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33002026 第2四半期グロースJGAAP

アンビションDXホールディングス(3300) 2026年度第2四半期決算

2026年度第2四半期の売上高は239.7億円(前年同期比-4.7%)、営業利益は13.5億円(同-25.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

不動産/不動産業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥239.7億¥251.4億−4.7%
営業利益¥13.5億¥18.1億−25.2%
経常利益¥10.8億¥16.3億−33.8%
純利益¥6.9億¥10.1億−31.8%
ROE8.2%12.1%-

Executive Summary

2026年度第2四半期(中間期)決算は、売上高239.7億円(前年同期比-11.7億円、-4.7%)、営業利益13.5億円(同-4.6億円、-25.2%)、経常利益10.8億円(同-5.5億円、-33.8%)、当期純利益6.9億円(同-3.2億円、-31.8%)と減収減益での着地となった。過去5期推移データは限定的だが、前年同期からの比較では全利益段階で二桁の悪化率を記録している。EPS基本は95.19円(前年145.24円から-34.5%)、BPSは1,132.09円と自己資本は緩やかに積み上がる一方、短期的な収益性の低下が顕著である。

業績変動要因

【売上高】前年同期比-4.7%の減収は、売買DXインベスト事業の売上減少が主因。同事業は前年137.9億円から115.5億円へ-22.4億円(-16.2%)の大幅減少。一方、賃貸DXプロパティマネジメント事業は103.1億円から114.1億円へ+11.0億円(+10.7%)と堅調に増収し、賃貸DX賃貸仲介事業は3.9億円から4.6億円へ微増。その他事業は6.5億円から6.3億円へ微減。全体としては売買DXインベストの減収が他セグメントの成長を相殺した形。

【損益】売上総利益は47.0億円(粗利率19.6%)で前年から悪化。販管費は33.5億円(販管費率14.0%)で、全社費用が前年11.1億円から当期13.1億円へ+2.0億円増加し利益を圧迫。結果、営業利益は13.5億円(営業利益率5.6%)と前年18.1億円から-25.2%の減益。営業外では支払利息2.5億円、支払手数料0.3億円など営業外費用2.9億円が経常利益を押し下げ、経常利益は10.8億円と-33.8%の大幅減益。特別損益は軽微(特別利益0.3億円、特別損失0.0億円)で、税引前利益11.0億円に対し法人税等4.1億円(実効税率約37.4%)を計上し、当期純利益6.9億円と-31.8%減益。経常利益と純利益の乖離は主に実効税率の高さと税前利益の減少によるもの。結論として減収減益のパターンとなり、売買事業の低迷と全社費用の増加が収益性を大きく悪化させた。

セグメント別分析

賃貸DXプロパティマネジメント事業は売上高114.1億円(全体の47.6%)、営業利益13.7億円(利益率12.0%)で前年比増収増益。主力事業として全体の収益を支える基盤となっている。売買DXインベスト事業は売上高115.5億円(全体の48.2%)、営業利益14.9億円(利益率12.9%)で前年比大幅減収ながら利益率は維持。賃貸DX賃貸仲介事業は売上高4.6億円、営業損失0.4億円(利益率-9.0%)と赤字継続。セグメント間では賃貸DXプロパティマネジメントと売買DXインベストがほぼ同規模の売上を持つが、売買事業の売上変動が全社業績に大きく影響する構造が確認できる。利益率は賃貸事業が12%台で安定する一方、仲介事業は収益化に課題を残す。

主要財務指標

【収益性】ROE 8.2%で前年同期比では減益影響を受けるも業種内では中位水準。営業利益率5.6%は前年7.2%から-1.6pt悪化し、低収益構造が鮮明。純利益率2.9%と薄利で、前年4.0%から-1.1pt低下。【キャッシュ品質】現金及び預金76.2億円、短期負債177.1億円に対し短期負債カバレッジは0.43倍と低く、営業CFがマイナスとなっており収益の現金化に課題。【投資効率】総資産回転率0.57倍と低効率。総資産420.4億円に対し売上創出力は限定的。【財務健全性】自己資本比率20.0%と低水準で、流動比率178.4%は表面的には健全も、負債資本倍率4.00倍と高レバレッジ構造。有利子負債235.9億円(短期借入87.6億円、長期借入148.3億円)で金融依存度が高く、インタレストカバレッジは約5.4倍と利息負担は重い。

