 | 5.55億円 | +1.88億円 |
| 固定資産 | 11.27億円 | 10.07億円 | +1.20億円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -4.42億円 | -3.99億円 | -43百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -1.70億円 | -11.11億円 | +9.41億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -9.0% |
| 粗利益率 | 65.5% |
| 流動比率 | 122.7% |
| 当座比率 | 71.1% |
| 負債資本倍率 | 1.61倍 |
| インタレストカバレッジ | -27.26倍 |
| EBITDAマージン | -11.3% |
| 実効税率 | 37.2% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.0% |
| 営業利益前年同期比 | -19.1% |
| 経常利益前年同期比 | -23.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -52.4% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 14.00百万株 |
| 自己株式数 | 302千株 |
| 期中平均株式数 | 13.70百万株 |
| 1株当たり純資産 | 80.81円 |
| EBITDA | -2.13億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 53.60億円 |
| 営業利益予想 | 2.65億円 |
| 経常利益予想 | 2.30億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1.80億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 13.14円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の関門海は、売上が増収にもかかわらず赤字が拡大し、収益性・キャッシュフローの両面で厳しい四半期となりました。売上高は18.91億円で前年同期比+5.0%と伸長し、既存店の回復や単価施策が寄与した可能性があります。粗利益は12.39億円、粗利率は65.5%と高水準を維持し、食材ミックスや価格改定の効果が示唆されます。一方、販管費は14.99億円(売上比79.3%)と高止まりし、営業損失は-2.59億円(前年同期比-19.1%)と赤字継続です。営業外収支は+0.08億円の収益に対し-0.16億円の費用で、経常損失は-2.67億円に拡大しました。当期純損失は-1.71億円(-52.4%)と悪化し、EPSは-12.54円まで低下しました。営業利益率は-13.7%、EBITDAは-2.13億円でマージン-11.3%と営業キャッシュ創出力の弱さが露呈しています。bpベースの前年同期とのマージン比較は、前年の分解開示がなく正確な算定が困難です(粗利率・販管費率の対前年bp差は不明)。営業CFは-4.42億円と純損失(-1.71億円)を大幅に下回り、利益の質に懸念が残ります(営業CF/純利益は算術上2.59倍だが、両者マイナスのため解釈に注意が必要)。運転資本面では棚卸資産7.43億円が重く、在庫積み上がりがキャッシュの重荷になった可能性があります。財務面では流動比率122.7%・当座比率71.1%と、短期流動性クッションが薄い状況です。短期借入金8.00億円が流動負債14.39億円の中核を占め、金利上昇下では支払利息0.10億円の負担増余地が残ります。インタレストカバレッジは-27.26倍と極めて脆弱で、債務返済余力に警戒が必要です。ROEは-15.4%、ROICは-10.6%と資本効率も大きく毀損しています。フリーキャッシュフローは営業CF-4.42億円と設備投資-0.88億円の合計で約-5.30億円と推計され、外部資金への依存が高まりやすい局面です。先行きは、(1)販管費率の圧縮、(2)在庫回転の改善、(3)金利負担の抑制が赤字体質脱却の鍵となります。
デュポン分析: ROE(-15.4%) = 純利益率(-9.0%) × 総資産回転率(0.654) × 財務レバレッジ(2.61倍)。最もROEに負の寄与が大きいのは純利益率で、売上総利益率は65.5%と高い一方、販管費率79.3%が利益を圧迫し営業損失を招いています。総資産回転率0.654は外食小型チェーンとしては標準〜やや低めで、在庫・店舗資産の回転効率に改善余地が見られます。財務レバレッジ2.61倍は自己資本の薄さと有利子負債依存を反映し、マイナスの純利益率と相まってROEの下振れを拡大させています。ビジネス上の要因としては、原材料・人件費・エネルギーコストの上昇に対する価格転嫁のタイムラグ、季節要因に伴う在庫積み上がり、固定費負担(賃借料・人員維持)の高さが挙げられます。これらのうち価格転嫁は段階的に浸透する可能性がある一方、固定費負担は構造的で持続性が高いと見ます。販管費成長率に関する対前年比較は内訳未開示のため不明ですが、売上+5.0%に対して販管費率が79.3%と高止まりしており、営業レバレッジが負に作用しています。持続性の評価として、食材インフレや最低賃金上昇は継続リスクが高く、短期的には純利益率改善のハードルが高いと判断します。
