- 売上高: 33.63億円
- 営業利益: 99百万円
- 当期純利益: 27百万円
- 1株当たり当期純利益: 6.46円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 33.63億円 | 33.23億円 | +1.2% |
| 売上原価 | 27.81億円 | 28.13億円 | -1.1% |
| 売上総利益 | 5.82億円 | 5.10億円 | +14.1% |
| 販管費 | 4.82億円 | 4.46億円 | +8.2% |
| 営業利益 | 99百万円 | 64百万円 | +54.7% |
| 営業外収益 | 8百万円 | 16百万円 | -48.9% |
| 営業外費用 | 22百万円 | 20百万円 | +10.1% |
| 経常利益 | 86百万円 | 60百万円 | +43.3% |
| 税引前利益 | 26百万円 | 26百万円 | +1.8% |
| 法人税等 | -1百万円 | 3百万円 | -133.7% |
| 当期純利益 | 27百万円 | 23百万円 | +19.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 27百万円 | 22百万円 | +22.7% |
| 包括利益 | 27百万円 | 22百万円 | +22.7% |
| 減価償却費 | 1.15億円 | 94百万円 | +22.8% |
| 支払利息 | 22百万円 | 20百万円 | +10.1% |
| 1株当たり当期純利益 | 6.46円 | 5.40円 | +19.6% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 13.34億円 | 14.34億円 | -1.01億円 |
| 現金預金 | 7.80億円 | 8.63億円 | -82百万円 |
| 売掛金 | 3.18億円 | 3.42億円 | -24百万円 |
| 棚卸資産 | 96百万円 | 1.15億円 | -20百万円 |
| 固定資産 | 24.36億円 | 23.64億円 | +72百万円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 1.73億円 | 1.17億円 | +56百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -58百万円 | -66百万円 | +8百万円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 58.18円 |
| 純利益率 | 0.8% |
| 粗利益率 | 17.3% |
| 流動比率 | 63.5% |
| 当座比率 | 58.9% |
| 負債資本倍率 | 14.26倍 |
| インタレストカバレッジ | 4.53倍 |
| EBITDAマージン | 6.4% |
| 実効税率 | -3.8% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +1.2% |
| 営業利益前年同期比 | +54.7% |
| 経常利益前年同期比 | +41.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +19.6% |
| 包括利益前年同期比 | +19.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 4.38百万株 |
| 自己株式数 | 130千株 |
| 期中平均株式数 | 4.25百万株 |
| 1株当たり純資産 | 58.11円 |
| EBITDA | 2.14億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 58.00億円 |
| 営業利益予想 | 1.70億円 |
| 経常利益予想 | 1.30億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1.20億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 28.23円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のランシステムは、売上が緩やかに増加しつつ、コスト抑制で営業利益が大幅に改善したが、流動性とレバレッジの脆弱性が際立つ決算だった。売上高は33.63億円で前年比+1.2%、営業利益は0.99億円で+54.7%、経常利益は0.86億円で+41.9%、当期純利益は0.27億円で+19.6%と増益を確保。粗利益率は17.3%で、営業利益率は2.9%(前年推計約1.9%)へ約+100bpの改善。販管費は4.82億円で、売上に対する販管費率は14.3%とみられ、固定費コントロールが営業レバレッジを発揮。営業外収支は0.08億円の収益に対し0.22億円の費用で純マイナス(特に支払利息0.22億円)となり、金利負担が依然重い。実効税率は-3.8%(税金費用-0.01億円)で、税効果の特殊要因が純利益を下支え。営業CFは1.73億円と純利益0.27億円を大幅に上回り(営業CF/純利益6.41倍)、利益の質は期中に限れば良好。もっとも、流動比率63.5%、当座比率58.9%、負債資本倍率14.26倍と、短期資金繰り・資本構成は警戒水準。総資産37.69億円に対し純資産2.47億円と自己資本が薄く、財務レバレッジ(15.26倍)がROE(10.9%)の主要ドライバーで、恒常的な金利負担・借換えリスクを内包。設備投資は1.66億円とやや積極的で、営業CFベースの簡易FCFは約0.07億円にとどまる(未記載の投資CF項目により上下の可能性)。インタレストカバレッジは4.53倍で最低限の健全性は確保するが、金利上昇局面や収益の一時的鈍化時には安全域が薄い。ROICは38.2%と高水準だが、投下資本の小ささ(自己資本の薄さ)や短期的改善の影響で水ぶくれの可能性があり持続性は未検証。商社型の持分法投資利益は開示なく、事業特性上も利益構成の大宗は本業であり、資源価格・為替のレバレッジは限定的。総じて、収益は改善基調だが、流動性・高レバレッジ・金利感応度の三重リスクを踏まえ、運転資本の改善と有利子負債の圧縮が次の評価ポイントとなる。