キャッシュフロー分析

営業CFは-12.1億円と大幅なマイナスで、純利益6.9億円に対し営業CF/純利益比率は-1.75倍と収益の質に懸念。営業CF小計(運転資本変動前)は-2.3億円で、棚卸資産増減+0.2億円、売上債権増減+1.3億円、仕入債務増減-0.4億円と運転資本の悪化が資金を圧迫。法人税等支払い-7.5億円も現金流出要因。投資CFは-24.6億円で、うち設備投資が-23.9億円と減価償却費1.4億円に対し17.3倍の大規模投資を実行。フリーCFは-36.7億円と大幅マイナスで現金創出力は極めて弱い。財務CFは+27.0億円で外部調達により資金を補填し、短期的な資金繰りを維持。現金預金は前年比で積み上がるも、営業・投資の両面で資金流出が継続しており、持続的な資金創出には営業CF改善と在庫回転の加速が不可欠。

収益の質

経常利益10.8億円に対し営業利益13.5億円で、営業外費用純額は約-2.7億円の負担。営業外収益は0.2億円(受取利息0.1億円等)と軽微で、営業外費用2.9億円(支払利息2.5億円、支払手数料0.3億円)が経常段階の利益を圧迫。営業外収益は売上高239.7億円の0.1%程度と影響は限定的。営業CFが純利益を大きく下回っており(営業CF-12.1億円 vs 純利益6.9億円)、収益の質は脆弱。運転資本の増加(在庫・売掛金等)が現金化を阻害し、アクルーアル比率が高い状態。一時的要因として特別損益は軽微であり、経常ベースの収益力低下が主因。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は売上高37.4%(239.7億円/641.4億円)、営業利益28.1%(13.5億円/48.0億円)、経常利益26.0%(10.8億円/41.4億円)、当期純利益24.8%(6.9億円/27.8億円)。標準進捗率50%に対し全利益段階で20%台後半と大幅な下振れ。特に利益進捗の遅れが顕著で、下期に大幅な収益改善を織り込む構造。会社は通期予想を据え置き、売上高+22.5%、営業利益+21.6%の増益見通しを維持。前提として下期の売買DXインベスト事業の販売回復と在庫処分の加速が想定されるが、上期実績からは実現ハードルが高く、下期偏重リスクが大きい。

株主還元

年間配当予想は110.00円(普通配当60円00銭、記念配当50円00銭)で前年同期の年間配当105円(普通配当55円、記念配当50円)から+5円の増配方針。当期純利益6.9億円に対し配当予想をEPS予想389.95円と併せて算出すると、通期ベースでの配当性向は約28.2%(配当110円/EPS予想389.95円)と健全水準。ただし当中間期の実績ベースEPS 95.19円に対する配当110円は配当性向115.6%相当となり、上期単独では利益を上回る配当負担。記念配当50円を除く普通配当60円で評価すると配当性向約15.4%(通期ベース)となり持続可能範囲内。営業CFマイナスとフリーCFマイナスの状況下で配当を実施する資金源は外部調達または過去の現金残高であり、下期のキャッシュ創出が配当持続性の鍵。自社株買いに関する記載はなく、総還元性向は配当性向と同値。

リスク要因

第一に売買DXインベスト事業の販売遅延リスク。前年同期比-16.2%の減収は不動産市況の悪化または販売計画の未達を示し、通期予想達成には下期の大幅な挽回が必要。在庫(販売用不動産・開発中不動産)は総額249.5億円(前年225.3億円)と増加しており、販売スピードの低下が運転資本を圧迫。第二に高レバレッジによる財務リスク。有利子負債235.9億円は自己資本84.0億円の2.8倍で、Debt/EBITDA比率(概算)は約15.8倍と極めて高水準。短期借入87.6億円の返済スケジュールとリファイナンス条件次第では流動性が急速に悪化する可能性。第三に営業CF創出力の脆弱性。営業CFがマイナスでFCFも大幅マイナスの状況が継続すれば、配当・設備投資の資金を外部調達に依存せざるを得ず、財務柔軟性が喪失する。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 不動産関連業界では賃貸管理と売買仲介を複合展開する企業として位置づけられ、DXを冠した事業名は技術活用をアピールする戦略。ROE 8.2%は業界中位水準とみられるが、営業利益率5.6%は同業他社(賃貸管理系で10%前後、総合不動産で8~12%)と比較して低収益構造。自己資本比率20.0%は不動産開発企業では平均的(業界平均20~30%)だが、Debt/EBITDA 15.8倍は業界一般の5~10倍を大きく上回り高リスク。業種内では成長投資段階にある高レバレッジ企業との評価が妥当で、財務健全性では下位。収益性・効率性指標は改善余地が大きく、キャッシュ創出力の向上が業界内での相対評価改善の鍵となる。(参考:業種:不動産業、比較対象:過去決算期、出所:当社集計)