売上は+5.0%と回復基調だが、増収がそのまま利益成長に結びついていません。粗利率65.5%は商品力・価格改定の効果を示す一方、販管費率79.3%が増益転換の障壁です。営業外要因の寄与は限定的で、事業のコア収益力の改善が不可欠です。利益の質は、営業CFが純損失を大幅に下回る点から脆弱で、実需に裏付けられたキャッシュ創出が不足しています。見通しとしては、(1)在庫回転日数の短縮、(2)人件費・賃借料の効率化(営業時間・人員配置最適化、賃料交渉)、(3)メニューエンジニアリングによる粗利率維持と客単価・来店頻度の両立が鍵です。四半期単位での需要の季節性が高い業態のため、下期の繁忙期取り込みが売上高と固定費吸収に重要です。
流動比率122.7%は100%を上回るものの、ベンチマークの150%に届かず、当座比率71.1%も目安の100%を下回り短期流動性に注意が必要です。運転資本は3.27億円とプラスだが、棚卸資産7.43億円の比重が高く、在庫の現金化遅延は満期ミスマッチのリスクを高めます。負債資本倍率1.61倍は目安1.5倍をやや上回り、レバレッジが高めです。短期借入金8.00億円と長期借入金3.20億円により、負債合計17.85億円(総資産28.93億円)で、調達の短期偏重が見られます。インタレストカバレッジ-27.26倍は警告シグナルで、債務返済余力の弱さが際立ちます。オフバランス債務の開示はなく、賃貸借関連の実質債務(賃料契約)への注意が必要です。自己資本は11.07億円、1株当たり純資産は約80.81円と薄く、追加損失発生時の自己資本毀損耐性は限定的です。
営業CFは-4.42億円で純損失-1.71億円より悪化しており、営業CF/純利益比率は算術上2.59倍でも両者が負のため品質指標としては機能しません。差異は主に運転資本の悪化(在庫増や買掛減)や未払費用の減少等が要因と推測されます。設備投資は-0.88億円で、推計フリーキャッシュフローは-5.30億円(= -4.42 + -0.88)。財務CFは-1.70億円と、借入返済や配当等による外部流出が継続しています。営業CFの継続的なマイナスは利益の質に問題を示唆し、在庫・債権の圧縮、前受・未払の適正化など運転資本管理の強化が不可欠です。運転資本操作の兆候について、買掛金2.06億円に対し棚卸資産7.43億円が厚く、支払条件の短期化や回転の鈍化がキャッシュを圧迫している可能性があります。
配当情報は未記載のため現状の実行有無・方針は不明です。EPSが-12.54円、当期純損失-1.71億円、FCF推計-5.30億円であり、仮に配当を実施していれば財源は内部留保ではなく外部資金・手元流動性に依存する可能性が高い局面です。営業赤字・FCF赤字が続く限り、配当継続の持続可能性は低く、まずは黒字化とFCFの黒字転換が前提となります。よって配当性向・FCFカバレッジは算定不可ながら、保守的な資本配分が望まれます。
ビジネスリスク:
- 原材料価格(特に水産物)とエネルギーコスト上昇による粗利率圧迫
- 最低賃金引上げ・人手不足による人件費負担増と人員確保難
- 季節要因による需要変動と在庫(鮮度・廃棄)リスク
- メニュー構成・価格転嫁の遅れによる収益性低下
- フードセーフティ・コンプライアンスリスク(食中毒等)
財務リスク:
- インタレストカバレッジ-27.26倍に示される債務返済余力の脆弱性
- 短期借入金8.00億円偏重によるリファイナンス・金利上昇リスク
- 在庫7.43億円の厚みがもたらすキャッシュ拘束と評価損リスク
- 自己資本薄さ(純資産11.07億円)による損失耐性の低さ
- FCF赤字(推計-5.30億円)継続時の追加調達必要性
主な懸念事項:
- 販管費率79.3%の高止まりで営業赤字からの脱却が見えない
- 営業CFが純損失を大幅に下回るキャッシュ創出力の弱さ
- ROIC-10.6%と資本コストを大幅に下回る資本効率の毀損
- 短期資金依存と当座比率71.1%に起因する流動性バッファの脆弱性
- 金利上昇局面での支払利息増加リスク
重要ポイント:
- 増収(+5.0%)でも販管費率高止まりで営業損失-2.59億円と赤字継続
- 粗利率65.5%は維持も、在庫厚く営業CF-4.42億円でFCFは推計-5.30億円
- インタレストカバレッジ-27.26倍、負債資本倍率1.61倍で財務耐性に懸念
- ROE-15.4%、ROIC-10.6%と資本効率の大幅悪化
- 短期借入金8.00億円依存のためリファイ・金利リスクが高い
注視すべき指標:
- 販管費率(人件費・賃借料を含む)と営業利益率の改善幅
- 在庫回転日数・棚卸資産水準の推移
- 営業CFとFCFの黒字転換タイミング
- 短期借入金残高と平均金利、返済スケジュール
- 客数・客単価動向(価格転嫁の受容度)
セクター内ポジション:
国内外食小型チェーンの中で、収益性(営業利益率・EBITDAマージン)は下位、流動性クッションは薄く、レバレッジはやや高め。短期的にはディフェンシブさに欠け、改善にはコスト是正と在庫回転の明確な進展が必要。
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