ROEは10.9%で、デュポン分解は純利益率0.8% × 総資産回転率0.892 × 財務レバレッジ15.26倍。最も効いているのは財務レバレッジで、薄い自己資本(純資産2.47億円)に対して資産規模が大きいことがROEを押し上げている。純利益率は0.8%と薄く、非営業損益(利息負担)が利益率を圧迫。総資産回転率0.892は小売・サービス寄り企業としては標準域で、売上の伸び(+1.2%)に対し資産効率は維持。営業利益率は約2.9%と前年から約+100bp改善しており、販管費と原価のコントロールが奏功。一方で非営業費用(支払利息0.22億円)が経常段階のマージンを削る構造は継続的。改善要因はコスト抑制に依拠しており、売上のモメンタムが乏しい中で持続性は過度に楽観視できない。警戒したいトレンドは、売上成長率(+1.2%)に対して金利負担が固定的である点と、今後の人件費・賃料上昇が販管費率を再び押し上げるリスク。
売上は+1.2%と横ばいに近い伸びで、既存店の稼働率と単価ミックス改善が主因と推測されるが、積極的な外部成長の形跡は限定的。営業利益は+54.7%と大幅増で、粗利率維持と販管費効率化の寄与が大きい。非営業面は利息負担が続き、経常利益の伸び(+41.9%)は営業段階ほどは伸びず。利益の質は営業CF/純利益が6.41倍と高品質だが、税効果や金利負担の変動により純利益のボラティリティは残る。先行きは、(1)コストインフレ(人件費・電力料金)の転嫁力、(2)稼働率・客単価の改善持続、(3)新規投資の収益化スピード、が鍵。外部要因の変動が大きい事業特性を踏まえると、売上成長の持続性は中立、利益率は下方圧力と改善努力が拮抗する局面と評価。
流動比率63.5%、当座比率58.9%と1.0未満で明確な警告水準。運転資本は-7.67億円で、短期負債依存による満期ミスマッチリスクが顕在化。現金7.80億円は流動負債21.00億円を十分にはカバーできず、季節性や投資支出が重なる局面では資金繰りタイト化の懸念。負債資本倍率14.26倍と極めて高く、D/E>2.0のレバレッジ警告に該当。長期借入金7.42億円、短期借入金0.50億円で、借換え・金利上昇に対する耐性は限定的。インタレストカバレッジ4.53倍は最低限の余裕だが、景気後退や一時的な営業鈍化で容易に3倍割れの可能性。オフバランスの明示はないが、賃貸借(店舗賃料)に係る将来コミットメントが実質的な固定費として資金繰りに影響しうる。
営業CFは1.73億円で純利益0.27億円を大きく上回り、収益の現金化は健全。営業CF/純利益=6.41倍は高品質のシグナルで、減価償却1.15億円の非現金費用も寄与。投資CF詳細は未記載だが、設備投資-1.66億円からの簡便FCFは約+0.07億円と薄く、未記載の投資出入りにより実質FCFは上下し得る。財務CF-0.58億円は純返済超過を示唆し、レバレッジ圧縮の兆候。運転資本の詳細ブレークダウンは不明ながら、流動比率の低さを踏まえると、期末近傍での買掛・未払計上増により営業CFが一時的に押し上げられている可能性は否定できない。よって、現金創出力は改善も、運転資本の継続的健全化が継続的FCFの鍵。
配当関連は未記載で方針の確認ができないため、定量的な配当性向・FCFカバレッジ評価は不可。期中の簡便FCFはわずかにプラス(約0.07億円)で、仮に配当実施の場合は内部資金のみでのカバー余地は限定的。レバレッジの高さと流動性制約を踏まえると、当面は負債圧縮や運転資本改善を優先する保守的政策が整合的と考えるが、正式方針の開示待ち。
ビジネスリスク:
- 需要変動による稼働率・客単価の下振れ(売上+1.2%と低成長)
- コストインフレ(人件費・電力・賃料)による販管費率再上昇
- 新規投資(1.66億円)の収益化遅延
- 競争激化による価格下落と粗利率圧迫
財務リスク:
- 流動比率63.5%の流動性リスクと満期ミスマッチ
- 負債資本倍率14.26倍の高レバレッジ構造
- 金利上昇時の利払い負担増(支払利息0.22億円、インタレストカバレッジ4.53倍)
- 借換え・条件変更の依存度上昇
主な懸念事項:
- 営業外費用が経常利益を恒常的に圧迫
- 税効果や一過性要因に左右されやすい純利益のボラティリティ
- 運転資本の悪化が営業CFに与える潜在的影響(期ズレ)
- 自己資本の脆弱性(純資産2.47億円)と資本政策の必要性
重要ポイント:
- 収益はコスト効率化で改善、営業利益率は約+100bp拡大
- ROE10.9%は高レバレッジの寄与が大きく、利益率の薄さが構造的課題
- 営業CFは強いが、設備投資実行でFCFは薄く資金余力は限定的
- 流動性・レバレッジ指標は警戒シグナルで、短期資金繰りが重要論点
注視すべき指標:
- 既存店売上高成長率(稼働率・客単価の動向)
- 販管費率と電力・人件費のインフレ転嫁状況
- インタレストカバレッジと平均金利(借換え条件)
- 運転資本回転(売掛・買掛・その他未払の推移)
- FCF(投資CFの詳細、出店・閉店のネット影響)
- 自己資本増強(内部留保の積み上げやエクイティ性資金の活用)
セクター内ポジション:
小型サービス企業の中では収益リバウンドは良好だが、財務体質(流動性・レバレッジ)は同業平均と比べ脆弱。金利・コスト上昇局面での耐性が相対的に弱い。
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