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントとして第一に、売買DXインベスト事業の売上回復ペースと在庫処分の進捗。開発中不動産73.4億円(前年60.5億円から+21.2%増)、販売用不動産176.1億円(前年164.8億円から+6.9%増)と在庫が膨張しており、販売スケジュールの遅延は運転資本をさらに圧迫。第二に、営業CF改善の有無とフリーCF黒字化の実現時期。上期はマイナスでも下期に大幅改善が見込めるか、設備投資(-23.9億円)の投資対効果が今後の利益・CF創出につながるかが焦点。第三に、高レバレッジ下での財務安全性確保。有利子負債235.9億円、Debt/EBITDA 15.8倍という水準は金融機関とのコベナンツや金利上昇リスクに対し脆弱であり、下期の業績回復が遅れた場合のリファイナンス条件悪化が懸念される。通期予想据え置きは強気姿勢だが、上期実績との乖離が大きく、下期の実行力とキャッシュ創出の早期改善が投資判断の重要な判断材料となる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度第2四半期累計は、売上高が前年同期比4.7%減の239.65億円、営業利益が同25.2%減の13.51億円となり、減収以上に利益が縮小した。売上総利益は46.98億円で前年同期の49.57億円から2.59億円減少した。粗利益率は19.6%と前年同期の19.7%から約12bp低下し、20%を下回った。販管費は33.46億円と前年同期比6.2%増となり、売上減少局面での固定費負担増が営業利益率を前年同期の7.2%から5.6%へ154bp押し下げた。経常利益は10.78億円、前年同期比33.8%減であり、支払利息が2.50億円と前年同期の1.39億円から1.11億円増加したことが営業段階以降の減益を拡大させた。経常利益率は4.5%と前年同期の6.5%から198bp低下した。親会社株主に帰属する中間純利益は6.89億円、前年同期比31.9%減で、純利益率は2.9%と前年同期の4.0%から115bp低下した。特別利益0.26億円が税引前利益を補完した一方、経常利益を上回る税引前利益の差額は一時的要因であり、経常的な収益力の評価では営業・経常段階の減益を重視すべきである。営業CFは12.08億円の赤字であり、純利益6.89億円に対する営業CF比率はマイナス1.75倍となった。販売用不動産の積み増しを含む運転資本・投資負担により、会計利益が現金化されていない点は利益の質における主要な懸念である。フリーキャッシュフローはマイナス36.73億円で、設備投資23.93億円もあり、当期の資金需要は借入を中心とする財務CF27.03億円で補われた。年換算ROEは16.4%と高水準だが、純利益率2.9%と総資産回転率1.140倍の改善ではなく、財務レバレッジ5.00倍への依存度が高い。流動比率178.4%は短期流動性に一定の余裕を示すが、有利子負債235.94億円、Debt/EBITDA15.84倍は資本構成上の制約となる。通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高37.4%、営業利益28.2%、経常利益26.0%、親会社株主帰属利益24.8%であり、利益面では標準的な50%進捗を大きく下回る。下期には売買DXインベスト事業の収益回復、販管費の吸収、および金利負担の抑制が、会社計画達成とキャッシュ創出の双方にとって重要となる。

