- 売上高: 24.62億円
- 営業利益: 39百万円
- 当期純利益: 15百万円
- 1株当たり当期純利益: 4.08円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 24.62億円 | 23.76億円 | +3.6% |
| 売上原価 | 10.02億円 | 9.70億円 | +3.3% |
| 売上総利益 | 14.60億円 | 14.07億円 | +3.8% |
| 販管費 | 14.20億円 | 13.72億円 | +3.5% |
| 営業利益 | 39百万円 | 35百万円 | +11.4% |
| 営業外収益 | 75百万円 | 87百万円 | -14.2% |
| 営業外費用 | 83百万円 | 91百万円 | -8.6% |
| 経常利益 | 31百万円 | 31百万円 | +0.0% |
| 税引前利益 | 22百万円 | 27百万円 | -20.1% |
| 法人税等 | 7百万円 | 14百万円 | -49.6% |
| 当期純利益 | 15百万円 | 14百万円 | +9.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 14百万円 | 13百万円 | +7.7% |
| 包括利益 | 18百万円 | 13百万円 | +38.5% |
| 減価償却費 | 68百万円 | 64百万円 | +6.4% |
| 支払利息 | 25百万円 | 23百万円 | +6.9% |
| 1株当たり当期純利益 | 4.08円 | 3.68円 | +10.9% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 6.96億円 | 7.05億円 | -10百万円 |
| 現金預金 | 3.38億円 | 3.65億円 | -28百万円 |
| 売掛金 | 1.59億円 | 1.80億円 | -21百万円 |
| 棚卸資産 | 35百万円 | 25百万円 | +10百万円 |
| 固定資産 | 21.02億円 | 20.94億円 | +8百万円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 60百万円 | 57百万円 | +3百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -6百万円 | -74百万円 | +68百万円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 0.6% |
| 粗利益率 | 59.3% |
| 流動比率 | 79.3% |
| 当座比率 | 75.3% |
| 負債資本倍率 | 11.21倍 |
| インタレストカバレッジ | 1.56倍 |
| EBITDAマージン | 4.4% |
| 実効税率 | 31.5% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +3.6% |
| 営業利益前年同期比 | +13.1% |
| 経常利益前年同期比 | +0.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +9.3% |
| 包括利益前年同期比 | +34.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 3.43百万株 |
| 自己株式数 | 79株 |
| 期中平均株式数 | 3.42百万株 |
| 1株当たり純資産 | 66.72円 |
| EBITDA | 1.07億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 2.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| AgricultureAndLivestockSection | 68万円 | -15百万円 |
| ManufactureAndWholesaleSection | 1.63億円 | 2百万円 |
| RestaurantAndRetailSection | 21.97億円 | 60百万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 51.39億円 |
| 営業利益予想 | 1.49億円 |
| 経常利益予想 | 1.31億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1.23億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 35.79円 |
| 1株当たり配当金予想 | 3.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のフジタコーポレーションは、増収・増益ながら営業外費用増と高い財務レバレッジが重石となり、利益の伸びは限定的という評価です。売上高は24.62億円で前年同期比+3.6%、営業利益は0.39億円で+13.1%と、売上成長を上回る増益を確保しました。営業利益率は約1.58%と低水準ながら、前年の約1.45%(当社推計)から約+13bp改善したとみられます。売上総利益は14.60億円、粗利率は59.3%と高水準を維持しつつ、販管費14.20億円が重く、営業利益の絶対額は0.4億円規模にとどまりました。営業外収益0.75億円に対して営業外費用0.83億円が上回り、経常利益は0.31億円で横ばいにとどまっています。支払利息は0.25億円と営業利益の約64%に相当し、インタレストカバレッジは1.56倍と警戒域です。当期純利益は0.14億円(+9.3%)で、EPSは4.08円です。営業CFは0.60億円と純利益の4.29倍で、利益の質は足元良好ですが、設備投資0.92億円を差し引く推計フリーCFは約▲0.32億円とマイナスの可能性があります。貸借対照表面では総資産27.97億円に対し純資産2.29億円と自己資本が薄く、負債資本倍率は11.21倍、流動比率は79.3%と流動性に警鐘が鳴ります。短期借入金3.19億円を含む流動負債8.77億円に対し、流動資産6.96億円、運転資本は▲1.81億円で満期ミスマッチの兆候があります。ROEは6.1%を確保する一方、ROICは1.5%と資本コストを下回る水準で、レバレッジ依存の収益性が示唆されます。営業外収入・費用の振れが経常利益に与える影響が大きく、金利上昇や信用スプレッド拡大に脆弱です。粗利率は高いものの販管費の吸収が課題で、固定費圧縮やスケールメリットの獲得が利益率改善のカギとなります。営業利益率のbps改善は確認できるものの、財務費用の上昇圧力を吸収しきれておらず、ボトムラインの伸びは抑制されています。短期的には営業CFが純利益を大きく上回っており運転資本面の健全化は一定評価できる一方、投資・債務返済・株主還元の同時両立は難易度が高い局面です。中期的には資本効率(ROIC)の底上げと財務レバレッジの低減が必須で、金利環境・出店効率・販管費コントロールが重要変数となります。