収益性分析

年換算ROE16.4%は、純利益率2.9%×総資産回転率1.140倍×財務レバレッジ5.00倍に分解される。収益性の中で最も顕著な変化は営業利益率の154bp低下であり、売上高4.7%減に対して販管費が6.2%増加した営業レバレッジの悪化が主因である。粗利益率も約12bp低下しており、売上構成・案件採算の両面で粗利の改善余地が重要である。セグメント別には、主力事業は営業利益寄与額が最大の売買DXインベスト事業で、売上高115.48億円(前年同期比16.2%減)、セグメント利益14.90億円(同26.0%減)となった。賃貸DXプロパティマネジメント事業は売上高113.64億円(同10.2%増)、セグメント利益13.69億円(同35.4%増)と拡大し、売買DXインベスト事業の減速を一部相殺した。賃貸DX賃貸仲介事業は売上高4.19億円(同7.7%増)ながら、セグメント損失0.41億円であり、前年同期の0.64億円の損失からは改善したものの赤字が継続している。その他は売上高6.34億円(同2.6%減)、セグメント損失1.60億円で、前年同期の0.43億円の損失から悪化した。報告セグメント計の利益は28.17億円だが、その他損失1.60億円と全社費用13.05億円を控除して営業利益13.52億円となっており、全社費用は前年同期比17.4%増である。金利負担係数は0.817と前年同期より低下しているため、借入増と支払利息増加が税引前利益の圧迫要因である。税負担係数は0.624、実効税率は37.4%であり、税負担も純利益への転換を抑制した。JGAAP上ののれん償却0.83億円を加算したのれん償却前EBITDAは15.72億円であり、のれん償却額は同EBITDAの5.3%にとどまるため、会計基準差による利益比較の歪みは中程度である。

成長性評価

売上減少は主に売買DXインベスト事業の16.2%減収によるものであり、同事業の案件売却・引渡しの進捗が連結成長の最大の変動要因である。一方、賃貸DXプロパティマネジメント事業は10.2%の増収、35.4%の増益を達成しており、ストック型の管理基盤拡大は事業ポートフォリオの安定化に寄与している。ただし、同事業の増益だけでは売買DXインベスト事業の減益を相殺できず、報告セグメント利益は4.9%減少した。通期会社予想は売上高641.44億円(前期比22.5%増)、営業利益48.00億円(同21.6%増)、経常利益41.43億円(同17.6%増)である。第2四半期累計の売上高進捗率は37.4%で標準進捗50%を12.6ポイント下回る。営業利益進捗率28.2%は標準を21.8ポイント、経常利益進捗率26.0%は24.0ポイント、親会社株主帰属利益進捗率24.8%は25.2ポイント下回る。したがって会社計画の達成には、下期に大幅な売上・利益の計上集中と利益率の回復が必要となる。販売用不動産は151.61億円、開発中不動産は73.35億円であり、不動産在庫の案件化・売却回転の成否が今後の売上計上、営業CF、借入圧縮を同時に左右する。設備投資は減価償却費の17.28倍と高く、保有・開発資産への資金投下が続いているため、投下資本からの収益化速度を注視する必要がある。

財務健全性

流動資産316.06億円は流動負債177.12億円を上回り、流動比率・当座比率はいずれも178.4%である。運転資本は138.93億円であり、短期債務への形式的な支払余力は確保されている。もっとも、現金預金76.21億円は短期借入金87.63億円を下回り、現金/短期負債は0.87倍である。短期借入金87.63億円に加え、1年内返済予定長期借入金49.75億円を含む短期の有利子負債負担が大きく、在庫の売却・借換えに依存する満期ミスマッチを管理する必要がある。D/E比率4.00倍は2.0倍の警戒水準を大きく超えており、積極的な負債調達を示す明確なレバレッジ警告である。有利子負債235.94億円、Debt/Capital比率73.7%、負債/総資産比率80.0%も、資本に対する負債依存の高さを示す。Debt/EBITDA15.84倍は4.0倍のハイイールド目安を大幅に超え、不動産資産の売却・収益化が遅れた場合の財務柔軟性を制限しうる。EBITDAインタレストカバレッジは5.96倍、営業利益ベースのインタレストカバレッジは5.40倍で、ともに現時点では5倍を上回るが、前年同期の支払利息1.39億円から2.50億円への増加を踏まえると余裕は縮小している。品質アラートのLTV56.1%は55%の警戒線をわずかに上回り、不動産市況の調整や担保評価低下が資金調達条件に波及するリスクを示す。のれんは5.61億円で純資産の6.7%、総資産の1.3%にとどまり、のれん/EBITDAも0.38倍であるため、M&A由来の無形資産が財務健全性を大きく損なう状況ではない。

B/S変動のポイント

総資産: +27.28億円(前年同期比+6.9%)- 資産拡大に対し純資産は+0.38億円にとどまり、負債調達への依存が高まった。販売用不動産: +17.46億円(+12.3%)- 残高151.61億円へ増加。不動産在庫の資金拘束と売却・評価リスクを監視する必要がある。開発中不動産: +12.81億円(+21.2%)- 残高73.35億円へ増加。将来の売上機会である一方、完成・売却までの資金負担が続く。有形固定資産: +14.51億円(+21.9%)- 主に土地が+9.59億円、建物及び構築物が+4.93億円増加。設備投資23.93億円を伴う資産取得・開発の回収状況が重要である。短期借入金: +12.45億円(+16.6%)- 残高87.63億円。現金預金76.21億円を上回り、短期資金の借換え・在庫売却への依存度が高い。長期借入金: +16.50億円(+12.5%)- 残高148.32億円。開発・資産取得の資金を支える一方、支払利息増加とDebt/EBITDA上昇の要因である。現金預金: -9.49億円(-11.1%)- 営業CF・投資CFの赤字を借入で補っても現金は減少しており、資金回収と資本配分の管理が必要である。のれん: +0.02億円(+0.4%)- 残高5.61億円で純資産比6.7%にとどまり、のれん残高自体の増加は限定的である。

キャッシュフロー品質

営業CFはマイナス12.08億円で、純利益6.89億円に対する営業CF/純利益比率はマイナス1.75倍となり、0.8倍未満の品質警戒基準を大幅に下回る。営業CFが純利益を下回る主因は、販売用不動産の取得・積み増しを含む運転資本負担であり、不動産開発・売買事業の資金先行性を反映している。販売用不動産は前年同期比17.46億円増の151.61億円、開発中不動産は12.81億円増の73.35億円であり、在庫の増加が現金転換を抑制している。品質アラートの不動産在庫比率53.5%は50%を超えており、資産の過半が在庫に集中することによる売却時期・価格・流動性への感応度が高い。アクルーアル比率は4.5%で5%未満に収まるが、営業CFが赤字であるため、利益の現金裏付けを評価する上では同指標のみで安心できない。現金転換率(営業CF/EBITDA)はマイナス0.81倍で、0.7倍未満という品質アラートに該当する。投資CFはマイナス24.65億円で、うち設備投資は23.93億円を占め、営業CF赤字と合わせてフリーキャッシュフローはマイナス36.73億円となった。設備投資/減価償却は17.28倍であり、成長・開発投資の段階にある一方、投資回収が遅延した場合にはレバレッジ上昇を招く。財務CFは27.03億円の黒字で、短期借入金の純増12.45億円および長期借入金の借入・返済ネットによって資金需要を補っている。前年同期も営業CFはマイナス11.30億円であり、営業キャッシュ創出の弱さは一過性ではなく、在庫回転と案件売却による改善の確認が必要である。

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり0円である。通期配当予想は1株当たり110円であり、通期親会社株主帰属利益予想27.76億円および予想EPS389.95円を基にした予想配当性向は約28%で、配当のみの基準では60%未満に収まる。前期年間配当は普通配当55円に記念配当50円を加えた105円であり、通期予想110円は普通配当の継続性と前期水準の維持を示す。もっとも、第2四半期累計では営業CFがマイナス12.08億円、フリーキャッシュフローがマイナス36.73億円であるため、当期累計の内部キャッシュ創出だけでは配当と設備投資を同時に賄えていない。実際に支払配当金は7.49億円で、営業・投資キャッシュアウトを含む資金需要は借入により補完されている。従って配当の会計利益上のカバーは良好でも、持続可能性は下期の物件売却、営業CFの黒字転換、および借入依存度の抑制に左右される。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度(可能性: 高、影響: 高): 売買DXインベスト事業は売上高115.48億円で前年同期比16.2%減、セグメント利益14.90億円で同26.0%減となった。主力利益源である不動産売買案件の引渡し時期・販売価格・案件採算の変動が連結業績を大きく左右する。、高優先度(可能性: 中、影響: 高): 販売用不動産151.61億円および開発中不動産73.35億円を抱え、在庫比率53.5%が警戒水準を超える。不動産市況の悪化、販売長期化、評価損・値引きは利益と営業CFを同時に悪化させうる。、中優先度(可能性: 中、影響: 中): 賃貸DXプロパティマネジメント事業は増収増益である一方、賃貸DX賃貸仲介事業とその他は赤字である。赤字事業の収益改善が遅れれば、全社費用を含む固定費吸収力が低下する。、高優先度(可能性: 中、影響: 高): 不動産業固有の金利上昇、建設コスト上昇、需給悪化は、開発採算、顧客の取得需要、保有在庫の流動性に同時に悪影響を及ぼす。が挙げられます。