デュポン分析の観点から、ROE 6.1%は「純利益率0.6% × 総資産回転率0.880 × 財務レバレッジ12.21倍」の積で説明されます。3要素の中でレバレッジ(12.21倍)の寄与が最も大きく、利益率が極めて薄い中で自己資本の薄さに起因する見かけ上のROEが成立しています。純利益率0.6%は、営業利益率約1.58%に対して営業外費用(利息等)が利益を希釈した結果で、金利負担の相対的な重さが主要因です。総資産回転率0.880は資産効率としては中立〜やや弱めで、固定資産21.02億円(うち無形1.87億円、のれん0.38億円)が重い構造が効いています。営業利益率は前年推計約1.45%から約1.58%へと約+13bp改善しており、粗利率の維持と販管費の緩やかな抑制が示唆されますが、絶対水準は依然低位です。営業外費用(支払利息0.25億円を含む)が経常段階を圧迫しており、ここがROEの持続性を損なう最大のボトルネックです。この改善(営業利益率の小幅改善)は既存店舗の採算是正や価格施策の浸透など継続性が見込める一方、金利負担は短期的に不変〜上昇リスクがあるため、純利益率の改善は限定的となる可能性があります。懸念されるトレンドとして、販管費(14.20億円)の伸びが売上成長率を上回る場合に営業レバレッジが逆回転しやすく、また金利費用の増加が営業改善効果を相殺しうる点を指摘します。
売上成長は+3.6%と堅調ながら、低い営業利益率により利益成長は限定的です。粗利率59.3%は価格施策やミックス改善の寄与を示唆しますが、販管費14.20億円が粗利の大半を吸収しています。営業外では収益0.75億円に対し費用0.83億円でネットマイナスのため、トップライン拡大が必ずしもボトムライン増に直結していません。設備投資0.92億円は将来成長に向けた投資とみられるものの、当期の推計FCFはマイナスで資金需要を高めています。今後は同店売上・客単価・新規出店の効率化と併せ、固定費最適化と財務費用の低減が利益成長の鍵です。外部環境(人件費・食材価格・賃料・金利)のコントロールが難しく、コストプッシュに強い価格転嫁力の確立が持続性を左右します。
流動比率79.3%、当座比率75.3%と100%を下回り、短期流動性に明確な警告シグナルがあります。総資産27.97億円に対し純資産2.29億円で負債資本倍率11.21倍と高レバレッジで、D/E>2.0の警告基準を大幅に上回ります。短期借入金3.19億円を含む流動負債8.77億円に対し流動資産6.96億円と満期ミスマッチが顕著で、運転資本は▲1.81億円です。長期借入金15.66億円が重く、金利上昇局面では支払利息の負担増が想定されます。インタレストカバレッジ1.56倍と返済余力は脆弱で、財務戦略(リファイナンス条件、借入期間の長期化、金利ヘッジ等)の再設計が必要です。オフバランス債務の情報は未記載で判断不能ですが、賃貸借(IFRSのROU相当)はJGAAPでは注記依存となるため、潜在的債務の把握が課題です。
営業CF0.60億円は純利益0.14億円の4.29倍で、当期は利益よりも現金創出力が高く、収益の現金裏付けは良好です。一方、設備投資0.92億円を考慮した推計フリーCFは約▲0.32億円と不足で、投資・返済・還元の三立は難易度が高い状況です。営業CFが純利益を大きく上回った背景には、運転資本の回収(売掛金・在庫)や一過性要因が含まれる可能性があり、継続性の検証が必要です。財務CFは▲0.06億円で、自社株買い0.10億円実施の一方、借入純増減の詳細は未記載です。短期的には資金繰りは回っているものの、金利負担と投資需要のバランスに留意が必要です。
配当金額は未記載ながら、配当性向(計算値)49.0%は一見許容レンジ内です。ただし推計フリーCFがマイナス、かつレバレッジが高いことから、キャッシュベースでの配当持続性には注意が必要です。営業CFが安定的に1.0倍超で推移し、設備投資と返済を賄った後に余力が確保できるかが焦点となります。自社株買い0.10億円の実施は株主還元姿勢を示す一方、当面はバランスシート健全化(純有利子負債低減)を優先する余地があります。配当方針の明確なコミットメントは開示不足のため、見通し評価には限界があります。
ビジネスリスク:
- 低い営業利益率(約1.6%)に伴うコストインフレ耐性の弱さ
- 販管費の高止まりによる営業レバレッジの逆回転リスク
- 価格転嫁・ミックス改善の遅れによる粗利率低下リスク
財務リスク:
- 高レバレッジ(D/E約11.2倍)と薄い自己資本(純資産2.29億円)
- インタレストカバレッジ1.56倍の返済余力の脆弱性
- 流動比率79.3%・運転資本▲1.81億円の満期ミスマッチ
- ROIC 1.5%と資本コスト割れの継続による価値毀損リスク
主な懸念事項:
- 営業外費用(利息)の増加が経常利益を希釈している点
- 推計フリーCFがマイナスで、投資・返済・還元の同時両立が困難
- 金利上昇局面での利払い負担増・リファイナンス条件悪化
重要ポイント:
- 増収・営業増益だが、営業外費用増で経常利益は横ばい
- 営業利益率は約+13bp改善も絶対水準は低位
- 営業CFは純利益を大幅に上回り品質は良好だが、推計FCFはマイナス
- 流動比率<100%、D/E>10倍、インタレストカバレッジ<2倍と財務警戒継続
- ROE 6.1%はレバレッジ寄与が大きく、ROIC 1.5%は資本効率に課題
注視すべき指標:
- 同店売上高と客単価、粗利率の四半期推移
- 販管費率と固定費コントロール(人件費・賃料)
- インタレストカバレッジと平均借入金利、借入期間の長期化進捗
- 営業CFと設備投資のバランス(FCF創出への転換)
- 流動比率・ネットデット/EBITDA・ROICの改善度合い
セクター内ポジション:
小売・外食同業との比較では、収益性(営業利益率・ROIC)は下位、財務レバレッジは高位でディフェンシブ耐性に劣後。短期の業績モメンタムは小幅改善だが、財務健全性と資本効率の改善が急務。
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