財務リスクとしては、高優先度(可能性: 高、影響: 高): D/E比率4.00倍、Debt/EBITDA15.84倍、Debt/Capital比率73.7%は高レバレッジを示す。Debt/EBITDA15.8倍は通常の4.0倍および不動産向け8.0倍の警戒目安を大幅に超え、借換え条件や金利変動への感応度が高い。、高優先度(可能性: 中、影響: 高): 現金預金76.21億円は短期借入金87.63億円を下回り、1年内返済予定長期借入金49.75億円も存在する。流動比率は健全でも、短期有利子負債の返済・借換えは在庫売却と金融機関アクセスに依存する。、中優先度(可能性: 高、影響: 中): 支払利息は前年同期比79.3%増の2.50億円で、金利負担係数は0.817まで低下した。借入残高や金利がさらに上昇すれば、経常利益の圧迫が強まる。、中優先度(可能性: 中、影響: 中): LTV56.1%は55%の警戒線を超える。資産価値の下落時にはLTV上昇を通じて追加担保、借入制約、財務コベナンツ上の圧力につながりうる。が挙げられます。

主な懸念事項としては、営業CF/純利益マイナス1.75倍および営業CF/EBITDAマイナス0.81倍は、利益の現金化が進んでいないことを示す品質アラートである。在庫投資先行という事業特性を踏まえても、案件回収による継続的な改善が必要である。、粗利益率19.6%は20%を下回る品質アラートであり、前年同期からも低下した。売買案件の採算・商品構成の悪化が続く場合、販管費増を吸収できず利益率の回復が遅れる。、全社費用は13.05億円で前年同期比17.4%増加している。売上回復が計画より遅れる場合、固定費負担が営業利益の下振れ幅を拡大させる。、通期計画に対する営業利益進捗率28.2%、経常利益進捗率26.0%は標準進捗50%を大きく下回る。下期の案件計上に依存する度合いが高く、計画未達リスクを監視する必要がある。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、年換算ROE16.4%は高水準だが、財務レバレッジ5.00倍による寄与が大きく、低下した純利益率2.9%の改善が持続的な資本効率向上の条件となる。、賃貸DXプロパティマネジメント事業の増収増益はポートフォリオの下支えとなる一方、主力の売買DXインベスト事業の減収減益が連結利益を規定している。、営業CF赤字、フリーキャッシュフロー赤字、および高いDebt/EBITDAは、成長投資・在庫積み増しの成果をキャッシュ回収で実証する必要性を示す。、のれん/純資産6.7%、のれん/EBITDA0.38倍であり、M&Aのれんの減損リスクは現時点の主要な財務懸念ではない。が挙げられます。

注視すべき指標は、売買DXインベスト事業の売上高・セグメント利益・案件引渡しの進捗、販売用不動産および開発中不動産の残高、在庫回転、評価損の有無、営業CFの黒字転換、営業CF/純利益、営業CF/EBITDA、有利子負債、D/E比率、Debt/EBITDA、支払利息、インタレストカバレッジ、通期営業利益48.00億円、経常利益41.43億円、親会社株主帰属利益27.76億円に対する下期進捗、粗利益率と全社費用の売上高比率です。

セクター内ポジションについては、流動比率178.4%と賃貸DXプロパティマネジメント事業の成長は下支え要因である一方、粗利益率19.6%、純利益率2.9%、営業CF赤字、D/E比率4.00倍、Debt/EBITDA15.84倍は、資本効率と成長の評価に際して財務レバレッジおよび不動産在庫回転を重視すべき収益・財務プロファイルを示す。